曖昧さ回避
- 『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』に登場するファイター
- 『バンジョーとカズーイの大冒険』の登場人物「バンジョー」と「カズーイ」のコンビタグ
本記事では1.について記載する。
ちなみに『バンジョーとカズーイの大冒険』の海外表記は『Banjo-Kazooie』である。くれぐれも間違えないように。
概要
2019年6月12日の『Nintendo Direct E3 2019』で、『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』(以下、『SP』)の有料追加コンテンツ第3弾として、レア社のゲーム『バンジョーとカズーイの大冒険』の主人公コンビであるバンジョーとカズーイが任天堂タイトルに約19年ぶりに復活することが発表された。
第2弾の勇者との同時発表で、配信日は勇者配信のおよそ1か月後となる2019年9月5日。
ファイター番号は73、通り名はのほほんアニマルズ。
任天堂から他社(Microsoft)へ移籍したキャラクターが大乱闘スマッシュブラザーズシリーズに参戦した唯一のケース。
参戦ムービーもこれを踏まえた内容で、レア社つながりでコングファミリーが出迎えており、どこかで見たような流れで変装していたダックハントをノックアウトし堂々と登場、それを見ていたドンキーコングたち(と視聴者たち)は大歓喜。
ちなみにこのムービーではキングクルールが宿敵であるはずのドンキーの自室で盛大に爆睡しており、一緒に唖然としたり歓喜したりしていた。「お前ら宿敵同士だろなんで仲良いんだよ」と思った人も多いかもしれないが、この現象は『スーパードンキーコング』の裏を知り尽くしている人ならば納得がいくはず。
英語版での「参戦!!」の表記は「Banjo-Kazooie are Raring to Go!」。「今か今かと待ちきれない」という意味で、おそらく「レア社」と掛けている。非常に秀逸な言葉選びである。
デザインは『バンジョーとカズーイの大冒険』と『バンジョーとカズーイの大冒険2』をベースに現代風にアレンジしたもの。
声は原作シリーズのものをそのまま使用している。いわゆる「那覇☆(Gu-huh!)」も健在。
紹介映像
特徴
先に登場したジョーカーや勇者と比べると、複雑な要素は少なめ。
原作と同じく、基本的にはバンジョーが主体となり、カズーイが全身を使って補助を行う。
カズーイダッシュ、くちばしアタック、ローリングアタックといった原作で使用されていたアクションが多く取り入れられている。
横スマッシュ攻撃の「ハリセンカズーイ」は、バンジョーがカズーイを使って敵をぶっ叩くというもの。
れっきとした原作再現ではあるが、参戦ムービーで使われていたのも相まってその絵面に衝撃を受けたプレイヤーも多いようだ(ちなみに、原作では特殊な条件を満たさないと使えない隠し技だった)。
『ディディーコングレーシング』で重量級扱いだったこともあり、『SP』でも体重が重く(106)ふっとびにくい。
また、カズーイダッシュのおかげで走行速度も89体中12位とかなり速い。
しかし、それ以外の機動力は総じて平均以下で、特に走行初速はワースト8位タイ。空中ジャンプが2回できるものの、総合的なジャンプ力は89体中37位と平凡で、3回以上ジャンプできるファイターの中では最も低い。
必殺ワザ
“ ” 内の説明文はスマちしきから引用。
- 通常必殺ワザ:タマゴミサイル / タマゴばきゅーん
“ カズーイの口から、タマゴを発射する。
タマゴは、地形に落ちるとバウンドし、相手に当たると破裂する。 ”
“ ボタン長押しで、バンジョーがカズーイを抱えたタマゴばきゅーん状態になり、
タマゴをすばやく連射する。 ”
“ タマゴばきゅーん状態は、他の必殺ワザ、シールド、しゃがみ入力で解除できる。
入力したボタンを押しっぱなしにすると、そのまま必殺ワザやシールドにつなげられる。 ”
“ タマゴの威力は、連射し続けると下がってしまう。
最大2段階下がるが、タマゴばきゅーん状態を解除しておくと、元に戻っていく。 ”
- 横必殺ワザ:ワンダーウイング
“ きんのハネを消費して、無敵状態で突進する。
強力な体当たりで、復帰にも役立つが、ハネがなくなると発動しない。 ”
“ 突進中は、相手の攻撃を受けてもダメージを受けず、ひるまない。
ただし、シールドで防がれると、スキだらけになるので注意。 ”
“ きんのハネは、通常は5枚、サドンデスでは1枚使える。
消費したきんのハネは、ミスになるまで回復しない。 ”
“ 体力制の時は、最初の体力によって、
使えるきんのハネの枚数が変わる。 ”
- 上必殺ワザ:ショックジャンプ
“ ジャンプ台で、まっすぐ真上に跳び上がる。
落下に転じた後、自由に移動や攻撃ができる、珍しいワザ。 ”
“ 足元にジャンプ台を呼び出してジャンプする時、
ボタン長押しで力をためると、より高く跳べる。 ”
“ 落としたジャンプ台は、相手にぶつけることができる。
攻撃力は、ためても変わらない。 ”
- 下必殺ワザ:おケツタマゴ
“ 後ろ斜め上に向かって、カズーイがばくだんエッグを発射する。
おしり側に発射するので、向き直ってから撃とう。 ”
“ ばくだんエッグは、タマゴの形に沿ってはずむ。
また、拾って投げることができるが、時間経過で爆発すると、自分もダメージを受ける。 ”
“ 前のばくだんエッグが残っている間は、新しいばくだんエッグを発射できない。
再度ワザを出そうとしても、スキができてしまう。 ”
ばくだんエッグは、相手も拾って投げることができる。
- 最後の切りふだ:ジンジョネーター
“ 地面から、石像を呼び出す。相手に当たると、石像の中からジンジョネーターが覚醒。
ジンジョーたちと共に、相手に高速の連続体当たりをくらわせて、ふっとばす。 ”
一度に巻き込める相手は1人のみ。
その他
ステージ「クルクルやま」
名前に「クルクル」が入っているからか、ステージそのものがクルクル回転するギミックがある。
グランチルダ、ボトルズ、マンボ・ジャンボ、チューティ、ジンジョーといった、桜井政博曰く「かわいそうな人」たちがゲストとしてステージを彩ってくれる。
ちなみにザコキャラのバズボムだけは「ふわふわ浮けるという理由から『SP』に参戦できたラッキーな人」らしい。
楽曲
原曲を含め10曲を収録。カントリー風の曲を対戦に落とし込むため、なんと7曲が新規アレンジ。
そのうち「クルクルやまのふもと」はGrant Kirkhopeによるセルフアレンジで、海外の音楽家がスマブラ用のアレンジ曲を手掛けるのは初めて。
カラーバリエーション
カラーバリエーションは、『バンジョーとカズーイの大冒険』の他キャラクターを模したものや、『バンジョーとカズーイの大冒険2』のマルチプレイヤーモードの「シューティング」に登場する色違いを意識したものが多い。
2P | バンジョーはマンボ・ジャンボ、カズーイは『ガレージ大作戦』風 |
---|---|
3P | バンジョーはボトルズ。カズーイは『バンジョーとカズーイの大冒険2』の2Pカラーにやや近い |
4P | カズーイは『バンジョーとカズーイの大冒険2』の4Pカラーにやや近い。バンジョーは強いて言えばまともだった頃のアイツか |
5P | バンジョーは白熊のボギー、カズーイは現実のジェンツーペンギン風 |
6P | バンジョーは『バンジョーとカズーイの大冒険2』の4Pカラー。ただしそのままだとマズいためか、パンツの色が変更されている |
7P | セパレートパッドの色の組み合わせ。バンジョーは『バンジョーとカズーイの大冒険2』の3Pカラーとも一致する |
8P | グランチルダ |
勝ちあがり乱闘「ぼくらでこぼこパートナー」
ROUND | 敵 | 備考 |
---|---|---|
1 | ダックハント | バンジョー&カズーイの真似なのか、8Pカラーで登場 |
2 | ロゼッタ&チコ | |
3 | アイスクライマー | |
4 | リンク、ゼルダ | リンクは息吹の勇者服 |
5 | フォックス、ファルコ | それぞれ8Pカラー(銀色の毛)と6Pカラー(黒毛) |
6 | ディディーコング、ドンキーコング | レア社つながり |
BOSS | マスターハンド&クレイジーハンド |
前半は二人一組のファイターとの1on1、後半は文字通りの1on2。マスターハンド・クレイジーハンドもホンキ度に関わらず両方出てくる。
ROUND5まではバンジョーとカズーイの大冒険シリーズの音楽に合わせてステージが選出されている。
全員参戦イラスト
同じく二人一組のアイスクライマーの隣に登場。
公式サイトの両端がループしているものだと、すぐ近くにダックハントもいる。
余談
実はバンジョーとカズーイは、『大乱闘スマッシュブラザーズDX』の時点で登場する予定があった。
ゲーム雑誌「NintendoDREAM」の当時の特集によると、(当時の技術では)プレイヤーキャラとして入れるのは無理だったためフィギュアとして登場させる予定だったが、スケジュールの都合でカット。
さらに『大乱闘スマッシュブラザーズDX』発売の翌年にレア社がMicrosoftに買収され、そのままお蔵入りになったと言う(参考ツイート)。
また、バンジョーとカズーイの大冒険シリーズやスーパードンキーコングシリーズの他にも、『ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ』ではゴールデンアイ007』から「モーションセンサー爆弾」、『大乱闘スマッシュブラザーズDX』では『パーフェクトダーク』から「センサー爆弾」と「スパイクローク」がアイテムとして登場していた(『Super Smash Bros. Melee』(海外版『大乱闘スマッシュブラザーズDX』)ではタイトルが伏せられ、センサー爆弾は『ゴールデンアイ007』のものに差し替え)。
その後、任天堂がレア社を売却したことにより、『大乱闘スマッシュブラザーズX』からはセンサー爆弾がスマブラオリジナルのデザインとなった。スパイクロークは廃止されているが、スペシャル乱闘などで「みえない」として名残が残っている。
『バンジョーとカズーイの大冒険』および『バンジョーとカズーイの大冒険2』ではアートワーク用の3Dモデルが用意されたキャラが少なく、そのままだとクオリティの差に支障をきたしてしまうためか、同シリーズからのスピリットは本作における3Dモデルをレンダリングしたものが大半を占める。
この参戦をきっかけに、レア社関連の任天堂作品の権利整理を行ったのか『NINTENDO 64 Nintendo Switch Online』に『バンジョーとカズーイの大冒険』や『ゴールデンアイ』が配信されることとなった。
関連タグ
ファイター(スマブラ) バンジョー(バンジョーとカズーイの大冒険) カズーイ
他社組:ただし純粋な他社キャラではなく、レア社の経緯から考えると”元”任天堂キャラクターである。
ダックハント(ファイター):同じく常に一心同体のファイター。ただしあちらは厳密にはトリオである。