「カワッテェ、カワッテェ…」
データ
属性/アンデッド型モンスター
分類/棺桶目ネクロマンサー科(自然発生)
身長/190cm~46.6m
体重/285kg~698.2t
分布/黄泉の世界
経験値/448
概要
第1話での戦死後、あの世の世界の住人となっていたマスターピンクから自然発生した、幻獣「ネクロマンサー」の伝説を司り、その風貌を得たマイナソー。
赤紫色のローブと三角帽子を着込んだ鳥人を思わせる外見で、骸骨の胸像を模した肩鎧を身に付けている。また頭や胸部には目を連想する紋章を刻んだ棺桶が付いている。
宿主は戦死直前の状況から「弟子たちのことが心配」と言う未練があり、それが思い詰まったマイナス感情へと変化した様子。
それ故か『生者と入れ替わってでも現世に戻りたい』と言う歪んだ思考を持ったらしく、「カワッテー!」と鳴きながらあの世と現世の境界を破って出現、生者をあの世へ引き込むのと引き換えに死者を現世に召喚する能力を獲得した。
この能力を、リュウソウジャーに敗北して同じくあの世の住人となっていたタンクジョウは見出し、能力の恩恵によって現世へと帰還。更には地球に住まう全ての生者を死者に入れ替えようと目論んだ。
なお、蘇った死者が再度死亡、そこから再度現世に戻るには別の生者を生贄としてあの世へ引き込む必要がある。
戦闘では相手をあの世に誘い込み、現世の法則が通用しない空間を自在に動き回って翻弄する。更にはメドゥーサマイナソーが使っていた『コブランベルジュ』を武器とし、それを空間を捻じ曲げて相手の死角へ飛ばす技も披露している。
しかしあの世と現世を繋ぐ役割を担っている事から基本的に戦闘は避けており、そもそも生者と死者を入れ替える時ぐらいにしか現世に姿を見せず、常にフワフワと浮遊しているので地面に降りることもない。
正直な所、あらゆる空間を行き来できるコスモラプターの力が無ければリュウソウジャーには全く対抗策が無かった厄介な相手である。
因みに死者から生まれた為か宿主からエネルギーを吸い上げるスピードが遅く、成長に時間が掛かっている。
活躍
既にあの世でマスターピンクより誕生してからタンクジョウに発見されており、第21話で能力を発揮して現世の生物を大量にあの世へ送った上で、それと引き換えに宿主のマスターピンクやタンクジョウ、ういの亡き母・龍井結子を含む多くの死者を現世へと送り込んでいた。
続く第22話で、龍井尚久の身体を借りる形で魂を現世に留めていたリュウソウ族・セトーがその存在をリュウソウジャーに伝えた直後、空間を破り出現。あの世へ引き込んで始末しようとするもリュウソウレッドがノビソウルでリュウソウケンの刃を伸ばして抵抗。そのまま足へ刃を巻き付けられたのでレッドごとあの世へ帰還、現世の法則が通用しない世界でレッドを翻弄したが、発見したタンクジョウが光線を放ってレッドを振り落とす。
それから、前話で二度目の戦死を迎えあの世へ逆戻りしていたタンクジョウが現れレッドを叩きのめすのを近くで見物していたが、一通り相手をなじって変身解除に追い込んだタンクジョウに胸座を掴まれもっと生者と死者を入れ替えろと世界を凄まれた。
その後、クレオンが用意したドルン兵を生贄としてタンクジョウを再度現世へ帰還させる。そしてタンクジョウ達の指示のもと、「50.000人(ごまんと)フェスティバル」というイベントが開催される会場に現れてそこに集まった多くの人々を死者と入れ替えようとする(※この途中でマスターピンクから少しずつ吸い上げたエネルギーが溜まり、巨大化を果たした)。
しかしシャドーラプター・シャインラプターに認められその力を得ていたリュウソウジャーは、昨日の内にマイナソーが現れるポイントを絞り、自前にカクレソウルの力で看板を透明化して、開催場所を分からなくして人々が来ないよう細工をして会場に先回り。
レッドはコスモソウルの力で呼び出したコスモラプターとティラミーゴを竜装合体させキシリュウオーコスモラプターを完成、ネクロマンサーマイナソーのいるあの世と現世の狭間に突入する。
自身の居場所に突入して来たキシリュウオーコスモラプターをコブランベルジュを手にして迎え撃ち、空間を捻じ曲げて武器を相手の背後に投げ付ける等して翻弄するも、一つしかない尊い命の価値を冒涜したマイナソーを怒りを見せるレッド=コウはコスモソウル強竜装しながら巻き返して反撃、キシリュウオーコスモラプターの攻撃に追い詰められてしまう。
最後は『キシリュウオーコズミックブレイカー』を叩き込まれて爆散。タンクジョウも現世でリュウソウピンク達に討ち取られ、三度目のあの世送りとなった。
そして、マイナソーが滅んだ事であの世と現世の繋がりが消え、生者は現世に戻り死者はあの世へ帰って行く。だが弟子達の成長をその目で見届けたマスターピンクは抱えていた未練を晴らしており、自分の全てを託したアスナ達に見送られる形で現世を後にしたのだった。
余談
経験値の合計数は『死者』の語呂合わせ。
ローブや三角帽子から高僧や神官、鳥の様な顔や周囲の人骨から鳥葬を連想できる。
鳥は様々な神話で魂を運んだり拐ったりする存在として登場しており、そう言う意味では納得のモチーフである。
ちなみに、鳥モチーフは死者(絶滅)つながりでドードーが採用され、マスターピンクから生まれたことから体色はピンク系となり、魔法使い風の帽子を被ったデザインとなっている。
幻獣以外をモチーフにしたマイナソーとしては3体目に当たり、ストレートにネクロマンサーをモデルとした戦隊怪人としては恐らく初となる。今回は能力のコストと尺と予算の都合で蘇らせた怪人はタンクジョウ一体だけだったものの、寧ろスーパー戦隊の歴史上、『倒された怪人を蘇らせる』能力者としてネクロマンサーと言える怪人の方が圧倒的に多い。ただ、オカルト要素が薄い単なる幻や人形を生み出す能力はこのパターンに当てはまらない事もある(テング、初音の鼓等)。
因みに、恐竜スーパー戦隊では下記の様に『死者が復活する』エピソードやシチュエーションが共通してある。
- 仮初の命を得て復活した元祖追加戦士、黒幕の傀儡として黄泉返った敵首領の息子(恐竜戦隊ジュウレンジャー)
- 敵首領の復活に伴い巨大怪人が再誕、死者を完全復活させる能力すらある残党怪人(爆竜戦隊アバレンジャー)
- 倒された怪人達の魂が集う亜空間『大地の闇』、そこから復活する怪人達(獣電戦隊キョウリュウジャー)
スーツは後に、第42話に登場するファントムマイナソーに改造された。
関連項目
ミミックマイナソー:こちらは願い事と言う形で一度倒された怪人やマスターを蘇らせている。
ミイラマイナソー:同じくリュウソウ族の女性(狩野澪子)から自然発生したが、こちらの大本となったマイナス感情は『死(=あの世)への執着』で方向性が正反対。
ラディゲ、バングレイ、ダグデド・ドゥジャルダン、グローディ・ロイコディウム:ネクロマンサーの能力を持つレギュラーキャラ(この内、ラディゲは1話のみ披露した能力、バングレイとグローディは後に自分自身も再生怪人として再登場)。
サウナギンナン:恐竜スーパー戦隊第2作目『爆竜戦隊アバレンジャー』が登場するVSシリーズの怪人で、こちらも死者を蘇らせる能力を持つ。
墓荒らしサイマ獣ゾンビースト:こちらも死者の遺灰や遺骨に残されたDNAを泥人形に組み込む事で、幽霊として蘇生させる能力を持ったネクロマンサー繋がりの怪人。登場話も第23話とニアピン。
チョウチンコゾウ:『忍者戦隊カクレンジャー』の怪人で、こちらも死者をこの世に呼び戻す能力の持ち主。
デボニカ:『王様戦隊キングオージャー』のゲストキャラで戦隊の歴史では珍しく、味方サイドのネクロマンサー。衣装も赤系統と一致。
アナザーディケイド:30分前の世界の怪人。『有り得たかもしれない結果を繰り返す世界』へ閉じ込めた人間を引き換え(触媒)として、ダークライダーを召喚する能力を持つ。
マンティスファンガイア:棺桶を所持し、そこから過去に倒された怪人を出現させる能力を持つ仮面ライダーシリーズのネクロマンサーと言える存在。
仮面ライダー幽汽、仮面ライダーフィフティーン:こちらも生者と死者の世界を入れ替えようとした。