マザーブレイン
きょうきのしはいしゃ
- アクションゲーム『メトロイドシリーズ』に登場する「スペースパイレーツ」を支配するラスボス。本記事で解説する。
- SFロールプレイングゲーム『ファンタシースターⅡ還らざる時の終りに』の舞台アルゴル太陽系を管理するマザーコンピューター。→マザーブレイン(ファンタシースター)
- シューティングゲーム『スーパースターソルジャー』の敵「ブレイン軍」の支配者。
惑星ゼーベスの中枢・ツーリアンにて、要塞を集中管理している機械生命体。
その容貌は「試験管に浮かぶ巨大な脳髄」。本体は基本的には動かないため、遠隔装置としてモノアイ型のカメラを持った球体のドローンで鳥人族達に同行し助言を行っていた。
鳥人族がよりどころとする生体コンピューターであり、老衰した鳥人族が宇宙の繁栄を願って銀河連邦とのデータバンクを管理する目的で開発された有機スーパーコンピューター。
メトロイドシリーズの主人公、サムス・アランにとっては鳥人族の長老オールドバードやその側近グレイヴォイスと共に育ての親といえる存在で、まだサムスが未熟な面も目立つ力任せで荒削りな戦い方をする点などから苦言する事はあっても敵対する事はなかった。
しかし、あまりにも高性能であったため知能、特に人間的な感情が強くなった結果として、自分ではなくサムスとメトロイドへ宇宙の未来を託そうとする鳥人族への不満を募らせていき、サムスへは強い嫉妬心を抱いて確執が生じていく。
最終的にはスペースパイレーツにゼーベスが侵略された際に鳥人族を見捨て、宇宙海賊に協力することが銀河に真の繁栄を導くと判断し、宇宙海賊を統率するコンピューターと化してしまった。
強い口調の敬語で喋り、思考は極めて合理的かつ論理的であるため時には冷徹ですらある。
漫画版では反乱を起こす経緯が掘り下げられている。
本来の用途故に、極めて高度な演算能力や論理性・分析力を持ち、宇宙海賊への協力の際にはそれが遺憾なく発揮されて、銀河連邦を脅かす程の組織巨大化の要因となってしまった。
力なき者には何の戸惑いもなく死を与えるリドリーもマザーブレインの優れた頭脳に一目置いており初代『メトロイド』及び再建後の『スーパーメトロイド』における惑星ゼーベスの司令塔としてパイレーツの参謀を任せている。
初代『メトロイド』時点の惑星ゼーベスでは、侵入してきたサムスの行動をツーリアンにて監視している様子が『メトロイドゼロミッション』でムービーとして挿入されている。
一度はサムスによって破壊された(第1作/『ゼロミッション』)が、ゼーベス再建の際に何倍にも強力な兵器として修復されて蘇り、再びサムスと対峙する(『スーパーメトロイド』)。
本来は戦闘兵器でなく、自分からは動けず攻撃もあまりできないが、ミサイルでしか壊せないゼーベタイトを分子転送させたシールドで強固に守られており、周囲に設置されているビーム砲を操り、またセキュリティーの一環としてエネルギー体であるリンカを飛ばし侵入者を迎撃する。
リンカはアイスビームで動きを封じ、砲撃はスクリューアタックで無効化する事が出来る。マザーブレインを保護する強化ガラスをミサイルで破壊した後は眼球目掛けて強力な攻撃を叩き込もう。
『ゼロミッション』ではこの他にエネルギービームも放ってくる。
『スーパーメトロイド』に登場するマザーブレインは、第一形態こそ前作と同じ戦法だが、第二形態は巨大な胴体と手足をつけて復活する。
さらにサムスの装備ですらほとんどダメージを与えられない程の防御力と、回避不可能かつ一気に数百ものエネルギーを削るハイパービームを放つなど、大幅に強化された能力でサムスを圧倒する。
巨大化したベビーメトロイドにエネルギーを吸い取られ弱体化するも、過剰なエネルギービームをベビーメトロイドに撃ち込みこれを殺害する。しかし、ベビーメトロイドから最後の力を受け取ったサムスのハイパービームによって形勢逆転され、完全に破壊された。
※『METROID Other M』のネタバレを含みます。
『Other M』ではマザーブレインを参考に開発されたガイノイド、MBが登場する。「マザーブレイン」の頭文字から取られたコードネームであり、さらにその頭文字からなぞらえて「メリッサ・バーグマン」という個人名も与えられた(CV.伊藤静)。
サムスとベビーメトロイドとの「理想的な関係性」に着目した銀河連邦が、メトロイドのクローン化の目処が立った際に、「理想的な関係性」が必要だった事から開発されたAI(人工知能)であり、刷り込みによってメトロイドに母親だと認識させる事を目的に女性の姿をしている。
最初こそボトルシップの研究員や母親的存在のマデリーン・バーグマンとは友好的な関係であったが、マザーブレインと同じ思考パターンを再現したことが災いし、ある程度知識をつけたのち研究員らとぶつかり合うことが増え、鳥人族へ反旗を翻したマザーと同様に研究員らへの反乱を起こすに至っている。
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』と『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』にてアシストフィギュアとして登場した。
巨大化→リンカを乱射→ハイパービーム→再度リンカ乱射という行動パターンで召喚者の援護をする。
ハイパービームの過剰な性能は緩和されており、回避不可能というわけでもないが、召喚者と連携して相手を追い詰める事ができ、攻撃対象につかみを行って実質的な回避不能に追い込んだり、ハイパービームが多段ヒットしている間に召喚者が追撃をして更なるダメージ蓄積を狙うといった事も可能。
現在は修正されているが、しずえインフィニティと組み合わさった場合は次々とマザーブレインが召喚され、一発目のハイパービームが途切れる前に二発目、そして三発目と続いていき、脱出不可能の無限ハメコンボが成立してしまう。
その図体に見合うHPがあり、敵の攻撃を防ぐ肉壁としても機能する為、うまく活用できれば頼もしい仲間となる。
ただし、『SP』のタイム制乱闘においては、マザーブレインが撃破される事で敵の得点になってしまう点に注意。
ハイパービームはマザーブレインを包む防護壁を自ら破壊してしまうので、使用後は守備力が低下してしまう。
召喚直後の巨大化中も無防備である為、この間に大ダメージを蓄積させられるケースも考慮しなければならない。
とはいえ、このように撃墜されやすいタイミングがはっきりしているという事は、召喚者もマザーブレインが倒れるタイミングを比較的予測しやすいという事。
敵のスコアになる前に、自らの手で撃墜する事も検討しよう。
また、『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』においてはスピリットとしても登場している。
スピリッツボードや「灯火の星」にも敵として登場し、後者では混沌と闇の化身ダーズが最終決戦の舞台で引き連れているスピリットとしての登場となる。
戦闘の内容としては、一定間隔で敵味方を問わずエネルギー系の攻撃が強化されるフィールドでマザーブレインが憑依したダークサムスの分身体と1on1を行うというものなのだが、この際マザーブレインは「スピリット達はキーラの手によって肉体を失った者達」という設定をガン無視し(とはいえ、マザーブレイン以外にもこの設定にならわないスピリッツは大勢いる)、肉体を持つアシストフィギュアとしても登場するばかりか、何度倒されても無限に復活する肉体を得た状態でダークサムスを猛烈に援護してくる。
前述した弱点を突いてうまく倒したいところだが、ダークサムスを倒さない限り無限に復活する為、ダークサムスへの注意も欠かさないようにしたい。
エネルギー系強化によってダークサムスのショットは強化されるが、強化対象にはこちらのエネルギー系攻撃も含まれているので、こちらもサムスorダークサムスを操作キャラに選び、あらかじめ必殺技のフルチャージをしておき、マザーブレインが出現した瞬間にエネルギー系強化乗せのフルチャージショットを放つ事で壊滅的なダメージを与える事が可能。
こちらの火力を十分にカスタマイズできていれば、これだけで一撃K.O.も可能である。
やはりマザーブレインへの対策としてサムスは有効なようだ。
倒すとマザーブレインのスピリットが仲間になり、レベルを上げて超化すれば最高位のスピリットとして成長する為、強力な戦力として活用する事も可能。
超化後は試合開始時にファイターを巨大化強化させる能力を持つ為、道場に送り込んで攻撃的な流派を習得させたり、火力増強系のサポータースピリットと組ませ、豪快に敵を蹴散らしていこう。
ただし、サポーターをセットするスロットの数が1と少ないため、スロット2のサポーターがいる事を前提とした戦闘等、実質的にマザーブレインの力を借りる事が出来ない戦闘もある事には注意しよう。
また、スピリッツボードの母の日イベントでのイベント対象スピリットに選ばれ、イベント期間中は定時出現する様に設定されたりしており、いくら名前にマザーがつくからといって、ロボットをチョイスした事に困惑したりシュールな笑いを感じるプレイヤーが発生した模様。
イベント対象となった他のスピリット達は本当の意味で母親である者や人間が多く、マザーブレインはとても異質なチョイスであった(もちろんかつてはサムスの母代わりではあったが)。
関連性は不明だが、『メトロイドドレッド』では中ボスに似たような攻撃をするセントラルユニットが存在する。リンカはリング弾として、ビーム砲も登場している。
また、『メトロイドフュージョン』にはボクスという脳の入った警備用ロボットが登場する。
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