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光栄に思うがよい…。

私が直々に

死を与えてやることを…!


概要編集

FF2に登場するボスキャラクターで、世界征服を企むパラメキア帝国の支配者。哲学的・思想的な動機をもつ場合が多いFFの黒幕の中で、「世界征服」という非常にシンプルでわかりやすい動機をもつ稀有な存在。本作が勧善懲悪・主人公達の復讐譚として描かれる理由でもある。

作中ではフリオニール達の故郷のフィン王国を始めとした様々な国家を襲撃、瞬く間にパラメキア帝国の領土を広げていった。また、元々強力な魔力の持ち主でもあり、魔物を世界各地に呼び出したり巨大要塞の周囲に竜巻を発生させるといった事もやってのけている。


一度はフリオニール達に倒され死亡するものの、悪魔に魂を売る事で地獄のパワーを身に付けて蘇り、その後パラメキアの城があった場所に地獄から伸びるパンデモニウムという城を作り上げた。

ついに ここまでやってきたな!

「世界に皇帝は私ひとりだ!」


この時の皇帝は世界征服など全く考えておらず、ひたすら「世界を破壊すること」のみを考えてしまっている。その最奥でフリオニール達と再び対峙することになる。

10000(リメイクでは15000)ものHP、プリンに匹敵する防御力、全耐性持ちでありパンデモニウムの敵に苦戦している状態で挑むとまず絶望を見ることになるが、パンデモニウムの敵をものともしなくなれば540しかないMPやホーリー・フレア・ブラッドソード素通しに突け込んで楽に倒せる、なんとも極端な強さを持つ。

激闘の末、変な断末魔と共に今度こそ息絶えた。


生前の姿および死後蘇った姿、PS版のムービーに登場する大幅にアレンジされた姿など、公式でも多くの姿が存在するが、Pixivでは生前の姿、特にディシディア版の派手に装飾された黄金の鎧をつけた姿で描かれる場合が多いようである(これは天野氏の公式イラスト準拠)。

劇中で本名が明かされることはないので、呼び名はそのまま「皇帝」。

後述する小説版では「マティウス」という本名が存在しており、以後も直接本名であると明言こそされないものの、ディシディアやFF12にて皇帝に関連する形でこの名が登場している。そのため、原作FF2の皇帝の本名もマティウスであると解釈されることが多い模様。

倒れる際の断末魔「ウボァー」は、FF2発売から現在に至るまで語り草となっている。モンスターとしての表記はひらがなで「こうてい」。


リメイク版において編集

善皇帝

「許しさえすれば、君たちは永遠に生きてゆけるのだ。この楽園でね…。」


GBA版以降のリメイクで追加されたシナリオ「Soul of Re·birth」では、「善の皇帝」と呼ばれる隠しボスが登場。こちらは死後から蘇った禍々しい姿の皇帝とは対照的に、某衣装がすごい演歌歌手を彷彿とさせるような見た目となっている。

Soul of Re·birthのシナリオでは、皇帝がフリオニール達に敗れて蘇った時に「善の皇帝」と「悪の皇帝」に分かれた事が判明。本編でフリオニール達が対峙したのが悪の方で、善の皇帝は死後の世界・ラキアにアラボトと言う宮殿を作り上げ、本編で命を落としたミンウスコット達を呼び寄せた。

生前の自身の罪や現世で悪の皇帝が暴れ回っている事に対して心を痛めており、そのセリフの数々は一見すると良い人のように見えるが、これらをよくよく読み解いていくと「命令だ。私を許せ。許さなければ貴様らを殺す。」という一方的な意見となっており、根本的な性質は悪の皇帝と何ら変わらない。つまり上から目線で下手に出てるだけであり当然ながら

ミンウ「許しを乞うだと…?」

スコット「あれだけのことをしておいて…!」

ヨーゼフ「貴様…!」

リチャード「ふざけるな…!」

と返されている。


帝国によって殺された人々は安らかに成仏もさせてもらえずにここに強制的に集められており、しかも生前に出会った帝国兵たちより厄介なモンスターが跋扈しており、襲われた人々はここでもほとんどの者が殺されている。また(マップが反転させただけの使いまわしという事情もあるが)周囲はジェイドやパンデモニウムそっくりの、地獄と思うほどの凄惨なもので、事実ミンウ達は皇帝と対面するまでは自分たちがいるのはパンデモニウム=地獄と思っていたほどである。皇帝曰く「私を許せばこの楽園で永遠に暮らせる」とのことだが強力なモンスターばかりが蔓延るこの世界のどこが楽園なのだろうか。唯一の中継地点であるマハノンの町もシドを始めとする集められた死者の魂達が必死に作って守り抜いている場所であり、しかもそのために多くの死者達が犠牲になっていることも語られている。


注目は、これが「彼の元々持っている良心の部分」であること。良い人を演じていたとか、騙すつもりだったわけではなく、この「支配してやる」という態度が彼の純粋な正真正銘の良心なのである。光落ちしてもこれでは意味が無い。

善悪共に救いようのない割と珍しいキャラクター像である。


「おろかな人間どもよ…よかろう。永遠の眠りにつくがよい!」


言葉巧みにミンウ達を丸め込んで誘惑しようとするも、突如現れたヒルダネリー達の幻影の激励によって目が覚めた彼らと戦う事になり、激戦の末に敗れ去る。

断末魔はもちろんウボァー。


先述の「悪の皇帝」との言動を比較すると、「悪の皇帝」はひたすら「破壊」のみを考えており、生前の「支配」に対する感情が一切見えない。世界を滅ぼせば征服する意味すらなくなるのに、である。

一方で「善の皇帝」はどんな理由(正当な復讐や動物への殺傷等)であれど「破壊」を「悪」、己による「支配」こそが「善」と考えており、これはミンウたちを説得(という名の脅迫)している際にも顕著に表れている。

この善悪を総合すると『「破壊」の力によって侵攻し、すべての国家を己の「支配」化に置こうとする』という、生前の彼の考えとぴったり一致するものとなる。

つまり彼にとって「善」とは「己による支配」ということなのだ。

その「善」の為には、相手の意思など考慮する必要もないという傲慢さがよく表れていよう。


小説版編集

寺田憲史によるノベライズ『ファイナルファンタジ-2 夢魔の迷宮』では、ゲームから大きく改変されたストーリーが展開。

人々の悪意が形を成した悪魔が、海の侵食によって封印の岩が崩壊した事で解き放たれ、元々悪意を抱いていた彼に憑依し、世界を蹂躙しようとした。

同時に悪魔は皇帝の母アイルを操り、放浪の中で世界中の悪意を増幅・伝播させた。作中でレオンハルトやフリオニールを慕っていた少女が正気を失ったのは、偶然アイルと出会い、抱えていた負の感情を増幅された為だった。


キャラクターとして登場するのはパラメキアの武術大会。捕らわれの身となっていたヒルダを優勝賞品とし、有象無象の猛者の殺し合いを悠々と高みから見物していた。捕らえたヒルダを凌辱していたと思しき描写もあり、挿絵では放心状態のヒルダの顎を持ち上げてのぞき込む様が描かれている。

決勝戦でフリオニールがボーゲンと当たり、触れるもの全てを腐敗させる黒魔法によりフリオニールは追い詰められる。しかしフリオニールが避けた所が皇帝の席と重なり、魔法を浴びた皇帝は断末魔の悲鳴と共におぞましい怪物に変貌した。

混乱する会場からヒルダを連れて脱出したフリオニール達は、正気を取り戻したレオンハルトと合流。その後飛竜の助けを借り、悪魔が封印されていた海岸での最終決戦にて、異形と化した皇帝は遂に倒される事となった。


DFFシリーズ編集

絶対の君臨だっ!


CVは堀内賢雄

DFFシリーズではカオス側のプレイヤーキャラとして登場する。デフォルトの姿は天野氏のイラストを再現した姿が採用されている。アナザーフォームはWSC版パッケージのイラスト準拠の黒色、サードフォームはPS版のムービーの姿、DLCの4thで善皇帝の姿になる。善皇帝以外はEXモードになるとラスボス戦時の兜を被り、善皇帝は背中の飾りが豪華になる。

表向きはカオスの戦士として振舞っているが、その腹の内に秘めた支配欲は健在。あの手この手の策略を巡らせて神々の闘争の世界を我が物にしようと企む。「神すらも支配しよう!」とのたまうあたり、成り代わりではなくあくまで人間として頂に君臨したいようだ。

本作にて対戦で敗れた際のボイスとして、声付きの「ウボァー」が聞けるようになった。特にストーリー終盤における再戦時にて放つそれは必見。

なお某動画サイトのまとめ動画では「今世紀最大のウボァー祭り」なるタグが爆誕した。


この他、作中では使われなかったサンプルボイスにも二種類の「ウボァー」が収録されているなど、まさにウボァーづくめであり、ティーダにはその変な断末魔についてツッコまれる。

また、FF6の皇帝を意識してか、ケフカには「役立たず以下」「獲物」と罵倒されているが、当の本人は「一度、地獄を知るべきだな!」「愚か者は檻に入れてやる」と彼に不快感を抱いている。


12回目の戦いでは、当時カオス陣営だったティーダをそそのかし、コスモス陣営だったジェクトと戦わせる。しかし、そこへユウナが介入した事でティーダが元の世界の記憶を取り戻し始めようとした為に妨害、咄嗟にユウナを庇って重傷を負ったティーダを助ける為にジェクトが自身の力を分け与えて力尽きようとした所、彼をカオス陣営の拠点へと拉致する。結果として、13回目の戦いでティーダとジェクトはそれぞれ所属する陣営が入れ替わる事となった。


戦闘では直接取っ組み合いになるような事はほとんどせず、様々なトラップを仕掛けての戦いとなる。

こちらから積極的に攻撃するのは難しいが、トラップの設置方法によっては相手の動きを大幅に制限する事も可能。エクスデスやジェクトと並ぶ上級者向けと言える。

DFF発売当初は「作中トップランクのジェクトに強いが基本弱い」という評価だったが、UT、DDFFと経て大幅に強化され、上級者向けながら使いこなせればかなり強いキャラクターになった。


「フレアを跳ね返して皇帝のBRAVE分のダメージを与える」通称「ウボァー道場」がエクスデス道場と共に流行っていたが、公式によりAIが大幅強化され、惜しまれつつも閉鎖となった。

一方、パーティーバトルの実装により、「発動すればほぼ当たる」いんせきを持つ皇帝はプレイヤーが使うことでパワーレベリングのお供になれる。


pixivのタグとしては、ウボァーや「皇帝」の方が主に使われる。


関連イラスト編集

跪け。エア玉座


関連タグ編集

ファイナルファンタジー2 ラスボス ウボァー

独善 美形悪役 絶対悪 残念なイケメン

金ピカ 皇帝


ディシディア DFF フリオニール



外部リンク編集

FF用語辞典内【こうてい】

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