宇宙の片隅の惑星・チキュー。
(バグナラク編)
5つの王国が治めるこの星に、巨大な危機が迫っている!
これは、平和を守る王たちの物語・・・そして、王になる男の物語である!
(宇蟲王編)
6つの王国が治めるこの星に、巨大な危機が迫っている!
これは、平和を守る王たちの物語・・・そして「反逆の戦士たち」の物語である!
5人の王様、組めたら無敵!!
曖昧さ回避
- スーパー戦隊シリーズの作品の一つ。本項で解説。
- 上記に登場するヒーローチーム。→キングオージャー
- 上記に登場する巨大ロボ。→キングオージャー(ロボ)
- 同作品の第19話サブタイトル。→王様戦隊キングオージャー(サブタイトル)
概要
2023年度のスーパー戦隊シリーズ第47作品目のタイトル、及びその作中に登場するヒーローの名称。2022年12月21日に東映および各報道機関で初公開された。
2023年3月5日から放送され、2024年2月25日に終了。
メインスタッフの多くが、『仮面ライダーゼロワン』の顔ぶれと共通しており、チーフプロデューサーは、『獣電戦隊キョウリュウジャー』以来10年振りとなる大森敬仁。
メインライターは、映画・ドラマ『賭ケグルイ』や『映像研には手を出すな!』等を執筆し、『ゼロワン』のサブライターを務めた高野水登を起用。
メイン監督は、『騎士竜戦隊リュウソウジャー』以来4年振りとなる上堀内佳寿也。
アクション監督は、『仮面ライダーリバイス』まで『令和ライダーシリーズ』でアクション監督を務めていた渡辺淳、劇中音楽は、『仮面ライダーゴースト』『ゼロワン』などに携わってきた坂部剛が担当する。
王様と昆虫がモチーフであり、5人全員が一国の王として君臨し、互いに協力して敵の脅威に立ち向かっていくファンタジー色の強い物語。
変身武器のオージャカリバーを始めとしたシステム音声は声優の谷山紀章が務める。また、谷山氏は特撮関連作品は初出演との事。
『未来戦隊タイムレンジャー』から使用されている「スーパー戦隊シリーズ」のロゴが使われていない(ただし、番宣用ポスターには使用されている)。
各国の背景などはCGで描かれ、それを「LEDウォール」で投影した上でその前で演技を行うというNHK大河ドラマ『どうする家康』においても行われている撮影方法が採用された。
ネット配信はこれまでのTELASAとAmazonプライムビデオに加え、TVerとABEMAも追加。本格的に動画サイトでの見逃し配信に対応する事になった事に伴い、戦隊メンバーによる見逃し配信告知シーンが次回予告後に挿入される様になった。
また、今作には『恐竜戦隊ジュウレンジャー』以来、専用の変身バンクが存在しないスーパー戦隊でもある。無論21世紀になってから初の事例であったが(『特命戦隊ゴーバスターズ』も当初は変身バンクがなかったが後半から導入されている)、後半からはクワガタオージャーのみ専用の変身バンクが導入された。
作風・評価
戦隊初の"王道"ファンタジー
放送前は前作がメンバー全員互いの素性を把握するまで散々紆余曲折を辿り、カオスと邪道を極めまくった異色群像劇だった為、「やっと王道の戦隊か」と期待の声もあった一方で、予告編でのクセの強過ぎる王達の姿から「下手したら今回もそうなるかも」と、ある意味心配の声もあった。また一方では、主人公、ギラの設定が公開されるにつれ、きな臭い政治劇を心配する声もあった。
そしていざ第1話が放送されると、前作とは打って変わった「王道中の王道」を行く作品となっており、クセの強いキャラはいるものの、「伝説の剣を手にして巨大な悪に対して立ち向かう」という正に定番と言われる構図が見られた。
ただし振り返って見ればこれは戦隊ではなくファンタジーの王道だったという意見が後々多くを占め、戦隊としてはむしろドンブラザーズ以上に異色な作品である事を予兆している1話となっている。
また、本編内での年代ジャンプが発生している。本編外や最終話の番外ストーリーで年代が飛ぶ事はあれど、本編の真ん中で年代が飛ぶのは特撮ではかなり珍しい。
続々導入される新機軸
上述した通り戦隊としての異色さはドンブラザーズ以上であり主人公の故国に君臨している暴君となった国王との対立が物語の縦軸であり、中々にシリアスな政治劇がメインとなっている。しかしスーパー戦隊らしく意外とギャグ回とギャグシーンが多め。
そのため一話完結のエピソードはほとんど皆無であり、その影響で例年なら主要な敵勢力となる怪人陣営は明らかに部外者扱いという、三つ巴としても新鮮な構図となっている。ただし怪人陣営が空気になるかとおもったらそうでもない、ある人物が現れると徐々に怪人陣営にもフォーカスすることにもなる。
一般怪人は少なく第一部では26話中16体。第二部では外野や別の勢力がちょいちょい出てきたくらいでほとんどが幹部のみとなっている。
前作以前の段階において「子供向けであろうと子供騙しをすればコンテンツの寿命に関わる」とライターが提唱したためか、本作においても「物語を動かす動機を怪人組織ばかりに頼らない」「メンバーの個性が確立されているので、一致団結レベルで力を合わせるのは容易なことではない」という作劇がなされている。
「“組めば”無敵」ではなく「“組めたら”無敵」と煽り文句にもある通り、信念もお国事情もまるで違う国家元首達と一人の革命児が、どうやって世界を救う最強チームへと結束していくのかを描く過程も、本作の見所の一つである。
本作ならではの"カッコつけ"の美学
上記の本作の世界観のほとんどはフルCGで構成されており、本作に登場するロボでさえ一号ロボ(派生形態含む)以外がスーツではなくフルCG仕様となっている。
一見すれば豪華なように思えるが、それゆえに不便な点も少なくない。
撮影のほとんどがCG合成である以上、ある程度のアクションも制限されており、戦闘のシーンも実はそれほど多くない。
また撮影できる場所も限られている為、撮影スタッフも当初はスタジオを探すのに相当苦労したらしい。
予算(後述)の問題もあるのか上記の通り登場する怪人は歴代最少といっても過言ではないほどに少なく、当初はほとんどメインだった巨大戦も第二部では終盤に差し掛かるまでほとんど全く活躍しなかった。
そこでその代わりとして本作を彩ったのが演者達による「見せ場」の演出である。
ストーリー上での立ち回りはもちろん、おおよそ特撮ヒーローものとしても定番である「名乗り」において、敵味方はおろかしまいにはモブ(家臣や民間人)でさえも、さながら舞台俳優のごとく大げさで芝居がかったような演出が一話ごとに必ず見られている。
演者達の独特な演技とフルCGならではの世界観だからこそ、そういった演出がただ者ならない尊大感と威圧感を引き出し、単なるハリボテではなくまるで常にクライマックスであるかのように本編を盛り上げている。
ヒーローとしても王としても「派手さと華やかさ」が求められる本作にとって、その「名乗り」と「立ち回り」の演出こそが最大の見所とも言えるだろう。
キョウリュウジャーとの関係
キョウリュウジャーは今年で10周年であり、第2部開幕のパイロット写真をよく見るとなぜかキョウリュウレッドが映っている映像が発見されたのだが、そして第32話で敵の罠で異世界に飛ばされた形でキングオージャーとキョウリュウジャーの正式コラボが決定。キャストも現時レギュラー4人(イアン、ノッさん、ソウジ、アミィ)とジェントル、理香、優子が出演してダイゴとウッチーは声のみの出演、更にキャンデリラとラッキューロの2人が再登場する。
少なくともコラボに関してはキョウリュウジャー履修済みでないと分からない要素がかなり多く、ただのコラボではなく明確に物語の本筋に絡んできている。実際、キングオージャーの伝説が描かれた壁画はキョウリュウジャー世界の地球の壁画と繋がる構成となっており、(流石に後付けとはいえ)キョウリュウジャーの後日談・続編という側面も併せ持っている。
更に2024年恒例の『スーパー戦隊VSシリーズ』の記念すべき第30弾において『王様戦隊キングオージャーVSドンブラザーズ』、『王様戦隊キングオージャーVSキョウリュウジャー』の2作品同時公開が決定。更に現時点声のみだったダイゴとウッチーをふくめたキャスト全員勢ぞろいが発表された。
総合的な評価
LEDウォールを使ったCG多様の重厚な世界観、世界観を損なわない重くシリアスなストーリー、ファンタジー作品ならではの特徴的な台詞回し、メインだけでなく脇役まで個性的かつ魅力的なキャラクター、緻密に張り巡らされた伏線とその回収によるカタルシスなど、従来の「戦隊像」を覆す作風から、特にあまり戦隊シリーズを観て来なかった新規層を多く取り入れる事に成功し、以下の快挙を成し遂げた。
- 戦隊史上初のX(旧Twitter)フォロワー11万人超え。
- 戦隊史上初の映画の新撮影像も追加したディレクターズカット版を映像特典として付属およびTTFCで配信。
- 戦隊史上初の写真集重版。
- 戦隊史上初のポップアップストア開催。
- ネット流行語100では昨年を上回る3位を記録。
- X(旧Twitter)では、第49話・最終話(第50話)の2週連続で世界トレンド1位を記録。
- 第48話から最終話までの最終三話をまとめて映画館での上映を求める声が多数上がり、放送日でもない平日の昼間に「#キングオージャー最終三話劇場版」がトレンド1位を記録。→後にTTFCで配信。
また、アパレル系のキャラクターグッズも販売と同時に軒並み完売が相次いでいる。
しかし、作風にあるようにストーリーを重視する反面、「ヒーローやロボの出番が歴代でも最小限となっている」という点や、「連続性の強い内容にもかかわらず前話で起こった出来事が反映されてないように見える登場人物がいる」「話によってはわざわざ変身解除して必殺技を放つ回が終盤で続いた事」などを中心に、賛否両論で意見が分かれている。
なお、この部分は「所謂"お約束"に囚われずにキャラクターやストーリーを楽しめる」と捉えることも可能であり、それらを重視する視聴者からは逆に高評価な点でもある。しかし、メインターゲットである子供達や従来のシリーズのファンなどからは物足りなく感じてしまう点と言える。
実際に出番が減った分、玩具は苦戦しており、玩具情報誌トイジャーナルではバンダイ社長直々に子供達からの認知度が落ちていると明記されている。
・玩具売上は夏時点で昨年から4割減。
・グッズ含めた出荷も年末時点で1億減。
・視聴率も最低1.2%と昨年の半数となっている。(但し今作では見逃し配信の媒体が増えたということは留意しておくべきである)
また、作品の内容とは直接的に関係ないものの、一部の公式関係者のSNSでの発言が原因で純粋に評価できなかったという声もある。
総評すると、往年の「戦隊らしさ」を取り払って、新たな「スーパー戦隊らしさ」を構築した意欲作と言えよう。
因みにヒーローとロボの出番が減少したのはLEDウォールを使っての撮影が非常にスケジュール調整に困難を来たし時間的に入れられなかったと大森プロデューサーが東映特撮ファンクラブの座談会にて明言している。
あらすじ
第1部 バグナラク編(第1話~第26話)
圧倒的な強さの象徴である《王様》。
ある時、宇宙の片隅の惑星「チキュー」で暮らす人々に2000年の時を経て復活した地帝国バグナラクが襲い掛かる。
そんな世界の平和を乱す敵を倒すために集結したのは、超キャラが濃い《王様》たち!
工業の国「シュゴッダム」の“自称”王様・クワガタオージャー
ITテクノロジーの国「ンコソパ」の国王・トンボオージャー
芸術と医療の国「イシャバーナ」の女王・カマキリオージャー
氷雪の中立国「ゴッカン」の国王・パピヨンオージャー
農業の国「トウフ」の王殿・ハチオージャーの5人!
王の証でもある変身剣《オージャカリバー》と変形盾《キングズウェポン》を手にして戦う《王様》ヒーローたち。
彼らはかつて「チキュー」を守っていたという昆虫型機械生命体守護神《シュゴッド》たちが合体した巨体ロボ《キングオージャー》に乗って敵と戦う。
その名は、王様戦隊キングオージャー!!
第2部 宇蟲王編(第27話~最終話)
宇宙の片隅の惑星「チキュー」。
長きに渡る人類とバグナラクの争いに終止符が打たれてから2年後、6つの王国が治めるこの星を滅ぼそうと、「宇宙の王様」がやって来た!
6人の王様はチキューを守れるのか!? 『王様戦隊キングオージャー』の新たな物語が始まる!
登場キャラクター
王様戦隊キングオージャー
演:酒井大成
「邪悪の王」
守護神が宿る最強国:シュゴッダムの “自称”王様。
城下町の児童養護園で育った青年。心優しくみんなのことを考える性格で、子供達とのヒーローごっこでも常に悪役を演じていた。
ラクレス打倒のため「俺様が世界を支配する!」と邪悪の王らしい口調と態度を取り続けているが、気を抜いたり咄嗟の状況には思わず素が出ることも。
演:渡辺碧斗
「叡智の王」
テクノロジーの国:ンコソパの国王。生まれはスラム街であり、腕っ節…ならぬ、ラップトップで成り上がった為「総長」と呼ばれることも多い。
“テッペンをとる”ヤンキー精神で突っ走ってきた。
演:村上愛花
「絢爛の女王」
芸術と医療の国:イシャバーナの女王。美しく麗しい超絶ワガママ女王で、美しいものに目がなく、手段を選ばず手に入れる。
我儘な一方で誰かを救うことに躊躇がなく、華麗に人命を救う医者としての一面も持っている。
演:平川結月
「不動の王」
氷雪の国:ゴッカンの国王。世界の中立を守る裁判所の最高裁判長。
質実剛健、冷徹無比。保守的で慎重。法律に基づく正確無比で公正なジャッジを下す。
コミュ障気味で冷たく見える部分もあるが、実は情に厚くぬいぐるみ好きと言う意外な一面を持つ。隠された右目にはとある秘密が…?
演:佳久創
「豊穣の王殿様」
農業の国:トウフの殿様。ニコニコしながら平気で嘘をつく、二枚舌三枚舌の男であり、人たらし。
とても利己的で平和を守るためなら汚い手を使うことを厭わないなど、平和至上主義の腹黒殿様。
演:池田匡志
「狭間の王」
かつて2000年前に人類を救った6人目の英雄である父と、バグナラクである母の間に生まれた謎の男。「語り部」として長きに渡ってチキューの歴史を伝承し、人間とバグナラクの戦いを止めるために自ら王になる決意をする。
演:矢野聖人
「始まりの国の王」
正真正銘シュゴッダムの王。
類い稀な統率力で五王国をまとめあげる大物だが、その実態は傲岸不遜な暴君で、バクナラクをも利用して世界を私物化しようと暗躍する。
宇蟲王/宇蟲五道化
「宇蟲王」
「宇蟲王」を名乗り、絶大な力を持つ。2000年にわたる人間とバグナラクの争いの黒幕で、チキューの生物を片付けるために襲来した。
CV:山路和弘
宇蟲王ダグデドに仕える宇蟲五道化の1人。通称「胡乱のゴーマ」。
CV:沢城みゆき
宇蟲王ダグデドに仕える宇蟲五道化の1人。通称「籠絡のヒルビル」。
CV:関智一
宇蟲王ダグデドに仕える宇蟲五道化の1人。通称「秘匿のミノンガン」。
CV:三木眞一郎
宇蟲王ダグデドに仕える宇蟲五道化の1人。「虚飾のカメジム」という異名をもつ。
かつて地帝国バグナラクに潜入し、宰相カメジムとして暗躍していた。
演:天野浩成
宇蟲王ダグデドに仕える宇蟲五道化の1人。通称「静謐のグローディ」。かつてチキューを襲った『神の怒り』を引き起こした黒幕。
各国の関係者
演:森岡豊
シュゴッダム国王・ラクレスの側近。
絶対的な権力を握るラクレスの右腕として、最強国家・シュゴッダムを支えてきた。
演:福澤重文
シュゴッダム国王・ラクレスの側近。
右腕のドゥーガとは対照的に、常に穏やかで物腰が柔らかい。
シュゴッダムの下町にある児童養護園に住む二人。
ギラとは家族のような間柄。
演:八木光太郎
シュゴッダムの民の男性。
ラクレスの策略やギラの悪役ムーブの影響で、すっかりギラを邪悪な人物と信じきっている。
その考え故に、シュゴッダムの民を無意識に扇動する役割を担っている。
演:川野快晴
シュゴッダムの研究者。かつてはラクレスの命令により、ある女性と共にコーカサスカブト城内で秘密の研究をしていた。
演:中村獅童
シュゴッダムの先々代国王。ラクレスに世界の真実を告げ王座を譲った後、この世を去った。
演:千綿勇平
ンコソパ国王(総長)・ヤンマの側近であり舎弟。彼を心の底から尊敬している。
演:南北斗(アッカ) / 岡野海斗(ウスバ) / 早川渚紗(マユタ)
テクノロジー国家・ンコソパの個性溢れる3人衆。
演:吉満寛人
イシャバーナ女王・ヒメノの側近たる執事。
ヒメノのわがままに常に振り回されている苦労人。
見た目は老執事であるが特殊メイクを施されており、実年齢は25歳。
演:神里まつり
イシャバーナのメイド長。華麗な身のこなしで女王ヒメノに仕える。
演:水島麻理奈
イシャバーナ医療チームの医師長。戦場でも堂々としており、国民のケガをあっという間に治療する。
演:長谷川かすみ
ゴッカン国王・リタの側近。自称次期国王候補。
常にやる気がなく、できれば働きたくないと思っている側近とは思えぬ自堕落な性格であるが、影ではリタをサポートする。
トウフ王殿・カグラギの側近。
他の側近とは違い、素顔を隠しており正体は不明。
長らく無言を貫いていたが、次第に饒舌になっていった。声を発した際はギラ曰く「良い声」と言われている。
演:加村真美
カグラギの実妹で病弱。
彼の唯一の身内であるが現在、表向きは婚約者候補としてだが、シュゴッダムに実質人質として住んでいる。
演:雛形あきこ
トウフの先代王殿様。15年前の『神の怒り』の際にトウフの米を独占した事でカグラギに討たれる。
CV:関智一
カゲロウのBNAを備えた怪ジームで、光の屈折を応用して人間そっくりに擬態できる。現在はバグナラクを離れてジェラミーと行動を共にしている。
地帝国バグナラクの戦闘員。バグナラクが正式に六つ目の国として認められた後は一般の国民として暮らしている。
CV:志村知幸
「奈落王」
地帝国バグナラクの統治者である悪の王。秘宝を探し当てることによって、人間とバグナラクの勢力図を書き換えようとしている。
CV:高口公介
大昔の戦いでデズナラク8世を勝利に導いた英雄。「一撃将軍」という異名を持っており、斧のような武器で幾千幾万の敵をひと薙ぎで打ち倒す。ラクレスの技術提供によってよみがえった。
CV:井上喜久子
2000年前の伝説の戦い後に、人間である6人目の英雄と結ばれた女の蜘蛛型バグナラクであり、ジェラミーの母親。
その他
- 予告ナレーション/オージャカリバー・キングズウエポン・オージャカリバーZERO・オージャクラウンランスシステム音声
CV:谷山紀章
- クモノスレイヤー・ヴェノミックスシューターシステム音声
CV:超学生
獣電戦隊キョウリュウジャー
37番目のスーパー戦隊。第32・33話にて別の地球にやって来たギラ達と共に戦った。
演:川名輪太郎
「挟撃の勇者」
ダグデドにより復活したデーボス軍に立ち向かうべく未来世界からやってきた次世代の戦士。プリンスという名前は愛称で本名は……
- その他の客演キャラクターは獣電戦隊キョウリュウジャーの記事を参照。
略称表
二人称は暫定のものとし、正式に名前で呼び次第改めて更新して下さい。
| ギラ | ヤンマ | ヒメノ | リタ | カグラギ | ジェラミー | ラクレス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ギラ | 僕/俺様 ※1・1a | ヤンマ | ヒメノ | リタ/リタさん | カグラギ | ジェラミー | 王様→ラクレス→お兄ちゃん |
ヤンマ | ギラ/タコメンチ | 俺 | ヒメノ ※3 | リタ | カグラギ | ジェラミー | ラクレス |
ヒメノ | ギラ | あなた | 私 | リタ | カグラギ | ジェラミー | ラクレス |
リタ | ギラ | ヤンマ | ヒメノ | 私/リタ ※2 | カグラギ | ジェラミー | ラクレス |
カグラギ | ギラ殿 | ヤンマ殿 | ヒメノ殿 | リタ国王/リタ殿 | 私、わたくし | ジェラミー殿 | ラクレス殿→ラクレス |
ジェラミー | ギラ | お前さん | お嬢様→女王 | 裁判長 | カグラギ | 俺 | ラクレス |
ラクレス | ギラ | ヤンマ | ヒメノ | リタ | カグラギ | ジェラミー・ブラシエリ | 私 |
※1 主にヒーローごっこの悪役を演じていた時、「邪悪の王」として振る舞う時。
※1a 当初は覚悟モードや王鎧武装時に『俺』を使う時があったが今ではほぼ使わない。(覚悟モードでも「僕」を使い、邪悪の王の時は「俺様」で統一)
※3 当初は「ヒメノちゃん」呼びだった
用語
チキュー
本作の舞台となる惑星。「宇宙の片隅にある」とされ、我々が住む地球とは異なる文明が築かれている。
- 五大国
遥か昔、バグナラクとの戦争を経て活躍した5体のシュゴッドと5人の英雄がそれぞれ建国した国家群。「五王国」とも称される。それぞれ異なる文化を持ち、生活様式も多種多様。現在はいずれも若き王が治めており、「バグナラクが復活する」という予言に備えて五大国同盟を結ぼうとしている。
チキューに存在する、虫型の機械生命体。王様戦隊が使役するものの他、一般市民の生活にも普及しているデミシュゴッドがいる。
五大国の王たちが持つ剣。王様戦隊への変身、シュゴッドの召喚およびキングオージャーへの合体に用いる。変形武器キングズウエポンと合体させることができる。
15年前に起こった、大量の蝉型のデミシュゴッドが暴走しキュー全土を襲った厄災。ヒメノ曰く「人間が起こした事件」とされる。
『王様戦隊キングオージャー』の正式名称。ギラが正式にシュゴッダム国王となったのと、6人目の英雄の子であるジェラミーが加わった事から発足した、実質的な五国同盟に変わる新たな盟約となっている。
バグナラクが正式な国家となった後は、正式名称が『六王国異様事案対策用戦略救命部隊』に変更されている。
第32話・第33話の舞台となる異世界で、所謂「太陽系第三惑星」。
ダグデド曰く「最悪な場所」らしいが、王様戦隊はそこで史上最強のブレイブを持つ勇者たちと出会う事になる。
王様戦隊が守るチキューとは、ただ名前が同じだけの縁もゆかりも無い惑星と思われていたが…。
おそらくゴレンジャーからジュウオウジャー、そしてキュウレンジャーとゼンカイジャーを除くそれ以降の歴代のスーパー戦隊が守ってきた地球その物と思われる。
各話リスト
話数カウントは第◯話。大半は「王」または「キング」、もしくはその両方が含まれてる。
話数 | サブタイトル | 敵対勢力 | 備考・関連タグ | 放送日程 |
---|---|---|---|---|
1 | 我は王なり | ダンジーム | バグナラク復活。ラクレスの本性。ギラ/クワガタオージャー初チェンジ。キングオージャー初合体 | 2023年3月5日 |
2 | 誰がための王 | ボダルジーム | ヤンマ/トンボオージャーがメンバー入り。ガーディアンローリング初登場 | 3月12日 |
3 | 我がままを捧ぐ | フンジーム | ヒメノ/カマキリオージャーがメンバー入り。ガーディアンスネイル初登場。ゴッドカブト襲撃 | 3月19日 |
4 | 殿のオモテなし | タニジーム | カグラギ/ハチオージャー本格登場。カブトキングオージャー初合体 | 3月26日 |
5 | 冬の王来たる | ジゴクジーム | ギラの秘密が判明。リタ/パピヨンオージャーがメンバー入り。ゴッドスコーピオンのソウルがバグナラクの手に | 4月2日 |
6 | 王子の帰還 | - | ギラがシュゴッダムに帰還。ゴッドスコーピオン本格登場。キングオージャーZERO登場 | 4月9日 |
7 | 神の怒り | グンダジーム | スコーピオンキングオージャー初合体。ヒメノの過去。ゴッドスコーピオンの意外な一面 | 4月16日 |
8 | 王と王子の決闘裁判 | ゲロウジーム | ギラとラクレスの決闘。オオクワガタオージャー本格参戦。ゴッドホッパー登場 | 4月23日 |
9 | ギラ逃走中 | - | 4国王のギラ生存偽装作戦。ホッパーキングオージャー初合体 | 4月30日 |
10 | 伝説の守護神 | デズダンジーム、デズボダルジーム、デズフンジーム、デズタニジーム、デズジゴクジーム | 5人の王、ついに戦隊へ!! レジェンドキングオージャー初合体。当たって砕けたゴッドホッパー | 5月7日 |
11 | 怪奇!クモ仮面の男 | ナガバジーム | ジェラミー・ブラシエリ初登場 | 5月14日 |
12 | 6人目の王様 | - | スパイダークモノス初変身。ジェラミーの素性が判明 | 5月21日 |
13 | 怒りのスパイダー | ゲロウジーム | OPにジェラミー追加。ゴッドタランチュラ、ガーディアンピード、ガーディアンシケイダー登場。ゲロウジームの意外な生存 | 5月28日 |
14 | もっふんといっしょ | アメンジーム | ヒメノ、ジェラミーとの因縁の対決。明かされるもっふんの秘密 | 6月4日 |
15 | スズメにお見舞い | バエジーム | タランチュラナイト初変形&ガーディアンピード本格参戦。チキューとバグナラクが和平を結ぶ?カグラギの妹・スズメ救出作戦 | 6月11日 |
16 | 10才の裁判長 | ヲゲラジーム | 15年前、リタがなぜ王になった理由が明らかに。ガーディアンシケイダー本格参戦 | 6月18日 |
17 | 王は逃げない | ダイゴーグ、ゲンジボダルジーム、ジゴクジーム(回想)、ナガバジーム(回想) | ラクレス&バグナラク、史上最悪の結託。一撃将軍ダイゴーグ復活。ンコソパ陥落危機。(不完全な状態の)エクストリームキングオージャー初合体 | 6月25日 |
18 | 始まりの王冠 | - | ギラVSラクレス再び。キングクワガタオージャー&(完全体の)エクストリームキングオージャー登場 | 7月2日 |
19 | 王様戦隊キングオージャー | ダイヤモンドダンジーム | シュゴッダムがバグナラクに乗っ取られる。真なる王様戦隊誕生!! | 7月9日 |
20 | 王と王の決闘 | - | ギラVSラクレス最後の決闘裁判!!ボシマールの正体が…。 | 7月16日 |
21 | 突き進め王道を | - | 総集編。ギラ、を王と認めるため4人の王との得意分野対決&職を失ったドゥーガの就職活動? | 7月23日※1 |
22 | シュゴッド大集合 | イラガジーム | 巨大ダイゴーグ襲撃とシュゴッダムの危機。コーカサスカブト城の秘密? | 7月30日 |
23 | シュゴッダムの動く城 | ダイゴーグ | キングコーカサスカブト登場。ダイゴーグ退場。劇場版に繋がるエピソード | 8月6日 |
24 | 狭間の王VS奈落の王 | ザリガジーム | ギラ戴冠記念祭。バグナラクの恐るべき最終作戦とジェラミーの真意? | 8月13日 |
25 | 王と民の戦い | - | チキュー最大の危機!ゴッドキングオージャー降臨 | 8月20日 |
26 | 新王国の誕生 | デズナラク8世、宰相カメジム | デズナラク8世との最終決戦!デズナラクVSジェラミー、バグナラクの王を決める戦い。第6の王国誕生!そして第1部完結!! | 8月27日 |
27 | 宇蟲王の到来 | ダグデド・ドゥジャルダン | 第2部開幕!物語は2年後、新たな敵は宇宙から! | 9月3日 |
28 | シャッフル・キングス! | ゴーマ・ローザリア | 入れ替わり回。ゴーマの術で皆が大パニック! | 9月10日 |
29 | 王様失格 | ヒルビル・リッチ | ヒルビルの洗脳の魔の手。王達が側近に王座を譲り、王様を辞める!? | 9月17日 |
30 | 凍てつく天秤 | グローディ・ロイコディウム | 「神の怒り」を引き起こした真犯人が判明。リタのオッドアイに隠された秘密が明らかに | 9月24日 |
31 | 二千年の愛 | ネフィラ、ダイゴーグ(回想) | ジェラミーとネフィラ、二千年越しの再会 | 10月1日 |
32 | 遭遇!キョウリュウ! | デーボ・センキング、ゾーリ魔 | 別の世界に飛ばされた王様戦隊。獣電戦隊キョウリュウジャー参戦! | 10月8日 |
33 | シューゴー!キングとキョウリュウ!! | 兜武神デーボス | 「地球」と「チキュー」の関係が明らかに。王様+勇者、2000年の時を超え、新たなブレイブチームが誕生したア!聞ィーて驚けッ!! | 10月15日 |
34 | シュゴ仮面の逆襲 | キンバエジーム | 王様戦隊帰還。しかし一同が目にしたものは!?そして謎の仮面戦士と生きていたあの男、そしてコラボエピソードは終わらない!? | 10月22日 |
35 | 泣くなスカポンタヌキ | ヒルビル・リッチ | ンコソパ解放戦線。ヤンマとシオカラの過去。ンコソパ壊滅に陥る | 10月29日 |
36 | ヒメノのお見合い大作戦 | カメジム・ウンカ | イシャバーナ総出のお見合い開催、謎のイケメン・ロマーネの正体とは…?トイザらスのマスコット・ジェフリーが登場 | 11月12日 |
37 | イロキの乱 | グローディ・ロイコディウム | 蘇ったトウフ先代王殿イロキ、ある意味夫婦共演回。グローディ、怪人態初披露 | 11月19日 |
38 | 不動のアイドルデビュー | ゴーマ・ローザリア、ミノンガン・モウズ | リタ、アイドルデビュー!? | 11月26日 |
39 | ンコソパ頂上決戦 | 宇蟲五道化 | ンコソパ奪還リベンジバトル、オージャカリバーの更なる秘密、ゴーマ退場 | 12月3日 |
40 | 我は王で王子なり | コピーイラガジーム、コピーザリガジーム | プリンス再び、ギラの衝撃の事実 | 12月10日 |
41 | 宇宙を救う時 | ラクレス・ハスティー、コピーダイゴーグ | ギラVSラクレス三度目の決闘 | 12月17日 |
42 | ラクレス王の秘密 | ダグデド・ドゥジャルダン | ラクレスが隠していた真実、ハスティー兄弟遂に共闘!ダグデド退場…? | 12月24日 |
43 | 覇王の大罪 | ミノンガン・モウズ | 人類絶望の歴史、ギラ達が幼児化!?ダグデド衝撃の復活 | 2024年1月7日 |
44 | 王の証!真の六王国同盟 | ヒルビル・リッチ | 王の証の秘密、王様戦隊のリーダー争い!?ヒルビル退場 | 1月14日 |
45 | 王を継ぐ者たち | ミノンガン・モウズ | ギラ達が幼児退行!?カグラギとリタの後継ぎ問題、ミノンガン封印 | 1月21日 |
46 | 命の美しさを知れ | グローディ・ロイコディウム、ゾンビ怪ジーム軍団 | ヒメノとジェラミーの王の証解放、グローディとの決戦、グローディの不死の真相 | 1月28日 |
47 | 神を黙らせろ | グローディ・ロイコディウム | 神の怒りの再来、チキュー全土避難計画、グローディ退場 | 2月4日 |
48 | さらば、親愛なる民よ | ダグデド・ドゥジャルダン、カメジム・ウンカ、コピー怪ジーム軍団 | ダグデドとの決戦、避難計画ゼロ発動、デズナラク8世再登場 | 2月11日 |
49 | 王はここにいる | ダグデド・ドゥジャルダン、カメジム・ウンカ、コピー怪ジーム軍団、コピー宇蟲五道化 | 六王国とダグデドの全面対決。デボニカ、ライニオールらハーカバーカの助っ人続々参戦 | 2月18日 |
最終 (50) | 俺様たちが世界を支配する | ダグデド・ドゥジャルダン、カメジム・ウンカ | 最終回、超絶怒涛究極完全体キングオージャー降臨、宇蟲王との二千年に及ぶ戦いに決着 | 2月25日 |
※1:福島放送に限り、高校野球県大会準決勝中継のため、後日遅れネットで放送した。
音楽
オープニング主題歌
作詞・歌:古川貴之
作曲・編曲:園田健太郎
テーマソング
INFERNO〈シュゴッダム テーマソング〉
作詩・歌:ナノ
作曲・編曲:坂部剛
Try & Fight〈ンコソパ テーマソング〉
歌:鎌田章吾
作詩:藤原優樹
作曲・編曲:長谷川大介
World Is Mine!〈イシャバーナ テーマソング〉
歌:Machico
作詩・作曲・編曲:木下龍平
Ignorantia juris nocet〈ゴッカン テーマソング〉
歌:ゴッカンクワイア
作曲・編曲:滝澤みのり
宴じゃオージャー!〈トウフ テーマソング〉
歌:高橋秀幸&伊勢大貴
作詩・作曲・編曲:KoTa
Waking the King〈レジェンドキングオージャー テーマソング〉
歌:高取ヒデアキ
作詩:渡部紫緒
作曲・編曲:坂部剛
The Prophet〈スパイダークモノス テーマソング〉
歌:古川貴之
作詩・作曲・編曲:園田健太郎
BRAND NEW WORLD〈エクストリームキングオージャー テーマソング〉
歌:萩原逸輝
作詩・作曲:栗山健太・APAZZI
編曲:APAZZI
Just we go〈王様戦隊キングオージャー 後期イメージソング〉
歌:NoB
作詩:渡部紫緒
作曲:山田信夫
編曲:渡部チェル
I'm still alive〈過去ヤンマ テーマソング〉
歌:鎌田章吾
作詩:マイクスギヤマ
作曲・編曲:YOFFY
もっふんのうた〈もっふんといっしょ 主題歌〉
歌:吉田仁美
作詩・作曲:高野水登
編曲:水口公次
第33話限定エンディング主題歌
Pride and Brave
歌:高取ヒデアキ
作詩:渡部紫緒
作曲:佐橋俊彦
編曲:坂部剛
キョウリュウジャーコラボエピソード後半で使用された特別ED。
関連作品
劇場版
2023年7月28日公開。本作の単独作品。時系列は第23話と第24話の間。
また、12月6日よりTTFCにて「完全版」の有料配信が開始。カットした未公開シーンのみならず新規撮りおろしも加えられている。
Vシネクスト
2024年4月26日期間限定上映。前作『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』とのクロスオーバー作品。
スーパー戦隊VSシリーズで史上初となる2作品同時公開で『VSキョウリュウジャー』との同時公開。
2024年4月26日期間限定上映。『獣電戦隊キョウリュウジャー』とのクロスオーバー作品で、10周年を迎えたキョウリュウジャーのメインキャスト7人が再集結を果たす。
上記の通り『VSドンブラザーズ』との同時公開。
スピンオフ
2023年4月より東映特撮YouTube Officialにて配信。全3話。ラクレスを主人公として、自身の策略のために暗躍する姿が描かれる。時系列は第2話と第3話の間。
東映特撮ファンクラブで配信予定。
『特捜戦隊デカレンジャー』の世界に迷い込んだヤンマが初対面の日渡(旧姓:礼紋)茉莉花/デカイエローにいきなり「貴女は俺の初恋の相手です」と告白!?このヤンマ、何かがおかしい!
2024年4月1日に『初恋刑事』として予告され、翌日に種明かしとなった。また、ヤンマの方の時系列は不明だが、髪型及び髪色は第1部のもの(撮影はキョウリュウジャーとのコラボ回よりも前とのこと)。
2024年11月10日に東映特撮ファンクラブにて配信。
コミック
- 『ゴッカンのリタ』
本作のフルカラーコミック。TTFC他で配信。本編序盤のエピソードをリタ/パピヨンオージャー目線で描いた物語。
余談
- 戦隊メンバーにピンクの戦士が登場しないのは『動物戦隊ジュウオウジャー』以来7年ぶり(コスプレの番外戦士としては存在する。また、3作品連続で初期メンバーに緑の戦士が不在である(『百獣戦隊ガオレンジャー』〜『爆竜戦隊アバレンジャー』以来20年ぶりだが、その真ん中の『忍風戦隊ハリケンジャー』には緑の追加戦士が登場した)。
- 今作にピンクが居ないのは「前作のピンク戦士が色々とやり過ぎたせい」とネタにされる事も(ほぼジョークであろうが)ある。
- シリーズで初めて紫の戦士が初期メンバーに登場した(今までは追加戦士で登場する傾向があった)。また、紫の女性戦士は2代目キョウリュウバイオレット以来10年ぶりだが、レギュラーとして登場するのも史上初。
- 5人戦隊でのダブルヒロイン体制は『魔進戦隊キラメイジャー』以来3年ぶりとなるが、当然ながら黄色と紫の組み合わせはシリーズ初で、意外にも黄色のヒロインがピンク以外のカラーのヒロインとダブルヒロイン体制を組むのも初である(初期メンバーを考慮しなければ『炎神戦隊ゴーオンジャー』がある)。因みに黄色との組み合わせは『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』以来5年、5人編成に絞ると『烈車戦隊トッキュウジャー』以来9年ぶりとなる。
- ヒロインのスーツアクターを務めるのが男女両方になるのは『海賊戦隊ゴーカイジャー』以来12年ぶり、女形スーツアクターに限れば『特命戦隊ゴーバスターズ』以来11年ぶりとなる。
- スーツが男女共通(女性にミニスカ状の意匠がない)となるのは『特捜戦隊デカレンジャー』以来19年ぶりとなる。
- 今作の舞台は現実の地球ではなく、上記の「五大国」を中心としたファンタジーな文明が築かれた架空の星「チキュー」であり、歴代戦隊では史上初の完全異世界もの(ファンタジー作品)となっている。
- 『宇宙戦隊キュウレンジャー』も異世界の宇宙が舞台となっていたが、その宇宙での地球(チキュウ)の文化や文明は、現実の地球と同等であった。
- このような舞台設定であるため、背景にはCGが投入されており、1話早々からのハイクオリティかつ圧巻な国家デザインには視聴者から「こんなに使って大丈夫?ガタキリバ案件にならない?」「途中でチープなCGになったりしない?」と心配の声が上がり、SNSでもトレンド入りしてしまった。これに上堀内監督も反応し、Twitterで「あと皆さん、予算の事は…気にすんな!笑」と投稿。更に第2話の予告で特撮好きなら物凄く見覚えがある場所が映し出された事から一旦安堵した視聴者も居たとか。とはいえそれさえも大半がCGで構成された世界観を作っており、従来の「いつもの場所」感ではない演出になる凝り様である。
- 巨大ロボの名称が戦隊の名称と完全に一致する初の例(これまでにも、デカレンジャーロボなど巨大ロボの名称が戦隊の名称+「ロボ」である様な例はあった)。このネタは後に本編で「戦隊の名称はロボの名称から逆輸入した」という形で掘り下げられた。
- 2月上旬頃にサブプロデューサーとして参加していた望月卓と湊陽祐の名前が公式HP上で削除されている。のちに望月Pは東映舞台へ異動となり、湊Pは仮面ライダーガッチャードに参加することが発表された。第12話からは新たに久慈麗人がサブプロデューサーとして参加している。
- 公式Twitterが開設された当初はビジュアル一枚だけで宣伝する縛りもあり落ち着きがなかった。挙げ句の果てにドンブラザーズにキングオージャーが登場した際、ドンブラ中毒に汚染してしまった。だが、その後ドンブラ公式からアドバイス(一説には某白い人のお叱りがあったとも)もあり徐々に落ち着きを取り戻していった。
- 1話と2話ではキャストが役名なしでクレジットがされており、シリーズでは初となる。
- 第1話では冒頭のクレジットで「声の出演」に樫井笙人、第2話では同じく佐々木啓夫がクレジットされていたが、こちらも配役等については現在のところ不明である。
- オージャカリバー音声を担当する谷山の名前はノンクレジット(アイテム音声担当声優は『騎士竜戦隊リュウソウジャー』以降、クレジットされない作品が多い)。
- 「王鎧武装」という響きからして召還された鎧を纏う形で変身するイメージが強いが、実際は鎧が出てくるような描写すら一切なく、掛け声と共にシュゴッド型の粒子に包まれ瞬時に変身する仕様となっている。なので本作では電磁戦隊メガレンジャー27年ぶり以来に変身シーンでマスクオフになる瞬間が一切無い。
- 加えて変身シーンも必要最低限の過程すら省かれた仮面ライダーシリーズのようなものとなっているため、上述でも書いたようにバンク系の変身シーンが存在していない。そして結局、最終回まで体裁はこのままだった。
- 更に言うとこれと関連するかは定かではないが、pixiv上でもマスクオフの状態になっているファンアートも他の戦隊シリーズと比べて非常に少なく、現時点では片手で数える程度しか存在していない(というか、合計しても10にも満たない)。
- 10年前は『獣電戦隊キョウリュウジャー』、20年前は『爆竜戦隊アバレンジャー』が放送していたので10年(及び西暦の数字の一桁が3の年)近くの周期で恐竜スーパー戦隊が放送すると考察する人は多かったが(これは忍者スーパー戦隊もよく言われる)今作はこれには当てはまらない例外となった(もっとも4年前に恐竜スーパー戦隊である『騎士竜戦隊リュウソウジャー』が放送されたが)……
- また、天装戦隊ゴセイジャー以来13年ぶりとなる、「物語の中盤で、敵対する組織が壊滅・交代する」という事態が起きている。
- SNSでは、ストーリーの一部が「天元突破グレンラガン」との関連性が指摘されている(パクリなどの悪い指摘ではなく、共通性から、どちらか一方しか見ていない人に薦めるためのものが多い)。これは、元々高野氏が『グレンラガン』の大ファンだったことが起因していると思われる。以下は、その中でも良くあげられる共通性。
- 「第一部(作品前半部分)は、地上と地下の勢力の覇権争い」
- 「第二部(作品終盤)は、宇宙を自由にできるほどの存在との戦い」
- 巨大化するロボット、最終的には、星よりも大きい敵とも肩を並べる。
- 人々の思いを力に変えるロボット
- なお、最終回には、「天元突破グレンラガン」の脚本家の中島かずきも反応している。
昆虫モチーフ関連の余談
- 昆虫がモチーフなのは電光石火ゴウライジャー(サブ戦隊)や魔法戦隊マジレンジャー(マスクの意匠の1つ)、特命戦隊ゴーバスターズ(追加戦士)等、作品の一部の要素に絡む事はあったが、全体のモチーフとしては初めてである。
- タイトルに虫や虫に関する用語が入っておらず、タイトルだけでは昆虫がモチーフとはかなり分かり難い。
- 上記の戦隊は、ちょうど同期の仮面ライダーの1号ライダーが、昆虫モチーフでないという共通点もある(ゴウライの同期は龍騎、マジレンの同期は響鬼、ゴーバスの同期はフォーゼ)。キングオージャーも、同期をギーツと考えると1号ライダーはこの法則に含まれるが、ゴーバス以外は半年ズレているため、同じ昆虫モチーフのガッチャードが同期になっている。
- 昆虫モチーフの戦隊でありながら、その花形とも言うべきカブトムシの戦士が初期メンバーに存在しない(名前の由来がカブトムシの番外戦士ならいる)。既存の東映特撮の昆虫モチーフの作品や創作の昆虫戦隊ではカブトムシは大抵取り入れられ、しかも主人公ポジションに据えられる事が多かった。既存の東映特撮でクワガタモチーフの主人公は彼くらいのものである。
- 放送が開始された2023年は、昆虫記で有名なジャン・アンリ・ファーブル生誕200年の年である。
キャラクター名 | 由来(?付きは推測の域) | 余談 |
---|---|---|
ギラ | ギラファノコギリクワガタ | 放送開始前は1人だけ王様ではない事から実はクワガタモドキや、赤いクワガタに似た虫であるヒラズゲンセイなのでは?と考察されていた |
ヤンマ・ガスト | オニヤンマ | 名はオニヤンマ(又はヤンマ科)から、姓はオニヤンマの学名、Anotogaster sieboldii(アノトガスター・シーボルディー)から |
ヒメノ・ラン | ハナカマキリ | ランはハナカマキリの別名ランカマキリから、ヒメノはハナカマキリ属の属名Hymenopus(ヒメノプス)か、日本産のハナカマキリ科のカマキリであるヒメカマキリ、またはハナカマキリの近縁種で黄色いヒメハナカマキリからと思われる |
リタ・カニスカ | ルリタテハ | 名はルリタテハから。姓はルリタテハの学名、Kaniska canace(カニスカ・カナケー)からであるが、このKaniska自体がクシャナ朝のカニシカ王から来ており、奇しくも王様キャラの名前の由来がまた王となっている。なお、ルリタテハは成虫で越冬する蝶であり、寒さに強い。初期段階の名前であるシジマ・ウラーギンは、同じく成虫越冬する蝶のウラギンシジミに由来する |
カグラギ・ディボウスキ | カブラハバチ/チャイロスズメバチ | 名はカブラハバチのもじりから。姓はチャイロスズメバチの学名Vespa dybowskii(ベスパ・ディボウスキー)から。カブラハバチはアブラナ科野菜の害虫であり、チャイロスズメバチは他種のスズメバチの巣を乗っ取る習性を持つ |
ラクレス・ハスティー | ヘラクレスオオカブト | |
コーサス・ハスティー | コーカサスオオカブト | |
ライニオール | リニオグナタ | 最古の昆虫とされる事もあるリニオグナタの学名Rhyniognatha hirsti(ライニオグネサ・ハースティ)から。近年、リニオグナサは昆虫ではなくゲジの仲間であるとの説が有力視されている。 |
ドゥーガ | ドウガネブイブイ | |
ボシマール | テントウムシ?(キボシマルウンカ) (キボシマルトビムシ、マルボシヒラタヤドリバエ、マルシラホシカメムシ、キボシマルカメムシなども推測されていた) | 他のシュゴッダムの人物は全て甲虫だが、キボシマルウンカはカメムシ目であり、尚且つ甲虫のテントウムシに擬態しているのだがもしや・・・ |
コガネ | コガネムシ | |
ブーン | カナブン | |
ゴローゲ | ゲンゴロウ | |
ベダリア | ベダリアテントウ | |
コフキ | コフキコガネ | |
ナナホシ | ナナホシテントウ | |
デボニカ | ストルディエラ・デボニカ | Strudiella devonicaは、砂泥底デボン紀後期の地層から発見された世界最古の昆虫とされる事もある節足動物である |
シオカラ | シオカラトンボ | |
アッカ | アカトンボ(アキアカネ) | |
ウスバ | ウスバキトンボ | |
マユタ | マユタテアカネ | |
キイト | キイトトンボ | |
ギン | ギンヤンマ | |
スジ | クロスジギンヤンマ? | |
セバスチャン/ロマーネ・ディアーボーン(本名) | ニセハナマオウカマキリ | 本名は、ニセハナマオウカマキリの学名、Idolomantis diabolica(イドロマンティス・ディアボリカ)のもじりと考えられる |
ディード | ケンランカマキリ | 名前の由来は、ケンランカマキリ属の学名Metallyticus splendidusのもじりだと思われる |
メタリー | ケンランカマキリ | 名前の由来は、ケンランカマキリ属の学名Metallyticus splendidusのもじりだと思われる |
カーレ | カレエダカマキリorカレハカマキリ? | |
エッダ | カレエダカマキリ | |
エレガンス・モーン | ヒョウモンカマキリ | 名前はヒョウモンカマキリの「モン」の部分と、学名であるTheopropus elegans(テオプロプス・エレガンス)のもじりと考えられる |
クレオ・ウルバヌス | トガリメニシキカマキリ | 名前はトガリメニシキカマキリの学名であるCreobroter urbanus(クレオブロター・ウルバヌス)のもじりと考えられる |
モルフォーニャ | モルフォチョウ | |
シロン | モンシロチョウ | |
カーラス・デハーン | カラスアゲハ | デハーンはカラスアゲハの種小名からと思われる |
クロダ | クロスズメバチ? | カブラハバチの幼虫説もあった |
スズメ・ディボウスキ | スズメバチ? | |
イロキ | キイロスズメバチ | |
ジェラミ-・ブラシエリ/ジェラミ-・イドモナラク・ネ・ブラシエリ(本名) | 蜘蛛(パラエオタルブス・ジェラミ/イドモナラクネ・ブラシエリ) | 名前は絶滅種のクモガタ類から来ており、名は蜘蛛に近縁な絶滅種ワレイタムシの一種であるPalaeotarbus jerami(パラエオタルブス・ジェラミ)、姓はクモの先祖とされるIdmonarachne brasieri(イドモナラクネ・ブラシエリ)からだと思われる。 |
ネフィラ | ジョロウグモ | ジョロウグモの旧学名Nephila clavataからと思われる |
デズナラク8世 | 大ミミズ | ミミズは昆虫ではなく環形動物だが、大きく見ると虫に含まれる |
宰相カメジム/カメジム・ウンカ | カメムシ/キボシマルウンカ | 顔はカメムシ、服の模様はキボシマルウンカがモチーフ。カメムシ由来の悪臭やサシガメ由来と思われる針による攻撃、キボシマルウンカ由来の擬態能力や瞬間移動などを使用する為、カメムシ目全体をモチーフにしていると思われる。 |
ダイゴーグ | ダイコクコガネ | |
ダンジーム | ダンゴムシ | |
ボダルジーム | ホタル | 後に登場するゲンジボダルジームの方が大きい事から、こちらはヘイケボタルモチーフと考えられる。 |
フンジーム | フンコロガシ(タマオシコガネ) | |
タニジーム | タニシ+スクミリンゴガイ+ウロコフネタマガイ | |
ジゴクジーム | アリジゴク | アリジゴクの成虫ウスバカゲロウとカゲロウは別の昆虫である |
グンダジーム | グンタイアリ(バーチェルグンタイアリ?) | |
ゲロウジーム | カゲロウ | |
ナガバジーム | オナガバチ | |
アメンジーム | アメンボ | |
バエジーム | ハエ | クロバエやイエバエ辺りと思われる |
ヲゲラジーム | ケラ | |
ゲンジボダルジーム | ゲンジボタル | |
ダイヤモンドダンジーム | ダンゴムシ | 次回予告に映り込んだ姿からグソクムシの怪ジームと予想されていたが違った |
イラガジーム | イラガ | 幼虫がモチーフ |
ザリガジーム | ザリガニ(アメリカザリガニ) | |
キンバエジーム | キンバエ | |
ミノジーム | ミノムシ | |
セミジーム | セミ(アブラゼミ+ミンミンゼミ) | |
シデジーム | シデムシ | モンシデムシの仲間とシデムシの幼虫がモチーフと考えられる |
サナギム | 様々な昆虫の蛹 | |
ダグデド・ドゥジャルダン | クマムシ(ドゥジャルダンヤマクマムシ) | ダグデドはクマムシが属す緩歩動物門の学名Tardigradaのもじり、ドゥジャルダンはドゥジャルダンヤマクマムシからと思われる |
ゴーマ・ローザリア | カミキリムシ(ゴマダラカミキリ+ルリボシカミキリ) | 名前の「ゴーマ」と体の模様はゴマダラカミキリ、体の水色とローザリアはルリボシカミキリがモチーフ。体の赤い部分はルリボシカミキリの近縁種ベニボシカミキリ……ではなく、ニンジャスレイヤー由来の可能性が高い |
ヒルビル・リッチ | 蛭(ヤマビル)? | |
ミノンガン・モウズ | ミノムシ | 名前はミノムシ、ミノガ、モスを組み合わせたものと思われる |
グローディ・ロイコディウム | ロイコクロリディウムに寄生されたカタツムリ(オカモノアラガイ) | ロイコクロリディウムはイモムシ状の袋を切り裂かれると中から楕円形の小さな幼虫が大量に飛び出す |
ヒアリー | ヒアリ |
コラボ
フォートナイトとのコラボ
2023/9/10『宮殿の日』を期に、ゲーム『フォートナイト』とのコラボを実施した。5王国をモデルにした島が順次公開され、異なる内容のゲームが用意された。
TV放送終了に合わせ、2024年2月末で公開終了。
サンリオとのコラボ
2024年1月24日に本作とサンリオとのコラボグッズが発表された。サンリオとのコラボは戦隊シリーズでは初。
イメージを見るとギラ=ハローキティ、ヤンマ=ハンギョドン、ヒメノ=マイメロディ、リタ=クロミ、カグラギ=バッドばつ丸、ジェラミー=シナモロールのペアイラストが描かれている。
関連動画
制作発表会見
本編第1話・第2話
スピンオフ『ラクレス王の秘密』
関連タグ
スーパー戦隊シリーズ 令和戦隊 昆虫スーパー戦隊 王様 昆虫 ファンタジー戦隊
前後作 | タイトル |
---|---|
前作 | 暴太郎戦隊ドンブラザーズ |
次作 | 爆上戦隊ブンブンジャー |