概要
第95話『デビル・カービィ!』で、超のつくほど狂暴な存在と化してしまったカービィである。
魔獣『デビルフロッグ』に取り憑かれ、悪魔と化したカービィは店の商品を荒らしまくったり民家にスプレーで落書きした挙げ句、その家の住民に吹きかける等の悪事を働く。さらに、ガソリンスタンドにレン村長の車を突っ込ませて大爆発を起こし、ガスに大怪我を負わせ、コックカワサキの店をコンロの火で放火したりもした。
その後、デデデの車を盗んだだけでなく、エスカルゴン(ついでにトッコリも)共々轢き殺そうとして警察署に突っ込み、車ごと破壊するなどと犯罪レベルの悪行の限りを尽くした。
一連の出来事のせいでカービィは『悪党』の汚名を着せられ、嫌われ者となったのは言うまでもない。
しかしその一方で、その様子にはフームはもちろん、さすがのデデデも本来のカービィが無邪気で優しい性格であることを理解している為疑わずにはいられなかった。
悪魔になったばかりの状態はカービィの目がツリ目になっていた程度だが、しばらく経つと下記のイラストの通りツリ目が赤くなり口元も凶悪、背中には小さな悪魔羽も生えるようになってきた。
しかしカービィが悪意のない無邪気な性格だったが故に侵食まで時間がかかり、結局完全な悪に染まることはできなかった模様。後にフームの呼びかけでデビルフロッグが浮き出た隙に、デデデ大王がテープに貼り付け引きはがした事で悪魔化から開放された。
余談
- この騒動はすぐにデデデ本人の興味で自ら『デビルデデデ』となったが、カービィとは違い悪魔化した後もデデデ自身の意識はあるものの、上半身ムキムキで下半身はそのままというアンバランスな体型であった。
- 第37話でデデデが「カービィが悪さをしている」と虚偽の報道が皮肉にも現実化したとも言える(デビル時の悪行は編集で作られた映像が可愛く見えるものであった)。
- また、今回の騒動では、前述の第37話をはじめ、ププビレッジの住民達の大半がこれまでの話でちょくちょく見せてきた『過去と現在を繫ぎ合わせて総合的な人物評価や物事の本質を冷静に見極める能力に欠け、目の前の事しか見えていない日和見主義者』としての一面が色濃く強調されると同時に、「フームやデデデさえも理解していた平時のカービィの人となりを本質までちゃんと理解している者は、誰もいなかった」という悲しい事実を証明する事となった(辛うじて、カワサキだけは、カービィが『普通の状態』ではない事を察している節を見せていたが)。
- 元凶となったデビルフロッグは、実は他の魔獣と同様にホーリーナイトメア社がデデデに販売したものである。しかし、ダウンロード直後にデデデとエスカルゴンが自分達の手元から逃してしまい、野放しにし続けた結果カービィに取り憑いてしまった。すなわち、(他のほとんどのエピソードにおいてもそうなのだが)今回の騒動の真の元凶はデデデであり、その事を知ったフーム達にも激しく糾弾されている。
- なおデデデ達は、後述の新たな魔獣を購入する際にカスタマーサービスから指摘を受けるまで、デビルフロッグのことをすっかり忘れており、デビルカービィ発見時にフームからカービィの暴走に心当たりはないか聞かれた際も「ないぞい!」と返答している。
- デビルフロッグは、新たに取り憑いたデデデごとその天敵である魔獣『ヘビーアナコンダー』に食われ、元に戻ったカービィの活躍でヘビーアナコンダーも倒されてデデデも助かったものの、今回の騒動ですっかり貶められたカービィの名誉がどのようにして回復されたかは劇中では明らかにされなかった(恐らく、真相を知ったフーム達が皆に事情を説明したものと思われる)。
- ちなみにデビルカービィが登場した第95話の視聴率は3%であり、第64話「新春!カービィ・クイズショー」と並んで、アニメカービィで最も低い視聴率になってしまった。
- 上記のスターアライズでは、サブコンテンツ『Theアルティメットチョイス』で難易度に合わせて表情を変えるカービィがカレーにタバスコをかけているが、難易度S「魂が飛び出る辛さ」はまさにデビルカービィの表情となっている(この時背景は赤くなってる上に燃えており、カレーにはドクロが浮いている)。
- アニメ版での出自を考えると、ホーリーナイトメア社が本来想定していたカービィの姿でもある(こんな化け物を商品にしようと考える辺りが銀河規模の商売所以か)。
関連タグ
エンジェルカービィ:言葉としては対の存在だが、デビルカービィはコピー能力ではない。
三島一八…彼をコピーすることで悪魔の姿になる事ができる。
嘘から出た実…第37話での出来事を考えるとまさにそれである