概要
河津秋敏が製作に関わっており、これまでのRPGにあった「レベルアップによる成長」ではなく、戦闘時の行動や受けたダメージよりステータスが上昇するという独自のシステムが話題になった作品。
この作品以降のFFシリーズには採用されなかったがSa・Gaシリーズに取り入れられ、Sa・Gaシリーズの原点となった作品である。
パーティの4人目の入れ替わりが多いので、時期によっては三人のみで行動しないといけない。
ストーリー
地獄の底から魔物を呼びよせたパラメキア帝国の攻撃により、故郷のフィン王国を追われたフリオニールたちは瀕死の重傷を負うものの、フィン王国の王女ヒルダと魔導師ミンウの手により命を救われた。
意識を取り戻したフリオニール、マリア、ガイの3人はパラメキア帝国打倒と、マリアの兄レオンハルトを探すために旅立つのだった。
当時の国産RPG、ましてやファミコンでヒロイックファンタジー色の薄い戦争物、しかも幾度となく仲間の死を目の当たりにするシリアスストーリーは異例のものでかなりの話題になり、良くも悪くも後続のRPGにかなりの影響を与えた。
舞台
アルテアの町
反乱軍のアジトがある町。本作はここから始まる。
ガテアの村
アルテアとフィン城下町の中間地点にある村。
パルムの町
アルテアから北東にある港町。レイラ率いる海賊団の拠点。
ポフトの町
パルムから北東にある港町。
サラマンドの町
ポフトから北西にある町で、雪に覆われている。ヨーゼフが娘のネリーと共に暮らしている。
セミテの滝の洞窟
サラマンドから南西のセミテの滝の上にあるミスリル鉱山。帝国によってサラマンドの男達が強制労働させられている。
雪原の洞窟
サラマンドの町の北に広がる雪原の奥地の洞窟。カシュオーン城の鍵となる女神のベルが隠されているが、雪上船が無ければ入れない。
バフスクの町
ポフトの町からちょうど東の町。帝国によって大戦艦を建造させられている。
カシュオーン城
フィン国と友好関係にあった城だったが、現在は帝国に滅ぼされた。
奥には飛行船の原動力となる太陽の炎が眠っている。
チョコボの森
カシュオーン城の南にある森で、チョコボが唯一生息している。
ディストの城
カシュオーン北東の島にある城。かつて竜騎士と飛竜が住んでいたが帝国に滅ぼされた。
ここから更に北の洞窟には飛竜の卵を育てるのに必須な泉がある。
ミシディアの町
南西にある魔道士達の町。様々な魔法を取り扱い、図書館の情報量も多い。
ミシディアの洞窟
ミシディアの町から南東にある洞窟。ミシディアの塔の鍵となるクリスタルロッドがあるが、ドッペルゲンガーが邪魔をしている。
ミシディアの塔
ミシディアの町から北の島にある塔。究極魔法が眠っているが、その近海にはリバイアサンが泳いでおり、クリスタルロッドの持ち主を飲み込んでしまう。
南の島
その名の通り世界の最南端にある孤島。仮面を着けた原住民が生活しており、洞窟にはドッペルゲンガーを消し去る黒い仮面が眠っている。
闘技場
パラメキア城の麓にあり、人間を魔物と戦わせている。
竜巻
皇帝が造り出した巨大な竜巻で、中心部の要塞に居る皇帝が操っている。
パラメキア城
パラメキア帝国の皇帝の居城。険しい山に建っているので空を飛ばない限り入れない。
ジェイド
ミシディアから遥か東にある地獄への道。
パンデモニウム
パラメキア城が変化した地獄の宮殿で、復活した皇帝の新たなる拠点。
ジェイドからしか入れない。
登場キャラクター
反乱軍
帝国軍
その他
- デュミオン(PSP版以降)
リメイクなど
- FC:1988年12月17日
- FC(I・II):1994年2月27日
- WS:2001年5月3日
- PS:2002年10月31日
- GBA:2004年7月29日
- i:2005年2月4日
- EZ:2005年12月16日
- S!:2006年7月3日
- PSP:2007年6月7日
- バーチャルコンソール:2009年6月16日(FC版が配信)
- ゲームアーカイブス[PS3/PSP]:2009年7月8日(PS版が配信)
ソウル・オブ・リバース(SOR)
GBA版・PSP版にあるFF2の新エピソード。死後の世界「ラキア」を舞台に本編で非業の死を遂げた者達が謎のラキアの真相を追う物語となっている。
本編クリア後にクリアデータを読み込む事で開始できるのだが気を付けないといけない点として、
『パーティから死亡離脱する該当キャラクターを生前にある程度育てておかないと少なくとも序盤で苦戦する羽目になる(内一人はSORで初めてパーティキャラとして登場する)』
『死亡離脱する事を見越して装備を剥ぎ取るとSORで後悔する事になる』
ネタバレになるが、特にミンウをこのソウル・オブ・リバースを見越して育成しておく事が推奨される。
本編では見せ所の少なかったゴードンも、回避レベルと魔法防御レベルを上げておくと、スコットに反映される。
なお、本編とは別のセーブデータ扱いとなるので記録は別のファイルに行わなければいけない。
SORストーリー
アルテマの封印を命と引き換えに解き死んだミンウ。死後その魂は禍々しい場所へと辿り着いた。この場所が生前から言い伝えられていた地獄のジェイドなのか…?あるがままに進むと、スコットが魔物に襲われている光景に出くわし加勢する事でなんとか魔物を退いた。進むにつれ同じく非業の死を遂げたヨーゼフ、リチャードと出会い4人はこの地が言い伝えのジェイドではないラキアと呼ばれる謎の世界である事を知る。彼等が死後に巡りあったのは偶然だったのか?果たしてこの世界は一体何なのか…?
秘紋の迷宮
PSP版の新ダンジョン。世界各地に点在し、今まで覚えたワードを使い様々なフロアを攻略する。
全てクリアすると秘紋の宮殿の扉が開かれ、その奥にはデュミオンがおり、彼の呼び出すフレキオスと戦うこととなる。
小説版
寺田憲史によるノベライズ『ファイナルファンタジ-2 夢魔の迷宮』が上梓されている。原作ゲームとは設定や描写がおおいに異なる。
冒頭のミシディアでの謝肉祭で行われる「婿選びの儀式」など性的要素をほのめかす一方、拉致されたヒルダが凌辱されていたと思しき描写や、レイラをかばった酒場の店主が居合わせた客ともどもパラメキア軍に皆殺しにされるなど、薄暗い要素が見られる。
主な違い
- ヨーゼフ、リチャード、シドは登場しない。
- ミンウは老いた白魔導士としてちょっとだけ登場。死亡しない。
- 反乱軍が撤退したのがアルテアではなくディスト。
- フリオニール達はフィンではなくミシディアで暮らしている。
- もともとヘタレ扱いだったゴードンの描写がさらにひどいことに。
余談
ファミコン版はネームエントリーを終了した途端に唐突に戦闘が始まるのだが、リメイク版以降はオリジナル版では電源投入時に流れたオープニングがネームエントリー後に流れる仕様になった為に、唐突さは無くなった(GBA版などオープニングが省かれた機種もある)。
このオープニングで「(城を奪われ辺境の街アルテアへと)てったいしなければ ならかった」と誤植されていたのは一部で有名。のちにFF1とのカップリング版で発売された時点で「てったいしなければ ならなかった」と修正され、GBA以降の移植版では「てったいを よぎなくされた」に変更されている。
何かと残念な事が語り草となっているファミコン版FF2の究極魔法「アルテマ」は、リメイク版は仕様が変更されて条件を満たすと強化される。
ファミコン版はある手順を踏むと「魔法の本」を装備できるバグがあるのだが、効果は本によって様々なもののセーブデータ破損のリスクがあるので注意。
レベル上げでファミコン版での仕様を突いたテクニック(?)は、GBA以降のリメイク版では仕様変更によりできない。
リメイク版にはミニゲームで「神経衰弱」がある所で隠しコマンドを入力して遊ぶ事ができる。タイムアタック制で早くクリアすればするほど賞品が豪華になる。さらに「トード」の熟練度が16の状態でこの神経衰弱を起動すると難易度がアップするも通常よりも賞品が豪華になる。
関連イラスト
関連タグ
表記ゆれ
FF2 FFII FFⅡ ファイナルファンタジーII ファイナルファンタジーⅡ
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ブレイブリーセカンド:本編開始時にFF2を髣髴させるイベントが発生する。