アンドルフ
きょうきのてんさいかがくしゃ
「ハハハッ! お前に私を倒すことはできない!」
「ムム…イツノマニココマデキタ?」
「オマエノオヤジモムテッポウダッタガ…」
「コレガオマエニトッテサイゴノタタカイダ!」
惑星ベノムを拠点に、圧倒的軍事力でライラット系の惑星を征服した天才科学者。
しかし惑星コーネリアを制圧する寸前に、ペパー将軍の切り札であるアーウィンをあやつるスターフォックスチームによって敗北を喫する。
この一件よりも前に次元研究に至る分野まで研究していた影響でブラックホールを人工的に作り出す技術を確立しており、フォックスの父「フォックス・シニア」を死に追いやった間接的な原因を作った人物でもある。
非常に用心深く、自分を模した巨大コンピュータ(メインコントロールブレイン)に軍の総指揮をやらせているため、本体を叩くことができない。
続編で発売中止となった後、ミニスーパーファミコンに収録された『スターフォックス2』で復活したのもそのためで、やはり身代わりを用意した上で自身は決して表に出ることなく、惑星コーネリアを直接ターゲットにして侵略を企む。
攻撃方法は目から鉄板を発射、大量の鉄板を吸い込んで弾幕の如く一斉に吐き出すを交互に行う。吸い込みはアーウィンを飲み込むわけではない。鉄板は破壊不可能どころかレーザーを当てると分裂するので回避に専念すること。
後述の『64』でアンドルフと戦った上での初見だと吸い込みに対し条件反射で口にボムを投げ込むか、飲み込まれないようにブレーキで抵抗してしまいがち。
弱点は青く光る両目。一定以上のダメージを与えるとアンドルフの顔が描かれた巨大コンピュータの本体が露出する。
レベル3では一定以上のダメージを与えると専用の形態に変化。こちらは口から絶え間なく鉄板を吐き続けて弾幕を張り、更に両目からプラズマ弾を発射する。戦闘が長引くとダメージが嵩みやすい。こちらも両目が弱点。
沢田ユキオ著『スーパーマリオくん』では、スーパーマリオUSA編のボス・チョッキーがこの姿に変身して襲い掛かって来た。マリオたちもアーウィンの代わりにボロボロのロケットを使って戦いを挑む。
「待っていたぞ、スターフォックス!」
「この宇宙を支配するのは偉大な頭脳を持つ私」
「私に逆らう事がいかに無駄な事であるか」
「その身をもって味わうがよい」
惑星コーネリアで生まれ育ち、科学者としてコーネリア防衛軍科学研究所に勤め、若い頃から様々な研究開発で成果を挙げていた(アーウィンやアンドルフ軍の戦闘機、果ては『F-ZERO』シリーズの機体にも搭載されている反重力推進機:G-ディフューザーシステムはその最たるものである)が、手がけていた研究開発の大半が平和を求めるコーネリアに受け入れられず、その事により性格を歪めていき、ついには自身が開発した兵器によるクーデターを敢行。コーネリアを絶滅の危機にさらし、第一級犯罪者として逮捕され、危険人物と見なされてペパー将軍によりベノムへ永久追放される。
そのことで更に心を歪めたアンドルフは、数年かけてベノムを軍事基地に改造し、自身を追放したコーネリアに対して復讐の狼煙を上げた。
外見はサルの姿をしており、シリーズを通して自分の顔を模した巨大な姿で登場することが多い。本当に顔のみの姿であり、首から下は存在せず両手を武器にする(劇中で説明はないが、これは自分自身を「バイオウェポン」へと改造したためである。惑星ソーラではサンガーが立ちはだかり、それを見たファルコは「アンドルフの野郎、狂ってやがる!」と吐き捨てる)。
基本戦法は両手によるはたき攻撃と右手からのビーム、本体による吸引攻撃。口の中に吸い込まれると両翼を折られるなど甚大な被害が出る。回避しても吸引した岩石を吐き出して攻撃してくる。両手を破壊すると吸引攻撃を繰り返すのみとなる。倒し方は少し面倒臭く、最初は目を狙って怯ませた後、両手の手のひらを攻撃して破壊。後は吸引攻撃中にスマートボムを撃ち込むか、岩石吐き出しの直後に目をレーザーで攻撃すればOK。また、ボムを吸引した時の反応は見物。
倒すとSFCのように自分を模したロボットとしての姿を現し襲い掛かって来る。こちらはもう何り振りかまわず突っ込んで来るだけになり、顔を攻撃していればすぐに撃破できる。ボムが残っていれば一撃。防衛衛星ボルス経由でベノムに到達した場合はこちらがラスボスとなるのだが……。
アンドルフ「この世を治めるのは偉大な頭脳を持つこの私」
フォックス「それが貴様の正体か! アンドルフ!」
最終防衛線エリア6経由の真ルートではスターウルフと決着を付けた後で戦うこととなる。その際の姿は、「偉大な」どころか巨大な脳と二つの眼球のみというおぞましい怪物「アンドルフ・ブレイン」となる。小脳の部分が大脳と違う色になっており、ここが弱点となっている。
実は上記のロボットは「アンドルフ・ダミー」という偽物であり、こちらの「アンドルフ・ブレイン」こそが真のアンドルフである(公式ガイドブックより)。
最初は2つの眼球「アンドルフ・アイ」を破壊後、本体の脳を攻撃することとなるが、弱点の小脳ではなく大脳を攻撃するとワープしてしまう。
アーウィンの背後を取らせたところを宙返りすれば、逆に相手の背後を取ることができる。感覚的な話になるので、実際のコツは自分で掴んでいただきたいが、だいたいレーダーで自機と相手が重なったところと考えるのがいいだろうか?
しかし、失敗するとブレインと激突。垂れ下がった触手(神経?)に捉えられると翼が破損する恐れがあるので注意。ちなみに触手は一定周期での連続ダメージで、通常モードだとブーストで強引に脱出すれば破損を免れる事があるが、エクストラモードだと一撃で破損確定。
撃破されるとフォックスを道連れにするべく基地ごと自爆する。
アンドルフ「逃がしはせん!お前は私と共に滅びるのだああああ!!」
フォックス「うわああああ!」
画面が真っ白になり、しばらくすると、フォックスにとって聞き覚えのある声が聞こえてくる。
???「どんな時でも決して諦めるな…フォックス」
フォックス「!?…父さん?」
そう、アンドルフの罠に落ちて死んだはずの父、ジェームズ・マクラウドの声だったのだ。
アンドルフの自爆によって基地が崩壊していく中、ジェームズは息子を脱出に導く。そしてフォックスはアンドルフの基地から脱出したが、ジェームズは再び姿を消し、フォックスは「今のは何だったんだ?」と言わんばかりに辺りを見回すのだった。
こうしてアンドルフの宇宙征服の野望は潰え、流刑地であり野望の拠点ともなったベノムがアンドルフの墓場となった。
「この日を待っていたぞ…キサマにまた会う日をな!」
「ライラット系だけでなく、全宇宙を支配してやる!」
ラスボスとして登場。一人称は「ワシ」。
4年前の『さらば愛しのファルコ』(外部リンク)で、シールズ大佐の手によってタイタニアにて一度復活するもランドマスターを用いたフォックスとスリッピーに倒される。しかしアンドルフの残骸(頭部)は、ダイナソープラネットに住むシャープクロウ族の長・スケール将軍によってクラゾア宮殿まで運び込まれ『平和の神クラゾア』として崇められる。これを利用してアンドルフは、スケール将軍にクラゾアスピリットを集めさせ、終盤では用済みとしてスケール将軍の命を奪い取った。フォックスが揃えたクラゾアスピリットとクリスタルの超能力によって復活を果たす。そして用済みとなったダイナソープラネットを飛び立ち、全宇宙の征服という野望を達成しようとする。
最終決戦では、フォックスがアーウィンに搭乗して追い掛け、宇宙空間にて一騎討ちを繰り広げる。『64』版を彷彿させる攻撃を繰り出して来るが、ファルコが救援に駆け付けてから本番となる。隕石吐き出しと無数の誘導ミサイルによる攻撃を繰り出すが、追いつめれば本体である脳が露出するのでそこを攻撃すれば撃破となる。最後は絶叫しながら宇宙空間の中で跡形もなく爆発四散した。
登場が本当に最後の最後なのでやや唐突感こそ否めないが、今までの展開をよく見返してみれば
- クリスタルはクラゾア宮殿に幽閉されていた→クラゾアはクリスタルの味方ではない。また、クラゾア神殿にシャープクロウは居ないためスケール将軍の仕業でもない。
- クラウド城にて、スケール将軍は完全に初対面であるはずのフォックスのフルネームを間違えずに言い当てた→フォックスの事をよく知る者、即ちアンドルフが教えた。
- 輸送機、攻撃衛星、サイボーグ恐竜など、明らかにダイナソープラネットの技術レベルを遥かに超える兵器の数々を運用するシャープクロウ軍→これらの技術はアンドルフが与えた。
- メイズの井戸で魔神メダルを投げ込む事で聞こえる台詞に「ヤツの生命力をあなどってはいかん。宇宙のあちらこちらで復活の兆しがあるぞ。ヤツの存在は病原菌の様なものだ。ある時は人の悪意によって、そしてある時は伝説の神の力をも利用して発病してしまうのだ」と言うものがある→「ヤツ」とはアンドルフ、「伝説の神」とはクラゾアの事であり、この時点から復活が示唆されていた。
など、伏線はきちんと張られている。
基本的な設定は64版に近いが、本作では追放された理由が「宇宙平和の為に作られた転送装置の独占を企んだ」ということになっており、また追放された場所も異空間に変更された。アンドルフの追放が成功したことにはジェームズの活躍があり、両者の因縁が強くなっている。
(その為本作のベノムは惑星ではなく、「アンドルフが造り上げた巨大装置」という設定になっている)
今までのシリーズと比べてセリフが多く、その節々からペパー将軍やジェームズ(前述の追放に関わっているため)への恨みと憎しみを感じさせる。
本作での姿は『64』や『アドベンチャー』時の顔と両手の姿が機械化した姿(攻撃できる距離に入ると姿が変わる)になっているが、SFC版のような影武者という訳ではない模様。
尚シリーズでは初めて、コーネリアでギガリラを機能停止させた後、一瞬ではあるが首から下があるアンドルフを見ることが出来る(さらにサウンドテストではアンドルフの全身を見ることが可能。この時点で既に両手が機械化している)。
アンドルフはベノム内部に広がる夢幻回廊を進んだ先に待ち受けており、ついにフォックスと対峙する。
「待っていたぞ、スターフォックス!」
「偉大な頭脳を持つこの私だけが、宇宙を支配できるのだ」
「私に逆らうことがどれだけ無謀なことか、たっぷりと味わうがよい!」
「愚かな父親と同じようにな!!」
最初は円筒形の装置の中に潜んでおり、内部に突入すると機械化した姿を現して襲い掛かって来る。
そして戦闘の最中、自身を追放した憎きペパー将軍はフォックスを騙したこと、ペパー将軍の言う平和は犬のための平和に過ぎないと言って、本音を吐いてくる。
「ペパーに上手く丸め込まれたな。お前も親父と同じ道を歩むのか?」
「犬の犬に成り下がったキツネよ、お前は永遠に犬のために生きるのか?ヌハハハハハ!」
「あいつの言う平和など、所詮犬のための平和に過ぎん!」
「キツネよ、お前は永遠に犬のために生きるつもりか?」
『スターフォックス64』と同じく両手と顔のみという形状だが、攻撃方法は異なる。両手を破壊すると回転しながら両目からビーム、口から無数のブロックを吐き出すの繰り返しになる。この時、口腔を攻撃してダウンさせると後頭部の赤いコアが露出するのでそこを攻撃しよう。見事撃破すればアンドルフは爆発の中へと消えていく。
「逃がしはしないぞ!お前も道連れにしてやる!」
「お前の選択が間違いであることを悔いるがよい!グワッハッハッハッハッハッハッ!!」
しかしそこはラスボス。ボロボロになりながらも最期の執念でフォックスを追い掛けて来る。フォックスは、崩壊する夢幻回廊を舞台に背後から迫るアンドルフの攻撃を避けながら脱出を目指すこととなる。アンドルフは右か左に突進して噛みついてくるので、プレイヤーはどちらに躱すか選択しなければならない。
最後まで切り抜ければジェームズが救援に現れる。
ジェームズ「お前はみんなのところへ戻れ、フォックス」
フォックス「父さん!!」
「死に損ないのキツネめ!邪魔をするなー!」
気を取られたアンドルフはフォックスによって今度こそ引導を渡される(宙返りして攻撃しなかった場合は、限界を迎えたアンドルフが爆発四散する。結末は変わらない)。
『大乱闘スマッシュブラザーズX』よりロボットのほうがアシストフィギュアとして参戦。背景からポリゴンを打ち出し攻撃してくる。
また、上述のロボット「アンドルフ」と『スターフォックス64』以降の巨大な顔のほうの「Dr.アンドルフ」の2つはフィギュアやスピリットとして登場する。後者はレベル99で超化することができ、超化すると脳みそだけの姿になった「アンドルフ・ブレイン」に変化する。
- 郷里大輔:『スターフォックス64』(日本語版)
- 最上嗣生:『スターフォックス64 3D』及び『スターフォックスゼロ』(日本語版)
- Rick May:『スターフォックス64』及び『スターフォックス64 3D』(英語版)
- Duncan Botwood:『スターフォックスアドベンチャー』
若い頃から偉才を放つ人物であったが、発明が過激すぎて他者から認められなかった。
そのため、理解を求めるのではなく理解しない者たちを逆に恨むようになっていった。
しかし『スターフォックスコマンド』では、変心する前のアンドルフは、あくまで純粋な探求心や成果の普及を望んで研究を行う人物で、ベノムを生物の住める環境にするための浄化装置を発明する(この装置はあくまで子孫のため)など、根っからのマッドサイエンティストではなかったことが語られている。
また、ペパー将軍とアンドルフはお互い旧知の間柄で昔から仲が悪かったことも明らかになっており、ペパー将軍への私怨がアンドルフの性格を歪める原因を作っている。
「流刑」に留めたのはペパー将軍の温厚な性格ゆえとの事だが、それが大惨事を招くきっかけになってしまった。
この両者の声優が同じなのは意味深である。
初代スターフォックスのキャラクターの顔は当時のスタッフがモチーフになっている。フォックスは宮本茂、ファルコは今村孝矢だが、アンドルフに関しては「当時の上司だから言えない」と明かされなかった。
当時の宮本氏らの上司で威厳ある顔つきとなるとこの人あたりだろうか?
『さらば愛しのファルコ』では、シールズ大佐が復活を企てたが、蘇る場面ではSFC時代のポリゴン表現の顔も見ることができる。
スターフォックス 科学者 マッドサイエンティスト コーネリア ベノム 猿
シェイキング:最上氏が過去に演じた同じ任天堂作品に登場するラスボス。
バグワリオ:同じ任天堂作品に登場するラスボス。アンドルフ同様顔と手だけで構成されているが、それは表向きに過ぎず、真のラスボスは……
マザーブレイン:同じ任天堂作品に登場する、「巨大な脳」を模したラスボス。
マモー:64版アンドルフと同様に「巨大な脳」が本体であるラスボス。
アルバート・W・ワイリー、ゲイト:他のゲーム作品の敵キャラで自分の才能が世間に認められなかった事を恨んで世界征服に乗り出すと言う点はアンドルフに似ている科学者。
『ゼロ』で供述したようにジェームズに気を取られたアンドルフはフォックスによって引導を渡されるが、実はここに隠し要素がある。
それはチャージ弾でアンドルフを倒すこと。アンドルフが爆発四散するのは共通だが、これでアンドルフを倒すと…
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