じつは カービィたちより 先に この世界に来ていた
デデデ大王! ビースト軍団と 手を組んだとか…
それにしても、ワドルディたちに ひどすぎない?
おなじみの ガウンも この世界のくらしに 合わせ
ワイルドになって、なんだか すっごく 強そうだっ!
概要
『星のカービィディスカバリー』に登場するデデデ大王の姿。
実はカービィたちより前から『新世界』に迷いこんでおり、その間にビースト軍団の幹部になったという。いつものガウンも環境に合わせてか、デザインが豹柄かつ野生的になっている。顔にも頬に赤いペイントを施している。
しかし、目が赤かったり、元々家来であったはずのワドルディ達を容赦なく引っ捕えるなど、明らかに様子がおかしい(戦闘前に、ワドルディが彼に向かって必死に訴えかけるシーンがある)。
自慢の高いパワーはワイルド化によって更に磨きがかかり、戦い方も3D化に伴いより豪快になっている。
戦闘
1戦目(まさかのビーストキング)
ワールド4「ホワイティホルンズ」のボス「宿敵の暴君 デデデ大王」として、奥の城跡で待ち構えている。
最初は2体のゲンシガルルフィをけしかけてきて、それらを蹴散らすか無視してデデデ大王を攻撃することで本格的に襲い掛かってくる。
攻撃パターンはハンマーによる攻撃、高空ジャンプ、スライディングと過去の大王戦と変わらないため、彼と戦い慣れているプレイヤーならさほど苦戦することはないだろう。ただし、高空ジャンプは着地時に衝撃波を発するので、出てくる星を吸い込もうとして返り討ちにあう事もある。
しかし、体力が40%を切ると、落としたハンマーを拾わず城の窓際に移動。そこから自身の身の丈以上ある巨大な柱を装備して第2段階へ移る。
こうなると柱で地面を叩きつけ、地割れの範囲に尖った氷を呼び起こす「エンド オブ アイスエイジ」、柱をぶん回す「NEW WORLD アタック」・「NEW WORLDスイング」といった行動をするようになり、喰らえば大幅に体力を削られてしまう。しかも地割れ攻撃はジャンプによる回避ができない上に範囲がとてつもなく広いため、急いで地割れの範囲外へ避けるしかない。
なお、吸い込み攻撃を使ってこないので、すべての攻撃がアイスのこちこちガードやギガントソードのシールドで完封できる。しかし、ガードを使わないのがワドルディ救出の条件の1つであるので注意(あくまでガードでデデデの攻撃を防ぐのが禁止であり、緊急回避はOK)。
この猛攻を凌ぎ、デデデ大王を倒すことでワドルディ達を助け出せる。
ところが、初回クリア時にはリザルト画面の後ろで倒したはずの大王が檻を持って起き上がって……。
2戦目(王の御前)
大王の不意打ちで捕まってしまったエフィリンを助け出すべく、ビースト軍団の本拠地である6面「レッドガル禁足地」へ殴り込んだカービィ。
立ちはだかるビースト軍団たちを倒し、最深部へ辿り着く。
そこで大王が待ち構えているのだが、なぜか戦闘前は苦しんでいる様子で……
エフィリンをさらい、レッドガル火山の ふもとで
待っていたのは、ワイルドな かめんを身につけた
デデデ大王だった! なぜエフィリンを さらったの
だろうか…? だれかから もらったという あやしい
かめんで、あばれくるう ビーストに なっていた!
振り向くと、彼は猪のような木製の仮面と2本のハンマーを装備し、「猛獣仮面 ワイルドデデデ」となっていた。
この形態では2本のハンマーによる乱打「ワイルドたたき」や、強化されたデデデトルネイド「ワイルドトルネイド」だけでなく、ハンマーで炎の衝撃波を発生させる「ワイルドスタンプ」、ハンマーを投げた位置に火柱を発生させる「ワイルドハンマー投げ」など火を操れるようになっている。
しかし、基本的な戦い方は変わらないので隙を見て攻撃を叩き込もう。
そして倒したと思いきや、ほんの少しだけ体力が残っており…
咆哮とともに起き上がったデデデは、なんと今度は武器すら持たず、狂った野獣のごとく四つん這いになり爆走する。
普段よりパワーやスピードが格段に上がっており、得意の吸いこみも吸引力が桁違いにパワーアップしている。こちらに向かって猛スピードで突進してくる「ビーストタックル」、地面を連続で叩いて火柱を出す「ビーストドラム」といった技を使ってくる。
ただし、暴走している分力の制御が効かないのか疲れる時間が第1段階より長くなっており、隙も多くなっている。的確に攻撃をかわし、隙を見て強力な攻撃を叩き込むと良いだろう。
その分第1段階も含めて攻撃範囲が広かったり、こちらを追尾する攻撃が多いので、被弾に注意。特に彼の放つ炎攻撃に当たらない事がワドルディ救出の条件の1つである。
なお吸い込み攻撃はレバガチャで脱出できるほか、強風の影響を受けないニードルで防げる。
激闘を制することで仮面が破壊され、ようやく正気に戻すことができる。
再会を喜ぶのもつかの間、ビースト軍団の戦闘員の大群が押し寄せてきたため、開いたエレベータへ逃げ込むことになったが、救助されたワドルディの1人が転んでしまう。
乗る直前、それに気付いたデデデはワドルディを助けるべく引き返し、閉まりそうな扉を押さえるカービィ目掛けて投げつけ、エレベータの中へ強引に避難させる。
扉が閉まる中、デデデは「オレ様の…出番だろーが!」と言わんばかりにハンマーを取り出し、1人ビースト軍団の追手を食い止めるのであった。
この一連の行動に、デデデに惚れ直したユーザーも多い。
その後は、カービィ達の活躍で世界に平和が戻り、プププランドとビースト軍団は和解し異世界交流を始めた。
自身も『新世界』は気に入ったようで、ワドルディの町で寝転がりながら家来達に世話されている。上述でデデデに助けられたワドルディも彼に惚れ込み、家来になっている。
戦闘BGM
1戦目・2戦目第1形態
正式曲名:「シャウト オブ デデデ」
作曲者:小笠原雄太
『星のカービィ スターアライズ』でのBGM「マッチョ オブ デデデ」(さらに大本は「デデデ大王のテーマ」)のアレンジ。曲名の通りデデデの咆哮のような音が含まれているのが特徴。
ちなみに『星のカービィ30周年記念ミュージックフェス』で明かされた情報によると、デデデの声を担当した熊崎信也ディレクターの地声が使われているとのこと(誰が呼んだか「シャウト オブ クマザキ」)。
なお、この曲は『星のカービィWiiデラックス』のHR-D3戦第2形態の戦闘BGMにも流用されることとなる。
2戦目第2形態
正式曲名:「BAD MASKED WILD:D.D.D.」
作曲者:下岡優希
近年ではデデデの本気用BGMとしてお馴染みとなった、「マスクドデデデのテーマ」のアレンジに変化する。この曲が単独でアレンジされるのは『星のカービィ トリプルデラックス』の「王位の復権:D.D.D.」以来8年振りであるほか、撃破後のムービー「オレ様の…出番だろーが!」にもフレーズが使用されている。
前奏が省略され、ループ直前のパートが「シャウト オブ デデデ」と同じフレーズになった。
こちらでもデデデのボイスは健在。上述のミュージックフェスの曲目「ハル研ドリームバンドによるデデデ大王フェス」でも名義こそ「マスクド・デデデのテーマ」だったが、ここのパートにて熊崎Dが乱入したことで実質的にこの曲になっていた。
このメドレーは『カービィのグルメフェス』にも「Kirby 30th Music Fest:ハル研ドリームバンド楽曲」として再録された。下岡氏本人は演奏に不参加だったのにもかかわらず作曲者を示す音符は全色出る(下岡氏以外のHAL研サウンドチームメンバーは全員参加している)ため、このアレンジを多大に意識している。
余談
- デデデ大王は他のキャラクターに比べ作品ごとのデザインの差異が大きいが、今作では丸っこい体に小さい瞳、尖った唇と全体的に『星のカービィ3』、『星のカービィ64』時代を彷彿させるデザインとなっているのが特徴。後にニンドリに掲載されたインタビューによると、カービィよりもディテールがある故にデザインが過去のを継承しつつもその作品の世界観と個性が出るように調整されており、今回はまん丸なカービィと対比して首と体がつながった三角形の「おにぎり」体型にしてビジュアル面からも恰幅のいい大王らしいどっしりとしつつユニークな感じに仕上がったという。そのため『星のカービィ3』や『星のカービィ64』のようなデザインとなったのは意識したわけではなく自然とそうなった結果らしい。
- それにしても、ビースト軍団がほぼ動物で占められていることや、最初は氷のステージのボスとして登場するあたり、やはり少なからずペンギンを意識しているのだろうか。
- デデデ大王といえば黒幕に洗脳・憑依されるのがシリーズお馴染みだが、クリア後の家来ワドルディとの会話によると今作でもやはりビースト軍団(というか本作の黒幕)に洗脳されていた事が発覚する。デデデ本人はカービィが部下のワドルディ達を助けていたのに、自分はただ操られて暴れていただけという事を気にしているようだ。
- 小説版では操られている間は他のビースト軍団のように雄叫びしか上げる事ができず、喋れなくなっていた。
- 2戦目に着けていた仮面を与えていたのは、ビースト軍団のボスである獣王レオンガルフであり、仮面には身に付けた者の思念を淀ませる力があった。レオンガルフはこれでデデデをパワーアップさせ、ラボ・ディスカバールへの侵入者を阻む門番に仕立てた模様(ただ、思念を操る力は黒幕が宿したものと思われる)。
- 小説版では、仮面には見るものをすべて敵と認識する洗脳を施されていた。
- なお、デデデ大王本人はいつも通りカービィとは宿命のライバルだと言い張っているようだが、実は『新世界』に迷い込み、洗脳される前までカービィに会えなくてかなり落ち込んでいた事が、ガチャルポンのフィギュアの説明文に記されている。ニンドリのインタビューによると実に数ヶ月は前から『新世界』で暮らしていたようである。
- 小説版ではバンダナワドルディと同時に『新世界』に迷い込み、空間のねじれによってカービィが来る数ヶ月前から彷徨っていたことになっていた。
- 実は今作では段階変更時に落とすハンマーは吸い込むことができる。吸い込めばもちろんハンマーカービィになる他、1回目の戦闘のお題にもなっているため是非吸い込んでみよう。
- クリア後に街にやってきたデデデ大王の元へ向かうと、なんとこの姿を模したハンマーの進化形態『マスクドハンマー』への進化が解禁される。クリア後専用コピーとあって、かなり強力なので、進化させたら裏ステージの攻略やコロシアムの攻略に役立てよう。
- 猪の仮面に二刀流の要素は、ゼルダの伝説シリーズのラスボス・ガノンを彷彿させる(特に二刀流は『ゼルダの伝説 時のオカリナ』のガノンや、『ゼルダの伝説 風のタクト』のガノンドロフと共通する。炎を操るのも、『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』などのガノンと共通する)。また、四足歩行で突進も、『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』の魔獣ガノンと共通し、ガノンも作品によっては暴走したガノンドロフが変身した姿とされており、ワイルドデデデも同じく暴走している。更には、両者とも作中の重要人物を攫っている。
- 同じワイルド系列であるワイルドエッジ、ワイルドフロスト、ワイルドボンカースの海外名がそのまま「Wild ○○○○」になっているのにもかかわらず、ワイルドデデデだけは何故か海外名が「Forgo Dedede」となっている。
- 「Forgo」はフェクト・フォルガの英名「Fecto Forgo」が由来なのだが、この時点では未登場なのでネタバレしてしまっている。
関連項目
メタナイトボーグ:同じくカービィのライバルの洗脳ボスであり、エリア4のボスとして立ちはだかり、後にエリア6にてボスの前座として登場する流れが同じ。さらには倒して正気を取り戻したあと、最終決戦に向けて協力してくれるのも共通している。
ガノンドロフ、ガノン:余談にも記述したが、ワイルドデデデと共通点が多い
嘴平伊之助:イノシシの被り物で二刀流、力技な攻撃スタイルで暴走気味など共通点がある。