マスターブルー「ここまでデカイの初めてだがな…。で、どうやって倒す?」
データ
属性/竜型モンスター
分類/完全体
身長/51.5m
体重/771.8t
分布/幻の村
概要
ドラゴンを思わせる風貌の巨大なマイナソーで、マイナソーが人間の生命エネルギーを吸収し尽くした時に変貌する形態。
元々は自然発生した存在だったが暴走し成長、50m級の巨体を持つ姿に変貌した。どうやら地球に帰還したドルイドン族の手によりこの姿へなったらしく、彼等にけしかけられる格好でリュウソウ族の村を襲撃。騎士竜が安置された神殿を破壊しようとする。
全体的な外見は王道スタイルの怪獣だが、肩回りや背中・頭部に生えたクリスタル状の角や棘が特徴的。口から吐き出す邪悪な炎であらゆる物を焼き尽くす他、全身より光弾をバラ撒いての広範囲爆撃や角から円盤型のエネルギー波動を放つ等も出来る。長い尾を振り回しての肉弾戦も可能。
反面身体の動きは鈍く、機敏な動きの相手とは相性が良くない。
完全体としての姿は共通しており、第8話でコカトリスマイナソーがこの姿へと進化しようとしていた。
活躍
経緯は不明だが、地球へ帰還したドルイドン族が征服の第一歩として完全体を生み出し、リュウソウ族の村がある青木ヶ原樹海に送り込む。
そこにある神殿を護っていたリュウソウジャーと交戦、リュウソウブルーとリュウソウピンクが使ったノビソウルとオモソウルの力で拘束される。
ところがその裏でタンクジョウとクレオンが神殿に侵入した事で騎士竜の力が失われ、リュウソウジャーの変身が解けてしまいリュウソウルの効果も消失。これで拘束が消え相手も弱体化したので光弾を連射して暴れ回り、周辺を無差別に破壊する。
やがて目に映ったメルトとアスナを焼き尽くそうと口から炎を放ち、二人をかばったマスターブルー、マスターピンクを跡形も無く焼失させた。
しかしそこへ騎士竜を目覚めさせたコウ/リュウソウレッドがキシリュウオースリーナイツを操って参戦。炎や振り回した尾で抵抗するも、地形も利用しながら身軽に走り回る相手は攻撃を掻い潜り、逆にパーツ換装を用いた飛び掛かってのスピニングニーを喰らった上にキックスラッシュで尾を切断されてしまう。
最後は正面から向かって来る相手へ炎を放つも、スライディングで掻い潜られた上に『キシリュウオーファイナルブレード』をカウンターで叩き込まれて喰らい爆散した。
余談
『屈強な下半身に腕が短い体形』『長い尻尾を支えに二足歩行』と言う、ストレートなゴジラスタイルの巨大戦隊怪人、というか怪獣が第1話から出て来るシチュエーションはスーパー戦隊シリーズ史上でも異質な展開と言える。
今作の戦隊ロボが前例の無いスマートなシルエットを持つ事や巨大戦におけるアングル等も相まって、まるで円谷作品を見ていると錯覚した視聴者が続出した。
テレビ朝日公式HPでは当初は名称が「ドラゴンマイナソー完全体」だったが、後に「マイナソー完全体」に変更されており、こちらが正式名称であるようだ。
スーツは後に第34話に登場するスペースドラゴンに改造された。
この為、後に登場したマイナソーが完全体に進化する事は完全に無くなり、リュウソウジャー全話を通して完全体へと進化したマイナソーは一体も登場しなかった。
関連タグ
ルレッタ・ゲロウ/ガラット・ナーゴ←マイナソー完全体→ラグビー邪面
誕生経緯
結局、リュウソウジャーTVシリーズを通してもこのマイナソーの正体は明かされなかったが、シリーズ完結後に配信されたスピンオフ『THE LEGACY OF The Master’s Soul』にて、その経緯が語られた。
宿主は、修業時代のマスターレッドの同門だったリュウソウ族の男性ニレ(演:松田賢二)。
マスターレッドとは、師匠であるヒイラギの下で修業を積んでいたが、ある日、ヒイラギはマイナソーを生み出してしまう。
マスターレッドとニレはそれを倒そうとするが、余りの強さに敵わなかった。
そんな中、ヒイラギは二人に「地球を守る為にも俺を殺せ」と遺言を出す。
どちらがヒイラギを殺し、リュウソウレッドになるのかを話し合い、最終的にマスターレッドがその役目を負うことになった。
だが、次世代のリュウソウレッドに人殺しの業を背負わせたくなかったニレは、マスターレッドに黙ってヒイラギを殺害。
マスターレッドが駆け付けた頃には、既に息を引き取っていた(尚、その様子をヒイラギの娘・ハナに見られたことで、マスターレッドは濡れ衣を着せられてハナに恨まれることになる)。
こうして、後味の悪い結末になりながらもその一件は終わった。
しかし、ニレは内心、マスターレッドへの優しさだけでなく「ヒイラギが居なくなれば自分がリュウソウレッドを継げる」という邪な気持ちも持っていた。
その気持ちを抱いたことによる自己嫌悪が肥大化し、いつしか「リュウソウ族に生まれなければ良かった」という感情が生まれ、更にはそれがリュウソウ族そのものへの憎しみに変わり、マイナソーを生んでしまった。
そのマイナソーは、一度はマスターの三人が変身したリュウソウジャーに倒されたかに思われたが、尽きることのないニレの負の感情を再吸収して成長。
完全体に到達すると、ニレを誰にも看取られることなく孤独のまま消滅させたのだった。
赤鬼マイナソー(仮称)
マイナソー完全体が進化する前のマイナソー。名称は不明だが鬣を生やした赤鬼のような姿をしている。宿主の憎悪をベースに活動していたせいか他のマイナソーと比べて鳴き声を発さず終始唸り声をあげていた。
刀を武器としておりリュウソウ族特有の卓越した剣技を扱う他相手の体を無力化させる不思議な術を持つ。また刀から斬撃を放つことができる。
無力化させる術の仕組みはリュウソウ族の「強い気迫で精神が弱いものを動けなくさせる」戦闘技術を応用したものである。そのため術を見なければかかることはない。
真の余談
このマイナソーは事の顛末も含めある意味リュウソウ族の負の面である弱肉強食主義が顕になった存在といえる。
その後、完全体となってリュウソウ族の村を襲撃・マスターブルー&マスターピンクを亡き者にしたが(同門であったマスターレッドを手にかけなかったのが唯一の救いといえる)それと同時にコウたち次世代リュウソウジャーの後押しになったと考えると何とも皮肉といえるだろう。