概要
セパレート型スクール水着の略称。
トップとボトムに分かれた、セパレート構造のスクール水着のこと。
トップはキャミソール型(メイン画像)、タンクトップ型、ボトムはスパッツ型が多く、ビキニで言うところのキャミキニ(もしくはタンキニ)とボーイレッグを組み合わせたものを、スクール水着の素材で作成したものというとわかりやすい。
つまり、ユニスクをベースにし、それらを上下に別けたものである。
この他に、ワンピース水着のスカート(スパッツ付)をボトムに変えたノースリーブとロングスリーブのセパスクもある。
2010年代から急速に普及している。その後の2023年代からは長袖のラッシュガードと長(短)ズボン状のパンツ(膝上丈の海水パンツの組み合わせを採用した男子・女子共通タイプ(男女兼用)が普及しつつある。
サイズはメンズとレディースの中間のジェンダーレス仕様のこれらのスク水は、老舗のフットマークを始めとする様々なメーカー・ブランドから販売されている。
利点
- 構造上ツーピースであるため、旧来のスクール水着に比べて体格にフィットする際の自由度が高い。体の成長に伴ってサイズが合わなくなるスパン(いわゆる経過期間)が長く、買い直しの頻度を減らせる
- 股布部分が上半身に引っ張られないため、体の線が浮き出にくく、布ずれによる痤瘡の防止効果もある。
- スパッツ型、海水パンツ型のものはプライベートゾーンの微妙な違いがあるとされる男児の子でも着用できるため、足の太もも部分に何らかの事故もしくは個人的事情や怪我などに伴って付いた火傷跡やアトピーなどの皮膚疾患や宗教上の理由や家系の掟などと言った家庭上の事情によりほぼ上半身裸に近い肌が露出しやすい水着を着用したくない/家庭の事情上や個人的(精神疾患等)にできない等の男児や女児にも需要がある。場合によってはボトムだけあるいは男女兼用のトップス(※宗教の子の場合は手首まで隠せる長袖は必須)とボトムなら上下セットで、家族の両親や姉から弟(もしくは兄から妹)へお下がりにすることもできる。なお、トップス(特にタンクトップタイプのノースリーブのもの)については前者だとこうなりますのでご注意。この場合、男子は学校と事情を相談して男子用のコスト安めで買える長袖のラッシュガードか男子水着のトップスのタンクトップを代用品にしよう。
- 男子専用には胸パッド入れはないが、男女着用可能タイプのものではトップスのポケットに胸パッド(バストカップ)を入れるか入れないかでトップスの男女等の着用者がしっかり決まるようになっている。それぞれ上下には男女のスク水の設計要素を全て取り入れている他、ボクサーパンツ型のインナーパンツのマチ部(股にあたる部分)が女子のボトムのマチ部分と同じくクロッチの加工が施されており、ボトムの形状と丈の長さは男子の海パンを彷彿させるデザインとなっている。その為、姉から妹へ、兄から弟、兄から妹へ、弟から妹へ、母か父から兄か姉、弟か妹へとトップスとボトムをまるごと広範囲にお下がりができる。
- トイレに行く際には、ワンピース系のユニスク等のように全裸になる必要がなく、用達しの時間短縮、負担軽減、胸のバストが大きい人ではパッド(カップ)のある部位を胸元から外すことなく胸のたるみの原因となる胸元の支えをしっかりと維持でき、混雑緩和につながる。(ただし、上下を固定する際の紐通しの手間を除いては…)
- スカート派の女子向けには、スパッツ付のスカート部をセパスクに分離させたものもある。更に、キュロット派向けのボトムもある。
- 女子用のタイプ以外では、男子専用(トップスのパッド入れ無し)のセパスク上下セットもメーカーによってはあるので、皮膚に敏感や日焼けに弱い体質の男子にも安心してプールなどで泳げるので性的面においては平等的になっている。
- 遊泳時に体と水着の間に入り込んだ水が抜けやすいため、体力的な負担が軽減される事とセパスクの種類によっては同時に泳ぎ易くしっかりとした設計がされていることもある。
- タンクトップ型ではない長袖のトップスでは日焼けの他に二の腕や黶へのカバー効果がある。ラシュガがベースなので、ラッシュガードの着用がなんと不要というメリットを持つ。
- ホドムのお尻の部分のシルエットが目立ちにくいように余裕に生地自体に遊びを持たせて作られている。
- トップスがファスナータイプでは勝手にファスナーが開かないように固定できる他、一番上にはファスナーカバーがあるので顎に当たらないようにできる。(※多少の違いがあるとすれば、固定機能の有無や箇所はメーカーにより違うということだろう)
- トップスが飛び込み及び水深の際、水圧で捲れ上がるという事故対策についてはしっかり設計しており、トップとボトムをボトムに付いている太めの紐でトップスのファスナー裏面の中心にあるフラットループに通し、後は従来通りに蝶々結びで固定できる。
欠点
※以下のようなコスト面や機能性等の欠点がある。
- 着替え易いが上下別で水への抵抗を受けやすい
ワンピースタイプに比べて着替え易さを重視しているその反面では、水(水圧など)の抵抗を受けやすい場合もあるが、逆に水抜き用の穴入りのものならある程度は軽減されるようだ。
- 収納・片付け・整理整頓に関しては、ユニスクに比べて片付ける際の収納スペースが上下衣類と同じく占領してしまう場合もある。ユニスクとは全く違い別れている以上、上下のいずれかを失くしやすい可能性も少なくない。
- ユニスクの生地量も同じくご愛顧なのだが、セパスクの場合、生徒における各家庭のお金事情等を考えてみると予算面に困る、布地(ポリテルやポリウレ、綿のほか)の使用量はワンピース水着のスク水より多く使うため、製造コストや全体的に他のスク水と比べるとわりと価格が高い。また、上下の留め具である。
釦もコストに加わる。特にトップスは、長袖のものであるラッシュガード並みに生地が増量される。(メーカー側は「お客様、価格についてはどうかお察しください」と言っている気がするが…?)気になる価格帯はメーカーによるが、市場価格を調べてみるとだいたい約7000円(税込)~(フットマーク社ECストアの場合はこんな感じで、全サイズは同価格で販売)くらいはするらしい。
- 固定・脱式式のセパスクだとユニスクと比べるとスナップ釦を留める手間がある。(とにかくこういう事情面の両立的なバランスが特に悪い)
人によってはボトム部分のループの輪にトップスのフラット紐を引っかけて留めたり、「ボトムの太紐をいちいちトップス裏に通したりするのがめんどくさい」「よくあるトイレの行列」等を理由に、あえてそれらを留めないまま授業参加したいと思う生徒の声も出てきてしまうという事態に発展という事も少なくない。
- トップのファスナーがどっか(特にファスナー裏面のバイアステープ状の部分か一番上に上げるときに当たるファスナーカバー)にごく希に引っ掛かったりする。
ループ部分やウエストの紐が引っ掛かってしまう事もある。
- 綿製(ジャージの生地)だと伸縮性に難あり。(人によっては着圧的にきついし、身体の一部分が圧迫されて苦しいと感じる場合もあるため)
- 商品レビューでは利便性面を考えるとワンピースタイプの男女兼用が望ましいという意見も一部の人から見受けられる。
構造
各部位や素材によって複数のパターンがある。
トップ
比較的多いタイプ。背面の形状はUバック、もしくはYバック(レーサーバック)。
前面縫製線(俗称:プリンセスライン)は無いのが一般的である。
袖はキャミソール、ノースリーブ状のタンクトップ(希に脇を隠す脇高設計のものもある)、ラッシュガード状といったものがある。
- 競泳型スクール水着(競スク) のようにパイピングで肩紐が構成されたタイプ
この場合背面形状も競スクと同じTバック(フリーバック)になる。ユニスクの形状に近い。
左側のイラストはノースリーブで、右側のイラストは半袖タイプ。
ボトム
- スパッツ:状のタイプ(丈の長さはショートとロングがある)
- 海パン:男女兼用タイプのもので、膝上丈の短パンまたは長ズボンのいずれか。(各メーカーによると一応セット売りのみらしい)
- ショートパンツ:丈をスカートで覆ったタイプ
この他、稀にブルマ状やショーツ状(一般水着の使い回しなど)の物もメーカーによっては存在する…らしいが、現在の教育現場等の水泳の授業等で使われることはほぼ無いと思われるが、一応ボックス型のものは使われている模様。ちなみに、ワンピース型の方ではショーツ状のものはキュロット状のショートパンツに覆われる形になっている。
ワンピース水着とユニスクから分離したもの。
トップは長袖と半袖にアンダースコート部はロングスパッツ、ショートスパッツがそれぞれある。
生地
- ポリエステルを100%使用したタイプ
- ナイロンやポリエステルにポリウレタン等を混紡した、競泳水着に近い素材のタイプ
前者は耐久性、後者は伸縮性が優れている。
- 綿を100%使用した耐久性タイプ
備考
ボトムがスパッツ状の物は、ユニタード型スクール水着(ユニスク)と一緒で「スパッツ型」と称されることもある。
(pixivでは類似タグとしてスパッツ型水着・スパッツ水着があるが、こちらはスク水か否かを問わない。)
ボトムがブルマ状の物は、外見から旧々型スクール水着 (旧々スク)と混同されることがあるが 、旧々スクはワンピース構造であるため全く別の物である。
上下の裾の長さが異なるものが幾つか混在しているが、着用者によっては臍出し派か臍を隠す派か別れていたりもする。
セパスクのあるあると思われる捲れ(いわゆる水着が脱げてポロリする)を軽減するための、スナップ釦付きのフラットロープ状の紐とボトムの脇部分にスナップ釦がある。(大人サイズの通常水着及びスポーツ用の水着とは留め方が紐の形状及び上下の連結方法が異なる)
男女兼用ではループがトップスのおなかに接触するファスナーの裏の真ん中部分にあるので紐を通して捲れを防止できる効果がある。(フットマーク社の場合)
施し部分についてはメーカーによっては、上下の留め方が異なる。
各種創作物における登場
漫画・アニメ・ゲーム等の作品に登場するスクール水着は旧スクや競スクが圧倒的に多く、セパスクが登場することは殆どなかったが、近年『ウマ娘プリティーダービー』においてセパスクが使われ、同作が人気を博したことでにわかに注目を集めている。トップスはキャミソールタイプで、ボトムは大人サイズのロングスパッツを採用している。なお、泳ぐ際の演出については見るからに捲れることは一切なかったので、おそらくスナップ釦で上下をしっかり留めていると思われる。元が牡馬は短パンで牝馬はブルマと区別されている体操服と異なり、元となった馬の雌雄問わず、この形状の水着で統一されている。
その他のメディアでは、漫画好きな子がめがねを忘れたの水泳回にも少なからずも登場した。
こちらではトップスはタンクトップ型で、ボトムは肘丈のロングスパッツとなっている。
pixivでは
今のところ、着用者が男子であるキャラはほとんど検索には出ていない模様だが、逆に女子キャラの方ばかりが多く投稿されている現状である。
関連タグ
旧スク 旧々スク 新スク 競スク ユニスク:セパレートのベースになったもの。こちらにも長袖仕様がある。
男子スク水:男女兼用のスク水は非常に珍しいため、女子と全く同じ水着が着用できるという夢のようなものを実現できたと感じる生徒も少なくはない。
ウマ娘プリティーダービー:主にスタミナトレーニング、夏合宿、夏季イベントなどでよく見られる
好きな子がめがねを忘れた:登場する学校で採用されている。水泳の授業にて登場。