概要
アニメ制作現場の実情を暴いた問題作(神回)である第49話「アニメ新番組・星のデデデ」からおよそ10ヶ月半。
デデデ大王は「自身を主人公にしたアニメの制作」を諦めていなかった(カスタマーサービス曰く「視聴率0.001パーセントの伝説は未だに破られていない」)。
そこで彼はカスタマーサービスにアニメの専門家を送ることを要請するが、送られてきたのはアニメオタクの三人組「オタキング」だった…。
時代を先取りした内容、ストーカーの問題、他のアニメからのパロディネタ、そしてCGアニメーションを推し進めるアニメ制作会社に喧嘩を売るなど、前回よりもカオス度が増した深夜31時30分台のアニメ作品にもなった。
ストーリー展開
ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
- 自分を主人公にしたアニメを作りたいデデデがオタキングを雇う。
- 前回作ったアニメである星のデデデを見せるも、オタキングの興味はフームへ。
- オタキングが「取材」と称してフームを尾行。盗聴・盗撮とやりたい放題…。
- 案の定、フームの両親のパーム大臣とメーム、ボルン署長をはじめとした住民達(特にフームに対するストーカー行為に激怒した女性陣が活躍した)に捕まり、健全なアニメを作らせるため稟議が開催。
- しかし、案としてあげられる内容はどこかで聞いた事のあるものばかり。 ホッヘ「ロボットが暴れまくるオヴァンゲリダン」、村長「ヒツジさんのヒツ太郎」、キュリオ「インディ・キュリオ」や、「ホワイトジャック」「魔法使いのお届け屋さん」等々、かなり際どいネタを出した。挙句の果てには「パクリだ」「笑えりゃ何でもいいよ」と言われる始末。
- 挙げ句の果てにオタキングが稟議から抜けだしデデデ城へ戻るも、スタジオでアニメが完成するまで強制労働させられる羽目になる(エスカルゴンには「出して欲しくばアニメを完成させろ」との事)。
- 本番前日、作業内容を確認するもオタキングが制作していたのは「星のフームたん」であり、彼女の絵を書いていた。
- この様子を見たデデデは憤り、急遽デデデはカスタマーサービスから聞いたことのある名前のプロデューサー「オワルト・デゼニー」を注文。
- しかし、デゼニープロデューサーは「製作期間の劇的短縮でお金もガッポリ」、「夢より利益を上げなくては」などという世界的なアニメーション会社に喧嘩を売る発言をする。
- だがデゼニーはナイトメア社がカービィを倒すために送り込んだ魔獣アニゲー(詳しくはリンク先を参照。)が化けた偽者だったが、スパークカービィにあっさり倒される。
- 夜明けになっており、結局アニメは完成せず万事休すかと思いきや、オタキングはアニメを完成させていた。
- 無事に、何とか放送までこぎ着けていた。
- そしてスクリーンに映された物とは…なんと、内容はフームの萌えアニメだったのである!
- これを見たフームはついに激怒。デデデのハンマーをオタキングに振り回すのであった。
解説
- 肝心のアニメの内容は、八頭身・巨乳の姿にしたダイナマイトボディのフームのイメージビデオ(萌えアニメ)である。
- 上記でも述べたが、数々の人気アニメ・映画タイトルのオマージュやCGアニメーションへの批判などがあり、しかもやばいところに喧嘩を売っていたのでファンはやきもきした。
- 今でこそ「オタク」「コミケ」は一般的となったが、放送当時はまだ秋葉原が舞台である電車男がブームになる前である(電車男は2005年にドラマ化、本作は2003年に放送)。
- 朝7時30分のアニメとしては驚異の7.4%と言う高視聴率をたたき出した(アニメカービィとしては歴代3位の高視聴率であった。ちなみに曜日・放送時間は異なるが、本版を執筆した2011/08/18時点でビデオリサーチ社より発表されていたデータによると、2011/08/14に放送されたスイートプリキュアの視聴率が4.3%であったことからも、この数字の凄さがおわかりいただけるだろうか?)。
- フーム役を務めた吉田小百合女史は2001年にONE~輝く季節へ~という作品のOVAで里村茜役を務めていた。この「ONE」は当時からオタク界隈において絶大な影響を誇っていた葉鍵の一角、Keyの系譜における最初の作品である。泣きゲーの元祖とも称され、奈須きのこ氏や武内崇氏、蒼樹うめ女史などにも影響を与えた名作である。
余談
大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL最後のDLCファイターとして、世界的なアニメーション会社が版権を所有する鍵の形をした剣を使用する少年の参戦が発表された2021年10月5日の翌日には、当アニメの放送開始から満20周年を迎えている。
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