概要
CV:若山弦蔵
人物像
小さな兵器開発企業だった神羅が事実上の世界の支配者となったのは、彼の手腕によるものが大きい。
表向きは福祉やスラムの貧困対策などにも理解を示す穏健な指導者を演じていたが、その実、邪魔物は手段を選ばず排除するという冷酷非道な性格。
髭を生やした恰幅のいい男性の姿をしているが神羅がまだ小さい企業だったころは息子のルーファウスに似た美男子だったことが資料として残っている。
本編中の動向
本編中では、バレットら反神羅グループ「アバランチ」の破壊活動を利用し、わざと被害を拡大させる事によって、テロリストに立ち向かう正義の味方として振る舞ったり、被害に遭った住民の救助・支援に全力を尽くす形で自社の信頼性をアピールしたりしている。
また、「アバランチは敵国ウータイと通じている」というフェイクニュースを流布させる事でミッドガルの住民達の戦意を煽る工作も行っている。
やがて予想以上にアバランチに手を焼かされるようになると、その排除の為にタークスに指令を出して七番街の支柱を爆破させ、プレートをまるごと落下させた。
これによって七番街プレートは直下のスラム街もろとも壊滅し、多くの犠牲者を出した。
この神羅による陰謀の責任はまたしてもアバランチになすりつけられ、またプレート落下による自社の被害総額も相当な額であったが、魔晄エネルギーの大量採取が可能な土地と推測した「約束の地」での「ネオ・ミッドガル計画」を推進し、これによって被害分を簡単に回収できると目論んでいた。
古代種の娘を手に入れ、いよいよ「ネオ・ミッドガル計画」に取り込もうとしていた矢先、本社ビルをセフィロス(の姿を模したジェノバ)に襲撃され、自身は社長室にてデスクに座ったまま刀を突き立てられて刺殺される。
そして、直後にジュノン支社の左遷から帰還した息子のルーファウスが新たに社長の座を引き継いだ。ルーファウスが父の死をまったく悲しんだ様子がないことや、アバランチを利用した風評被害で社長の座を奪おうとしていたことなどから微塵も尊敬されていなかったようだ(ルーファウスがジュノンに左遷されたのもプレジデントによる報復のため)。
これらの内容は序盤も序盤であり、登場期間は非常に短い。「悪の親玉」と思いきやより強大な悪の引き立て役にされたという形で退場することとなった。
リメイク版
刺殺されるまでの経緯に差異があるようになった。
リメイク版では本編に無かった、バレット達とは別の「アバランチ本流」によるプレジデントを狙った襲撃が行われており、クラウド達はそれに乗じて神羅ビルから脱出しようとしていた。
そして、クラウド達が神羅ビル最上階の社長室に踏み込んだ際、屋上ヘリポートから逃走しようとしていたのか、屋上端の金網に宙ぶらりんのままぶら下がって一人助けを求めていた。
バレットが「お前が死ねば九割望みが叶う」と脅した所、「残りの一割を交渉しよう」と気丈にも取引を持ちかけ、クラウド達の制止もあって一応救助される。
そして這う這うの体で社長室に逃げ込んで行くのだが、バレットは取引の約束としてアバランチの名誉の回復と神羅が屈した事を大々的に公表するよう要求。
だが、社長室のデスクに辿り着くと、そこで愛用の拳銃を取り出し、逆にバレットに付きつけて形勢を逆転させる。
そして、バレットが取引として持ち出したのが、魔晄炉の停止=星の命の優先などではなく、まず第一にアバランチの名誉回復を述べた事を持ち出して、正義の味方面が楽しいのだろうとあげつらった。
また、既に魔晄エネルギーが世の住人達にどれだけ浸透し、またどれだけ生活を豊かにしているのかという事実を把握していた為、神羅が無くなる=魔晄を使用しなくなった後の世の中をどうするのかという事を、全く考えていなかったバレットの事を更に罵倒してみせた。
そして、言い返す事ができないバレットに対して拳銃の引き金を引こうとした瞬間、突如背後に現れたセフィロス(の姿を模したジェノバ)に刀を突き立てられ、刺殺される。
このように、彼自身はどうしようもない悪党であったのだが、悪党には悪党なりの考えや現状認識がある事、主人公サイドの者達の浅慮さを浮彫にするという演出がリメイク版では随所で描かれている。
余談
死後、ライフストリームに還るが、セフィロスに吸収されたことが公式小説で明らかになる。
またCCには隠し子であるラザードが登場しソルジャー部門の統括を務めていた。
ソルジャー部門統括ラザードや外伝小説「TURKS THE Kids Are Alright」の主人公など複数の隠し子がいた模様。