概要
満洲の南、中国大陸の東、日本列島の西、黄海(西海)と日本海(東海)の間に位置する半島。地形的な「半島」としてユーラシア大陸から突き出ているのは安州市-咸興市のラインから南だが、普通「朝鮮半島」と呼ぶ時は歴史的な「朝鮮」地域、つまり豆満江や鴨緑江より南を指す。
地理的条件から、西北の中国・満洲、東南の日本から政治的・文化的に強い影響を受けてきた歴史がある。古代には百済・高句麗など様々な国が興亡を繰り返し、唐の支配を受けるなどしたが、7世紀に新羅による統一がなされた。高麗を経て、現在の朝鮮半島の領域が固まったのは朝鮮王朝の時代である。日本統治時代を経て、現在は南部に大韓民国、北部に朝鮮民主主義人民共和国がある。
気候風土
日本と同様四季がはっきりしているが、日本の同緯度の地点と比べて冬は寒い傾向にある。ソウルの緯度は日立市に近いが、1月の気温は青森市並みの低さである。それでいて8月は水戸市と同じくらい暑い。
半島南部は稲作地帯で、夏は蒸し暑く梅雨があり秋は台風の直撃を受けるなど基本的に西日本に近いが、冬の寒さはより厳しい。半島北部は満州と同じ「亜寒帯冬季少雨気候」に分類され、非常に顕著な大陸性気候。冬はとても寒いが乾燥するため、雪はあまり降らない。
黄海に面した西側は平野や丘が多い穀倉地帯。海岸線は小さな島の多いリアス式海岸となっている。東側は険しい山地がそびえており、大きな平野がない。
半島南部には目立った地下資源はないが、北部は石炭や鉄鉱石、レアメタルをはじめとした鉱物資源が豊富である。隣接する日本列島とは対照的に火山はほとんどなく、大きな地震は非常に少ない。