解説
- 水着の内、速さと泳ぎやすさを追求するため、時代と共に縫製やカット、表面処理に様々な工夫が施されている。
- 2000年代以降、公式大会においては、男女供に丈が膝まであるスパッツ型の物が主流である。
- これは、以前は水の抵抗を抑えるために、なるべく肌の露出する面積を大きくする傾向にあった(Tバックのタイプも存在したらしい)が、素材・縫製等の改良により、人の皮膚よりも水着の生地の方が水への抵抗が低くなったためである。
- ただし、ハイレグ型が廃れたわけではなくスパッツ型と比較して安価であるため練習用として使い分け、締め付けが少なく着用感の好み……といった事情から現在でも市販されている。
- 一時期(2008年頃)はスピード社のレーザーレーサーのように、ほぼ全身を覆う形状が主流になりつつあったが、現在は公式大会での使用は禁止されている(後述)。
- 現在女子用のものは、スパッツ型、ハイレグ型問わず、背中を部分を大きく丸く切り抜いた、俗にXバックやOバックと呼ばれる形をしているが、正式には「フライバック」という(競スクも参照)。
- 男子用はブリーフ型のもの、女子用はフライバックにハイレグカットのものがpixivの投稿では多数派だが、それらに性的フェティシズムを感じる人間が多いためである。
- 「競泳」ではないが、飛び込み競技では今日でもハイレグ・フライバックに近い形の水着を多く見ることができる。これには、脚を長く見せるため、速度を追求する必要がないため、などの理由がある。
素材
- 抵抗軽減のため、ごく薄い素材が用いられる。
- 一般的にはポリエステルを主材にポリウレタン等を混紡した繊維で作られており、撥水性や密着性、伸縮性などを考慮し、あらゆる工夫がなされている。
- こちらも一時期は、ラバー素材等の非繊維系素材が使われたこともあったが現在では公式大会での使用は禁止されている。
メーカー
- 高度な開発能力と製造技術が必要とされるため、スクール水着ほどには製造メーカーは多岐に渡っていないが、近年大手以外のブランドも勢力を強めつつある。
代表的なメーカーは次のとおりである。
arena(アリーナ) … フランス
SPEEDO(スピード) … イギリス
asics(アシックス) … 日本
DESCENTE(デサント) … 日本
MIZUNO(ミズノ) … 日本
DIANA(ディアナ) … イタリア
NIKE(ナイキ) … アメリカ
adidas(アディダス) … ドイツ
ellesse(エレッセ) … イタリア
Jaked(ジャケッド) … イタリア(日本ではフットマーク社が製造・販売)
Yingfa(インファ) … 中国
blueseventy(ブルーセブンティ) … ニュージーランド
TYR(ティア) … アメリカ
KOZ(コーズ) … 日本
etc…
- なお日本のDESCENTE(デサント)はarenaブランドで商品を展開しているが、開発・製造から自社独自のものであるため、デサント開発の水着(NUX、シンレボリューション、エールブルー等)はFINAの登録上は「DESCENTE」で登録されている。
規定
- 国際水泳連盟(FINA)や日本水泳連盟により厳格に規定が決められており、規定を満たし公認を受けた水着を着用しなければ公式大会には出場できない。ここでは2010年度のFINA公認水着の規定を紹介する。
覆われる面積
- メンズに関しては、ヘソより上及びヒザより下を覆う水着であってはならない。
- ウイメンズに関しては、首・肩・ヒザより下を覆う水着であってはならない。
- →つまり、メンズはハーフスパッツ、レディースはヒザまでのショートジョンタイプが主流となるだろう。
素材
- 繊維素材のみとする。 → 布帛・ニットはOK。 ラバー・ポリウレタンは禁止。
表面加工の禁止
- 繊維素材に備わる本来の通気性を阻害するものであってはならない。
- → 表面のパネルやプリントの禁止。(レーザーレーサーとハイブリッドは禁止)マーク加工は指定サイズ内のみOK。(詳細は検討中)
平坦素材の使用
素材は平坦なものとし、うろこなど突起した形状や構造をもたないこと。
厚み
最大0.8mmまでとする。
浮力
0.5ニュートン以下。
透水性
素材はすべて80L/m²/秒以上の値を持つものとする。
着用できる水着は一枚のみ
重ね着やセパレート型の競泳水着の禁止 。
サポーターやあて布も禁止。
ただし、男性の股間部分や女性の胸部分は透け防止の二重構造が部分的に許可される。
スクール競泳水着
形態は競泳水着だが、学校体育用のスクール水着(スク水)としてしたてられた、敢えて呼称するなら「スクール競泳水着」とでも言うべきものも存在する。素材は、本格的な競泳水着ほど高性能なものを使用していないことが多い。
スクール水着(スク水)
- 学校体育で使用されるスクール水着には、過去競泳水着に使用されてきた構造を受け継いでいるものが多い。
- 女児用の旧々型スクール水着(旧々スク)は30〜50年代、旧型スクール水着(旧スク)は60〜70年代、新型スクール水着(新スク)は70年代、競泳型スクール水着(競スク)は80年代初期の競泳水着の構造を受け継いでいる。
- 前述のスクール競泳水着も、80年代中盤以降の競泳水着の構造を受け継いだものである。スクール水着にスパッツ型(女児用のセパスク、ユニスクを含む)が登場したのも、競泳水着にスパッツ型が採用された後のことであり、関連を見い出すことができる。
余談
・競泳水着の日 という日がある模様。
・実際の女子競泳選手を競技等で見てもらえばわかるが、その殆どは引き締まったアスリート体格(言うならば逆三角形と称される)が多いのでイラストでは殆どファンタジーの領域である。
関連イラスト
別名・表記ゆれ
関連タグ
水着 … 関連タグのまとめあり
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フリーバック レーシングバック フライバック スーパーフライバック
arena … ARN-5041W ARN-7014W X-FLAT
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