曖昧さ回避
- 任天堂から発売された初代作とシリーズ作品。本項で解説する。
- MARVELヒーローについてはエロス(MARVEL)を参照。
スターフォックス(初代作)
任天堂が手掛けるシューティングゲーム。
ファミリーコンピュータなどで主流であった「2D型で自機戦闘機を真上(もしくは真横)から見て操作する」というものではなく、ロムカセットに搭載されているスーパーFXチップ(三次元描画方面強化回路)により描かれた3D空間の中を飛行する自機戦闘機をより主観的な角度から見て操作するものである。
また、スーパーファミコンで発売されたゲームソフトとしては初めての3Dゲームでもあった。
登場するキャラクターは動物を擬人化したもので、例えば主人公のフォックスはキツネである。クールなSF世界観ながら、任天堂らしい子供向け的テイストを醸している。
グラフィックスの特徴として、擬似三次元描画が可能とはいえ、何とかゲームとしての体裁を保っている程度ではあったが、それを逆手にとったポリゴンらしさ丸出しの幾何学的な無機質でクールな世界観を作っていた。
ステージ途中で仲間や敵の通信が入ったり、一部ではあるがステージ上での行動がストーリー分岐を起こすなど、ゲームとしてのアイデンティティーは確立しており、とっつきづらいながらも人気があった。
続編としてスーパーFXチップ2を搭載した『スターフォックス2』の開発が進められて完成していたが、NINTENDO64の発表・発売があったため、『スターフォックス64』の開発プロジェクトに継承されていった。ちなみに、その『スターフォックス2』が日の目を見るのはそれから20年も後の事であった。
キャラクターの年齢など、設定や時系列はこの作品で独立している。
したがって、この作品のリメイクであり制作された64版以降の作品とは矛盾や相違点がある。
ストーリー
長い平穏を謳歌してきた恒星ライラット系に危機が訪れた。
元凶は天才科学者Dr.アンドルフ皇帝。
彼は惑星ベノムを拠点に、圧倒的な軍勢で周囲の惑星に侵略の魔の手を伸ばしていた。
これに対してライラット系の首都・コーネリアの軍が出撃して鎮圧に向かうが、
皇帝アンドルフ軍の兵器の前にはまったく歯が立たず、敗戦に次ぐ敗戦を喫する。
コーネリア軍のペパー将軍は、ここに到り最後の手段を実行に移すことにした。
投入するのは超高性能全能型戦闘機「アーウィン」。
反重力を発生することの出来るこの機体は従来の軍用機とは比較にならない性能を持っている。
だが問題は、その操縦ができるパイロットがもはや軍に残っていなかったことだった。
ペパー将軍は、ここである義賊団に目をつける。
それはフォックス・マクラウドをリーダーとして、
惑星パペトゥーンを拠点に皇帝アンドルフ軍の船だけを襲撃する宇宙義賊「スターフォックス」の4人組だった。
彼らが戦果を上げながらも金に困っていたことに将軍は着目し、アーウィンの操縦を依頼する。
その結果、ペパー将軍の期待通りにスターフォックスは難なくアーウィンを乗りこなす。
ここに、やとわれ遊撃隊「スターフォックス」が誕生。アンドルフ軍の殲滅に向かうことになった。
システム
- プレイヤーは主人公のフォックスが乗る戦闘機アーウィンを操る。
- 1つの惑星や宙域が1つのステージとなる。
- プレイヤーは惑星コーネリアのステージから始め、惑星ベノムを目指す。
- コーネリアからベノムまでのルートはレベル1〜3の全部で3つ存在しており、ゲーム開始時に選択する。
- ルートごとに攻略するステージが違うほかに、それぞれ難易度も異なる(高いレベルほど難易度が高い)。
- 惑星コーネリアのように、同じ名前のステージが複数のルートに存在する場合もあるが、その場合でもルートが違えばステージ構造は異なる。原則的にレベル1〜2は全6面、レベル3は全7面。
- ステージを進めて、最後に待ち受けるボスを破壊することでステージクリアとなる。
- クリアすると、そのステージ全体で出現した敵機のうち何%を撃墜したかが集計される。
- 撃墜率×100がスコアとなり、一定のスコアに達するごとにコンティニュー回数が1増える。
- 敵の攻撃を受ける、地形にぶつかるなどするとアーウィンのシールド残量が減っていく。
- シールド残量が0になるとミスとなり、残機が1つ減る。
- 残機が0の状態でミスをするとゲームオーバーになる。
- 減ったシールド残量はアイテムを取ることで回復するほか、ステージクリアによって完全に回復する。
- アーウィンの翼にダメージを受け続けると、翼が破壊されてしまうことがある。
- この状態では、ブラスターが初期状態の単発のものに戻ってしまったり、旋回速度が下がったりといったペナルティを受ける。
- 破壊された翼は、ブラスターを強化するアイテムを取得することで自動的に修復アイテムを取得して復活する。
- シールド残量が0になるとミスとなり、残機が1つ減る。
- フォックスの他にも3人の仲間が戦線に参加しており、逐一アドバイスなどの通信を送ってくる。
- 時々敵機に追われることがあり、この時は追われている仲間の機体のシールド残量が表示される。
- 敵機を撃墜しないと仲間はダメージを受け、最後には墜落してしまう。墜落してしまった仲間は以降のステージで登場しなくなる。
- 仲間のシールドは、敵機に追われている場面で一定時間放置する以外では一切減らないが、その代わりに一切回復しない。
- 時々敵機に追われることがあり、この時は追われている仲間の機体のシールド残量が表示される。
- ゲームオーバーになった際にコンティニュー回数が残っていれば、そのステージから再開することができる。
- ただしその場合、アーウィンの状態およびスコアはリセットされる。
シリーズ作品
→スターフォックスシリーズを参照。
キャラクター
→スターフォックスシリーズのキャラクターを参照。
登場メカ
登場する惑星・宙域など
「ライラット系」を参照。
関連イラスト
人気シリーズからの衰退
ファンからは、シリーズの復活を強く望まれている声が後を立てない。
スターフォックスシリーズがかつて任天堂の主力IPだったにもかかわらず、現在は見る影もないほど衰退しているからである。
シリーズ自体の人気の低迷のほか、売り上げの右肩下がり、近年でほとんど新作が発売されない等の問題を抱えている。
そして作品の評価に関しても、特別高い評価を受けている作品がほぼスターフォックス64のみであったり、スターフォックスというブランドに関してポジティブな印象を抱く人があまりいなくなってきてしまっているのも一因だと考えられる。
Switch onlineを除いて、2017年以降は本当に進展がないが、シリーズの復活に期待したいばかりである。
余談
- 海外に存在した都市伝説に、SFC時代は全員義足というものがあったが、後に公式から否定されている。
- 主人公たちが動物なのは、『子供を戦いの矢面に立たせて世界を救うサンライズのロボットアニメに嫌悪感を持っていたから』だと、宝島社『HIPPON SUPER!!』誌上の開発者インタビューで語られている。
- 『64』の売上本数は約400万本以上で、世界一売れたシューティングゲームソフトとしてギネス・ワールド・レコーズに登録されている。
- 2018年発売のNintendo Switch版の『スターリンク バトル・フォー・アトラス』には、スターフォックスコラボが数多く盛り込まれている。
- 『64』と『アサルト』に出演した声優の多くが『ウルトラマンシリーズ』、『ゲゲゲの鬼太郎』、『ドラゴンボールシリーズ』、フジテレビ版『きかんしゃトーマス』、『ONEPIECE』でも共演している。
関連タグ
HIDE - XJAPANのメンバー(故人)。1作目の大ファンであり、デビュー・シングルの『EYES LOVE YOU』のミュージック・ビデオにその影響が見られる。
広末涼子 X-GUN オセロ ネプチューン - 64版のCMに出演。