概要
ゲームキューブ用ソフト『カービィのエアライド』の対戦モードの一つで、同作で屈指の人気を誇る。
広大なオープンワールド状のコースである「シティ」でアイテムを集めてエアライドマシンを強化し、
一定時間(3~7分)後に行われる最終決戦「スタジアム」での勝利を目指すモード。
ゲーム開始時はライトスターに乗っている。コース内にある別のエアライドマシンに乗り換えることもできる。
エアライドマシンを乗り換えたときに能力アップのアイテムを取りすぎている場合、乗り換えたマシンの元々の能力に見合わないアイテムを排出してしまうことがある。
コンテナの色は三種類あり、青がステータス変化のあるアイテムや体力回復する食べ物、緑が即効系のアイテムや攻撃系のアイテム、赤がコピーパネル(たまに伝説のエアライドマシンのパーツ)がそれぞれ入っている。
また、特定のパーツを3つ集めると、強力な「伝説のエアライドマシン」であるドラグーンとハイドラに乗ることができる。
シティでは様々なイベントが発生し、またアイテムや伝説のエアライドマシンを巡ってプレイヤー間でのバトルが避けられない仕様である。ほかのプレイヤーから逃げてひたすらマシンを強化するもよし、相手のマシンをぶっ壊してマシンやアイテムを奪うもよし。
ただしスタジアム戦の決定はランダムなので、誰が勝つかは最後まで分からない。
駆け引きと運が要求される良質の友情破壊ゲーである。
また、好きなマシンを選択しスタジアムだけを楽しむ「スタジアムモード」、好きなマシンでシティ内を自由に走り回る「ドライブモード」も存在する。
エリア
- ビル地区
島の中央に位置するビルが並んだスタンダードなエリア。
- 地下エリア
ビル地区から火山地区まで広がる地下道。
ドライブモードでは、ここに全てのエアライドマシンが置かれており(ドラグーンとハイドラはクリアチェッカーで乗れるようにしないと出現しない)、自由に乗り換えが可能。
また、ドライブモードでのみ破壊されたマシンはここで復活する。
- 四層地区
マップの右下に位置する4段の階に分かれた立体建造物。上の階へはジャンプ台で行く。
外へ出るときはダッシュプレートで長距離飛行ができる。
- 火山地区
マップの左上に位置する2つの火山がそびえているエリア。周りから飛び出す火炎竜に当たると
大ダメージを受けてしまう。火山の火口や、地下から空中庭園、または市街地の地下に行くことが
できる。
- 森林地区・平原地区
マップの左下に位置する森や川があるエリア。森の中にはウィスピーウッズがおり、何度か体当たりすると泣き出す
川の下流へ行くと水車で台地の上に上がれる。ここから地下へ行ける。
- 城
マップの右上に位置する白い城。中にはシャッターで閉ざされた箱があり、下記のイベントでたまに開くことがある。中身はランダムだが、同じアイテムが6つ入っている。
城のてっぺんには花が一輪咲いているという小ネタがある。
- 廃屋地区
ピンク色の地面の上に、廃屋がたくさんあるエリア。通常モードで全て壊すと、クリアチェッカー上でハイドラパーツが1つ手に入る。
- 空中庭園
島の上空にある足場。火山で吹っ飛ばされたりしないとここへは行けない。
イベントで出現する円盤にたどり着くにはほとんどの場合、ここを経由しないと行けない。
イベント
街に様々なイベントが発生する。レアアイテムを手に入れるチャンスがある可能性もある。
ちなみに、イベントのある・なしはオプションで設定可能である。
- スタジアム予言
最終決戦のスタジアムの内容について予言してくれるだけのイベント。ただし、外れることもある(攻略本によると外れる確率は約20%)ので注意が必要。
- ダイナブレイド襲撃
街のどこかにダイナブレイドが出現する。ダイナブレイドは特定の場所に着地後、動かずにその場で待機する。
ビルの屋上などから滑空して頭部に体当たりするか、コピー能力を頭にヒットさせればアイテムを落とす。逆に体に触れてしまうとダメージを受ける。
三回ダメージを与えると強制的に去り、オール↑等のアイテムを残して行く。
ダイナブレイドを倒すならゴルボールがおすすめ。
BGMは『初代』の「キャッスルロロロ」のアレンジ。アニメ版では「撃滅!ナイトメア大要塞」というタイトルが付けられているほか、『ウルトラスーパーデラックス』では「巨大ボスとの戦い」、『みんなで!カービィハンターズZ』では「強大なボスとの決戦」というアレンジが登場している。
- メテオ飛来
炎を纏った巨大な隕石が街に数個落下してくる。隕石は落下後大爆発し、爆風に巻き込まれると大ダメージを受ける。しかし、爆発後は必ずステータス変化系アイテムを残す。
比較的大きい隕石(落下速度は遅め)と小さい隕石(落下速度は速め)がある。
このイベントもオール↑が出やすい。
- 正体不明の巨岩出現
街のどこかに巨大な岩石が一個出現する。攻撃を加えると徐々にヒビが増えていき、破壊するとアイテムを14個残す。
破壊した岩から極稀にオール↑が出ることがある。
40秒以内に破壊するとクリアチェッカーを1マス埋めることが出来る。
BGMはアニメ版第1話~第71話OP「カービィ★マーチ」のアレンジ(作曲者:宮川彬良、以下他のアニメ版逆輸入楽曲も同様)。
- 駅が火事
全てのグラインドレールの駅が火事になる。その間炎に近づくと、当然ダメージを受ける。
発生中は間違えてグラインドレールに乗らないようにしよう(マシンによってはグラインドレールで停止できるのもあり回避できる)。
尚、このイベントにはアイテムなどの出現は一切なく、メリットが全く無い。
BGMはアニメ版の「出た!逃げろ!」。
- エアライドマシンのチャージタンクが暴走
スーパーチャージを取ったときと同じ状態が全員同時に起こる。この状態はチャージカットを取っても止まらない。
乗っているマシンによってはとんでもない速度になる場合もある。
BGMは『夢の泉デラックス』の「カービィのエアグラインド」のアレンジ(作曲者:石川淳)。
- コンテナの中身が偏った
青・緑・赤のどのコンテナを破壊しても、同じアイテムしか出現しなくなる。その間は、各コンテナが横方向に回転している。
アイテムによってはラッキーだったりそうでもなかったりする。
伝説のエアライドマシンのパーツは入っているコンテナは回転しないので判別可能。
BGMはアニメ版の「デデデがとおる」。
- タックが逃走中
街のどこかにタックが出現する。タックは普段はウロウロしているがカービィを目撃すると
逃げ出し、攻撃すればアイテムを数個落とす。オール↑が出ることもある。タックは何度攻撃しても
倒す事は不可能で、しばらくすると上昇して退却してしまう。
地下通路などの暗い場所にいることが多い。
BGMはアニメ版の「どいて、どいてェ!」。
- 回復エリアが街のどこかに出現した
街のどこかに円形の回復エリアが4つ出現する。エリア内に入れば耐久力ゲージを回復できるが、
使用を続けると徐々に白から黒に変色していき、最終的に消滅してしまう。1つでも使い切ると、クリアチェッカーが埋まる。
- 街の灯台に明かりが灯った
街の南東にある灯台から光が2本回転しながら放射される。光に当たると耐久力が回復する。
回復エリアと違って使用は無限だが、光の動きに合わせてマシンを移動させる必要がある。
BGMはアニメ版の「ひとりあそび」のアレンジ。
- 城のシャッターが開いた
街の北東にある城のシャッターが開放される。中には同じアイテムが6個置いてある。
パワーアップアイテムなら良いかもしれないが、全部ソフトクリームという残念なこともある。
- アイテムがやわらかくなった
現れたアイテムや各コンテナがしばらくバウンドする。コンテナを破壊した中身のアイテムもバウンドする。
BGMはアニメ版の「デデデてんてこまい」。
- エアライドマシンの編隊が接近
マシン5機が街の上空を並列して直線的に横断していく。カービィのみの状態で編隊の真下を通るとマシンを入手できる。攻撃を加えると、吹っ飛ばされてから地面に落下する。
BGMはアニメ版の「時空を超えて」。
- 街が深い霧につつまれた
街に濃霧が発生し、アイテムやコンテナなどにもかなり接近しないと判らなくなるほど非常に視界が悪くなる。
尚、このイベントは約1分近くも続く上にメリットが全く無い。
BGMはアニメ版の「魔獣配信」。
- パワーアップにニセモノアイテムが混入
全てのアイテムが消えて、ステータス変化系アイテムに酷似したニセモノアイテムが出現する(ただし、よく見れば判別可能)。
間違って入手するとダメージを受け、眠り状態などになる場合がある。ただし、クイックスピンをしながらニセモノアイテムを取ると効果音は鳴るがダメージを受けず、アイテムも落とさない。
そして、タイリョク↑とオール↑だけはニセモノアイテムはない。
このイベントは特にマイナス面で高いイベントとなっている。
- 上空にナゾの超巨大飛行物体が接近
街の上空を巨大な円盤が横断していく。
円盤の上には、オール↑を含めたステータス変化系アイテムがある。ちなみに中央は必ずオール↑になっている。
スタジアム
行われる種目は毎回ランダム。といってもオプションで種目を予め固定しておくこともできる。単に操作テクニックだけでは決まらない駆け引きやランダム要素がある。
- エアグライダー
予言は「遠くに、遠くに、とおくに飛んでいきそうです…。」。
助走をつけて飛び、飛行距離を競う。チャンスは1回まで。ある程度まで進むと逆風が吹くようになる。
飛行の能力が高く、遠くまで飛べるマシンが有利になる。
BGMは編隊接近と同じ。
- ゼロヨンアタック
予言は「ひたすらまっすぐなコースが見えます…。」「直線コースでスピード競技する予感です…。」「ひたすら速いマシンが有利かもです…。」「どうやら、速さを求めてソンはないようです…。」。
ダッシュパネルやコピールーレットなどの仕掛けが施された一直線のコースを走り、速さを競う。
コースは全部で4種類。性質上フォーミュラスターなどの速度重視のマシンが有利となる。
BGMは「グリーングリーンズ」と「カービィ凱旋のテーマ」のアレンジ(作曲者:安藤浩和)。アニメ版では「とっておきの作戦」という曲名で使用された。
- バトルロイヤル
予言は「とてもたくさんの敵と戦うことになりそうです…。」「お城で、無数の敵が待っていそうです…。」。
コピー能力などを駆使して、無限に出現する敵キャラを倒した数を競う。制限時間は60秒。チャンスは1回、コースは全部で2種類。
ウィリースクーターなど機動力のあるマシンが有利になりやすい。
BGMはアニメ版の「ワープスター」。
- ポイントストライク
予言は「マシンが数字にささっているのが見えます…。」。
助走をつけて遠くにある的めがけて飛び、当たった点数で競う。チャンスは2回で、合計点が多い者が勝ち。的になっているパネルは最初に当たったプレイヤーが得点を獲得でき、それ以降に当たったプレイヤーは0点扱いになる。
パネルには、100,50,30,10点があり、パネルまでの地面には5~40点が配置されている。最高得点の100点はシャッターが開閉するため、当てるのが難しい。
90点、200点を取るとクリアチェッカーが埋まる。
BGMは『スーパーデラックス』の「ココア洞窟」のアレンジ。
- ハイジャンプ
予言は「高く飛べるほど有利だという説があります…。」。
助走をつけて台から飛び、その高さを競う。チャンスは2回で、一番高く飛んだ者が勝ち。
BGMは編隊接近・エアグライダーと同じ。
- デスマッチ
予言は「がんじょうで、攻撃力が高いマシンがよさげです…。」「速さよりも、強さが求められそうなこの時代です…。」「戦いの準備をととのえたほうがよいでしょう…。」「ビル街の住民が、めいわくしそうです…。」「複雑な地形が、さら地になっていきそうです…。」。
プレイヤー同士で、コピー能力やアイテムを駆使して戦い、他のプレイヤーを倒した数が多い者が勝ち。体力が0になっても、何度も復活できる。制限時間は90秒。
デスマッチのコースは全部で5種類で、その内4と5はシティトライアルの街がベースになっている。
最もリアルファイトに発展しやすい競技。逆に言えばそれだけ人気が高い。
- シングルレース
ランダムで選ばれた全9種類(ギャラックスを含む)の「エアライド」のコースで1周のみのレースを行う。予言もコースによって変動する。
- VSデデデ
予言は「デデデ大王が接近中!のようです…。」。
プレイヤー全員で協力し、巨大なデデデ大王を倒す(ただし、同士討ちがある)。制限時間は90秒で、それまでに倒せないと全員リタイアとなる。
デデデ大王はスピードが早く、前方にいるプレイヤーに対しては巨大ハンマーで攻撃してくる。
ハンマーの威力は非常に高く、耐久力の低いマシンなら一撃で破壊されてしまう上、攻撃範囲も広いのでデデデの前方にいる時に回避するのは困難。
しかも耐久力は参加する人数の耐久力を全て合わせた数値に比例するため、極めて高い。
ハッキリ言って誰かが強化しすぎたり、ハイドラで挑んだりすると完全に詰む。
60秒以内に倒すと、ドライブモードでデデデ大王が使えるようになる。
BGMはダイナブレイド襲撃と同じ。
ドライブモード
イベント等が一切発生しない代わりに、好きなエアライドマシン(+α)でシティを自由に走り回れるモード。
ここでエアライドマシンの性能や、シティの構造をじっくり調べあげる事が可能。
また、このモードでのみ「フライトワープスター」という飛行性能特化のマシンに乗れる。
条件を満たせばメタナイトやデデデ大王も選択できるようになるが、他のエアライドマシンに乗り換えられない、トラップなどで体力が0になると完全に行動不能になる(モードを一旦終了させなければならない)といった制約がある。
関連動画
BGM
表曲と裏曲の2種類が存在する。作曲者は2曲とも安藤浩和。
表曲
正式曲名:「シティトライアル:街」
熱く盛り上げていくような曲調。残り時間が30秒になるとテンポアップする。
『デデデ大王のデデデでデンZ』ではレベル5で遊べる。テンポが遅く、後半のフレーズが省略されている。
『スーパーレインボー』では「ウエライドメドレー」にフレーズが使用。ウエライド関係ないじゃんとか言わない。
『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』では新規アレンジが行われた(編曲者:岩垂徳行)。
なお、『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』では「森・自然エリア」(編曲者:光田康典)のイントロに本曲の終盤のフレーズが使われている。
裏曲
正式曲名:「シティトライアル:街(裏)」
表よりも壮大で迫力に溢れた曲。スタッフロールでも流れる(日本語版限定)。
『星のカービィ20周年スペシャルコレクション』では「もっとチャレンジステージ」のファイターデスマッチとスマブラデスマッチの裏曲、『ロボボプラネット』では「みんなで!カービィハンターズ」のランディアEX戦の戦闘BGMとして流用されている。
『カービィのグルメフェス』ではバトルロイヤルのBGMとして新規アレンジが行われた(編曲者:下岡優希)。『Wiiデラックス』でもバトルロイヤル版「ウルトラスーパーボスバトル」と「Youth Athletic Meet!」共々、マホロアエピローグのHAL部屋のBGMとして流れる。
関連タグ
フィールドスマッシュ - 『大乱闘スマッシュブラザーズfor』の新システム。イベントやアイテムでの強化などこのシティトライアルが元になっている。
カービィファイターズ! - 『トリプルデラックス』のサブゲーム。出てくるコンテナはシティトライアルのものを流用している。