始祖マイナソー
しそまいなそー
6500万年前のリュウソウ族・ユノから自然発生、最初に地球上に誕生したマイナソー。
岩石の様な質感の体表を持つ角竜の恐竜人を思わせる外見で、両肩の内側に曲がった形状の突起と、宝石が埋め込まれたリング型のフリルが特徴。鼻先には第二の顔にも見える三日月状の角がある。
宿主は強大な力に溺れて野望に走る父・ヴァルマの行動を傍観するしか出来ない自分の無力さを恨み、「力による支配に暴走する父を止めたい」と言う願望を思い詰めたマイナス感情を抱えており、歴史上初めてマイナソーを誕生させた人物となった。
「イキターイ!」と鳴きながら頭部のフリルにある楕円状の宝石を発光させ、光をフリルと角、突起の間に通して3つのリングを形成、連ねる事でタイムホールを発生。周辺の時間を狂わせてタイムスリップを引き起こす能力を持つ。また局所的にタイムホールを発生させ、建造物をブラックホールの如く飲み込ませる能力も得ている。なお、宿主であるユノが強いマイナス感情を発生させるのをタイムスリップ発動のトリガーとしている様子。
その鳴き声から推測すると、「辛い現実を脱して生き延びたい」「自分達を助けてくれる人が欲しい」と言う宿主の隠れた願望が「別の時代へ逃げて、助けてくれる人を連れて来る」考えへと解釈され、それが由来となってこの特異な能力が発現したと考えられる。
誕生した時から中型恐竜並みのサイズだったが、宿主からエネルギーを吸い上げた事で更に巨大化。口から吐き出すエネルギーフレアや、巨体とパワーを生かした肉弾戦でキシリュウオーファイブナイツと互角に渡り合う戦闘力を得ている。
ドルイドン族の妨害により、巨大隕石の迫る地球からリュウソウ族が脱出出来なくなった極限状況の中、暴走を始めたヴァルマの姿に苦悩を募らせたユノより誕生。自身と宿主を遥か未来=現在の地球へとタイムスリップさせる。
※劇中ではこの辺の経緯は描かれておらず、現状では推測の域を出ない。
未来に飛んだユノは、そこでリュウソウジャー達と出会い心を落ち着かせていくが、彼女がリュウソウジャー5人と話をしている所に始祖マイナソーが出現(※タイムスリップで飛んだ先の時間軸が、ユノとマイナソーで僅かにズレていたのだろうか)。
だが、マイナソーはユノをリュウソウジャー諸共元の時代=太古の地球にタイムスリップさせ、自身も元の時代へ戻る。
その後、元の時代で野望を加速させていたヴァルマにユノがマイナス感情を煽られたのをトリガーに、再度タイムスリップを発動してリュウソウジャーや宿主諸共再び未来の世界へ飛ぶ。更に途中、少しずつ宿主より吸い上げていたエネルギーが溜まって巨大化を果たし、タイムホールを複数発生させ建物等を飲み込ませ始めた。
当然これを見過ごせないリュウソウジャーはキシリュウオーファイブナイツを繰り出し交戦。一気呵成に攻め立てるも、リュウソウピンクの言葉でマイナソーを滅ぼせばユノを元の時代に戻せなくなる事に気付いたリュウソウジャーは攻撃を躊躇い防戦一方の状況に。
しかし、「私のことはどうでもいい! もうこれ以上、犠牲を出したくない…」と強がりながら悲しむユノの姿を見たリュウソウジャーは奮起。彼等の操縦で向かって来たキシリュウオーファイブナイツへエネルギーフレアを吐き出すも、相手は攻撃を掻い潜った上でビルを足場にしながらの大上段から切り込んで来て、そのまま押された挙句身体を掴まれて上空へ放り投げられてしまう。
そしてその流れから、キシリュウオーファイブナイツは武器パーツを組み合わせて大剣を完成。これへ命の危険を感じた始祖マイナソーは空中でタイムホールを発生させ相手を時空に飛ばそうとしたが、僅差で放たれた『ファイブナイツインフィニティブレイク』に両断され、爆散。そして残ったタイムホールへ、リュウソウジャー5人はノビソウルで刃を伸ばしたリュウソウケンで引き寄せたユノごと飛び込む事で彼女を元の時代へと返した。
そして、自分達が帰れる可能性は二の次にして過去に飛んだリュウソウジャーは、ユノの心と地球の未来を救うべく、過去の時代を脅かす脅威に立ち向かっていった。
毎年定番の劇場版限定戦隊怪人だが、劇中では2つの時代を繋ぐ舞台装置としての役割が強く存在感は薄め。これはドルイドン族も同じであり、原初のナイトロボであるキシリュウジンやその操縦者の敵役として序盤のみの出番となっている。
もっと言えば本映画のメインストーリー構成は『現在(=未来)と過去のリュウソウ族の対立』であり、その繋ぎに本編の敵役が回ると言う大胆な配役が成されている。
後に明らかになった真実としては、現代における自然発生のマイナソーはとある存在による『リュウソウ族に対する自浄プログラム』であり、加えてこの時降り注いだ隕石の中に人為的に生み出せる存在由来のものが含まれていた可能性も否定できず、すべてはこのマイナソーが元になったとも言える。
デザインした久正人氏によると、現代の人為的に生み出されて成長した物とは別系統の個体と言うイメージの元、プロトケラトプスをモチーフとして怪獣風にデザインしたとの事。
四足歩行だったものが立ち上がったイメージのために腕が長く、肉食恐竜な様な出で立ちの完全体の対比から角竜をモチーフにしている。
それ故か、このマイナソーは宿主より生命エネルギーを吸い上げて成長する性質を有した“完全体”と言う設定らしく、成長途上のマイナソーに設定されている経験値を持たない様子。
タイムスリップ!恐竜パニック!! マイナソー ユノ(リュウソウジャー)
ドルイドン族(※厳密には無関係)
ミイラマイナソー、ネクロマンサーマイナソー:現在のリュウソウ族の女性から自然発生したマイナソー(後者の宿主は死者=過去の人物でもある)。
ギガノイド第3番「時計」:恐竜スーパー戦隊第2作目『爆竜戦隊アバレンジャー』においてヒーローをタイムスリップさせた巨大怪人。