解説
ガストラ帝国皇帝。72歳。
天野喜孝氏のデザイン原画では、長く伸ばした髭と、72歳とは思えぬ堂々たる体格が印象的。
人物
為政者としてはカリスマ性があり、シド博士やレオ将軍を見る限り、人を惹き付ける魅力はあった模様。
散々非道を働いたケフカを重宝したり、裏切ったセリスまで迎え入れようとするなど、部下に対しては過ぎるがつくほど寛容。一方で野心家であり、幻獣の力を手に入れ世界を征服しようと企んでいた。
他にも絵画を集めていたり、魔石「フェニックス」を難関なダンジョンに隠したりと多趣味な面を持つ。
プロフィール
誕生日 | 10月26日(蠍座) |
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年齢 | 72歳 |
身長 | 179cm |
体重 | 71kg |
血液型 | B型 |
職業 | 皇帝 |
出身 | 不明 |
好きなもの | 権力 |
嫌いなもの | 人に従うこと |
趣味 | 絵画収集 |
作中の動向
人体実験の末にケフカの精神を崩壊させ、ティナの母・マドリーヌを殺害し、幼いティナを連れ去ったり、リターナーと和平を結んだように見せかけて騙し討ちにしたりなど、その所業は非道卑劣。
最終的には幻獣の上位存在に当たる三闘神に目を付け、その力を用いることで野望を果たそうとする。
そして遂に三闘神の力を使い世界を征服すべく、魔大陸に到達する。それを阻止するべく現れた主人公たちに対し、三闘神の力を利用して容易くねじ伏せる。
説得しようとしたセリスも無言で打ち倒すが、「お前だけは特別だ」として逆に仲間に向かい入れようとする。その目的はケフカとの間に子孫を成し、ガストラ魔導帝国の繁栄という使命を達成させることだった。
最早ガストラ皇帝に敵う者はおらず、主人公たちもセリスによって斬り捨てられかけ、皇帝の勝利で終わるかに思われた。
だが、セリスが斬りかかったのはケフカであった。
激昂したケフカは三闘神を復活させようとするが、そうなれば世界が滅んでしまう。それでは意味がないとして皇帝はケフカを粛清しようとするが、ケフカは三闘神の間に立っていたため魔導の力が通用せず、形勢は一気に逆転。
あっさりと倒された上、「役立たず以下」と罵られ、「恐怖が世界をおおうぞ…」という不吉な言葉と共に魔大陸から蹴り落とされ死亡するという末路を辿った。
皮肉にも自身も三闘神の力を利用され、文字通り『転落』することとなった。
考察
ケフカを粛清しようとする際、メルトンやフレアなど強力な魔法を使おうとしていることから、本人もかなり強力な魔導の力を得ていたのではないかと思われる。
ちなみにこれはケフカが生み出したものとのこと。
プレイヤーの多くは「メルトンって何?」と思った事だろうが、というかメルトンその物が、プレイヤー達が崩壊後の世界で、八竜を苦労して撃破して入手出来る魔石ジハードでのみ習得可能な魔法である。
何故そんな伝説中の伝説魔法と言っても良いメルトンをガストラが使えたのかは説明されていないが、帝国の魔導研究が恐るべきレベルまで進んでいた証左なのかもしれない。
この諸悪の根源の一人が耄碌してなければ狂人ごときにラスボスの座を追われる事もなかっただろうが、人体実験で制御できない狂人に操りの首輪もつけず、処分もせず、レオ将軍のような信用できる兵士も護衛に残さなかった結果なので自業自得と言えばそうなる。
もう一人の諸悪の根源であるシド博士も、狂人になったケフカにいじめられた結果改心してしまい、プレイヤーの行動次第で死なせる事もできる。結局、帝国が残した狂人と消化試合となった。
FF2ラスボスのウボァー皇帝と被る事もあってか、中盤で退場が決まっていたのかも知れない。
なお三闘神は唐突に現れるラスボスが多いFFシリーズで、何故かFF6のラスボスには選ばれなかった。
余談
「FF14」ではパッチ3.0で実装されたミニオン(ペット)に「ガストラ」がおり、見事にかわいいプードルである。
説明文曰く「元野良犬だったが威風堂々とした皇帝級の風格持ち」「ためしにガウンを羽織らせたところあまりにも皇帝っぽくなった」とのことで、ちゃんと王冠を被っている。かわいい。
ガストラのように「黒幕だと思われた権力者が中盤で退場させられる」というのはFFシリーズではよくあることである。
似たような境遇としてFFTの教皇フューネラル、FF7のプレジデント神羅とルーファウス神羅、FF8のデリング大統領、FF9のブラネ女王、FF10のキノック老師やマイカ総老師が挙げられる。