概要
初出は『星のカービィ スーパーデラックス』のゲームモードの1つ「白き翼ダイナブレイド」。
タイトル通りの白い翼と風切り羽に頭部や羽一部は虹色、胸の辺りに青い水晶のような部分があるという、美しい見た目とは裏腹に鋭い眼光と猛禽類のような嘴と爪を持つ怪鳥。巨体ながらにジェット機のごときスピードで飛行し、鋭利な刃のような羽によってただ通りすぎただけで山をも真っ二つにしてしまう。
突如としてプププランドの作物を荒らし回り、カービィが退治に向かうことになる。
同ゲームモードのラスボス。ちなみにメスである(キャラクター大図鑑より)。
オリジナル版では戦闘BGMが他のボスと同じだったが、リメイク版ではワムバムロックと共に「巨大ボスとの戦い」に変更されている。
後述のエアライドにてダイナブレイドが出現した際のBGMとほとんど同じであるため、エアライド経験者は懐かしい気持ちになったことだろう。
戦闘能力
飛行能力を生かした攻撃を主とし、ガードを無力化する鷲塚み攻撃も持つ。
この他にも口から空気弾を吐く、首を勢いよく伸ばして攻撃するといった鳥らしからぬ攻撃方法も。
一番の大技は戦闘開始時の登場の際にも見せた飛行からの突進攻撃。突然、飛び立って姿を消した後に画面奥からカービィ目掛けて猛スピードで突撃してくる。
シナリオの難易度自体は高くはないため、大したことはないと思われがちだが、ダメージを与えられるのは若干高い位置の頭部のみに限られるため、一部のコピー能力では攻撃が制限されてしまい、加えて上記のようにガード貫通攻撃まで持っているため甘く見ていると痛い目を見る事になる。
ただし、全体的に隙が多く上記の突進攻撃も迫力の割には狙いが大雑把なので避けるのは容易い。
ダイナブレイドの強そうな外見に臆さずに冷静に対処すればそこまで苦戦する相手ではない。
倒すと、オリジナル版では飛行突進時のグラフィックでひっくり返るというかなりヘンテコな描写だったが、リメイク版では目を閉じてうつ伏せに倒れる専用のグラフィックが用意されている。
結末・その後
死闘の末にダイナブレイドを倒して先に進むと、3羽のひな鳥(ダイナベイビー)が巣におり、作物荒らしは子供たちを養うためにやっていたことが判明。
事情を察したカービィはウィスピーウッズの所に連れて行き、大量のリンゴをプレゼント。
そのおかげもあって自力で飛び立てるようになるまで成長すると親鳥と共に夕日に照らされた海原の向こうへ去っていった。
この一件で恩義を感じたのか、メタナイトの逆襲で再登場した際には戦艦ハルバードから落とされてしまったカービィ(とヘルパー)を背に乗せ、ハルバードを追跡。砲撃をモロに受けるが耐え抜いて持ち前の飛行能力でハルバードに追いつきカービィを無事に送り届けた。最終的に撃墜されてしまうもののカービィへの恩返しは十分果たせたと言えるだろう。
なお、リメイク版のUSDXで追加された新モード「メタナイトでゴーDX」におけるレベル2のデモムービーにも登場するのだが、カービィと戦った時のように特に何かしら悪さをしでかした描写がない為、見る人によってはメタナイトがダイナブレイドを一方的に襲ったようにしか見えない。
しかし、撃破後のデモムービーでは何事もなかったかのように一緒に空を飛んだり、ダイナベイビー達と共に空の彼方へ飛び去るダイナブレイドを見送っている。
カービィのエアライド
アイテムを拾ってマシンを強化するゲームモード「シティトライアル」のイベントで出現する。原作同様に頭を攻撃すればアイテムを手に入れることができる。しかし、プレイヤー達からは別の意味で最も恐れられている。それが、クリアチェッカーで「ダイナブレイドに踏まれる」という課題があるため。ダイナブレイドの着地場所は完全ランダムで、しかも、運が悪ければ建物の上にも降りてくるため非常に難しいことで有名。
漫画版
デデデでプププなものがたり6巻では、三つ子のダイナベイビーの卵をひょんな事からカービィに持ち去られてしまう(クーとの空中散歩を猛スピードで行い、たまたま卵がカービィに引っかかった)。
卵から孵ったベイビー達に親と思い込まれて育児に励むカービィだが、しばらくして母親のダイナブレイドと再会。
カービィは親心が芽生えた為かベイビー達を母親の元に返すのを拒んでいたが、仲間達からの説得で返す事に。
これで一件落着……と思いきや、ベイビー達は空気を吸い込んで浮遊する、騒音レベルの歌をうたう、異常な量のご飯を要求するなどカービィのぶっ飛んだ行動ばかりを真似するようになってしまっていたのであった。
「あのカービィ!! いったい、どんな育て方したのよ!!」
カービィのせいでダイナブレイドが被害者になってしまったというオチである。何気に「ベイビーたちに大量の食べ物を与える」「自力で空を飛べるようにする」という役回りは果たしている。
アニメ版
アニメ版では、100年に1度目覚めると言われる、幻の鳥という設定となっている。
ウィスピーウッズと同じく、ゲーム版とは桁違いに強く、金属の翼で音よりも早く飛ぶらしい。その強さは高速で飛行するだけで、周りの木々や動物、建物を風圧で一瞬で吹き飛ばし、平原を一瞬で荒れ地にするほどの自然災害レベルである。
また、カービィやデデデ等と同じく、3DCGが使用されている。
険しい岩山に巣を作り、普段はヒナのダイナベイビーのエサを集めるために飛び回っている。
カービィに襲いかかる事もあるが、いずれもデデデに騙されていたり、ヒナの身に何かがあった時であり、誤解が解ける事で和解している。
登場話数の合計は11話。
初登場の7話ではデデデの策略で、カービィが自身の産んだタマゴを食べてしまったと勘違いし、彼を襲う(あながち食べようとしていたことは間違いではないが)。
しかし、自身のヒナ『ダイナベイビー』が無事孵化していたことを知って涙を流し(リマスター版だと分かりやすい)、カービィがダイナベイビーにバナナをあげてる様子を見て、彼と和解する。
23話では、何者かによってダイナベイビーが攫われてしまったため、再びププビレッジを飛び回っている(彼の高速飛行で、林業をするモブキャピィやヒツジが吹き飛ばされている)。また、フームがダイナベイビーに「ママのいるおうちに帰りましょう」と言っているので、明確にメスであることが分かる(タマゴ産んでる時点でメスではあるが)。
その後、ダイナベイビーの鳴き声を聞き、目の前を偶然通ったカービィをヒナをさらった犯人だと勘違い(カービィはタマゴを食べようとした前科があるので疑われても仕方がないが)、彼を追ってデデデ城まで飛んでいく。
そして、ダイナベイビーを攫った犯人がデデデだとようやく理解するや、ヒナを檻から出して助け、鋭いツメでデデデ達を掴んで投げ落とし、ヒナを背中に乗せて巣まで飛び去っていった。
64話の年始特番『新春ビッグクイズショー』では第3問目に、魔獣ではないのに問題の選択肢として登場している。
87話では、魔獣『クロウエモン』と化したボスカラスによってヒナが人質(トリ質?)にされてしまい、自身もヤツにビームで攻撃されてしまう。
ヒナがウィングカービィによって助けられたあとは、クロウエモンを自身の翼で叩いて吹き飛ばし、元の姿に戻している。
それ以外の回では、自身の巣でまだ幼いヒナを守っているシーンが多い。
小説版
名前のみの登場。美しいトサカの羽根は一枚だけでもかなりの値打ちものになると言われている。
オリジナルキャラクターとして似たような巨大な鳥のアクティブレイドという鳥が登場し、そちらの子供はダイナベイビーそっくりである。
関連項目
星のカービィ スーパーデラックス ウルトラスーパーデラックス カービィのエアライド