概要
人間の心の奥底に秘められたマイナス感情から生まれる、空想上の幻獣の伝説を司る邪悪なモンスター。
名前は「〇〇(幻獣の名前)マイナソー」で統一されているが、劇中では正式名称で呼称されることはほとんどなく(確認されたのは巨大戦のナレーションで呼ばれたドドメキマイナソーのみ)、単に「マイナソー」と呼ばれている。
各マイナソーが司る伝説の幻獣と宿主に関連する道具や象徴を掛け合わせたような姿を持っており、人間型のマイナソーはほとんどの場合、胸の部分が顔そのもの又は顔の様に見える意匠があるのが特徴で、ほとんどの個体には幻獣のモチーフに関係なく尻尾が生えている。一方、非人間型のマイナソーは司る幻獣の姿に近い姿を象っていることが多い。
各マイナソーに固有の能力を持っており、その能力は発生元である宿主の様々な事柄に起因している。
元々は自然発生するモンスターで歴代のリュウソウジャーによって討伐されてきたが、ドルイドン族はマイナソーを生み出す力を持つクレオンを引き入れ、依り代に選んだ人間の体内に彼の緑色の体液を注がせて人為的に誕生、人間を滅ぼすための生物兵器として使役している。
誕生すると元になった人間の抱くマイナス感情を色濃く反映した行動を取って自らを生み出した人間の生命エネルギーを吸収していき、時間が経過するにつれて巨大化、最終的に生命エネルギーを吸い尽くして成長しきると完全体に進化する。
この段階に達してしまうと触媒となった人間は死亡してしまうため、完全体に成長しきる前にマイナソーを撃破する必要がある。
尚、当初パートナーの騎士竜を発見していなかったバンバとトワが行おうとしたように成長段階で触媒となった人間が死亡すればエネルギーの供給は絶たれマイナソーは消滅するが、行うとしても本当に最後の手段である。
マイナソーの触媒となった人間の肉体には最初に風邪に似た症状が現れるが、次第に生命エネルギーを奪われて徐々に衰弱していく。エネルギーを奪われる速度は基本的に緩やかだが、犠牲者の負の感情を煽って刺激・絶望させる事で一気にエネルギーを放出させて急成長を促す事も可能。
当初は人間からしか生み出す事ができないと思われていたが、第9話でマイナス感情さえあれば無機物からでもマイナソーを生み出せることが判明し、さらにこのタイプのマイナソーは元々命を持たない無機物を媒体としている為、その無機物を破壊しない限り永遠に成長し続ける厄介な性質がある事が第18話のバンバの証言で判明した。
また、身内であるドルイドンの構成員や他の勢力の存在からでもマイナソーを生み出す事が可能である。
こうした事情をタンクジョウやクレオンは知らなかったらしく、依り代に選んだ人間に護衛をつけることはしなかったが、ワイズルーはこの事を知っていた様で、それが証拠に依り代をマイナソーに隠したり、ドルン兵に見張らせる等きちんと対策を取っていた。
だが、ガチレウスは上記のように宿主によって姿や能力が変動するマイナソーの性質すら知らない節があり、メラメラソウルの力を無効化するマイナソーを生み出したクレオンに、「同じマイナソーを500体生み出せ」と無茶な命令を下している。
基本的に殆ど個体は理性は持たず、その宿主のマイナス感情の元になったフレーズを元にした鳴き声を発する。
生み出したクレオンであっても行動を制御することは難しいが、命令に従順だったりとある程度の知能は持ち合わせているようだ。
マスターブルー曰く、巨大な個体は今までほとんど現れなかったらしい。
また、巨大化するのは生命体として持った性質であり、これまでのシリーズの怪人と比較すると任意で巨大化させることが出来ないという欠点がある。事実、ノームマイナソーはこの性質が原因で倒されている。
最終話でエラスが滅んだことで自然にマイナソーが発生する要因が無くなったために自然発生しなくなり、人工的に生み出せるクレオンもワイズルーとプリシャスと共に故郷の星へと旅立っていったので地球でマイナソーが誕生する事はもう無くなった。
マイナソー一覧
登場話 | 名前 | 概要 |
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第1話 |
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第2話 | ||
第3話 | ||
第4話 | ||
第5・6話 | ||
第7・8話 | ||
第9話 | ||
第10話 | ||
第11・12話 | ||
第13話 | ||
第14話 | ||
〃 | ||
第15話 | ||
第17話 | ||
第18話 | ||
第19話 | ||
第20話 | ||
第22話 | ||
第24話 | ||
第25話 | ||
第26・27話 | ||
第28話 | ||
第29話 | ||
第30話 | ||
第31話 | ||
第32話 |
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第36話 | ||
第37話 | ||
第38話 | ||
第39話 | ||
第40・47話 | ||
第42話 | ||
劇場版 | ||
VSルパパト | ||
特別編 |
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VSキラメイ | ||
〃 |
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その他のマイナソー
- 『THE_LEGACY_OF_The_Master’s_Soul』に登場したマイナソー
『魔法戦隊マジレンジャー』に登場した冥獣人ベヒモスのベルダンのスーツを改造した赤鬼に似たマイナソー。
とある人物から誕生し、イスカが使っていた相手の動きを封じる剣技(マユ曰く、強力な反面、未熟な人物が使えばお釣りの来る剣技とのこと)を用いてマスターレッドたちを苦しめたが、剣技のカラクリを見破られ、最期はマスターレッドたちのディーノブレイザーを浴びて倒された。
謎
地球で自然発生する存在ではあるが、何故『地球外生物のクレオンの体液で生み出せるのか?』と言う疑問が放送開始から付き纏っていた。特に劇場版で原初のマイナソーが登場した頃の地球には、大量の隕石が降り注いでいた為、『マイナソーは地球外由来の生命体である』可能性が有力視されていた。
しかし、最終回後の公式サイトで、番組プロデューサーの丸山氏により自然発生型の個体はリュウソウ族がこれ以上に増えすぎない様にするための「自浄プログラム」としてエラスが初期段階に仕込んだものらしい事が明らかになった。
この裏設定を考慮した上で今までのマイナソーを振り返ってみると、自然発生型の個体はリュウソウ族だけしか確認されていない事が分かる(因みに女性のリュウソウ族にしか発生していないのは単なる偶然らしい)。
何故クレオンまでもがマイナソーを生み出せるのかは不明だが、ワイズルーはクレオンが彼の星におけるエラスのような存在だからではないかという推測をしている。それについてクレオンは肯定も否定もせず、どちらかというとワイズルーが家に押し掛けてくる事に嬉しさ半分、困惑半分であった。
余談
スーパー戦隊シリーズでは珍しい、人間を媒介にして生み出される戦隊怪人。
ニチアサキッズタイム仲間のプリキュアでは王道のパターンだが、戦隊ではほとんど前例がなかった。
また、定番の「倒されたら巨大化」ではなく、初の「自然と巨大化していく」怪人でもあり、この性質上、リュウソウジャーが等身大でマイナソーを倒す事は非常に少ないが、等身大で倒されたマイナソーは7体確認されている。
作中でも等身大から徐々に大きくなっていくという描写のため、スーパー戦隊シリーズではお約束である特別な巨大化用の怪人、アイテムは存在しない。他にもそういった作品はあるが、等身大戦と巨大化戦の敵が全く同一である作品では珍しいと言える。
概要で書かれている通り理性がなく話すことが出来ないので、近年の戦隊怪人では珍しく、演じる声優がノンクレジットである。
その代わり、クレオン以外のドルイドンの幹部達や騎士竜達の声優には戦隊シリーズに何度も出演しているベテラン声優を配役している。
名前に統一性があるのは、こちらもモチーフの妖怪の伝承を受け継ぎ、道具がかけ合わさったような姿を持つ『手裏剣戦隊ニンニンジャー』の妖怪以来。
伝説上の生物自体がモチーフの戦隊怪人は『魔法戦隊マジレンジャー』の冥獣、冥獣人以来、恐竜スーパー戦隊としては最初の『恐竜戦隊ジュウレンジャー』のドーラモンスター以来のモチーフである(おそらくオマージュ)。
今作のキャラクターデザインを担当している久正人氏によると、脚本が上がるとその話に沿ったモチーフの幻獣を探し、それをマイナソーに見立ててデザインしているとの事。
また、デザインについては胴体に顔を置く事で人間離れしたものにする、従来の怪人が使っている武器を持たせない等、怪人だが人間らしくない「怪獣っぽさ」を取り入れる事を心掛けている。
企画者104の松井氏の提案で伝説上の生物だけで固めず、子供向けにしようと心霊現象や物質そのもの、ファンタジー職業など、RPGに出て来そうな様々なモチーフを多く取り入れている。
また、「宿主に関連した物を入れる」事も松井氏の提案だが、製作が進むにつれてマイナソーの宿主の設定がデザインする段階で決まっていないことが多くなった為、要素を入れるのに無理をしたりと難航したという。
関連タグ
戦隊怪人の系譜
スーパー戦隊の敵巨大化の系譜
大きくなれ〜Gros calibre〜←生命エネルギー吸収/巨大魔強化→邪面獣
オルグ魔人:百獣戦隊ガオレンジャーに登場する自然発生型の怪人だが、こちらは無機物モチーフかつ基本的に自我を持ち上位怪人には従順。
ヒトツ鬼:こちらも人間から生み出される点が共通し、作中メインの一般怪人でありながらメインの敵対勢力とは無関係の存在である。ドルイドン族と違い、利用するどころか逆に生み出した人間ごと排除の対象と初期のバンバやトワみたいな事を行おうとする。
ヤミー、ファントム:同じく人間を媒介にして生み出されるライダー怪人。伝説上の生物がモチーフなのも共通している(ヤミーはその内の恐竜系ヤミーと鵺ヤミーのみ)。また、ヤミーは宿主の欲望を色濃く反映する行動を取って欲望を喰らい、自らを成長させる。
魔化魍:仮面ライダー響鬼に登場する、マイナソー同様に自然発生する怪物の総称。伝説上の生物がモチーフで、作中では利用するために何者かが人為的に生み出しているのも共通。
バグスター:仮面ライダーエグゼイドに登場する、人間を触媒にして誕生する怪人で、完全体にまで成長すると宿主が死ぬ点が共通している。