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サガ3時空の覇者

さがすりーじくうのはしゃ

スクウェア/スクウェア・エニックスから発売されたRPG。サガシリーズ第3作目。シリーズ最後のGB版であり、スクウェア最後のGBソフトである。
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概要編集

時空の覇者Sa·Ga3[完結編](じくうのはしゃサガスリーかんけつへん)は、1991年12月13日にスクウェア(現・スクウェア・エニックス)からゲームボーイ専用ソフトとして発売されたRPGである。

全員集合

前々作『魔界塔士Sa・Ga』、前作『Sa・Ga2秘宝伝説』とは大きく異なり、河津秋敏が関わっておらずファイナルファンタジーシリーズ同様に「経験値を得てレベルアップ」というオーソドックスなシステムが採用され、多重世界の概念も薄れたが、これは携わった開発スタッフが違っていたほか、「そろそろフィールド型RPGを皆も求めているのではないか」というニーズの読み違えが原因。

そのためシリーズのファンからの評価はいまひとつだった。しかし、FF寄りのシステムになった為そこまで悪いわけではない。むしろ当時の大阪の部署が製作した為、くいだおれ太郎がモデルの敵や装備だけでインパクトを持たせてしまったネメシス等割とぶっ飛んでいるのが多い。


この作品でスクウェアは携帯ゲーム機の作品展開を一旦終了する事となった。


ボス敵のデザインはクトゥルフ神話の神々をモチーフにしているのが多い。


海外版は「FINAL FANTASY Legend Ⅲ」のタイトルになっており、FFの派生作品として海外勢からの評価が高い。


パーティメニューはFF3以降と同じレイアウトになっている。


2011年1月6日に、ニンテンドーDS専用ソフトとしてリメイクされた『サガ3時空の覇者 Shadow or Light』が発売された。こちらは原作と区別するため、「SoL」と略されることもある。河津秋敏が関わっておりシステムが大幅に変更され、むしろこれまでのサガシリーズよりさらに柔軟な成長システムが採用され、高評価を得た。


2020年12月25日にニンテンドースイッチで『Sa・Ga COLLECTION』が発売。GB版『1』~『3』が収録されている。


ストーリー編集

全ての時代の上空に出現した巨大な水瓶。多くの魔物とおびただしい水が流し込まれ、やがて全ての大陸が水没する危機に見舞われた。そんな「滅びの未来」にて、1人の男が大英断を下す。その男の名はボラージュ。まだ幼子だったデューンポルナレフミルフィーの3人をタイムマシンで過去に送り込み、過去ごと歴史を変えようと目論んだ。デューンたちは孤児の集まる町ダームにて成長し、未来を変えるための戦いに参加する事を決意した。その日、町の長老ギルから紹介されたのは、「時空を超える戦闘機・ステスロス」だった——。

システム編集

GB版編集

今回は武器の使用回数を撤廃。1度に武器は1個しか持てないが、武器と盾は戦闘中に換装が可能。今回はFFシリーズに倣っているためアイテムの所持数が多く、ある程度の予備を持つ余裕がかなりある。魔法に関してはMP制になっており、武器防具とは別箇に持ち歩ける他、MPは宿で回復できる(有料)。

前述の通り経験値を得て成長するが、戦闘後に肉を食べると他の種族に変身する事ができる(レベルが高いほど強力な個体になる)。今回は肉のほかにネジも登場し、肉を食べるとモンスター寄りに、ネジを取り付けるとメカ寄りに変化していく。

FF同様に戦闘画面上でパーティが表示される仕様になり、状態異常が視覚化されるようになった。

DS版編集

熱が冷めないうちにサガ3DS描いてみた

サガシリーズはこれまで「戦闘後に戦い方に応じた成長をする」パターンが多かったが、今回はなんと「戦闘中に成長する」。種族問わずこの方法でパラメータが成長するが、そのウェイトは種族によって異なる。

さらに武器の使用回数システムが復活し、武器は6つまで持てるようになった。今回は回数切れになっても壊れずに手元に残るが、宿屋で有料にて修理が必要。壊れなくなったため、使用回数無限の武器は登場しなくなっている。モンスター技は宿屋で回数を回復できるため、種族や戦い方でコストが大きく変わる。変身システムに関しては、大まかにはGB版になぞらえているが、敵と同じ姿をした形態は全て「モンスター」にまとめられており、それ以外の種族は「パラメータや得意武器が補正された状態」という扱い。

また、本策最大の目玉として「タイムズ·ギア」というアイテムを使える。これは時間を操る装置であり、ほんの少し先の未来を垣間見たり、一時的に2日程度時間をさかのぼれる。これを上手く使うことで、道行く人々の困りごとを解決したり、取り逃した敵を捕まえて倒したりできる。しかし、時間をさかのぼれば物事が上手くいくとは限らない。場合によっては事態が悪化することすらあるのがミソ。なお、機能はストーリーを追うたびに追加され、時間停止させて敵の群れを突破したり、戦闘中に過去や未来の自分を一時的に呼んで加勢させたり、敵の時間を止めて袋叩きにしたりと様々な芸当ができる。

種族編集

前作・前々作と異なり、デフォルトが人間が2名・エスパーが2名の固定になる。()はデフォルトとなるキャラクター。

人間(デューン・シリュー等)編集

GB版ではHPが高く、武器が得意。大抵の武器で高威力を発揮するため、武器のポテンシャルを存分に発揮できる。デフォルトでエスパーだった者は人間にはなれない。

DS版では長剣や刀を得意とする。しかし武器が得意という設定をある程度引きつぎ、得意じゃない武器に関しても一応熟練度を伸ばしたり新しい技を覚えられる(実用的ではないが)。全ての種族のパラメータは人間時のものを基準に補正がかけられる。聖剣の大半は人間種族が得意としているため、これらを使いたければ人間への変身が欠かせない。今回は人間↔エスパーの変化も可能。

エスパー(ポルナレフ・ミルフィー等)編集

GB版ではMPが高く、魔法が得意。全体魔法で殲滅する爽快感は他のどの種族でも味わえないだろう。デフォルトで人間だった者はエスパーにはなれない。

DS版では魔法以外にも早剣や弓を得意とする。HPや力が低いものの魔力が高めで、唯一新しい魔法を覚えられる種族。魔法を使うためのアイテム「魔法辞典」を使いこなしたいのであれば必須であり、素早さは補正なしなので素早さ依存の早剣を使えば物理攻撃も問題ない。今回は人間↔エスパーの変化も可能。

獣人編集

GB版では体術が得意で、割と安価で揃えられるためコストパフォーマンスがよい。敵の獣人を基本的にベースにするため、その基礎力に加えて体術による攻撃をあわせると強力。レベルアップで自動変身するため、変身が苦手なプレイヤーでも強化が簡単だが、逆に言えば狙った個体になりにくい弊害もある。

DS版では体術に加えて槍も得意。主にHPと素早さに補正がかけられたアタッカー。体術の使い勝手の良さはGB版以上であり、HPの高さも相まってボス戦で投入するプレイヤーが後を絶たない。力や防御は低くなるが、力ではなく素早さで威力が決まる「素早さ依存」の武器があるし、防御面も「防具によって補強した分はマイナス補正なし」なので、デメリットがほとんど無い。

モンスター編集

武器を使えない種族であり、手持ちの特殊能力で戦うことになる。ほとんど装備品に頼れない分、パラメータが完成された状態になっている。どんな個体が強力かは変身してみないとわからない。

GB版では魔法ぐらいしかカスタマイズ不可だったが、DS版では特殊能力や特性(耐性など)の引継ぎが可能になり、特殊能力自体も強力になったため、ポテンシャルが大きく上がった。戦闘中の成長の影響は極めて小さく、個体が持つ力が強さの大部分を占める。しかもサガ2のDS版に引き続き「変異種」という強力版が登場するため、最強クラスの変異種に変身すれば序盤からラストまでジェットコースターのように突っ走れるかも?

サイボーグ編集

パラメータが低い代わりに装備品による補正が大きい種族。魔法はやや苦手な傾向にある。

GB版ではサイボーグに該当する個体や手持ちの特殊能力が強力だったほか、バグによってHPを(65534までだが)際限なく伸ばせるため、規格外の強さを手にし得る、文字通りの「化け物」。

DS版では今回は大剣・斧が得意な重戦士という位置づけ。今回も装備品による補正が大きく、特に一点特化による1つのパラメータの集中強化が有効。重火器をぶっ放させると、他の種族よりもその力を引き出せる。ただし苦手な魔力は魔法防御力をかねているため、「魔力が低くて魔法に弱い」というサガ2にも見られた弱点があるため、魔法攻撃には耐性をしっかりつけたい。武器欄に盾を持たせておくとそれだけで防御力がアップするため、機動隊のように防具と盾で固めた壁役にもなれたりする。

ロボット・メカ編集

GB版では「ロボット」の名前で登場。魔界塔士と同じく、成長アイテムで強化できる。上限はあるものの、強化を重ねれば中盤あたりでほぼ完成された戦闘能力を得られる。

DS版では「メカ」の名前で登場。銃や重火器はサイボーグよりさらに得意で、サガ2やサガフロに倣い、同じ種類の防具を欄が許す限りいくつでも装備できる。本来防御力の上がらないアクセサリ欄に鎧を装備できるため、サイボーグよりもさらに一点特化の強化が可能で、非常にアンバランスな強さを持てるのだが、但し魔力は0(補強装備もほとんど無い)。状態異常には強いが、魔法ダメージには弱いため耐性が欠かせない。また、使用回数の消費が倍なので、強化を甘く見ると燃費切れを起こすだけのガラクタになる恐れも。盾を持たせた壁役という使い道も、サイボーグ以上に極端。

また、GB・DS共に、基本的には魔法を使用できない。

世界観編集

本作の世界は、時間の流れが存在する「サガ世界」と、時間の流れが存在しない「異次元世界」に分かれている。

サガ世界では、いわゆるタイムトラベルものとして、ステスロスのワープ装置を使うことで、過去↔現在↔未来を、15年間隔で移動しながら、故郷滅亡の危機を救う手がかりを探す。タイムパラドックスに関しては、いわゆる「過去を変えると未来が書き換えられる」タイプであり、パラレルワールドなどは存在しない。

異次元世界では、一転してサザエさん時空となっており、年月が大きく経過することはない。そのため、異次元世界で発生した事柄は、過去に戻ってやり直すことはできない(DS版でのタイムズ·ギアでの2日程度の遡りはある)。また、異次元世界はサガ世界からはステスロスの持つ「じくうワープ」では一方通行である為、基本的に異次元世界からはサガ世界に戻れない。

つまり全体的には、「タイムトラベルものとサザエさん時空の共存」という極めて奇妙なものになっており、2つの世界が干渉するため、サガ世界においては「未来を変えると過去が変わる」という、常識的なタイムトラベルでは起こりえないことも発生する。

こぼれ話編集

  • タイムトラベルがテーマになったのは、バック・トゥ・ザ・フューチャー三部作みたいな事をゲームでやりたかった事からとのこと。その為「過去ワープ」「未来ワープ」を使い移動する「現代」「過去」「未来」の三つが序盤~中盤の舞台となっている。
  • 過去2作では非売品であった「かくばくだん」が、GB版では終盤になると店で売られている。冷静に考えると店で核兵器を売っている時点で、もはや物騒どころか狂気そのものである。DS版では非売品になったが、故郷の町の隣の広場で発掘できるあたり狂気であることに変わりはない。ゲーム中では「単なる強力な全体攻撃の武器」として扱われているが、その破壊力は過去2作と比べてさえ比較にならないほど強力なため(基準ダメージ2000)、リアルではないにせよインパクトはあまりにも十分。それだけでなくGB版では、な、な、なんと、放射能という技まで使われる予定だったらしい(データ内部には即死効果のものとして残っている)有様。少々ネタバレになるが、ラスボスはこれすら複数発耐える。
    • GB版では装備できるのは最大9発である。弾数に不安ならばアイテム欄にも予備を備えておこう。
    • DS版では99個までストックできるが、1周1個なのでこれを用いた無双は非現実的にもほどがある。また、同程度の破壊力を持った攻撃が多数追加されており、かつてほどのインパクトはなくなった。
  • また、GB版過去2作では相手を一撃でバラバラにし、1作目では神さえ一撃で葬った脅威の武器「チェーンソー」が"固定ダメージ+防御力低下"の武器に成り下がっている。チェーンソーであちこち切り落とされても呻き苦しみながら戦っているのか、それともSa·Ga3の世界のチェーンソーはまともに切れない粗悪品しか存在しないのかは不明。もし前者だとしたら、地獄絵図のような光景に···。DS版では残念ながら登場すらしていない。
  • ステスロスはF-117ナイトホークをモデル・・・というかほぼまんまのデザインである。その為かステルスバリアと言う装備があり、飛行中の敵エンカウントを無効にできる。DS版ではデザインが変わった。
  • ステスロスのパーツには種族を人間・エスパーに1段階ずつ戻す「浄化マシン」というパーツがあるのだが、これのグラフィックがどう見ても和式便所だったりする。しかもトイレットペーパーまで完備しているという無駄に凝った作り。この仕様はDS版でもなんと変わっていなかった。…用を足せば戻るのだろうか?
  • 本編開始早々、いきなり戦闘になるのはFF2以来。ちなみにこれは物語ではあくまでも戦闘訓練(バトルトレーナー)であるがフィールドのザコと遭遇するのと変わらない。何回もできるのでここで最初期に鍛えるのも手。
  • 戦闘開始直後の「きしゅう(奇襲)だ!」のいきなり敵ターン開始の恐怖。ザコ戦ならばまだしもボス戦開幕直後に来ると全体攻撃だった場合(奇襲の場合は高確率でいきなり全体攻撃が来る)甚大な被害もしくは全滅一直線になりうる強烈さ。FFで言うところのバックアタックだが、こちらはほぼ全ての敵で起こりうるのだから恐ろしい。「ホーリー」「クエイク」とかだったら目も当てられない。万が一全滅しても戦闘中はラスボス以外はコンティニューして戦闘を一から再開できる。
    • 互いのレベル差で先制攻撃か不意打ちかが決定されるが、ボスなど一部の相手だとレベルに関係なく確定で不意打ちが発生。
    • DS版では固定戦闘で先制攻撃や不意打ちは一切発生しない。
  • FFには無いフィールド移動専用魔法「ムオン」「サモン」があり、前者は浮遊石を呼び出して海や川を飛ぶ事で越える魔法、後者は泡に包まれて海は勿論の事海底に行く事ができる。
  • ボス曲「異次元の神々」はGB版とDS版では全く別の曲としか思えないアレンジになっている。これはDS版では原曲の面影がほとんど無いアレンジにした事が原因。これはGB版を知っている者からは不評だった。
    • 中ボス曲「ホールド・アウト」(新曲)についてはまったく異なるものであり、こちらは概ね評価が高い模様。
    • ラスボス戦「神戦」には「真・神戦」というアレンジがあるが、原曲に忠実なアレンジの神戦がある為に好評。

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Sa・Ga COLLECTION(Switch移植版)

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