プロローグ
あきれかえるほど へいわな プププランド
ここでひとつの じけんが おきました。
プププランドの はてには 『ゆめのいずみ』という
「ゆめ」がわくところがあります。
ゆめのいずみには すべての いきものたちの
ゆめときぼうが あつまります。
そして ねむりについた いきものに
たのしいゆめと やすらぎを あたえるのです。
しかし あるひとつぜん ひとびとは
ゆめをみることが できなくなってしまいました。
ゆめのいずみで 『デデデだいおう』が
みずあびをして あそんでいたのです。
しかも ゆめのいずみの ちからのみなもと 『スターロッド』も
カービィは みんなのたのしい おひるねタイムを
とりもどすため ぼうけんのたびに でたのでした・・・。
※FC版のプロローグから引用
概要
1993年3月23日にFCソフトとして発売された『星のカービィ』シリーズの第2作目。2007年2月27日からWii、2012年4月25日から3DS、2013年4月17日からWiiUのVCソフトとして配信された。
また、2012年7月19日に発売された『星のカービィ20周年スペシャルコレクション』と2016年11月10日に発売された『ニンテンドークラシックミニファミリーコンピュータ』、更に2019年2月13日以降の『Nintendo Switch Online』では収録ソフトの一つとしてプレイする事が出来る。
本作から能力を持つ敵を飲み込んだ場合、それを自分の物に出来る『コピー能力』が初登場した。この能力は、現在のカービィにとって代表的な特徴となっている。
また、操作方法もダッシュやスライディングなど現在では当たり前になっている小技も多数追加され、こちらもシリーズの礎となった作品の一つと言える。更に、デデデ大王のキャラクターの方向性が現在の形へと少しずつ舵取りされ始めたのも本作からである。
FC用ソフトの中では末期に発売されたゲームのため、当時のゲームとしてはかなりクオリティが高く、後述のリメイク版も発売されるなど人気が高い作品のひとつ。
2002年10月25日には、リメイク版の『夢の泉デラックス』がGBAソフトとして販売された。こちらはFC版とはミニゲームの内容が違うなど、デラックスらしい新たな要素が組み込まれている。
2014年4月30日からWiiUのVCソフトとして配信された。
発売の経緯
1992年にFCソフトとして発売する『星のカービィ』の企画を始めていたが、この時期はHAL研究所が資金繰りの悪化で和議申請を出していた事に加え、SFCが発売されてそれなりに経っていた。
SFCでは製作や開発環境の調整に時間がかかる為、FCでの制作・販売に踏み切ったが、桜井氏は既にFCでの市場が熟しきっていた時期では初代カービィのコンセプトが通用しないと課題に悩まされていた。そこで、初心者と上級者を遊ばせる(というよりは満足させる)為に『コピー能力』が誕生した。
コピー能力(五十音順)
レベル
レベル | 名前 | ステージ数 | ボス | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | ベジタブルバレー | 4 | ウイスピーウッズ | |
2 | アイスクリームアイランド | 5 | ペイントローラー | 闘技場が初登場 |
3 | バタービルディング | 6 | Mr.シャイン&Mr.ブライト | スイッチが初登場 |
4 | グレープガーデン | 6 | クラッコ | このレベル以降、ワープスター発着場はスイッチを押さないと現れない |
5 | ヨーグルトヤード | 6 | ヘビーモール | |
6 | オレンジオーシャン | 6 | メタナイト | 全コースにスイッチがある |
7 | レインボーリゾート | 6 | デデデ大王 | 中ボスタワーやGB版再現ステージがある |
8 | ザ・ファウンテン・オブ・ドリーム | なし | ナイトメアーズパワーオーブ/ナイトメアウィザード | ステージはなくラスボスとの連戦 |
各レベルの名前はレベル8を除き「Vegetable Valley」のように単語の頭文字が同じになっている。
また、レベル1から7の頭文字は、「VIBGYOR」となっており、これは虹の7色を表している。(Violet、Indigo、Blue、Green、Yellow、Orange、Red)
おまけ要素
サブゲーム
いわゆるボーナスステージ。好成績を残すと残機を増やすことができる。各レベルで挑戦可能なゲームは異なる。
同じレベルの同じゲームは入るとタイトル画面に戻るまで再挑戦不可能だが、一度クリアすればファイルセレクト画面にメニューが追加される。
難易度はいずれもレベル1「ほどよい からくち」・レベル2「ちょっと からくち」・レベル3「すごい からくち」の3段階。Aボタンを押すだけで簡単に操作できるが、極めるには相当なコツがいる。
『デラックス』ではいずれも別のゲームに差し替えられている。
クレーンフィーバー
ボタンで クレーンを うごがして
カービィにんぎょうを つかまえよう!
おおきな にんぎょうは つかみにくいけど
ボーナスも おおきいので がんばろう!
レベル1、2、4、5、6、7でプレイ可能。
Aボタンを長押ししてクレーンゲームのアームを操作し、カービィのぬいぐるみを取るゲーム。
1プレイで2回チャレンジでき、小さいぬいぐるみは1UP、大きいぬいぐるみは2UPする。
少しでもズレるとぬいぐるみを掴めず、難易度が上がるほど移動速度や慣性がアップするシビアな仕様。
たまごきゃっちゃ
ボタンを おして カービィの くちを
おおきく ひらこう!
たまごと ばくだんが ふってくるから
うまく たまごだけ キャッチしよう!
ばくだんを たべては いけないよ!!
レベル2、3、5、6でプレイ可能。
Aボタンを押すとカービィが口を開ける。デデデ大王が投げてくる卵(合計30個)をキャッチし、爆弾を避けるゲーム。30個卵が投げ終わるか爆弾をキャッチしてしまうと終了となる。
爆弾をキャッチしないで終わった場合、最後にカービィの口からひよこが複数匹出てくる(そのため卵を食べてはいないらしい)。
『Wiiデラックス』では「わいわいマホロアランド」の一要素として復活。デデデ大王、バンダナワドルディ、メタナイトもプレイアブルになった(デデデはカービィ同様口でキャッチするが残り2人は籠を使い、爆弾を避けるモーションも籠を伏せるものになっている)。この影響で卵や爆弾を投げる相手も「ガンガンバスターズ」のデデデロボに。複数人プレイも画面を分割する形で可能となった。
早撃ちカービィ
てきが じゅうを ぬいたら
すばやく ボタンを おして
てきを たおそう!
てきが じゅうを ぬくまえに
ボタンを おしたら おてつきだよ!
レベル3、4、5、6でプレイ可能。
西部劇のガンマンに扮したカービィを操作し、画面に「FIRE!」という合図が表示された瞬間にAボタンを押すゲーム。当然だが合図が出る前に押したらダメ。
相手はワドルドゥ→スターマン→ブレイドナイト→ボンカース→デデデ大王で、彼らも別々のデザインの帽子を被っている。相手を倒すたびに画面右下に帽子が並べられていく。
『スーパーデラックス』の「刹那の見斬り」の前身となった、シリーズ恒例の反射神経ゲームの元祖。
博物館
いろんなてきの いろんなとくぎ
そんな とくぎをもった てきたちを
いろあざやかに かざってみました
おすきなとくぎを コピーしてください
各レベルに応じたコピー能力を持った雑魚敵が1~2体おり、いつでもコピー能力を得られる。敵に当たってもダメージは受けない。
相手はレベル1がブレイドナイト、2がレーザーボールとホットヘッド、3がスターマン、4がノディとバブルス、5がツイスターとロッキー、6がウィリー。
闘技場
ふたりがはいってでるのはひとり
ここはたたかいのとうぎじょう
トマトととくぎがもらえるけれど
たたかうまではでられない
さあたたかいのはじまりだ
各レベルに応じた強化版の中ボスがおり、入るとバトルが始まる。
勝てばその中ボスの能力とマキシムトマトが貰えるが、負けると残機が1減ってしまう。
相手はレベル2がMr.フロスティ、3がグランドウィリー、4がバグジー、5がボンカース、6がファイアーライオン。
ワープスター発着場
このばしょから ほかのレベルに
ワープすることができるぞ!
すうじのついた ほしにまたがり
いざ しゅっぱつ!
ステージクリアや大スイッチ発見で出現。他の発着場を出現させたマップと行き来が可能。
当然だが1つしか出現させていない場合は意味がない。
エキストラモード
前作の「EXTRA GAME」に相当。本編を一度クリアするとチャレンジできるようになる高難易度版。
初期残機が2、カービィの最大HPが3、元気ドリンクの回復量が1、全サブゲームのレベルが3になっているほか、途中でのセーブは一切できない(『デラックス』では一時中断が可能)。
クリアでサウンドテストが解禁されるが、この状態でもう一度本編をクリアするとエキストラモードのクリアフラグが消滅し、サウンドテストが見られなくなるバグがある(『デラックス』にて修正)。
ボスとたいけつする!
こちらも一度クリアするとチャレンジできるようになるボスラッシュ。
回復はヘビーモール戦後の一度きり(海外版や『デラックス』では一切ない)。
資料動画
店頭用ビデオ
BGM動画
CMでは、フォークバンド「たま」による「ねこふんじゃった」の替え歌(歌い出しが「ほら吸い込んだ また吸い込んだ 吸い込んだら カービィ 強くなる」)が使われ、またナレーションもたまのメンバーが担当していた。
関連イラスト
関連タグ
次回作:『星のカービィ2』
リメイク版:『夢の泉デラックス』