原作『星のカービィ』シリーズに関してはデデデ大王、アニメ版『星のカービィ』に関してはデデデ陛下を参照。
また、記事の肥大化を防ぐため、先方に当記事の内容を追加しないようお願い致します。
概要
第3作『大乱闘スマッシュブラザーズX』から参戦。
ファイター番号は39、通り名は自称大王。
第1作の頃から参戦要望が多かったキャラで、第3作『X』で遂に参戦が実現した。
初登場の『X』の時から一貫して、ガウン下の黄色い服が和服を思わせるものにアレンジされている。
本家カービィシリーズを含めても、彼の服がこのようなデザインにアレンジされた例は史上初(着物を着た例自体は以前より存在した)。
他には得物のハンマーに鋲があったり、ガウンの背中の模様がより複雑なものとなっているといった細かい変更がある。
声はディレクターの桜井政博が担当。『星のカービィ64』で桜井がデデデの声を吹き込んだことや、アニメ版の「~ぞい」がスマブラの世界観には合わなかったことが理由である。
特徴
機動力は低いが、4回まで可能な空中ジャンプや、カービィ7.5体分まで飛び上がる「スーパーデデデジャンプ」のおかげで、縦方向への復帰力では大きく勝る。
横スマッシュ攻撃「メガトンハンマー」は発生が40F(『SP』時)と凄まじく遅いが、クリーンヒットすれば終点中央のマリオを40%台から、崖端なら20%台から撃墜できる破滅的な破壊力をお見舞いする。
ダッシュ攻撃「ずっこけ」も終点中央のマリオを70%台から撃墜可能な代わりに、発生が26Fと極端に遅く、事実上第4のスマッシュ攻撃にあたる。
ハンマーの中には機械が仕組まれており、下必殺ワザ「ジェットハンマー」でその中身が露になる。ある意味原作シリーズの「ニューデデデハンマー」の先駆けとも言える。
総じて、長い目で見れば潰しの効くキャラではなく立ち回りの上達にはつながりにくいが、初心者が自分の動きを押し付けて勝つには最も適した1体と言える。
必殺ワザ
- 通常必殺ワザ:すいこみ
カービィと同様、大きな口で相手をすみこむ。
あちらと比べて出が遅く、のみこんでコピーすることもできないが、リーチやパワーで勝る。
『for』以降ではカービィやワリオとは違い基本的に回復はできないが、たべものやマキシムトマトをすいこんだ時に限り、回復量が1.5倍に増える。
『SP』では飛び道具や投げられたアイテムをすいこんで、そのままはきだせるようになった。通常、爆発物をすいこんだ時は自分がダメージを受けるが、この場合は関係なくはきだす。
自身が投げたゴルドーも同様にすいこめる。カービィがすいこめないゴルドーを吸い込めるとは、流石は大王様といったところか。
- 横必殺ワザ(X):ワドルディ投げ
ワドルディをポイっと投げる。たまにワドルドゥやゴルドー、アイテムのカプセルを投げることも。
出現割合はワドルディ:67.31%、ワドルドゥ:19.23%、ゴルドー:7.69%、カプセル:5.77%。
ワドルディとワドルドゥは最大2体までステージ上に残る。ワドルディは歩いたりするだけだが、地上戦での盾には使えるか。ワドルドゥは一定時間ごとにビーム攻撃を繰り出す。
ゴルドーは高火力だが、かなり出にくい。カプセルはキャリアがONの場合のみ選ばれ、即座に投げる。
- 横必殺ワザ(for以降):ゴルドー投げ
「投げ」と付いているが、こちらはゴルドーをハンマーで打ち出す。
シフト入力とスマッシュ入力を組み合わせて6通りに軌道を変えられる。
原作では無敵のゴルドーだが、スマブラではたった2%のダメージを受けただけで反射されてしまう。反射されてもタイミングを合わせれば撃ち返すことができる。
ゴルドーは1体しか出せず、消えるまで次のが出せない。その間はハンマーでの直接攻撃が可能。
ちなみにゴルドーは崖の外から崖端に撃つと高確率で突き刺さる。このため崖を掴む復帰を妨害することができ、そのまま空下で叩き落すという芸当ができる。
余談だがデデデでプププなものがたりの第2巻では、デデデが大量のゴルドーをまきびしとして地面に撒くシーンがある。表現は異なるが「ゴルドーで進路妨害をする」という点ではコンセプトは同じ。
- 上必殺ワザ:スーパーデデデジャンプ
その巨体に見合わぬ大ジャンプを披露。上昇中はアーマーが付いており頂点付近まで継続する。
横にも結構移動するが、途中で軌道を変えることはできない。
上昇しきった後は急降下で踏みつぶし攻撃。これは強力なメテオ判定がある。また着地時に出る星にも攻撃判定がある。
『X』では下入力、『for』では上入力、『SP』では上入力か必殺ワザボタンでキャンセルし、しりもち落下になる。着地寸前にキャンセルするとスキが2秒弱と莫大な大きさになってしまうので要注意。
- 下必殺ワザ:ジェットハンマー
ハンマーの中から機械が現れ、ジェットの力をためて強烈な一撃を放つ。
ためている間は左右にゆっくり移動することが可能だが、最大ためを維持していると自分の蓄積ダメージが増えていく。
ふっとばしは最大ための直前が最も強い。また、この手のワザでは珍しくためなくてもそれなりにふっとばす。
『X』ではその場で打ち上げるようなモーションだったが、『for』からは横に振りかぶるようになった。『SP』では攻撃範囲が広がり、出始めに14%まで耐えるアーマーが追加されている。
崖端でこれを構えると興梠k杖あり、仕様を知らないで攻撃上がりをして来た相手を狩れる。ジャンプ上がり読み、回避上がり読みも対応できる。
崖を掴まったままの相手にも当たるのが強み。
- 最後の切りふだ(X):ワドルディ軍団
手下のワドルディ、ワドルドゥ、ゴルドーを大量に呼び寄せ、相手をステージ外に追い出す。
このワドルディたちは通常よりもかなり速いスピードで突進し、その勢いで攻撃する。
さりげなくデデデの周囲に風判定があり、相手を引き寄せる。
- 最後の切りふだ(for):デデバースト
相手をすいこみで引き寄せた後、ハンマーで滅多打ちにし、最後にバクダンでトドメ。
すいこみ部分の攻撃判定が広く発動しやすいが、途中で相手側の操作で抜けられるという、拘束型の切りふだにあるまじき欠点がある。相手がワザに頼らない横移動ができなくなるのがせめてもの救い。
- 最後の切りふだ(SP):デデラッシュ
相手を金網に叩き付けミサイルを連射し、マスクド・デデデになってスピン攻撃で叩きつぶしふっとばす。
1人しか巻き込めない分パワーは高く、終点ガケ端ならすべてのファイターを0%から撃墜可能。
変遷
前述の通り、デデデは全ファイターの中でも珍しく、3作品全てにおいて異なる切りふだを使用する。(他にはピット、ゼロスーツサムス、ロボットが該当する。)
『X』のみ、横必殺ワザが「ワドルディ投げ」だった。
また、一部のファイターに対して難易度が低い永久投げ連が成立してしまう点が問題視された。しかもその対象の多くが弱キャラという…
『for』では目のデザインが変更され、アニメ版にやや近くなった。
また、横必殺ワザが「ゴルドー投げ」に変わった。
新たな通常ワザも多く、上強攻撃が「大王ずつき」、下強攻撃が「ころがり」、前空中攻撃が「かちわり」、後空中攻撃が「すくい上げ」、下空中攻撃が「メテオハンマー」、下投げが「たたき落とし」にそれぞれ変更されている。
『SP』では「すいこみ」が反射ワザのような形で使えるようになった。
また、後空中攻撃が再び変わり、真横に「ふりはらい」するものになっている。
アドベンチャー
亜空の使者
加入するのは終盤だが、群像劇で構成されている『亜空の使者』において、カービィを実質的な主人公とするなら、デデデはもう一人の主人公にあたる立ち位置を務めていると言える。
戦艦ハルバードが亜空軍に奪われた際、デデデはタブーのOFF波動(一瞬で周囲の者たちを戦闘不能にする衝撃波)の存在を唯一知る立場になった。下手すればファイターたちが全滅しかねないため、戦闘不能になっても一定時間で復活できるブローチを独自に開発。フィギュアにされ戦闘不能になっていた者たちをデデデ城に匿おうとする。その過程でワリオからフィギュアを奪ったり、ピーチ or ゼルダのフュギュアを回収しようとしたことでマリオやリンクらと対峙する。
その後、ルイージとネス、そしてピーチ or ゼルダのフュギュアを回収。ところがブローチが足りなかったため自分の分をブローチをフュギュアに取り付ける(スマブラ拳!!によると、後で自分の分のブローチもつくるつもりだったそう)。直後、クッパ軍団の襲撃によりデデデ城が倒壊。瓦礫に潰されたデデデは戦闘不能になる。
更にその後、デデデの危惧した通りファイターたちはタブーのOFF波動の前に敗れ去る。その時、ルイージとネスが復活。二人の手によりデデデも蘇り、3人はフュギュアにされたファイターたちを救出すべく亜空間へと突入する。
デデデは同じくフュギュアになっていたクッパを復活させるが、言う事を聞くような相手ではなく戦闘となる。クッパを破ったデデデはもう一度クッパを復活させ、話をするところまでこぎつけ仲間に加えた(クッパはマスターハンドに忠実に仕え亜空軍の味方になっていただけで、タブーが黒幕とは知らなかった)。
そしてカービィもまた復活を果たし、デデデと再会する(この時、感激のあまりカービィに抱き着いている)。
ちなみにカービィが復活できたのは、たまたまデデデが使ったブローチを飲み込んでいたため。奇しくもデデデの策略が永遠のライバルを助ける形になったのだった。
以上のことからデデデがブローチを開発していなければファイターたちは全滅していた可能性が高い(ただしダークホースとしてソニックが生き残っていた。だがソニック1人でここまで巻き返すのは難しかっただろう)。更にはクッパを二度も復活させて翻意させるなど大王としての度量も見せている。
『夢の泉の物語』で見られた「自ら悪役を買って出る」というスタンスが強調され、(ソニックを除いて)自分含めて全員が戦闘不能になり再起できなくなった危機的状況を一度は打破しているのだ。早い話、亜空の使者一番のMVPという事。
勝ちあがり乱闘「王ってなあに?」
大王を自称するデデデが、王族の肩書きを持つファイターと戦っていくというシチュエーション。
正確に言えば、ROUND2に出てくるロイは貴族だが。
余談
ハンマー状態になると自分のハンマーと交互に振る。
二刀流に見えるが、当然そちらに攻撃判定はない。
後にハンマー二刀流は逆輸入された。
『デデデでプププなものがたり』11巻では、カービィが「大乱闘スマブラゲーム」をデデデ相手に実践するという話がある。当時は初代『スマブラ』が発売されて間もない頃でデデデは参戦していなかったのだが……なんとこの話から約9年後にデデデが参戦することとなった。
前述の通り服の一部が着物のようになっているスマブラデデデだが、本家作品にはあつめて!カービィといったごく一部を除いて積極的な逆輸入はされていない。
しかし、この格好自体はファンからは好評であり、スマブラ関連でない絵であってもデデデをスマブラ仕様の格好で描いている絵師がそこそこ存在する。
服装だけでなく、登場演出において乗っている神輿、『for』より聴ける和風アレンジされたテーマ曲、色変えの際の腹巻の模様の中に和柄が複数あるなど、本シリーズにおけるデデデは「和」のテイストが所々に盛り込まれたキャラクターとなっている。