概要
『星のカービィ スーパーデラックス』の「メタナイトの逆襲」にて初登場。
メタナイトが堕落に満ちたプププランドを変えるために建造した巨大な空中戦艦。
『メタナイトの逆襲』での活躍
艦橋前には2連主砲と呼ばれる大口径の実弾砲と高出力のビームキャノンを組み合わせた兵器が置かれ、他にも艦全体を多くの砲門で武装したまさに空を飛ぶ要塞である。
内部にはヘビーロブスターといった機動兵器も搭載しており、これらでプププランドを制圧するつもりであった。
しかし、内部に突入したカービィの手で2連主砲および甲板、両翼、そして動力炉であるリアクターを破壊されて航行不能に陥って墜落、海中に没した。
なお動力源はウィリーであり、リアクター戦では背景でウィリーが走っているのが見える。
その後、海中に沈んだ戦艦ハルバードは海中にてなぜか修繕されており、『参上!ドロッチェ団』や『毛糸のカービィ』、そして『ロボボプラネット』などにも登場している。
最終決戦艦ハルバードモード
正気にもどった メタナイトが ハルバードを
テイクオフ。それを スキャンした、
最終決戦艦モード。はかいした
物体を キャプチャーし Aで 放つ、
プラネットバスターを とうさい!
『ロボボプラネット』ではOPで果敢に「ハルトマンワークスカンパニー」の要塞に立ち向かうが全く通じず、逆に要塞の砲撃を受けて墜落してしまう。
しかし、最終決戦の頃に修復を果たし、ロボボアーマーにスキャンされ、ロボボアーマーが変形した事でカービィカラーになった「最終決戦艦 ハルバードモード」として最後の敵に挑むという最終決戦能力となる。かつてプププランドを制圧しようとしたハルバードが、全宇宙を救うためその翼を広げたのだ。
詳細は項目参照。
他のメディアミックスでは
アニメ版
メタナイト卿がプププランドに漂着してから部下とともに密かに建造していたものが最終盤で公衆の目前に明かされた。
本体のデザインはスーパーデラックスの頃に忠実だが、羽根が機械的で小型化されたため、空中戦艦よりも宇宙戦艦に近い外観になっている(後に『参上!ドロッチェ団』にて逆輸入される)。主な装備も2連主砲ではなく「重力波干渉砲」となっており、カービィでは一体を壊すだけで息切れするほどの敵の大型円盤「デスタライヤー」を一撃で撃破できる強力な破壊力を誇る(光線温度は3万度で対象物を溶解により破壊する)ほか、対空装備としてレーザー砲も装備。防御装備としてバリアシールド(展開中は攻撃はできない)も備える。
また、空間跳躍能力を有しており、約900光年をたった7分で移動できるが、その間は艦内に激しい振動、乗員に多大な負担が発生する。
劇中ではダコーニョ軍曹をはじめとしたプププランドの住民から集まった志願者とメタナイト卿、カービィ達(と忍び込んだデデデとエスカルゴン)を乗せてホーリーナイトメア社本部であるナイトメア要塞に攻勢をかけた。
スーパーデラックスに登場したヘビーロブスターは、ここでは魔獣として登場し、リアクターを破壊しようとしてくるが既のところでカービィによって破壊される。(99話)
その後デスタライヤーの大群をかいくぐりながらナックルジョーやシリカらの助力もありナイトメア要塞への侵攻こそ成功するものの、ナイトメアには主力の重力波干渉砲も通じず、狭い要塞内で移動もままならない中デスタライヤーや要塞内の砲台に集中砲火され航行不能となり、デスタライヤーを道連れに轟沈した。
因みにデデデとエスカルゴンは、デデデの資産を勝手に流用してハルバードを建造していたと決め付けて非難している。メタナイト卿がこの言い分に対して否定も肯定もしていないため、真相は不明である(少なくともデデデ城地下を無断でハルバード建造工廠にされたことには違いない)。
中はジョイフルトレインやファーストクラスには及ばないが、施設は充実しており、筋トレできるフィットネスジムではメーベルがバーベルを持ち上げたり、調理室ではカワサキがコックにあるまじきなインスタント食品歓喜シーン、医務室もあるがヤブイは重症患者が来ないかと不謹慎気味だった。デデエスは牢獄に入れられている。
ただし、エンジンルームはスーパーデラックスのリアクターではない。(見た目は原子力発電の核融合炉みたいなもの。)
漫画版
「メタナイトの逆襲」編(復刻版では3巻に収録)に登場。大まかな流れは原作と同じだが、海ではなくデデデ城に衝突しそうになっている。
メタナイト共々初登場は1巻第2話。第1話にてデデデ城を破壊したカービィに復讐すべく持ち出した。だがジェットモード状態のロボボアーマーとの戦いの余波でカービィに放った攻撃がデデデ城に直撃してしまう。
その後協力して城を修理したことで友情を感じて感謝、帰ろうとするもハルバードを離陸させた際にまたしても城に引っかかって破壊してしまった。
4巻ではデデデ大王がコンサートを開くため城壁のリフォームを行おうとマホロアに相談していたメタナイトだったが、彼本人には「城の壁を壊す」という部分を聞いてクーデターを起こされると勘違いされていまった。
カービィはデデデの頼みでニンジャをコピーして調査しに行った結果、上述の真意を知ることになる。しかし偵察用のカメラが壊れていたため、「コンサートを計画通り成功させるには人手がいる」「城の制服も良かった」「デデデ城の壁を切り刻める道具」とデデデは断片的にしかカービィ達の会話が聞こえずさらに勘違いされてしまう(太字がデデデの聞き取れた部分、「制服」は「征服」と誤解している)。
そして城に向かおうとハルバードを発進させるも、攻め込まれると思い込んだ錯乱状態のデデデに迎撃されかけてしまった。
5巻では登場早々空を飛んでいたカービィ&クーに衝突されてガラスが割れるという憂き目に遭っている。2人が見つけた卵から孵ったダイナベイビーを保護することになったが、何度も食べられそうになる、船内に糞をされるなどメタナイトは散々な目に遭っていた。
メタナイト初登場となった4巻の大長編にてこちらも登場。側面に「HAL」と書かれているデザインが特徴。本作のメタナイトはこれに乗って宇宙を旅している。
メタナイトはゲームやおもちゃでカービィを誘惑し、その隙に掃除機型の吸い込みマシンでコピー能力を奪おうと目論んでいた。だがカービィの吸い込みによって引き戻されて掃除機共々吸い込まれてしまう。
宇宙船が無くなってしまい落ち込んでいたメタナイトだったが、新しい宇宙船(カービィが改造したデデデ城)を貰ったことでカービィの友達となった。
8巻でも大長編で登場。夏祭りの実行委員長として尽力していたカービィだったが、空回りしすぎて当日でも皆に迷惑をかけてしまう。周囲の態度もよそよそしくなっていったことで傷ついたカービィは山へと逃げ出してしまった。自身を追いかけていったデデデ大王共々カービィは崖から転落してしまうが、メタナイトがマルクのワープ能力も駆使して戦艦ハルバードを発進させたことで事なきを得た。
実は頑張っていたカービィに感謝しようと皆はサプライズパーティーを計画しており、彼本人にはそのことを伝えたくなかったのが真相だった。メタナイトとマルクのお陰で、カービィ達は無事に会場に戻ることができたのだった。
12巻では2回登場。
第125話(刹那の見斬り回)では残り1個のプリンを賭けてカービィ&マホロアと対決していたメタナイトが持ち出したが、巨大すぎるあまりデデデ城の壁を破壊してしまった。その後も3人はスーパー能力やボス戦での技を乱発するなど白熱しまくり、最終的にデデデ城は倒壊した。
第130話ではマホロアがメタナイト用に作ったVTuberの3Dモデルという扱い。「戦艦そのものが喋る」という絵面の面白さ故か、視聴者達には結構ウケていた。
小説版
初期はハルバードとは別物の飛行船を使っていたメタナイトだったが、4巻「メタナイトとあやつり姫」で初登場。挿絵でのデザインは『ウルトラスーパーデラックス』に近いが細部が省略されている。
通信機能やワープ機能を揃えており、ポップスター外の星に向かう際に重宝されている。ただしワープ時には激しく船内が揺れるため、4巻ではバル艦長がワープすることを事前に周囲に伝えなかったことでメタナイトに注意されてしまった。
8巻「メタナイトと銀河最強の戦士」では偵察用の小型艇が付属していることが判明。14巻「虹の島々を救え!の巻」では3人乗りということも明かされたが、乗る人数が多すぎて無理矢理搭乗したためすし詰め状態になってしまった(最終的にワドルディ軍団やバル艦長達は地上に残ることになった)。
他作品ほどではないが本シリーズでも頻繁に周囲の被害を被ることが多い。『ロボボプラネット』を小説化した7巻「ロボボプラネットの大冒険!」では原作同様序盤で墜落させられた他、それ以前の5巻「プププランドで大レース!の巻」でもメタナイトが「レースの解説役をやってほしい」という頼みを承諾してウォーキーが叫んだことで、通信機のスクリーンが壊れてしまった。
15巻「スーパーカービィハンターズ大激闘!の巻」(原作には未登場)に至っては名前のみの登場だったが、カービィの音痴な歌で墜落させられてしまったことがカービィの台詞の中で言及されている。
30巻「メタナイトと魔石の怪物」ではワドルディのうちの1人に「しょっちゅう戦ったり墜落してる」とまで言われてしまった。
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
『大乱闘スマッシュブラザーズX』『大乱闘スマッシュブラザーズ_for_Wii_U』『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』では対戦ステージとして登場。
2連主砲からの砲丸やレーザー光線によるこちらへの攻撃もある。
また、『大乱闘スマッシュブラザーズX』『大乱闘スマッシュブラザーズ_for_Nintendo_3DS』ではフィギュアが、『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』ではスピリットが収録されている。
『大乱闘スマッシュブラザーズX』ではアドベンチャーモード「亜空の使者」にも登場し、ストーリー上重要な役割を担っている。
亜空軍がメタナイトから奪取し(その際、デデデが心ならずもメタナイトの足を引っ張ってしまったとのこと)、運用している。操縦しているのはMr.ゲーム&ウォッチと影虫製のコピー達。原作での装備の他、底部ハッチから亜空軍戦力の素材となる影虫をばらまく。
マリオとカービィが戦った空中スタジアムや天空ステージ、リュカとネスがいた荒廃した動物園、ヨッシーとリンクがいる森、デデデ城を襲撃し、スタジアムからカービィとピーチ/ゼルダを乗せて逃げたワープスターやフォックスが駆るアーウィン、果てはグレートフォックスまでも撃墜。
しかし、艦内に潜入したメタナイト・ルカリオ・スネークや、艦内に閉じ込められていたゼルダとピーチ、駆けつけたフォックスとファルコによってメタナイトの手に戻る。
その後、ガノンドロフ達が召喚した亜空砲戦艦に立ち向かうものの、あえなく撃墜されてしまう。だが、ハルバードの犠牲によって、内部から飛び出したファルコンフライヤー・スターシップ・アーウィン・ドルフィン初号機を亜空間へ突入させることに成功した。
ちなみに、この『大乱闘スマッシュブラザーズX』でデザインが変更された。後に『星のカービィ ウルトラスーパーデラックス』へと逆輸入され、以降の作品でもこれに準じたデザインとなっている。
余談
上記のように出演している作品は多いのだが、その一方で出演する度にほぼ毎回墜落及び破壊されている。『参上!ドロッチェ団』に至っては『スーパーデラックス』にで墜落されたこともあってか既に海中に没しているし……。
『ウルトラスーパーデラックス』では二度も沈められる&所有者であるメタナイトにまで沈められる、『ロボボプラネット』ではOPで数秒しか経たない内に墜落させられる等、最近は傍から見ているとその有様がネタにしか見えなくなってくる。どうしてこうなった。
さらに『毛糸のカービィ』に追加要素を足した『毛糸のカービィプラス』においてはミニゲームとはいえ上記のUSDXより約11年ぶり二度目の所有者による襲撃を受けた。こちらではミニゲームの進行のため、2連主砲は確実に破壊される。プレイヤーの腕前によってはリアクターも…(因みに本編でもシューティングでリアクターと戦う)。
…と、ここまでの内容を見ると弱そうに感じてしまうが、実際の戦闘力はかなりのものである。
『メタナイトの逆襲』においては、カービィの一度目の侵入時にはヘビーロブスターで足止めした隙にエンジンに点火して吹き飛ばし、ワープスターで再度侵入を試みた際には対空砲で隙をつくり、2連主砲で撃墜するなど、実に2回もカービィの侵入を阻んでいる。
その後ワープスターでの侵入は困難と判断したカービィはダイナブレイドに乗って対空放火の中を強行突破し、なんとか侵入に成功したものの、その際にダイナブレイドは撃墜されており、あと少し2連主砲のビームが命中するのが早ければ、侵入に失敗し、更にハルバードへの侵入手段を完全に失う可能性があったという、カービィとしてもかなりギリギリの勝負であった。
カービィの白兵戦能力は非常に高く、どんな要塞だろうと侵入された時点で実質詰みのようなものなので、その侵入を2回も防ぎ、3度目もあと少しのところで防げたことを考えれば、ハルバードの実力(特に対空戦闘能力)は非常に高く、もっと評価されるべきであると言えるだろう。
初期のハルバードのデザインは艦体が丸く膨らんでおり、艦橋のデザインも巻き貝に似たようなデザインだったが、『大乱闘スマッシュブラザーズX』以降は艦体や艦橋のデザインが実在する戦艦に近いものに変更されている。
尚、『ウルトラスーパーデラックス』で綴りが「HALBERD」から「HALBIRD」に変更されている。
関連BGM
スーパーデラックス
外部エリア
正式曲名:「戦艦ハルバード:甲板」
作曲者:石川淳
スピード感のあるアップテンポな曲で、本作の楽曲の中でも人気が高い。
『デデデ大王のデデデでデンZ』ではレベル6の課題。スピードを落としている。
内部エリア
正式曲名:「戦艦ハルバード:艦内」
作曲者:石川淳
甲板と比べると重厚感溢れる雰囲気であり、クライマックスに向けたシリアスなストーリー展開に合わせた一曲。
最後には「カービィ凱旋のテーマ」のフレーズが入っている。
参上!ドロッチェ団
正式曲名:「伝説の戦艦ハルバード」
4-4と8-1で流れるBGM。
『スーパーデラックス』のマップBGMの前奏から始まり、『カービィのエアライド』の「伝説のエアライドマシン」のアレンジへ移行する。
大乱闘スマッシュブラザーズX
正式曲名:「メタナイトの逆襲」
編曲者:岩垂徳行
甲板→艦内のメドレー。
ジャズとロックを組み合わせたテイストとなっており、カービィシリーズのアレンジ楽曲の中でも高い人気を誇る。
毛糸のカービィ
正式曲名:「せんかんハルバード」
編曲者:安藤浩和
タッチ!カービィ スーパーレインボー
正式曲名:「伝説の戦艦ハルバード」
サウンドテスト限定曲。
『参上!ドロッチェ団』バージョンの新規アレンジ。
フルートをメインに使ったジャズ風のアレンジとなっている。正式曲名は本作で判明した。
毛糸のカービィプラス
サブゲーム「メタナイトスラッシュ」のBGM。
こちらも『大乱闘スマッシュブラザーズX』と同様に甲板→艦内の順番でアレンジされているが、各フレーズがスタイリッシュなテイストになっている。
カービィのグルメフェス
正式曲名:「Revenge of Steel Wings」
編曲者:安藤浩和
こちらは『大乱闘スマッシュブラザーズX』や『毛糸のカービィ プラス』とは異なり、艦内→甲板の順番となった。
関連タグ
星のカービィスーパーデラックス メタナイト バル艦長 メタナイツ
ギガント…恐らく元ネタ。
宇宙戦艦ヤマト…アニメ版の装備などの元ネタ。
モアイ…パロディウスシリーズにこれと似たモアイ戦艦が登場する。