「カービィ!吸いこみよ!」
「来て!ワープスター!」
概要
CV:吉田小百合 / (英):Kerry Williams
アニメ『星のカービィ』のメインヒロインで、プププランドの大臣・パームとその夫人メームの娘で、ブンの姉でもある。英名は『Tiff』。
アニメ内では屈指の常識人であり、子供でありながら知識も豊富で怖いもの知らずな性格をしている。民主主義による平和な世界を望んでいるため、それらと真っ向から相反するデデデやエスカルゴンとは常に対立しており、2人のやることなすことには必ず裏があると考えている。(50話のみ例外的に途中まで他の住人達と同様デデデの悪だくみに気付けず乗せられている)。
だが、彼らが本当に困っているときには手を差し伸べたり、利害が一致した際は協力するので、あくまでも理不尽な独裁に対する敵視していると思われる。特にエスカルゴンとは頭の良い者同士で意見が一致する事も意外と多い。また、93話では愛のプレゼントが欲しいデデデを哀れみ、カービィにプレゼントを渡させようとしていた。
ただし、時折その正義感や仲間への情が行きすぎるあまり無責任なことをしたり、相手に濡れ衣を着せたり、必要以上に他人に責任を押しつけるクセ(特にブン)がある。また、見た目以上に短気であり、彼女を怒らせると(相手にもよるが)暴力をふるうシーンもたびたびある。
アニメ内で分かる将来の夢は作家(39話)と教師(83話)であり、67話では自身の教養を活かして実際に教師の仕事を請け負っている。
見た目は黄色の肌と同じ色の髪のポニーテールと少し悪めの目つき(コクッパのウェンディみたいな目つきと言った方がわかりやすいかもしれない)が特徴で、緑とピンクのジグザグの服を着ている(服以外にも彼女の所有物は同一のデザインのモノが多い。ノート、ボート、気球等…)。また、一部の人物から好意を抱かれている。
主人公のカービィの保護者ポジションでもあり、彼に「吸いこみ」の指示を出したり、彼のためにワープスターを呼ぶことのできる唯一の人物でもある(ワープスターはカービィを本気で愛するモノしか呼べないため)。
また、多趣味でもあり、アニメ内で確認できるだけでも格闘技(67話でメタナイトから習った)、読書、科学実験、海洋生物学(16話)、料理(本業のカワサキより美味い)、芸術(77話)、作画監督(49話)、考古学、地学(どちらもキュリオと同行することが多い)と幅広い分野を得意としている。なかには酸性雨(28話)やポテトチップス(61話)、栄養ドリンク(80話)の成分を試験管で分析したり、某核実験で有名な元素であるプルトリウムを知っていたり、妖星ゲラスの直径を見ただけで衝突時間を電卓で計算するなど(42話)、「コイツ本当に子供か…?」と思えるものも多い。
8話では古代プププ文明はキャピィ族のモノであると主張しているが、フーム自身(と家族)は彼らとあまり似ていないため、彼女がキャピィ族であるかどうかは不明。
『~特別編~倒せ‼甲殻魔獣エビゾウ』では子供でありながら車を運転する描写がある。また、ニンジャカービィについて触れていることから、特別編は24話以降の話であると考察できる。
アニメ内での主なセリフ(話数順)
※このアニメのメインヒロインだけあって、全話皆勤賞のキャラである。
1話
- 「(待ちなさいよ!ドクター・エスカルゴン!少しは聞いてやったら?(「ドクター・エスカルゴン」と呼ぶのは最初だけ)」
- 「ちょっとアンタ?あなた誰なの?まさかかと思うけど…カービィ?(弟と同じく、カービィに出会う前は彼の姿を期待していたが…)」
- 「(カービィにホバリングで助けてもらって)褒めることはないわ…助けようとしたのはこっちですからね。」
- 「アンタ~私たちに興味はないの?私は大臣の娘よ、フームってゆーの(カービィに自己紹介。この頃はキャラが定まってなかったのか少し高飛車である)。」
- 「(2話にて)そうだわ、カービィ!吸いこんで!(吸いこみの指示はこれが初)」
- 「(3話でメタナイトに対して)カービィはナイトメアの生んだ失敗作?あなた(メタナイト)は何もかも知っているの?今に解いて見せるわ!カービィのヒミツを!」
4話
- 「(メタナイトの話を聞いて)あのおバカな大王!それで、どこの悪党なの?そんなロクでもないもの売りつけるヤツは!ホーリー…ナイトメア?(ホーリーナイトメア社について初めて言及する)」
- 「(メタナイトに対して)あなたも(星の)戦士の1人だったのね…。」
- 「(カービィが予定より200年早く目覚めたことについて)そうか!カービィは赤ん坊の戦士なんだ!」
- 「お願い!ワープスター!カービィのためにきて!(初めてワープスターを呼ぶシーン)」
- 「(10話にて)この国では昔っから戦争が一度も起きてないはずよ。この本(プププランドの歴史の教科書)に書いてあるもの(ナイトメア社と銀河戦士団の戦争は含めないのだろうか)。」
- 「(11話にて)違うわよパパ。(カワサキに砂糖と塩を間違えたケーキを食べさせられたのは)それは去年のあたしの誕生日。」
28話
- 「皆…朝から夕方まで12時間も働いて、それが嬉しいの?」
- 「(酸性雨で枯れた木々を見て)春が訪れても生き物たちがいない…沈黙の春だわ…もう村はおしまいよ…(『沈黙の春』の元ネタは生物学者「レイチェル・カーソン」の書物)。」
- 「(37話次回予告)独裁者はいつでもテレビを悪用するけど、次のデデデは最悪ね!何の罪もないカービィをいじめるんだから!敵がテレビで攻撃するなら、こっちもテレビで対決よ!」
- 「(40話にてナックルジョーの作戦を見て)頭脳プレイだったからねぇ。」
- 「(47話のタイトルコールにて)帰れ!」※ニコニコ動画のMADでよく使われている。
48話
- 「(観光ガイドの仕事を頼まれて)観光客にこの村のありのままの姿を見せるのよ!」
- 「(観光客に解説)カブーは地質的年代を生きている偉大な石の賢者で…お金を入れないでー!」
- 「(カブーにラクガキする観光客に対して)重要文化財になんてことするの!」
- 「(49話にてアニメの主人公がデデデマンと聞いて)えー!デデデがー!?そんな変なキャラ、ヒーローに出来ないわ!そうねぇ…可愛いけど強い…例えば…カービィなんか!どう?」
- 「(49話のオチで無理矢理アニメの続き作って放送してる様子を見て)酷さを極めると芸術ね…」
- 「(50話にてデデデ人形を見て)おえ~!なにこれ~!気色わる…デデデにそっくり。」
- 「(52話にて)恥ずかしくないの!?メタナイト卿を人形にするなんて肖像権の侵害よ!」
- 「(58話にて)このー!次は社会の授業よ!カービィのような落ちこぼれ児童!秩序の破壊者は抹殺せねばならない!(珍しくフーム自身が魔獣によって凶暴化する)」
- 「(61話にて)カービィ、太り過ぎると、社会的ハンデをしょいこむ恐れがあるのよ!」
- 「(62話)許せない…これは神権政治よ!神様の名を借りて、勝手なことをやる大昔の政治!独裁主義よりひどいわ!(どっちもクソ)」
- 「(67話にて)…というワケで、この公式が成り立ちます。いいわね?二乗というのは、同じ値の数字をかけることよ(足し算もできないヤツらに累乗は無理でしょ…)。すなわち、求める答えは…(居眠りする子供たちを見て)無理なのかなこの授業…。」
- 「(68話にて)あ~忙し…なんで私がこんな…まぁでも資本主義経済の勉強にはなるか!(子供の言うセリフではない)」
- 「(73話でエスカルゴンに対して)というより宣伝でしょ!ゲップ!」
- 「(79話でトッコリから凶暴な大男の噂を聞いて)ターミネーちゃん?何よそれ…。」
- 「(80話にて)さぁカービィ、パワップDを飲んで!24時間戦い抜こう!(パワダウンEを飲ませる)」
- 「(82話で弟に「女だから飯を作れ」と言われて)できるできないの問題じゃない!女が料理作るのが当たり前って考えが許せないの!」
- 「(83話にて足し算ができないカワサキに対して)今までお釣りの計算はどうしてたの?」
- 「(85話でクーと話す母を見て)完全に夜行性動物の仲間入りだわ…。」
- 「(86話にて不正をしたエスカルゴンに対して)またあんな卑怯な!(フームもテーブルに隠れてカワサキに料理の指示を出しているため、お互い様である)」
- 「(87話にて)エスカル魔獣黄帝液…ダイナベイビーを魔獣にしようとしたあの薬ね!(『エスケル魔獣黄帝液』が正しいので誤植だと思われる)。」
89話
- 「あ~、なんか暑くて裸になりたいくらい…。あなたはどう?(ブンはともかくカービィは元から裸である)」
- 「(オタキング達に対して)アンタたち!仲間内で美少女~!とか言ってないで、アニメが社会にどんな貢献ができるか、考えたことあんの~!」
- 「あのオワルト・デゼニーさん?会えるなんて夢みたい!」
- 「(オタキングに対して)あなたたち見直したわ…。好きなことに打ち込む熱意、それだけは買うわ。」
- 「このアホオタキング~!この待て~!(ブチギレる)」
- 「(93話にて憎悪の日に振り回される村人に対して)皆ただ老けちゃっただけ、ちっとも大人なんかじゃないわ。」
- 「(95話にて)番組が長~く続くとよくある話よね。」
- 「(97話次回予告)カービィ!次は視聴者の知恵を借りて、いろいろ変身しなくちゃ勝てそうもないわよ?」
- 「(99話にて敵に居場所を教えるデデデに対して)アンタってなんてバカなの!」
- 「(100話にて)…やったわカービィ!実体のないナイトメアを倒すのは、夢の中でしかできない!しかもあなたは、『スターロッド』という究極のアイテムを夢の中で使える戦士だった!」
余談
今となっては滅多に見られないが放送当時、ゲーム版にアドレーヌやリボン等ヒロインに相応しいキャラがいた為、オリキャラである彼女がヒロインになったことには多くのファンが動揺し、正当に評価されているとは言い難かった。
回を追うごとに彼女のヒロインらしさや活躍が見られ(特に67話と100話)、次第に真っ当な評価を受けるようになった。
パイロット版におけるヒロインは、彼女の初期デザインだと思われる。
アニメオリジナルキャラが逆輸入された『あつめて!カービィ』『スターアライズ』には意外にも未登場である(一応、星のカービィ20周年スペシャルコレクションにてゲームソフトのパッケージとアニメで登場している。)。
立ち位置の都合上でゲームへの逆輸入が見送られ続けているが、2011年以降は以下複数の要素もあって実現ハードル自体下がり続けており、もはや時間の問題である。
- 他キャラに先を越された格好だが、アニメオリジナルキャラをゲームへ逆輸入の実績・前例が出来上がった。(あつめて!)
- 尤も、当時はフームが彼らの踏み台にされたという声も散見されたが…。
- 次元や時空を超える性質を持つアナザーディメンションの登場。(Wii)
- 存在抹消疑惑すら挙がっていたアドレーヌとリボンの復活。(スターアライズ)
- 熊崎信也氏が手掛けるようになってからは、カービィシリーズは全ての作品間がパラレルワールドの関係とされた。
星のカービィ30周年記念特設サイトで配布されている記念壁紙にはフームとブンの姿が確認されている。
関連イラスト
関連タグ
星のカービィ(アニメ) 星のカービィ ヒロイン お嬢様 金髪ポニーテール 令嬢
カービィ ブン パーム メーム カビフム メタフム 星のフームたん
残念な美少女…ヒロインらしさの無い目つきの悪さ、ツンツンとした性格、そして上記の逆作画崩壊アニメなどから。
ザン・パルルティザーヌ…カービィシリーズに登場するキャラクター。彼女もフームと同じく金髪で、カービィの知り合いであるうえ、カービィシリーズの登場人物にしては珍しい台詞回しがあったり…と共通点がある。
秘書スージー…ザン同様カービィシリーズの登場人物で、カービィの知り合いかつお嬢様(なんと、父親の姿がフームの父親とそっくり。)でどこかしらがピンクという点がフームに似ている。