当記事は「プレイヤー(Minecraft)」から分離・独立させています。
記事の肥大化を防ぐため、先方に当記事の内容を追加しないようお願い致します。
概要
2020年9月30日に突如として、10月1日に『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』の有料追加コンテンツ第7弾のファイターが発表されることが告知。
そして動画の冒頭で、そのファイターが、『Minecraft』の「スティーブ / アレックス」であることが明かされた。
紹介映像の公開日は10月4日、配信日は10月14日。
ファイター番号は77、通り名はワールドクラフター。
世界で最も売れたゲームという事から参戦の要望は国内外問わず多く、実際国内でも長らくスティーブが参戦するか否かという事についてユーザー同士の議論が交わされて来た。
が、やはりそのゲーム性や海外製のインディーゲームであった事や、その他多数の事情が重なり参戦は絶望的・・・どころか不可能とまで言われていたキャラクターだった。
そのため、『Minecraft』の参戦は多くのユーザーが衝撃を受けるどころか、桜井氏も「こんな日が来るとは思いませんでした。」とまで言わしめた。
Mojangの元社員であるダニエル・カプラン氏によれば、「2015年頃から話し合いが持たれていた」そうである。
その反響は国内外問わず大きく、参戦発覚からしばらくの間Twitterのサーバーが陥落、YouTubeでも上記の参戦ムービーが勇者以来となる急上昇1位を掻っ攫うなど、大きな話題を呼んだ。
なお、『Minecraft』の開発元・Mojang(クレジットは「Mojang AB」)は2014年からMicrosoftの子会社となっているため、バンジョー&カズーイに続く2体目のMicrosoft枠でもある。
紹介映像
特徴
先に参戦したミェンミェンもスマブラの常識を覆すようなファイターだが、スティーブはそれすら上回るほど、演出・性能双方において類を見ない特殊なファイターとなっている。
まず、ジャンプがとっても低い。
普通のジャンプでも他のファイターでいう小ジャンプ並で、戦場の床にすら届かない。空中ジャンプは少しマシだが、それでも2回以上できるファイターを除くと圧倒的に低い。
結果、地上ジャンプと空中ジャンプを合わせた合計高度は、これまで最も低かったガノンドロフの3/4程度しかない。当然ぶっちぎりの最下位である。
剣やツルハシ、溶岩入りバケツやトロッコなど様々なアイテムを駆使して戦う。
攻撃のリーチは短いものの、採掘によって地面や壁から素材を採取し、ブロックを置くことで非常にトリッキーな立ち回りができる。
通常必殺ワザ:採掘 / クラフト / ブロック生成
通常必殺ワザは、使う場所で変化する。
地上では、自身の目の前にある地面や壁を「採掘」し、素材を手に入れる。
基本の素材は価値の高い順から「鉄」「石」「木材」「その他(土など)」の4種類で、これらはブロックやトロッコのレールの生成などに使える。「その他」以外は道具のクラフトにも使う。
一度に持てる数は合計100個で、その時に採掘すると新しい素材をその場で捨てる。また、ダメージ表示の上には「素材ゲージ」があり、さまざまなワザで使う「鉄」は「所持している数」(8個までは目盛り付き、9個以上の場合は8目盛り分のフラットなゲージ)、それ以外は残りの部分を使って「比率」で表示される。
それに加えて特殊な素材が3種類あり、こちらはそれぞれ持てる数が独立している。
ダメージ表示の上には金とダイヤモンドを持っていることのみがアイコンで表示される。これらを使って装備が作れる状態だと、アイコンが明滅して知らせてくれる。
素材 | 用途 | 上限 |
---|---|---|
金 | 道具のクラフト、トロッコの加速レールの敷設 | 4個 |
レッドストーン | トロッコの加速レール、TNT火薬の導線の敷設 | 5個 |
ダイヤモンド | 道具のクラフト | 1個 |
地面や壁の素材により、採れる順番、出やすい素材、掘る速さ、使う道具が変化する。
戦場化・終点化したステージは出現素材と掘る速さが一定になるが、道具だけは変化するので注意。
スティーブの攻撃は素材が必要なものが多いため、採掘による素材の確保は重要である。
道具には耐久度があり、使いすぎると壊れてしまう。そのため、ステージ上(試合開始時は開始地点)にある作業台の目の前で、手持ちの素材で道具を「クラフト」する必要がある。
使用する素材は木材、石、鉄、金、ダイヤモンドのいずれかで、後者に行くほど優先度が高い。木材は2個、鉄は4個、それ以外は1個消費する。
1回のクラフトですべての道具を同時に作ることができ、壊れていない道具も耐久度が下がっていれば修繕できる。修繕のみの場合は、木材と鉄に限り消費量が半分になる。
使った素材によって、攻撃力や掘る速さ、耐久度などが変化する。
素材 | 攻撃力 | 採掘の間隔 | 耐久度 | その他 |
---|---|---|---|---|
木材 | 1.0倍 | 1.0倍 | 低い |
|
石 | 1.1倍 | 0.95倍 | 普通 | |
鉄 | 1.2倍 | 0.9倍 | 高い | |
金 | 1.0倍 | 0.75倍 | 低い |
|
ダイヤモンド | 1.35倍 | 0.85倍 | 高い | |
なし | 0.8倍 | 2.0倍 |
なお、スティーブ側も相手側も攻撃で作業台を壊せるが、時間経過かシールドボタン+必殺ワザボタンで、素材を消費してその場に呼び出すことができる。なので、作業台を壊して弱体化を狙ったり作業台近くで待ち伏せしても意味がない。
また、相手のスティーブが呼び出した作業台も使える。
空中では自分の真下に「ブロック生成」。
ふっとばされたときのフォロー、着地のタイミングをずらす、相手の飛び道具を防ぐ、復帰阻止の壁を作るなど、さまざまな使い方が可能。
生成したブロックは時間経過で壊れ、上に乗ると壊れるまでの時間が短くなる。また、場外へ逃げ回る様な事がないように、ブロックを置ける範囲は限定されている(範囲外ギリギリに置かれたブロックはすぐに壊れる)。
必殺ワザボタンを押し続けることで、移動・ジャンプしながら連続でブロックを生成することもできる。
安い素材から使われるが、調子に乗ってブロックを作り続けると、攻撃の要となる鉄まで使ってしまうので、ご利用は計画的に。
総括すると、クラフトの使い方によって無限の可能性を秘める、『Minecraft』らしいトリッキーなファイター。
武器や素材がなければ使えない攻撃も多いため、採掘やクラフトで各素材の残量、道具・武器の耐久度をコントロールしながらの上撃墜を避ける立ち回りが重要になってくる。
その他の必殺ワザ
- 横必殺ワザ:トロッコ
鉄を1個使ってトロッコを作り、レールを敷きながら突進。左右入力でスピードや方向を変えられる。
レッドストーンと金を持っている時に使うと、加速レールを敷いてスピードアップし、急な上り坂でも登れるようになる。また、素材があれば必殺ワザボタンでいつでも加速レールを敷ける。
いつでもジャンプで降りることができ、空になったトロッコは当たった相手を連れ去る。
- 上必殺ワザ:エリトラ
エリトラを展開してロケット花火を点火し、空を飛ぶ。点火した瞬間のみ攻撃可能。
機首はいつでも上げ下げできるが、グライダーのため、上に傾けると失速する。
『X』にあったシステム「滑空」に似ているが、使用すると他の行動ができなくなるため、うっかりガケを飛び越して自滅してしまわないように。
- 下必殺ワザ:TNT火薬
素材を大量に消費してTNT火薬を設置。ボタンを押しながらレッドストーン導線を敷き、重量感知板で起動させる。
重量感知板は相手やトロッコが踏むこともでき、爆発は全員を巻き込む。得点権は踏んだプレイヤーに与えられる。
TNT火薬は一定時間が経過するか、一定以上のダメージを受けることでも爆発する。例によって火気厳禁だが、爆薬箱のように必ず爆発するわけではない。
- 最後の切りふだ:トラップルーム
巨大ピストンでふっとばした相手のうち1人を、ゾンビとクリーパーと大量のTNT爆弾が詰まった小屋(しかも即座の脱出が不可能なように扉が鉄扉で壁は石レンガ)に放り込み、爆破させる。
そんな爆破風景を背景に、発動した本人はカメラ目線でステーキを食べている。
巻き込める相手は1人だけ……なのだが、巨大ピストンのふっとばし自体もかなり強く、複数人をまとめて撃墜することも可能。
その他
ステージ「マインクラフト ワールド」
マインクラフトワールドを参照。
楽曲
全7曲で、本作の追加コンテンツの中では最も少ない。
桜井氏曰く、「スマブラの長い歴史の中でも最大のピンチだった」と述べている。
というのも諸事情から原作の楽曲が使えないらしく(桜井氏は「安らいでしまうので」とコメントしている)、『Minecraft Earth』や『Minecraft Dungeons』といった、ミニゲームやスピンオフから厳選することになったという。
その代わりなのか、大乱闘を盛り上げるかのように、7曲中6曲が新規アレンジとなっている。
また、いくつかの曲は昼・夜によって曲調が変わる。
カラーバリエーション
カラーバリエーション……もとい「スキン」は、原作の「レガシー スキン パック」から「スティーブ(テニス ウェア)」「アレックス(テニス ウェア)」「スティーブ(スコットランド風)」「アレックス(スウェーデン風)」を採用。
そして残りの2つはゾンビとエンダーマンで、通り名もそれぞれ夜の徘徊者、果ての世界の住民に変わる。特にエンダーマンは本人たちのように手足が細い特別仕様となっている。(当たり判定は変わらない)
ただし、ファイタースピリットは「スティーブ」「アレックス(Minecraft)」の2種類のみ。(ゾンビとエンダーマンも普通のスピリットはある。)
勝ちあがり乱闘「世界の果てを求めて」
ROUND | 敵 | 備考 | 元ネタ |
---|---|---|---|
1 | ゾンビ×8 | 軍団戦(3体ずつ)。3体目と6体目はスモール・20HP、4体目と8体目は10HP、それ以外は20HP | ゾンビ |
2 | ワリオ×4 | 味方:むらびと、ロボット(ジャイアント) | 略奪者(ワリオ)、村人(むらびと)、アイアンゴーレム(ロボット) |
3 | リンク×3(40HP、通常必殺ワザ多用) | スケルトン | |
4 | ピット×3(スモール、10HP)、ルフレ(70HP) | 軍団戦(3体ずつ) | ヴェックス(ピット)、エヴォーカー(ルフレ) |
5 | カービィ×2(ジャイアント、50HP)、キングクルール×2(スモール、25HP) | ガスト(カービィ)、ゾンビピグリン(キングクルール) | |
6 | エンダーマン×4(ジャイアント) | 軍団戦(2体ずつ) | エンダーマン |
BOSS | リドリー(ジャイアント、200HP)、エンダーマン×2(スモール、20HP) | エンダードラゴン(リドリー)、エンダーマン(エンダーマン) |
原作の敵モブとの戦いを再現したルート。ROUND2・6以外は体力制。
全ルート中、相手の数が最も多い。ジャイアント戦が続くROUND5以降が鬼門。
全員参戦イラスト
鉄のツルハシで地中を掘り進めて合流。
余談
二次創作で良く見られた「関節がしなやかに曲がる」ということもなく、首・肩・腰の部分しか動かないなど、原典におけるジャンプやスニークなどの動きをそのまま取り入れている。
表情の変化もまばたきのみで、いかなる状況でも常に真顔。
ふっとばされた時のモーションは回転せずに足をバタバタさせるという、通常の落下か転落なのかが分かりづらいもの(スクリューアタック改装着時のジャンプでは体を丸めている)で、倒れたときはこのお方もびっくりな挙動を見せる。
他にも、ジャンプしながら手を振る、屈伸するようにお辞儀をする、(木材採取のために)上に向かって斧を振るうなど、マイクラプレイヤーなら誰しもがやりそうな要素や、
ジャストシールドで盾を構える、眠らされるとベッドを置いて寝る、おっとっと(ガケの上に立っている状態)では高所作業でよくやるスニークモーションをするなど、あらゆる面において徹底的な原作再現がなされている。
ちなみに原作の公式トレイラーでは、ゲーム中で見られないアグレッシブな動きで表情も変わるスティーブやアレックスが登場しているが、あちらでも肘・膝などゲーム中で曲がらない部分は曲げないことは徹底されている。
桜井氏によると、グラフィックやモーションは非常に楽な部類だが、ブロックを使うだけでなく、積み上げて戦うファイターでもあるため、制作に際してはプログラマーが一番地獄だったらしい(新ステージのみならず、既存のステージ全てにブロックの設置を前提にした調整が必要となるため)。
それ故に不具合も多く、Ver.9.0.1からVer.12.0.0にかけて数多くの修正が行われた。
前述の通り応用の効きやすい多彩な技を使うテクニカルなファイターだが、意外にも原作にあった弓矢、トライデント、クロスボウなどの飛び道具は一つも持ってなかったりする。
特に弓矢はマイクラの中でも剣に並ぶ代表的な武器である為、意外に思う人も多いだろう。
恐らくは基本的な飛び道具が収まる通常必殺技の位置に採掘がある上に、スティーブ自体かなりキャラパワーの高いファイターであるため飛び道具まで持たせると強くなりすぎると判断してカットされたと思われる。
関連タグ
プレイヤー(Minecraft) スティーブ(Minecraft) アレックス(Minecraft)