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バック・トゥ・ザ・フューチャー

ばっくとぅざふゅーちゃー

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(Back to the Future)とは、1985年に公開されたロバート・ゼメキス監督のSF映画。またはそのシリーズ。
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概要編集

一家揃ってだらしがないマクフライ家の次男坊マーティが、ひょんなことから30年前の1955年にタイムスリップしてしまった(映画Ⅰ)。

やっと現代に帰ってきたと思ったらガールフレンドと30年後の2015年に連れて行かれ(映画Ⅱ)、自分の意志で100年前の1885年にタイムスリップしてそれからまた現代・1985年に帰って来る(映画Ⅲ)までを描いた三部作構成のSF映画。


総年数130年をカリフォルニア州のヒルバレーという一地帯だけで行き来しており、同じ場所(主に時計台)の歴史の変化が見て取れる。

Ⅰの映画公開当時はアメリカ独立承認1783年から202年を迎えており、Ⅲの舞台は南北統一1865年の20年後、もっと言うならⅢの過去へ来た次の日が独立承認から丁度102年=アメリカ建国70年当日であるなどと、アメリカ202年(公開当時)の歴史の流れが凝縮される一種の大河ストーリーのような内容ともなっている。


また、タイムパラドックスギリギリに事態は二転三転するため、大人も子供もエンタメ映画として楽しめる。


1985年に公開されるや、世界中で大ヒットし(特にアメリカでは「フューチャー現象」と呼ばれる社会現象まで巻き起こった)、当初は1作目だけで完結する予定だったものの、好評を得たことで以降続編2作が公開された。

当時はまだCGが発展途上であったこともあり、映像技術の面では現在と比べて幾分見劣りする部分もあるが、タイムトラベルとそれにより発生する複雑なタイムパラドックスをうまく物語に組み込み、矛盾なくストーリーをまとめ上げたその構成の巧みさは現在でもファンの間では非常に評価が高い。第1作が公開されてから35年以上が経つが、現在でも映画ファンの間では根強い人気を保ち続けている、不朽の名作である。


その後もタイムトラベルものや歴史改変を扱った作品が数多く作られているが、そうした作品に与えた影響も計り知れないものがあったことは言うまでもないだろう。


スタッフ編集

監督ロバート・ゼメキス
製作総指揮スティーブン・スピルバーグ / キャスリーン・ケネディ / フランク・マーシャル
製作ボブ・ゲイル / ニール・カントン
脚本ロバート・ゼメキス / ボブ・ゲイル
音楽アラン・シルヴェストリ
撮影ディーン・カンディ
編集ハリー・ケラミダス / アーサー・シュミット
主題歌ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース「パワー・オブ・ラヴ」
SFXインダストリアル・ライト&マジック
SFXスーパーバイザーケン・ローストン
配給ユニバーサル・ピクチャーズ

主な登場人物編集

中心人物編集

マーティ・マクフライ

誰にも腰抜けなんて言わせない

演 - マイケル・J・フォックス

本シリーズの主人公

フルネームは「マーティン・シェイマス・マクフライ」で、周囲からは愛称の「マーティ」で呼ばれる。

ペプシコーラとエレキギターを演奏するのが好きな高校生。学校では遅刻の常習犯で、ストリックランド教頭の説教をよく受けているが、いつか成功することを夢見ている。家族を始め、恋人のジェニファーや親友のドクを何よりも大切に想っている心優しい青年でもある。

口癖は「This is heavy.(ヘヴィな話だ・ヘヴィだ)」で、第1作において過去のドクは当初「未来ではそんなに物が重いのか?」と科学的観点から真剣に反論されている。(1955年当時にはheavyという言葉にそういった用法がなかったため。)

挑発に弱いのが弱点であり、チキンと言われるとすぐに挑発に乗って怒りがち。

未来ではこのことがきっかけとなった事件が二度起きることになってしまう。

ワイルドガンマンで鍛えた早撃ちの腕はかなりのもので、この特技は『3』にて存分に発揮される。

この時間旅行の果てに、彼はある大きな成長を遂げ、自分でさえ知らなかった本当の最悪の未来を現代で変える事となる。

ビフが牛耳る1985年のマーティはスイスの寄宿学校にいるとビフが語っていた。


エメット・ブラウン

ドク

演 - クリストファー・ロイド

フルネームは「エメット・ラスロップ・ブラウン」であり、通称「ドク」。本シリーズのもう一人の主人公ともいえる存在。

科学に一生を捧げる変わり者だが、同時に人間味もある科学者で、マーティの一番の親友。全編・全時代を通してマーティの相棒として彼に協力する。

先祖がドイツ人で父親の代になってアメリカ人に帰化した。

その際姓をフォン・ブラウンズから現在のブラウンに改名したのだが、フォンはドイツ語圏における貴族の称号=貴族の子孫なので、1955年時点の資産家ぶりはこれが影響しているのかもしれない。

30年の歳月をかけて開発したタイムマシン・デロリアンをマーティに見せるところから物語が展開し、このデロリアンはドクによってタイムスリップした時代に合わせた様々な改修が施されることとなる。詳しくは当該項目を参照。

科学が好き過ぎるあまり、デロリアンに必要なプルトニウムを入手するためにリビアの過激派とインチキ爆弾で取引したり、『3』では(あくまで未来へ帰るために)マーティと列車強盗を働いたりと過激な行動を見せることもある。

彼が科学の道へ進むきっかけとなったのはジュール・ヴェルヌ著の海底二万マイル。少年の日にこの本と出会い、科学に一生を捧げると決心したという。

ピースメーカーを所持しており、『3』では自作のスコープを使った見事な射撃を披露しているあたり、銃器の扱いにも優れていると思われる。

飼っている犬の名はアインシュタイン。1955年にはコペルニクスという名をつけた犬を飼っていた。

1955年に次元転移装置(フラックス・キャパシター)を草案したその日から人生が(マーティやヒルバレーそのものも巻き込んで)二転三転した波乱の幕開けとなった。少なくともビフが牛耳る変貌の1985年では精神病院送りにされている事が新聞記事で発覚している。(ただし、日本のテレビ放映時では記事の内容を字幕で翻訳される時は単に「エメット・ブラウン 拘禁」と表示される事も)

しかし、再び元の1985年への流れに戻す事に成功した時はその新聞記事ではドクは自身の発明により受賞している。

まさに良くも悪くもマッドサイエンティストの二面性を持った人物だといえる。


マクフライ家編集

ジョージ・マクフライ

演 - クリスピン・グローヴァー(1) / ジェフリー・ワイスマン(2)

マーティの父。

本来は穏やかで心優しい性格であるにもかかわらず、うだつが上がらない気弱な所が災いして、いつも虐められている。その為、友人と呼べる人間は一人もいなかったが、マーティがタイムスリップしてきたことがきっかけで思わぬ活躍を見せることとなる。

SFが大好きで、密かにSF小説を書いている。

本来なら魅惑の深海パーティへ行くはずがタイムスリップの影響で過去が変化し、パーティに出ることを断った時の理由もテレビのSF劇場を見るため。

しかし、マーティが彼のSF好きを逆手に取って仕掛けた策でパーティへ行くこととなるあたり、SFへの愛はかなり深い様子。

1955年からマーティが帰ってきた後の1985年ではSF作家として大成し、妻のロレインともラブラブの夫婦生活を送っていた。

2015年ではゴルフ中に骨を折ってしまい、治すために逆さまになって登場する。

ビフが牛耳る1985年ではロレインと結婚していたが、表彰式に行く途中に路地裏でビフに射殺されてしまった。


ロレイン・マクフライ

演 - リー・トンプソン

マーティの母。旧姓ベインズ。

『1』における実質的なメインヒロイン

普段は優しく明るい性格の美女だが、一目惚れしたマーティをストーカーしたり、車の中で押し倒してキスしたり、高校生なのに平気で酒や煙草をやったりと、引っ込み思案なジョージとは真逆でかなりのプレイガール。

マーティが1955年に行く前はアル中になっており、恋にも厳しい母親であった。

本当の1955年では車に跳ねられたジョージを看病しているうち、ナイチンゲール症候群で彼と結婚する。

しかしタイムスリップの影響で過去が変化し、ジョージが車に跳ねられなかったがために彼との接点がなくなり、マーティは存在消滅の危機に陥る。

その後マーティがどうにかしてジョージとロレインをくっつけて存在消滅を回避した。

『2』では冒頭とビフが牛耳る1985年に登場する。ビフが牛耳る1985年では元旦那のジョージをビフに殺され、彼と無理矢理結婚させられている。


シェイマス・マクフライ

演 - マイケル・J・フォックス

『3』で登場する。マーティの玄祖父。怪我をしていたマーティを救った優しい人物。ウィリアムという息子がいる。マーティの本名のミドルネームはこの玄祖父から。


マギー・マクフライ

演 - リー・トンプソン

『3』で登場する。マーティの玄祖母。怪我をしていたマーティをシェイマスと共に救った。シェイマスとは結婚している。


ウィリアム・マクフライ

『3』で登場する。シェイマスとマギーの間に生まれた子供。マーティの曽祖父。人見知りが激しく家族以外には懐かないらしいが、時空を超えてやってきた曾孫のマーティに関しては懐いていた為、マーティの正体を知らない夫妻は不思議そうにしていた。


マーティン・マクフライ

シェイマスの兄弟。酒場で腰抜けと言われ、ナイフで刺されて死亡してしまった。


マーティ・マクフライ・Jr.

演 - マイケル・J・フォックス

『2』で登場する。未来のマーティの息子。グリフに頭が上がらず、グリフの指示で犯罪を犯し、逮捕されてしまった悲しい青年。

歴史を修正した後は、グリフに負けないように自分に自信をつけた。

マーティは愛称である為、このマーティJr.はマーティン・マクフライ三世じゃないのかと思われるが不明。


マーリーン・マクフライ

演 - マイケル・J・フォックス

『2』で登場する。未来のマーティの娘。マーティJr.の脱獄を助けようとして、逮捕される。

歴史を修正した後はマーティJr.が逮捕されないため、マーリーンも逮捕されずに済む。


その他編集

ビフ・タネン

…笑

演 - トーマス・F・ウィルソン

『1』、『2』で活躍するヴィランで、ヒルバレーの乱暴者。ジョージ及びロレインとは同級生。

ジョージのパワハラ上司となっており、自分の書類を何故かジョージに用意させたり、ジョージの車で飲酒運転による事故を起こした際には、車にいちゃもんをつけたりするなどの横暴を働くクズ野郎。

しかしマーティが1955年に行った後の1985年では自信を付けたジョージに頭が上がらなくなり、ジョージにペコペコしている。

『2』では1985年のビフが空飛ぶデロリアンを冒頭で目撃。その後、2015年で捻くれ者の老人になったビフがデロリアンと再会した事で、デロリアンがタイムマシンだと確信。マーティが購入し、ドクがゴミ箱に捨てたスポーツ年鑑を取り出して、二人をタクシーで尾行。二人が目を離した隙にデロリアンを盗んで1955年にタイムスリップし、若き日の自分に年鑑を手渡してしまう。そのせいで1985年のビフは億万長者となってヒルバレーを支配。更にはジョージを殺害してロレインと無理矢理結婚し、挙げ句の果てにはドクが精神病院にぶち込まれるという、マーティからすれば、地獄よりも酷い世界が誕生してしまう。

そして、2015年に戻ってきた未来のビフは歴史改変の影響で、デロリアンから苦しそうに出てきて消滅してしまう。『1』、『2』共に悪事を働いた後は、全身を馬糞まみれにされるのがお約束。

マルチタレントであるトーマス・F・ウィルソンのコメディチックと横暴な悪役表現が光る。(ちなみに彼自身は、真面目で心配性な性格で、学生時代はいじめられっ子だったという。)

『3』では、終盤に少しだけ登場する。タイムパラドックスを直したことによってヒルバレーを牛耳るビフではなくジョージに頭が上がらないビフに戻っている。


グリフ・タネン

演 - トーマス・F・ウィルソン

『2』に登場するヴィランで、ビフの孫。老人ビフに車のワックスがけをさせている。かつての祖父同様に乱暴且つ頭の悪い性格で、マーティとホバーボード対決をしている中、誤って裁判所に突っ込み、逮捕される。


ビフォード・タネン

演 - トーマス・F・ウィルソン

『3』に登場するヴィランで、事実上のラスボス。早撃ちの名手で、西部時代のビフの先祖。気に入らないヤツは容赦無く射殺する、不戦勝の意味を知らなかったり、一ケタ台の数字を数えられなかったり等、シリーズの中で最もアホで凶暴で凶悪な問題児。ビフ以上の荒くれ者であり、強盗の常習犯として悪名高い人物であった。

『マッド・ドッグ』との異名を持つが、本人はこのあだ名を嫌っている。結局はマーティに倒されて子孫同様馬糞まみれにされ、その後逮捕された。



ジェニファー・ジェーン・パーカー

演 - クローディア・ウェルズ(1)→エリザベス・シュー(2,3)

マーティの彼女であり、将来の妻となる女性。

マーティとは相思相愛の仲であり、危険人物・奇人と思われがちなドクとも普通に接する、数少ない常識人。

『2』ではドクとマーティと共に未来へ行くことになるが、タイムスリップの途中にドクが眠らせたことによって、路地裏で置かれていたので警察に家まで送られてしまった。

そして、ドクがマーティ達に隠していたとされる二人の未来とさらに最悪な展開を知ってしまう。さらに未来の自分と会ってしまい、気絶してしまった。

その後、気絶した形でビフが牛耳る1985年に彼女の自宅のベンチに置いていかれ、目覚めた時には本来の1985年に歴史修正された故に未来の出来事が悪夢だと思っていた。だが、1985年に帰ってきたマーティのある成長を遂げた行動によってポケットに入れていたファクシミリ用紙に書かれていた文字が消えた事、大破したデロリアンを見て自分がタイムトラベルして未来を垣間見た事を確信する事となる。

一応、シリーズのメインヒロインの一人だが、作品の大半がマーティとドクの関係にスポットが当てられたものになっていることに加え、『1』ではロレインが、『3』では後述するクララが実質的なメインヒロインとなっているため、やや影が薄い存在となってしまっている。


クララ・クレイトン

演 - メアリー・スティーンバージェン

『3』に登場する女性教師で、パート3の実質的なメインヒロイン。

本来なら渓谷に落ちて死亡し、「クレイトン渓谷」の名の由来となるはずだったが、ドクとマーティに救われたことで歴史が変わってしまうことになる。

ドクと同じくジュール・ヴェルヌの著作が好きで、そのことでドクと意気投合する。のちに結婚し、ジュールとヴェルヌという子供を産んでいる。

『3』の1955年で発見されたドクの墓標に刻まれていたメッセージにあった名前で先に登場している。


アインシュタイン

ドクの愛犬。世界初のタイムトラベラー。ドクと一緒に2015年行った。


コペルニクス

1955年時のドクの愛犬。ドクの墓石を見つけた。



日本語吹き替え版編集

放送局によって複数Ver存在しており、それぞれが個別の人気を博している。特に2014年にはマイケルを複数作で担当しながらBTTFは未経験だった俳優の宮川一朗太版がBSジャパン特別バージョンとして制作された。


ソフト版編集

マーティが山寺宏一、ドクが青野武のバージョン。翻訳は島伸三。

公式のバージョンで、吹き替え付きのソフトには必ず収録されている。配信サイトにおける吹き替えでもこちらが使用されている。

バック・トゥ・ザ・フューチャー・ザ・ライドでもこの吹き替えの布陣を基準とし、ドクを青野武が担当した。

2020年6月に数年ぶりに地上波でシリーズを全作放送した際もこの布陣で放送。山寺は後述する三ツ矢版の人気を認知しており、そちらは素晴らしいとしつつも、報道番組において「自身らのバージョンも楽しんで欲しい、三週観れば慣れるはず。当時の青臭い自分の演技はともかく青野武さんのドクが本当に素晴らしいので」とコメントを残した。実際、青野はロイドの吹き替えはアダムスファミリーでも行っていた為、評価は高い。

公式としてはこちらが正規のメンバーとなっているが、後述の人気の高さもあって扱いとしては二分されている。(この扱いに近いポジションの洋画吹き替えには『ダイ・ハード』のソフト・樋浦勉版吹替などがある)

ドク役の青野をはじめ、富山敬谷口節など故人となった名声優と共演した思い入れ深い作品として山寺にとっても大切な作品であるとのこと。

日高のり子との対談で山寺は「元々の吹き替え版は俺なのにどうしてこんな立場なんだ」と怒りの声を上げたこともある

ちなみに2020年における同シリーズ放送の翌週、放送されたのは同じくスピルバーグ監督作の『レディ・プレイヤー1』で、4週続けてデロリアンがテレビに出てくるという快挙も達成している。


テレビ朝日版編集

マーティが三ツ矢雄二、ドクが穂積隆信、ビフが玄田哲章のバージョン。翻訳はたかしまちせこ。

地上波で繰り返し放送されたこともありソフト版と並んで認知度の高いバージョンで、テレビ朝日以外のロードショー番組でもこの配役バージョンが放送される程の人気を得ていた。特徴は三ツ矢のコメディとシリアスをシーン毎に使い分けた言い回し、穂積のちょっとおとぼけチックな声色(実はこっちの方がロイド本人に近い声質だったりする)であった。

時代が下るに連れて公式が先のソフト版を基軸としたこともあり一時期は影が薄れつつあったが、当時の思い出が深い視聴者からの声もあり、アニバーサリー記念でこの吹き替えバージョンを収録。すると売り上げが目に見えて伸びたため、以降のソフト版では同時収録されることが多くなった。

実際、他の局で別の吹き替えが放送されると「何故三ツ矢&穂積コンビじゃないのか」という声が上がる程の支持を得ているようである。これに近いポジションの洋画吹き替えには『コマンドー』の玄田哲章版吹替や『ダイ・ハード』の野沢那智版吹替、『スピード』の宮本充版吹替(この三つは共にテレビ朝日版の吹替であるという共通点もある)、『ターミネーター2』玄田哲章版吹替、『ホームアローン』の矢島晶子版吹替(こちらの二つはフジテレビ制作)などがある。

声優の梶裕貴も三ツ矢雄二のマーティを敬愛しており、

2018年10月12日放送の『お願い!ランキング』で、

「三ツ矢先輩の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のマーティの吹替が本当に大好きで、 何回も何回も人生で繰り返し見てきて、僕はいつかこういう吹替のできる声優になりたいって本当に憧れています」と熱く語るほどであった。

この人気の影響か、CRバック・トゥ・ザ・フューチャーではこのメンバーの吹き替えが採用されることとなり、2020年には初のBTTF吹き替え上映がこのバージョンで行われた。


フジテレビ版(PART1)編集

マーティが織田裕二、ドクが三宅裕司というゴールデン洋画劇場版。翻訳は額田やえ子。

当時「タレント吹き替え」が高頻度で行われていた為に生まれたバージョンで、テレビのキャッチコピーに合わせて「Wユウジ版」とも呼ばれる。

現在ではソフト化等も行われていない幻のバージョンだが、吹き替えに慣れていない俳優二人がメインとなるコンビということもあり、当初、評価は前述の2バージョンと比べて低かった。

一方、額田やえ子による翻訳が独特かつ秀逸(次元転移装置を原語のままフラックス・キャパシターと訳すなど)であり、他の二作ではないような言い回しが多用されたり、他の吹き替えでは起用されていないベテランや大御所の外画向け声優がキャスティングされる、また織田裕二も三宅裕司も共に安易なタレント吹き替えに比べると役に合ってない事はなく、演技も単なる棒読みにはなっておらず、当時の録画をいざ見返すとキチンと演技しているなどといった再評価の声も増えていった。実はこちらも三宅はロイドの声質にやや近い。

当時のファンからは絶賛の声と酷評の声がそれぞれあり、極端な賛否両論となっている。

ちなみにこのバージョンはゴールデン洋画劇場で二週連続放送が企画されたが、パート2でテレビ朝日版の組み合わせに戻るという「二週連続は豪華だけどキャスティングは滅茶苦茶」という謎の構成だった。

しかし後日、これを把握していたのか金曜ロードショーがパート3を放送したというおまけ付き。

初回放送以後、複数回の再放送が行われたものの現在では諸事情により「封印作品」扱いとなっている模様(ただし、U-NEXTで配信されていたという噂もあり、この辺は曖昧である)。



BSジャパン版編集

最も新しい新録版。マーティに宮川一朗太、ドクにかつてマーティを演じた山寺宏一をキャスティングした。

翻訳はテレビ朝日版で利用されたたかしまちせこ版のものが基本的に流用されている。

宮川一朗太はドラマ『[[ファミリー・タイズ』以降、マイケル・J・フォックスの吹き替え担当として知られる俳優であったが、一度もBTTFを担当したことがなく、ずっと担当したいと願い出ていた経緯があり(「BTTFをやれなかったら死ぬに死ねない」とまでラブコールを送っていたほど)、これを受けてか全シリーズの新録が実現した。

滅多にお目にかかれないものの、BSジャパンでの放送時は概ねこのバージョンが使用されるようになった。

脇を固める声優陣は若手が多いものの吹き替え畑に精通した面々が揃う。そして地味にPART3のクララ役には、声優業の仕事量が再度増加し始めた頃の戸田恵子が選ばれている。

「宮川の声に年齢を感じた、作るには何年か遅かったかも」といった意見もあるなど、やや賛否両論気味であり、特に山寺宏一のドクは「面白い試みだが、かつてドクを演じた青野武氏や穂積隆信氏には及ばない」「声が若すぎる。まだ三宅裕司の方がすんなり観れる」「青野武の後任を務める機会の多い多田野曜平島田敏を起用して欲しかった」と言った声もある。ただし本作当時のクリストファー・ロイドより吹替制作時の山寺宏一の方が歳上であり、至って順当な配役である。

2021年に制作されたドキュメンタリードラマ『全米捜索!バック・トゥ・ザ・フューチャー』ではこのBSジャパン版の配役が採用された。恐らくドクをはじめとした主要メンバーの声優陣が全員健在であることが採用のきっかけと思われる。


日本テレビ版(PART3)編集

Wユウジ版以上にマイナーな日本テレビ版のみの幻のバージョン。2001年に放送された。

マーティはテレ朝版と同じ三ツ矢雄二だが、ドク役が磯部勉に交代。他のキャスティングは全て入れ替わっている。

翻訳はテレビ朝日版と同じであるが、声優が全て異なるためマーティ以外はかなり印象の違うものとなっている。

このキャスティングは本作のみとなり、以降は遡って継続はされなかった。

「思い出の復刻版ブルーレイ」として一度だけ商品化されたことがあるものの、現在はプレミア価格がついており、結局またしてもレア物と化している。


備考(都市伝説バージョンなど)編集

公式の記録では存在しないものの、本作がテレビで放映される際、twitterなどのSNSでは「マーティは水島裕が吹き替えたバージョンが良かった」という声が度々見受けられる。水島は別作品でマイケル・J・フォックスの吹き替えを複数回担当したことはあるものの、BTTFは担当していない(筈である)ので、これに関してはファンの間で都市伝説レベルの存在として語られている。

この現象が起きた要因としては以下の仮説が考えられ、

三ツ矢雄二と水島裕がアニメで兄弟役で共演していたために両者の出演作を脳内で取り違えてしまった、または両者の声質が高音でやや似ている為に混同された(実際に両者は役が重なることが多く、同一の俳優を吹き替えているケースは多い。また本作以外にも両者の出演作を取り違えている人は少なくない)

②地方局での放送や飛行機内放送(所謂、機内上映版)などの一部媒体で実際にこの配役でのBTTFが何らかの理由で製作され、一度だけ放映された

③水島裕が出演した別の作品の吹き替え版(スターウォーズなど)と混同されてしまった

④バラエティ番組やCMで一部抜粋したシーン、あるいはBTTFを模した何かを水島が吹き替えていた

⑤三ツ矢雄二がクレジットミスで水島裕に変わっていた回があった

⑥映画公開から間もなくしてレンタル・発売されたVHSや海賊版にこの吹替が入っていた(現物が確認出来ていないため、これに関しては極めて可能性は低い)

こういった出来事がこの都市伝説バージョンを産んだのではないかと言われている。①のように三ツ矢雄二版と間違えている可能性が有力であるものの、水島版吹き替えの目撃証言は非常に多く、水島版について語る人々の中にはハッキリと三ツ矢版との違いを語っている者もいる(もちろん中には明らかに三ツ矢版と勘違いしている人もいる)ほか、「番組の最後に水島裕の名前がクレジットされていた(その際、ドク役は穂積隆信ではなく青野武であったとの証言もある)」と明言している者もいたりと、一方的に勘違いと言い切れない部分もあるためにややこしい状況となっており、真相の解明が望まれている。


また、ドク役が青野武であったという証言やあまりにも目撃証言が多過ぎることを踏まえて「もしかして映画本編を降板になったエリック・ストルツのように水島版のバック・トゥ・ザ・フューチャーは実際に存在し、一部で流出したが、イメージが違う等の理由で降板させられて山寺で作り直した経緯があるのではないか?」といったかなり深読みした考察もある(実際に『トイ・ストーリー』など、一度作られた吹替をお蔵入りにして新たに公式版を録り直すパターンはしばしばある)。


また、同時に「三ツ矢雄二版のドクは青野武だった」と勘違いしている者も多く見受けられており、洋画の吹き替えや声優に造詣がない人にとっては声優の区別は難しいのかもしれない。また上述の通り三ツ矢版を支持している梶裕貴もtwitterで「青野武さんのドクで育ちました」と発言しており、吹き替えや声優に詳しい人の中にも混同している者は多いと思われる。


他にも菅野美穂主演のドラマ「監獄のお姫さま」4話では登場人物がBTTFを鑑賞するシーンがあり、そこではなんと島田敏がドクとマーティを一人二役で演じた吹き替えの音声が1シーンのみ流れた。同氏は青野の没後持ち役の多くを数多く引き継いでいると同時にスターウォーズルーク・スカイウォーカーなどマーティと同系統の青臭い少年や青年役の経験もあり水島裕とも役どころが被っているため、ドクとマーティの一人二役には正に適任であったと言える。


小ネタ編集

タイトル編集

そもそもタイトルである原題『Back to the Future』は日本語に直訳すると「未来へ戻る」だが、これは当時としては斬新なものだった。というのも、英語において未来へは進むもの、過去へは戻るものとして表現されるもので、それに伴って本来ならば「"Go" to the Future」「"Back" to the past」と書かれるものだった。それを進む方向を戻ると表現することは当時としては珍しい発想で、それもあって注目があった。


part1編集

  • 『1』にて1955年の世界にタイムスリップしたマーティがエレキギターを片手に披露した曲はチャック・ベリーの『ジョニー・B.グッド』。若き日のベリーがその演奏を偶然耳にしており、今までになかった全く新しい演奏法を後の偉大なミュージシャンに(結果として)伝えたというパロディになっている。
  • 今となっては三部作として成り立っているが実は『1』だけで完結し、当初はシリーズ化は視野になかった。ところが『1』が本国アメリカでビデオソフト化された時にジョークでラストに本来は無いメッセージ「TO BE CONTINUED…(つづく)」とタイトルロゴを模したテロップを入れた為に続編があると思った視聴者が多発(実際に劇場公開版での該当のシーンには何も表示されない)。それがきっかけで続編希望の声があり『2』『3』が製作される事となった。同じく自宅で観ていたマイケル・J・フォックスも驚いたという。なんてこった! ちなみにこのラストは「続編に続く」ではなく「マーティの未来は続く」という意味としてのジョークだったという。つまりジョークが加わる事で作品自体の未来を変えたわけである。また、『2』のラストの「TO BE CONCLUDED(次回完結)」はそれのオマージュである。
  • 作品の構想の初期はタイムマシンとなるのは冷蔵庫だったとされる。しかしこれを子供が真似たら大変な事になると判断してデロリアンになった。
  • 1955年でマーティが1985年の大統領はロナルド・レーガンだと言うとドクが「あの大根役者が!?」と驚くが(レーガンは俳優出身である為)、当のレーガンはこのシーンが大のお気に入りで何度も観る程だったという。
  • 1955年11月のカフェで働く黒人青年のゴールディ・ウィルソン(85年で市長再選を目指す人物)がマーティの助言で「市長になる」と発言すると店長から否定的な発言を受けるが当時の黒人層は現代よりも差別がひどく、公共物も人種による使用が分けられていたのが常であった。そして、この1ヶ月後にキング牧師によるバスボイコット運動が始まる。ある意味、マーティは当時の社会を体験した事になる。

part2編集

  • 『2』にて、ビデオゲームで遊ぶ少年としてイライジャ・ウッドがデビューしていたりする。
  • 『2』と『3』は元々一つの構想だったが、上映時間の関係上分割する事となった。撮影自体は並行して行われている。ヘヴィだ…。『2』には未来のカフェの「ワイルドガンマン」やビフが居住するタワー「ビフの娯楽天国」のパートに『3』の伏線があったりする。
  • 『2』の冒頭は一見『1』のラストそのままかと思われがちだが、全て新規撮影である。違いがいくつかあり、わかりやすい所ではジェニファー役が変更されたところ。これは、当時、1作目でジェニファーを演じたクローディア・ウェルズの母親が末期癌に侵されていることが判明し、余命いくばくもない母と少しでも一緒に過ごしたいと考えたクローディアがジェニファー役を降板したためである。
    • また、逆さづりになった状態で登場するのでわかりづらいが、2015年におけるジョージ・マクフライ役も変更が加えられている。これはクリスピン・グローヴァーが出演料を巡って製作側と揉めてそのまま降板してしまったため。このため、ジョージは同時並行で撮影が進められていた『3』でもマクフライ家の中で唯一登場していない。
  • 当初はマーティとジェニファーの子供であるマーティJr.とマーリーンは、それぞれクリスピン・グローヴァーとリー・トンプソンが演じる予定だったが、前述の通りグローヴァーが降板したため、マイケルが一人三役を演じることとなった。
  • 『2』でドクが若返り手術を受けて実は変装していたとして特殊メイクを剥がしていたが、実はこの時ドクを演じていたロイドはまだ40代だった
  • 未来のスポーツ年鑑でマーティがスポーツくじ(便宜上これで表記する)で一儲けしようとしたのをドクが咎めていたが、『1』でマーティを家に送ってから時間旅行に旅立つ前にどうやらそれをやろうとしていた素振りを見せていた。もしや、未来でデロリアンを改修したり若返り手術をしたりとタイムマシン開発に莫大な資金を投じていたはずなのに金銭面で不自由なくやっていたのはそういう事だったのでは…?
  • 1985年(現代)は『2』のスポーツ年鑑が鍵となってヒルバレーはビフが牛耳る治安が悪化しまくった暗黒都市に変貌したが、大きく変化してしまったのはこれだけで、地味なところではマクフライ一家が明るい家庭になった事(1)と商店街(1)と渓谷の名前が変わった事(3)ぐらいである。暗黒の1985年でドクが時代変革が起きた事を黒板で説明する際、本来の1985年に対して変貌を遂げた暗黒の1985年を「1985A」と表記している。しかし、その本来の1985年そのものが既に『1』の段階で「1985A」になっている事に気づいていない(マーティが1955年に現れた影響)。つまり、暗黒の1985年は正確には1985Bである。さらに3のエピローグは1985Cになっていて…ああもうややこしい!
  • 『2』の舞台である2015年の未来世界・暗黒の1985Aはどちらも現在・元々の1985年より酷い事になっている。前者はわかりにくいが、司法において弁護士制度が廃止されたスピード裁判(これはアメリカが訴訟社会である皮肉だとされている)になっていたり、後者はもはや警察機関すらビフの言いなりとなる程腐敗しておりヒルバレーは治安が最悪になっている(ヒルバレーの看板が落書きされてヘルバレーと揶揄されている)。ドク曰く「地獄はまだここよりはマシだ」と言わしめる程。また、マーティとジェニファーが憧れる高級住宅街「ヒルデール」は1985年では確かに羨望の的の新興住宅街であるが、2015年には夫婦となったマーティとジェニファーは念願叶って居を構えた…が、ヒルデールはこの時代には治安が悪化した住宅街と化している時代の変化による皮肉な場所になっている。
  • この歴史改変の起点となった未来ビフによるスポーツ年鑑の過去への運搬だが、過去を改変したのに元の未来へ戻れるのは一見矛盾に見える(事実、ヒルバレーの惨状にマーティが2015年にまた戻って改変しようとしたがドクから無理だと言われる)。だが本作品世界では改変行為から実際に歴史が変化するまでタイムラグがある(例:1のマーティの両親がくっつくか否かでのマーティ自身の消滅云々の場面)ので、その間に未来に戻ってきたと考えれば辻褄が合う。変わったはずなのにスポーツ年鑑の購入レシートが残っているのもおそらくタイムラグの影響だと思われる。
    • ちなみにブルーレイ特典で観られる没映像の中に、未来に戻ってきて程なく未来ビフが歴史改変の影響で消えてしまうシーンがある(バック・トゥ・ザ・フューチャー25thアニバーサリーBru-ray BOXで確認)本編では帰ってきたビフが苦しそうにしているのみで、その後どうなったのかは不明。ちなみに、よく見るとこの時ビフは胸のあたりを抑えているが、これはビフがロレインに銃で胸を撃たれて殺されるという悲惨な結末を迎えたという設定があるためである。
    • PART3ラストの1985年世界ではPART2のマーティの活躍により暗黒の1985年が無かったことになり、ビフはPART1のラストと同じ様子のビフに戻っている。老ビフのタイムトラベルが無意味になったことで、2015年世界のビフが消えることも取り消されたのかもしれない(ややこしい!)
  • 結構カットされやすいが、『2』のラストの後にPART3の予告編がある。実はここまでが『2』の本編である。(その後にスタッフロール)

part3編集

  • 『3』のクララは先述の通り、姓である「クレイトン」の名を冠したクレイトン渓谷の元となった人物だが、1855年にマッド・ドッグ・タネンに射殺されたドクの墓碑を建てたのも彼女だった。話はここからである。彼女は本来ヒルバレーに向かう暴走した馬車による渓谷への落下で死亡した人物だったのだが、自走不能になったデロリアンのタイムスリップのプランを渓谷で立てていた時にクララに遭遇した事でドクが救出した事で接点ができたのが本編の流れ。しかし、こうなるとマーティが行くまでの本来の1855年では一体ドクとはどういう理由で接点ができたのかだが、手掛かりとなるのは市長からクララを駅に迎えに行ってほしいという依頼があった事から本来は駅で出会っていたのが、マーティがやって来た事で変わった模様。ちなみに駅のシーンでのドクとマーティの会話の後ろに実はクララがいてその時点では二人は出会っていない。
    • ちなみにクララが助かった事で逆にマーティが1885年で名乗った「クリント・イーストウッド」のせいで「クレイトン渓谷」は「イーストウッド渓谷」に変わってしまった。
  • 時計台である裁判所の建造が始まっており、ドクとマーティはその時計の初始動の瞬間を見ている。つまり、ドクは始動から落雷の故障で停止を間近で見た生き証人になってしまった。
  • 最後の変革のタイムラグは、ジェニファーが見てしまった未来でマーティが加担してしまった不正ゆえの上司からの解雇宣告のファクシミリ紙に印字された「お前はクビだ!」の文字が消えた事である。
  • マーティを演じたマイケル・J・フォックスは後にパーキンソン病を発症しているが、その兆候が表れ始めたのが『3』の撮影の頃だったという。
    • 本編でビフォードに首を吊られるシーンがあるが、実はこのシーンの撮影時、マーティは頸動脈がブロックされて本当に窒息しそうになったと言われており、これが発病のきっかけになったのかもしれないとマーティは自著の中で述べている。
  • ようやくpart3で「THE END」と締めくくった。

日本との関係編集


顔つき編集

  • 登場する人物は皆先祖~子孫ということで同じ顔。マーティの玄祖母であるマギーが母親ロレインと同じ顔(Ⅲ)であるのだが、マギーの生家の人物がベインズ家と縁組したり、ロレインの曾祖父母とマーティの玄祖母が姉弟だったりとか130年も経過すりゃ何でもアリであるので問題ない。

ゲーム版編集

NES(アメリカ版のファミコン)専用ソフト編集

日本では未発売。

しかし、後述の問題点もあり、ある意味日本で発売しなかったのは正解だったかもしれない。

「過去に戻ってこのゲームの開発を止めなきゃ!ドク!」

問題点編集

  • BGMはたったの一曲。「デレデデデーン!」その為、直ぐに飽きる。
  • マーティーがボーリングの球で敵を攻撃したり、時計を集めたりする。言うまでもないが、そんな要素は原作にはない。
  • 敵はいじめっこ、フラフープ女、殺人蜂、ガラスの破片を持った暴漢等、ゲームオリジナルキャラのみで、ビフ一味やリビアの過激派は全く出てこない。
  • スケボーは罠アイテム。スピードが上がるが、障害物などが避けきれなくなる。
  • 最終面は落雷&敵の猛攻。いつからヒルバレーはこんな地獄の様な街になったのか。

SFCソフト「Superバック・トゥ・ザ・フューチャーパートⅡ」編集

世界観はまだ原作寄り。

ただ、終始ホバーボードに乗って進むアクション要素重視の構成である。


BACK TO THE FUTURE:The Game編集

海外のみでPCと家庭用ゲーム機向けにDL配信の形でリリースされた作品。

「PART3」の後、ヒル・バレーから姿を消したドク・ブラウン。彼が残した研究室と発明品が売り払われることを悔やんでいたマーティーの元に突如、無人のデロリアンが現れる...


脚本のボブ・ゲイル監修のシナリオの元、「PART4」とでも言うべき新たな冒険を楽しめる。若き日のクリストファー・ロイドと発売当時のロイド氏の外観がモデルになったドクも登場する。


マーティは別の俳優が声を担当しているが、声質はマイケル・J・フォックスに近い。ドクはオリジナル同様クリストファー・ロイドが声を担当している。30周年記念バージョンではタネン一族の声を映画でタネン一族を演じたトーマス・F・ウィルソンが担当。

マイケル・J・フォックスもとあるエピソードでゲスト出演している。


残念ながら発売元が倒産してしまい、購入はほぼ不可能という状態にある。日本語ローカライズされなかったことが悔やまれる。本ゲームのシナリオは後に「シチズン・ブラウン」というタイトルでコミック化されており、こちらは日本語翻訳版も出ている。


追加コンテンツ編集

遊園地経営ゲーム「プラネットコースター」や高圧洗浄機シミュレーション「PowerWashSimulator」、そして世界的大人気の「Minecraft(詳細は『アトラクション版』にて)」などの追加コンテンツを持つゲームに、デロリアンやヒル・バレーの街などを登場させる追加要素のネタとして多く採用されている。



アトラクション版編集

1991年5月2日にユニバーサル・スタジオ・フロリダ、1993年6月13日にユニバーサル・スタジオ・ハリウッド、そして2001年3月31日にユニバーサル・スタジオ・ジャパンの開園と共に、本作品をモチーフとしたアトラクション"バック・トゥ・ザ・フューチャー・ザ・ライド"がオープンした。

ゲストは8人乗りの新型デロリアンに乗り込み、IMAXドームに投影される大迫力の映像と激しく動くタイムマシンの内装が再現されたライドを通して映画のように過去や未来を飛び回るタイムトラベルを体験することができた。


後にフロリダ版は2007年3月30日に、ハリウッド版は2007年9月3日にクローズした。日本版はpart2でマーティーたちが訪れた"2015年10月21日"を迎えた後、2016年5月31日に多くのファンに見守られながらクローズした。運営終了後、本国アメリカ版の跡地は「シンプソンズ」をテーマにしたアトラクションに、USJ版は「ミニオン・ハチャメチャ・ライド」になっている。


内容編集

時系列は『3』の後。舞台は、エメット・ブラウン博士が設立したフューチャーテクノロジー研究所。見学に来たゲストは研究所の新発明である8人乗りデロリアンで、1日先の未来に行く体験乗車会に参加する。

ところが「札付きの不良」こと1955年のビフ・タネンが、実験で過去を訪れていたタイムマシンにコッソリ乗り込んで現在の研究所に侵入。研究員を拘束してドクを部屋に閉じ込め、彼の2代目デロリアンを盗んで逃げ去ってしまった。

歴史が再び変えられるのを防ぐため、ドクは乗り場のすぐ近くまで来ていたゲストに自身がリモコンで操縦する8人乗りデロリアンにナビゲーターとして乗り、ビフを連れ戻してほしいと依頼。

ゲストはドクと共に、8人乗りデロリアンで時を越えるカーチェイスに挑むことになる。


余談編集

最初のカーチェイスの舞台となる2015年のヒル・バレーには、劇中にも出てきたペプシパーフェクトの広告が登場する。日本版だけは、このペプシの広告がオープン当初から2015年4月までスポンサーを務めていたトヨタの広告に置き換えられていた。

(スポンサー降板後もそのまま登場し続けた。)


クローズしてしまった本アトラクションだが、「25thアニバーサリー Blu-ray BOX」と「30thアニバーサリー Blu-ray BOX」の特典に待ち列とアトラクション本編に使われた映像が収録されている。

また、先述の「Minecraft(統合版)」から高い完成度で再現された本アトラクション(しかもアトラクションの建物とその周辺は日本版をモデルに作られている)が入ったDLC「ユニバーサル・スタジオ・エクスペリエンス」が発売されている。


残念ながらUSJの吹き替え音声はどちらにも収録されていない。それでも、在りし日のアトラクションを体験できなかった人やもう一度味わいたい人は是非探してみることをおすすめする。

CM編集

  • フロリダ版CM

  • USJ版PV


ミュージカル版編集

2020年2月にイギリスのマンチェスターにてミュージカル版の上演が始まった。脚本にボブ・ゲイル、音楽にアラン・シルヴェストリら映画を手がげた人物が関わり、舞台上にデロリアンを含め映画の世界を再現した本作は大きな話題となり、22年には英国演劇界で最も権威あるローレンス・オリヴィエ賞で7部門にノミネート。最優秀新作ミュージカル賞を受賞した。

23年にはブロードウェイ公演が開幕し、24年6月からは北米ツアーを予定と上演地域を広げていき、2024年1月24日に劇団四季による日本版が2025年4月に開幕することが発表された。場所は「JR東日本四季劇場[秋]」。チケットは2024年12月より発売予定。


日本版上演公式サイト:https://www.shiki.jp/applause/backtothefuture/


関連イラスト編集

オリジナル編集

Back to the FutureBACK TO THE FUTURE PARTⅢ

バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2De Lorean


パロ編集

BACK TO THE GATE!<-------バック・トゥ・ザ・ティーチャ-

バック・トゥ・ザ・フューチャー対デロリンマン


関連動画編集

予告編


The power of love

Part1の主題歌、ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースの「The power of love」。

ボーカルのヒューイ・ルイスもこの作品の冒頭でカメオ出演をしている(ただし、本人は完成した映像を観てすごく恥ずかしがったらしい)。


「バック・トゥ・ザ・フューチャー」テーマソング


「パート2」


「パート3」


時代が追いついた編集

  • ついにやってきた2015年10月21日

パート2の舞台となった未来世界の2015年10月21日はマーティとジェニファー、そしてドクが1985年から時空を越えてやってくる日である為、現実に2015年10月21日を迎えた際は話題になった。

劇中の2015年と現実の2015年の違いはもちろんのこと、劇中の未来の技術が実現したか否かの比較も行われた(外部リンク参照)。

劇中に登場した未来のペプシコーラ「ペプシパーフェクト」が本国アメリカで数量限定で実現したりもした。

新聞である「USA TODAY」も特別版として劇中に登場した一面の記事を再現したもの(新聞を包むカバーだったらしい)を発売している。

アメリカの人気トークショー"Jimmy Kimmel Live"には、クリストファー・ロイドとマイケル・J・フォックスら主演者両名がドクとマーティーを演じながらデロリアンに乗って公演にサプライズ登場。司会者のジミー・キミールと劇中のようなトークを繰り広げ、会場のBTTFファンを大いに盛り上げた。

(主題歌"BackInTime"を歌ったヒューイ・ルイスもサプライズ登場をした。)


また、ドクことクリストファー・ロイドのメッセージPVもユニバーサルから公開され、この日はBTTF2の日と言っても過言ではないだろう。

「ドク・ブラウンからのメッセージ2015」


さらに、任天堂側はこの作品に対して特に明言してはいないものの、劇中に登場したビデオゲーム「ワイルドガンマン」を2015年にバーチャルコンソールで配信した。ただし、アーケード版ではなくFC/NES版である。ちなみに劇中に登場したアーケード版は現実の2015年には実働可能な筐体はほとんど残っていなかったとされる。


これでようやく1885年、1955年、1985年、2015年の四つの舞台が人類が通ってきた時代になった一方でパート2の未来が過ぎ去りし過去・・・いや、過ぎた未来になったのである。


現在ではパート2の未来がレトロフューチャーになった事を踏まえて鑑賞するとまた作中の未来世界が違った視点で楽しめるかもしれない。


  • カブスが優勝!?

パート2作中でマーティが街頭の巨大スクリーンを見て驚いて発した台詞が現実に。詳しくは

外部リンク:『90s チョベリー』記事・BTTFはカブス優勝以外に何を予言したか?


影響編集

  • 影響を受けた作品

宇宙大帝ゴッドシグマ 宇宙戦士バルディオス

共に1980~1981年に日本で製作・放送されたアニメで、BTTFに大きな影響を受けた。歴史改変によるタイムパラドックスがテーマで08年発売のスパロボZで初参戦にして初共演した。


  • 影響を与えた作品

時空戦士スピルバンBTTF初作公開後に製作された東映メタルヒーローシリーズ第5作目でタイムパラドックスがテーマだった。

ターミネーター2・歴史改変がテーマで1はBTTFの前に公開されたが、此方BTTF完結後に製作・公開された。

サガ3時空の覇者BTTFの影響を受けてタイムスリップ・次元転移をテーマにしたらしい。

爆風童子ヒッサツマンBTTF3の日本公開の年に発売された旧アートミック製作のOVA。アクダマ三姉妹が歴史を改変しようとすると、写真から主人公の顔が消えるのは本作からのオマージュである。

美少女戦士セーラームーン(旧アニメでは美少女戦士セーラームーンR美少女戦士セーラームーンSuperS)・時空を越えた存在(主人公ではなくその娘)が若き日の両親と出会う展開が似ており、BTTFやZZのひみつにて時空を越えた存在が若き日の母親と恋に落ちたのと同様、こちらも若き日の父親と恋に落ちた。

ママは小学4年生・落雷によるタイムスリップと歴史改変がテーマ

ムカムカパラダイス・此方は次元転移でパラレルワールドへやって来た

ZZのひみつ・時空を越えた主人公が若き日の母親と出会い恋に落ちる展開が似ている。

PUIPUIモルカー・第11話「タイムモルカー」は本作のパロディになっており、ドクとそっくりの老科学者も登場する。

デッドプール&ウルヴァリン・とあるシーンで本作の主題歌である「The Power of Love」が使用されている。


関連タグ編集

ロバート・ゼメキス スティーブン・スピルバーグ ユニバーサル・ピクチャーズ

映画 洋画 SF映画 SF

タイムマシン タイムスリップ タイムパラドックス

過去 未来 1885年 1955年 1985年 2015年

デロリアン  ホバーボード スケートボード 1.21ジゴワット

時代が追いついた


エリック・ストルツ:この映画を降板となったことで有名な俳優

カルバン・クライン:マティーが着用していたブランド下着


タイマーのバクトフージER:名前の元ネタがこの作品と言う戦隊怪人。能力と本編の内容も同作に因んだ物となっている。


表記揺れ

バックトゥザフューチャー BTTF


外部リンク編集

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