「あなたも参戦、だれでも参戦」
概要
『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』からは、自分で作ったMiiを大乱闘に参戦させることができる。
参戦してほしいけれど参戦できなかったキャラクターや芸能人なども、だれでもスマブラに参戦させることが出来るのだ。
本体側で作ったMiiをスマブラ側に登録することで、Miiファイターとして使うことが出来るようになる。
格闘タイプ、剣術タイプ、射撃タイプの3タイプが存在し、Miiを登録するときにそのどれか一つを選択する。
Miiファイターは複数登録することが可能で、各々に個別のカスタムが出来る。
ゲーム中で入手した「カスタマイズパーツ」を利用することで、計12種類(4方向×3種類)用意されている必殺ワザのみならず、スマブラ内での「ぼうし」と「からだ」コスチュームを変えることができる。
このコスチュームにはマリオやリンク、サムスやフォックス、キャプテン・ファルコンやピーチ、シークやゼルダ、メタナイトやワリオ、キングクルールやしずえといったファイターを模したパーツもあるので、スマブラならではの思い思いのファッションをコーディネートすることもできる。
ゲームモードの1つである組み手では、従来の謎のザコ敵軍団の代わりに、このMiiファイターの3タイプが「謎のMii軍団」として登場する。
ファイターと違い雑魚役なのでガケつかまり・アイテム・必殺ワザは使えないが、3種とも通常ワザがなかなかに尖っているので、前作よりも更に厄介になっている。
なお、このMii軍団の外見は本体に登録されているものから参照される。ただし、登録されているMiiが少ない場合は、あらかじめプリセットされたものがランダムで登場する。
各作品での扱い
大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U
恒例の参戦ムービーは、Nintendo Of America社長・レジナルド・フィサメイと任天堂社長・岩田聡がガチで殴りあうムービーから始まる非常にインパクトのあるもので、Nintendo Digital Eventの冒頭でいきなり流れたために、「岩田社長が体調不良で休んでいるのはこれが原因か」などとネタにされた。
また、「誰でも参戦できる」というムービーで有野課長のMiiが登場し、爆笑を呼んだ。
さらに発売1週間前、「AKB48参戦」版TVCMが放送された。
AKBをモデルとしたMiiファイター軍団がマリオたちに総攻撃を仕掛けるもので、「だれでも参戦」というMiiファイターのテーマにインパクトを加えるものであった。
なお、ここで使われているAKBのMii達は、角川ゲームス発売の『AKB48+Me』に準じている。
スクリーンショットなどで使われているサンプルのMiiは、ゲストのMiiをアレンジしたようなもの。
特に剣術タイプはゲストBと瓜二つの見た目をしている。
『for』ではMiiの体格設定もキャラ性能に影響を及ぼし、高いとパワーファイター、低いとスピードファイター寄りの性能に自動的に設定される。ただし体重はあまり変わらない。
著名人や他作品のキャラクターも容易に模せる関係上、著作権や肖像権等の問題を考慮してか、「インターネット」の「だれかと」では使用することはできなかった。
同様にMiiスタジオに保存してあるMiiでも、公式で配信されたり冊子のQRコードでダウンロードした「(下半身が金色の)特別なMii」をMiiファイターにすることはできない。
大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL
『SP』では頭身が少し上がった他、体型の設定による性能の変化もなくなり、タイプによって体重が異なるようになった。
声も追加され、12種類×3段階の高さから選択できるようになった(声なしも可能)。Miiファイターに限り、『for』と同様に必殺ワザの変更が可能。
サンプルのデザインもより生き生きとしたものになり、ゲストMiiとは大分差別化された。
また、灯火の星でMiiファイター達を解放すると、それに応じたタイプにこのデザインのMiiが追加される。
pixivに投稿されているイラストも、大半はこの『SP』版となっている。
さらに「オンライン」の「だれかと」でも使用できるようになった。
ただし勝ちあがり乱闘など、一部のモードでは選択できない(同モードの敵役としてはいくつかのファイターのルートに登場する)。
各タイプの特徴と必殺ワザ一覧
Mii 格闘タイプ
1 | 2 | 3 | |
---|---|---|---|
通常必殺ワザ | 鉄球投げ |
| 爆裂サイドキック |
横必殺ワザ | 瞬発百烈キック | 燃焼ドロップキック |
|
上必殺ワザ | 天地キック | 昇天スピンキック |
|
下必殺ワザ | くい打ちヘッドバット | 反転キック |
|
ファイター番号は51、通り名は千の顔を持つ格闘家。
メリハリの付いた通常攻撃・非常に素早い移動速度とトリッキーな必殺ワザを揃え、熟練者が使えば通常攻撃のコンボだけで相手を追い詰めることもできる。
「鉄球投げ」は唯一の飛び道具。飛距離は短いが威力に優れ、復帰妨害などにも使える。
「反転キック」は奇襲・復帰の両方に便利なワザ。
『SP』では多くの必殺ワザが変更された。中でもガード不可能な移動投げの「スープレックス」が人気。
しかし、その素早さの割に隙の多さが目立つ上、リーチも短く扱いは難しい。発生の早いワザはふっとびが中途半端なものが多く、ダメージがたまりすぎた相手にはかえって長く凌がれやすい(撃墜難になりやすい)のも懸念点。
最後の切りふだは「超絶ファイナルラッシュ」。
アッパーカットで相手を上空中央にかちあげ、猛烈なラッシュ攻撃をかける。
Mii 剣術タイプ
1 | 2 | 3 | |
---|---|---|---|
通常必殺ワザ | トルネードショット | 光手裏剣 | ラピッドスラッシュ |
横必殺ワザ | 変則急襲斬り | 疾風突き | チャクラム |
上必殺ワザ | ロケット下突き | ソードダッシュ | 回転斬り |
下必殺ワザ | カウンター | リバーススラッシュ |
|
ファイター番号は52、通り名は千の顔を持つ剣士。
通常ワザのリーチとふっとばし力のバランス良く、飛び道具と突進の必殺ワザが豊富で、かつカウンター・反射ワザもあるので、セッティングの幅が広い。SPでは中でも当てた後の追撃がとてもやりやすい、「トルネードショット」が人気。
一方でワザの発生は遅めで、至近距離戦に弱い。飛び道具をかいくぐってくる相手に不安が残る。
『SP』ではダッシュ攻撃が「ダッシュ斬り」に、下投げが「叩き落とし」に変更。
また、上スマッシュ攻撃で剣を振り上げる回数が3回から2回に減った(ワザ名も「斬撃二連」に)。
最後の切りふだは「ファイナルエッジ」。
掲げた剣から無数の衝撃波を放って前方を斬り刻み、相手を押し出す。
Mii 射撃タイプ
1 | 2 | 3 | |
---|---|---|---|
通常必殺ワザ | ガンナーチャージ | ラピッドショット | グレネードランチャー |
横必殺ワザ | フレイムピラー | ステルスボム | ミサイル |
上必殺ワザ | ボトムシュート |
| アームロケット |
下必殺ワザ | リフレクター | グラウンドボム | アブソーバー |
ファイター番号は53、通り名は千の顔を持つ射撃手。
射程の長いワザが多いため接近戦メインのファイターに強く、主に相手に全く近づけさせないようにして戦うのが得意。
主に多段ヒットで吹っ飛ばし、コンボ可能でかつガードでも起爆し固めでも強い飛び道具の「グレネードランチャー」と、着地をケアできる「グラウンドボム」がよく使われる。下必殺ワザには反射ワザや吸収ワザも選択でき、サムスやロックマン、勇者などを対策することもできる。
ワザの発生だけでなく、移動速度やふっとばし力自体も少し劣るため、近づかれないことを前提に、近づかれたらスマッシュ攻撃か空中攻撃でなんとか引き離して距離を取る迎撃型戦法がテンプレ。
『SP』では弱攻撃が「ジャブ」→「スピンキック」→「ショートファイア」に、つかみ攻撃が「つかみニーバット」に、上必殺ワザ2が「キャノンジャンプキック」に変更されている。
最後の切りふだは「フルスロットル」。
出現させた2つのオプションとともに極太のビームを発射し、直線状の相手をまとめて攻撃する。
余談
実装までの道のり
前作『X』の時点では、Miiを参戦させる案はあったものの、Miiには直接殴られるような表現については一定の自主規制が存在し、Miiは殴ったり蹴ったりするのに向いていないという判断から見送られた経緯がある。
また同時にディレクターの桜井政博氏は自身のTwitterにて、Miiが参戦しなかった理由として「いじめみたいなことが起こるのと、対戦相手として面白くなさそうだったから」という懸念とその発言(こちらを参照)もしていた。
桜井氏曰く「中途半端を良しとせず、非常にまじめに取り組みビルドアップした」とのことで、単に殴ったり蹴ったりのアクションだけではなく、空中を舞って飛び蹴りを繰り出したり、素早く踏み込んで斬りついたり、ビームをぶっ放したりと、およそMiiらしからぬ、しかしながらスマブラならではのダイナミックなワザで、ニンテンドーオールスターに殴り込みをかけられるのだ。
"原作"オマージュ
2006年の初登場から数えきれないほどのゲームに出演し、立派な任天堂キャラクターとして認知されているMiiだが、他のファイターと異なり"原作"を意識した動きは皆無に近く、多くが既存ファイターのノウハウを使ったワザになっている。
マークが『スマブラ』のもので、勝利BGMも各作品のメインテーマのアレンジであることからも、Miiファイターは任天堂キャラクターとしての「Mii」ではなく、大乱闘にだれでも参戦させられるエディットファイター兼スマブラオリジナルキャラとしてMiiのシステムを使ったということになっている。
実際、スピリットでは『Mii』シリーズではなく『スマブラ』シリーズ出典の扱いになっている。
数少ない"原作"オマージュとして、カスタマイズパーツの帽子に「王様のぼうし」「花マイスターのぼうし」など、『すれちがいMii広場』に登場する帽子の多くが収録されている。
また、ステージとしては『すれちがい伝説』「トモダチコレクション」「パイロットウイングス」「ウーフーアイランド」が収録されている。
『SP』では、ファイターに原作と同じシリーズのアタッカースピリットをセットすると、シリーズボーナスとして攻撃力が少し上昇するのだが、Miiファイターの場合は『Mii』シリーズと『スマブラ』シリーズの2カテゴリが対象となる唯一の例外となっている。
また、スピリット名鑑で『Mii』シリーズに分類されるスピリット戦では、ほとんどがメインファイターもしくは護衛としてMiiファイターが登場する。
関連タグ
スマブラオリジナルキャラクター スマブラ参戦シリーズ 謎のザコ敵軍団
大・参・戦!!:少し前にニセモノが大暴れしていたようだが、めった斬りにしてやった…
Sans(SSB):特に大きな話題を集めたコスチューム
50.ゲッコウガ → Miiファイター(51.Mii 格闘タイプ / 52.Mii 剣術タイプ / 53.Mii 射撃タイプ) → 54.パルテナ