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チャイロスズメバチ

ちゃいろすずめばち

日本に生息するスズメバチの一種

日本に生息するスズメバチの一種。
学名Vespa dybowskii
女王の全長は30mm前後、ワーカー(働き蜂)の全長は17~24mm。

日本においては中部地方以北に主に生息する。ケブカスズメバチ(キイロスズメバチ)やモンスズメバチ同様北部ユーラシア大陸系の種と考えられている。

本種の最大の特徴は社会寄生と呼ばれる行動である。
キイロスズメバチやモンスズメバチの女王が営巣を行い、ワーカーの第一陣が羽化を始めた時点で、彼らより遅くに冬眠から覚醒した本種の女王はキイロスズメバチやモンスズメバチの女王を殺害してその巣を占拠。羽化してきたキイロスズメバチやモンスズメバチのワーカーを労働力として利用して、自身の幼虫の世話や餌の採集、巣の管理維持等の仕事を行わせる。
その為、本種の巣、特に規模が小さい段階においてはキイロスズメバチやモンスズメバチ等の外観が異なる別種のスズメバチが雑居する。

こうした乗っ取り行動の為に本種の外骨格はスズメバチ類の中でも特に強固であり、襲撃対象であるキイロスズメバチやモンスズメバチは無論、体格とパワーで上回るオオスズメバチの大顎や毒針でも容易には貫通出来ない。
また、大顎も同程度の体格の他種スズメバチと比べ強力、毒針も太く頑丈になっている。
通常、本種のような営巣規模の小さいスズメバチは大規模な巣を営む種と比べると攻撃性は低いが(個々のワーカーの相対的な価値が高く、戦死させるリスクが高過ぎるので)、例外的に本種は攻撃性が高く、オオスズメバチが襲来しても逃走せずに迎撃を行い、しばしば返り討ちにしてしまう。

個体数は日本産のスズメバチの中では多い方ではないが、寄生対象、特にキイロスズメバチが日本の環境に良く適応し、山中から都市部まで生活している事から、生息域はかなり広い。

因みに稀に本種の女王が単独で巣を作る例も報告されている為、全く営巣能力が無い訳ではない。社会寄生を行わないスズメバチ同様に、初期の巣が大規模な営巣に適してない、外敵に襲撃された場合等はワーカーを引き連れて引っ越しを行う事もある。

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