「オレ達が乗った列車はよ、途中下車はできねえぜ!」
解説
反神羅組織「アバランチ」のリーダー。
屈強な体格をし、右腕に「ギミックアーム」と呼ばれる義手を装備している色黒の男性。
かつては出身地「コレル」で炭鉱夫として働いていた。
娘にマリンがいるが彼女は親友ダインの娘であり、実子ではない。
プロフィール
過去
コレル村にいた頃、スカーレット主導による魔晄炉建設誘致が行われる。炭鉱夫の中でも特に乗り気だったバレットは彼女たちを歓迎し、村人たちもそれを後押ししていた。
親友のダインたちからは反対の声も上がったが、バレットは村の暮らしが豊かになるとして口説き落とし、そのまま魔晄炉建設は進められた。
しかしある日、魔晄炉に爆発事故が起こったことでバレットたちの運命は狂い出す。責任を取ることを恐れたスカーレットは「爆発事故はバレットたち反神羅勢力の仕業」とでっちあげ、神羅兵を率いて掃討に乗り出したのだ。
無実の罪をかぶせられた村人たちは次々と射殺され、バレットは妻を失う。そしてダインと共に崖まで追いつめられる。バレットは崖から落ちかけたダインの手を掴むが、スカーレットの号令による機銃掃射により二人は片腕を失ってしまう。崖に落ちたダインは生死不明となり、バレットだけがかろうじてその場を逃れる。
どうせ死ぬなら妻の側で死にたいと炎に包まれた村に戻るが、息絶えたダインの妻エレノアと、まだ生きている赤ん坊――ダインの娘マリン――を見つける。見殺しにできず、マリンを抱いて村から逃げ延びたバレットは、彼女を自分の娘として育てる事にした。
そしてバレットは重傷を負った右腕をギミックアームに改造し神羅への復讐を誓うが、手術を施した医師から「同じ手術を望んだ男がもう1人いる」と聞かされる。
その男は自分とは逆の、左腕が銃になっているという。
以後は神羅への復讐心を燃やし「星のために」というお題目を掲げ、本当に反神羅勢力を立ち上げる。
これが反神羅組織「アバランチ」が誕生した経緯である。
後に設定が変更され、バレット率いるアバランチはBCで崩壊したアバランチ(こちらは本当にテロリスト)の名前と思想を引き継いだことになっている。
最新の設定では、いくつか存在するアバランチの分派のリーダーの一人となっている。
人間関係
当初は神羅を憎んでいたこともあり、ソルジャーとして神羅に所属していた過去を持つクラウドをあまり信用していなかったが、エアリス救出のために神羅ビルに侵入しようとする姿を見て考えを改める。
愛娘マリンを溺愛しており、その親バカぶりは、周囲から呆れられる程。
デートイベントでは、クラウドがマリンに目をつけているという誤解までしていた。
志を同じくする仲間であるティファに対しては「(階段を登って疲れたから)足を揉んでくれないかな」と発言するなど甘えたところがある一方、振動で態勢を崩したティファを支えたり、ティファが処刑されそうになった時は自分からするように告げるなど守るべき対象と見ていることが窺える。実際、パーティー内でバレットの性格や人間性について最も理解しているのは、一番付き合いの長いティファであり、普段マリンの面倒を主にみているのもティファであるためか、まるで夫婦のような息のあったやりとりを二人で度々交わしている(恋愛関係に発展しそうな気配はほぼ無いと言ってよいが)。
「星を守る」という目的があるものの、その根底にある行動原理は神羅に対する復讐心であるため、物語当初は目的を達成するためなら無関係の人間を巻き込む事も厭わない独善的な性格だったが、物語が進むに連れて過剰な復讐心から解き放たれていき、戦う理由が「マリンを守るため」にと変化していった。
この関係で元々神羅側の人間であるケット・シーことリーブからは過去のテロ行為を非難されて口論になった事もある(と言ってもバレットの方も何とか穏便に話を終わらせようとしていた節がある)が、ケット・シーの正体が露見した際は「もう正体を隠す必要はないだろ」とツッコんだり、魔晄キャノンの対処についてケット・シーに意見を出したりと、マリンを保護してくれているという事もあってか仲が悪いわけではない模様。
最初は「リーダーは自分しかいない」と言うなど仕切りたがり屋な面もあったが、物語の中盤でクラウド&ティファが離脱した時には、代わりのリーダーが必要と唱えながらも「それは自分ではない」と言い、シドをリーダーに指名した。
序盤に訪れるゴールドソーサーにて親友のダインが生きていることが判明する。しかし彼は狂気と絶望に支配された破壊者と化しており、神羅兵の大量虐殺を行っていた。不運にも冤罪をかぶせられたバレットたちはコレルプリズンに収容されてしまい、免罪を勝ち取る過程でダインを追うこととなる。
ダインはコレルプリズンのボスとして君臨していたが、既にまともな精神状態ではなく「世界の全てが嫌いで壊したい」と願うようになっていた。バレットに対しても魔晄炉建設を後押ししていたことから憎悪の対象となっていた(ダインは反対派だった)。バレットからマリンが生きていると聞かされても、娘を殺して妻の元へ送ることを告げる。阻止するべくバレットは変わり果てた親友と一騎討ちを繰り広げ、死闘の末に勝利。自らの罪を重く受け止めたダインは、もうマリンの手を掴むことはできないとして崖から身を投げ自ら命を絶った。
バレットとダイン。どちらも神羅への憎しみから凶行を犯したが、両者の決定的な違いは「娘が側にいた、いなかったこと」だった。
『FFⅦ』の後は、マリンをティファたちに預けて油田を探している。
武器
武器は、ダインを庇った際に失った右腕を補うために装着しているギミックアームで、『FFⅦ』では、種類の違い(ガトリング銃、チェーンソーなど)によって遠距離攻撃ができるかどうか変わる。最強武器「ミッシングスコア」は、スカーレットたちとの決着時のダンジョンにバレットを同行させていないと出現しないので注意。
『FFⅦAC』では義手に変形できる他、エネルギー弾も撃てるよう改良されている。
開発段階は「ブロウ」という名前だったが、北米で問題のある名前だった為、バレットに改名された。右腕に装備されているものも最初はボウガンだった。
FF7Rにおける人物像
リメイク版、特に序盤ではやたらテンションが高かったり狂信的な言動が目立っており、体験版をプレイしたユーザーを爆笑あるいは唖然とさせた。二作目のリバースではコミカルな一面が更に強調されており、性格の幼いユフィやナナキとはコミカルなやり取りを幾度となく繰り広げる。
ただし、それは彼の一面でしかなく、オリジナル版と同等かそれ以上にマリンやアバランチの仲間を気づかったり、「悪いのは神羅だ」と言いながらも苦悩の表情を浮かべて、割り切れない様子を見せたりと彼の人間味あふれる場面も多く見られた。
クラウドに対してもオリジナルほど突っかかってはおらず、特定の条件を満たすと、
「はじめはいけ好かない奴だと思っていたが、本当のお前は違う!」
とクラウドを認めるセリフを言うが、ある意味彼の本質を見抜いているともとれる。
また、エアリスに並ぶ遠距離攻撃要員であり、近接用の武器を装備するとマップ上での一部ギミックが使えなくなることがあるため、状況に応じて銃火器と使い分ける必要がある。
なお、リメイク版ではサングラスを着用していることが多い。リバースではサングラスを着用するシーンは減っているものの、自らの感情を押し殺す場面など印象的な場面で度々着用する。
戦闘
最大HP、たいりょく、せいしん3拍子そろって全キャラ中最高で、さらに武器のほとんどが遠距離攻撃なこともあって後列に配置されることがほとんどな都合上、生存能力が高い。
さらに見た目どおりちからもトップクラスなので、単純な殴り合いに強いが、最大MP、まりょく、すばやさ、かいひりつは最低クラスである。
総じて最初から最後まで安定してスタメン入りな実力であることは間違いないだろう。
FF7Rにおいて
リメイクではアクション要素の追加により、戦闘においてクラウドでも空中の敵には攻撃が空振りすることが多々起きる。更に人型の敵は移動性能が高く攻撃を避けられることもクラウドやティファでよく起きてしまう。
その為遠隔攻撃が可能なバレットとエアリスがクラウドより有効打となる場面が多々ある。
エアリスはホーミング性能がある代わりに一回の行動が単発、バレットは遠隔攻撃の直線上に攻撃するため壁が邪魔になる場合もあるが一回で多数の攻撃が命中するのと物理耐久が勝る等、性能に差があるため状況次第で2人を使い分けるのも手である。
またリメイクでは近接専用武器もありクラウドをも上回る打撃力を誇るが、全体的にスピードが遅く扱い辛い上、バレットの強みであった空中や高台および遠方の敵への攻撃も出来なくなっており、使い勝手が良い武器とは言い難い。その為か続編のリバースではオミットされている(但しシーサイドジョニーで展示されているのを見る事が出来る)。
リミット技
レベル1
- ヘビーショット
ギミックアームにエネルギーを溜め、敵一体に発射。
- マインドブレイク
重力属性の技。
敵一体のMPを0にする。重力属性に耐性のある敵には効果がない。
レベル2
- グレネードボム
ギミックアームから爆弾を発射し、敵全体を攻撃。
- ハンマーブロウ
一撃死属性の技。
ギミックアームで敵単体を殴り飛ばす。
レベル3
- サテライトビーム
人工衛星にアクセスし、ターゲットをロックオンした後、人工衛星から極太のレーザーを発射。
必ずクリティカルヒットする。
- アンガーマックス
敵全体からランダムで18回、ギミックアームの高速乱射を浴びせる。
接近戦用の武器でも発射していることに対しては突っ込んではいけない。
ちなみに攻撃回数の都合上、合計で最も高いダメージをたたき出す可能性のある技である。
レベル4
- カタストロフィ
敵全体からランダムに極太のビームを10発、空中から発射する。
他作品への参戦
『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』では射撃タイプの「Miiファイター」コスチュームとして参戦。「ティファ」「エアリス」と同様にオリジナル版FF7でのゲーム中の姿を思い出させるような外観である。
スピリッツとしてはHOPEランクで登場。個性は射撃強化とかではなく、「重さ増加」。
HOPEランクの割に数字は高いが、スロットが1である。
余談
バレットの声優が長年派生作品などで演じていた小林正寛氏からリメイク版の第二作となる『FF7リバース』では船木まひと氏へと変更されているが、開発スタッフによると諸事情により小林氏が近年では芸能界を離れてしまった為だと言う。
関連タグ
ファイナルファンタジー7 FF7 FFⅦ アバランチ(FF7)
クラウド・ストライフ ティファ・ロックハート エアリス・ゲインズブール
レッドXIII ユフィ・キサラギ ヴィンセント・ヴァレンタイン シド・ハイウインド