アナザーディメンション(星のカービィ)
あなざーでぃめんしょん
本項目は『星のカービィシリーズ』のネタバレを含んでいます。ご注意ください。
星のカービィシリーズでたびたび登場する、「ココとはちがうじげん」と称される世界。
基本的にポップスターとその周辺宇宙からは遠く離れた所であることは確からしく、基本的に「異空間ロード」というものを通じてこの時空に入ったり、この時空由来のものが現れたりする。
名称の初出は『星のカービィWii』だが、それらしきものは『ウルトラスーパーデラックス』の時点で登場している。
異空間ロードの開け方は様々あり、機能の回復した宇宙船で飛ぶ、時空テンイプログラムの起動、魔術や超能力の活用等が作中で披露されている。
中にはハルカンドラの技術とおぼしきものも混ざっており、同文明の謎は深まるばかりである。
ちなみに、これを利用した異空間からの召喚を行うと大概召喚した存在が召喚主に反逆するオチを迎える。
銀河最強の戦士と呼ばれた存在はほとんどの作品でこの時空を通じて現れる。
また、極楽の夢見鳥も審判の日にこの異空間から飛来するらしい。
また、他にも別次元由来とされる存在がこの異空間との関与を暗喩されているが、本来この存在は没になったキャラクターであることから、この異空間の中にはこの世界で実現しなかった可能性も紛れ込んでいるのではないかとされている。
空間としてのアナザーディメンション
異空間ロード
各ワールドの特定のステージで手に入るスーパー能力を駆使して、スーパー能力の制限時間内に入口まで到達できれば入ることのできる空間。「ディメンションホール」と呼ばれる星型の入口になっており、ここに入るとコピー能力が強制的に解除される。
内部はモノクロの背景になっており、コピー能力を持たずに進むことを前提とした設計になっており、吸い込み・吐き出しを基本としたアクションで進むよう想定されている。がんばり吸い込みや、それを吐き出しての貫通弾によって突破できる箇所が多い(道中の敵からコピー能力が手に入らない)。
この空間における大きな特徴は、背後や頭上から「ディメンションウォール」という特殊な壁が迫ってくること。もちろん地形と挟まれてしまえば一発アウトなのだが、スクロール速度が可変になっている点が特徴的。画面上を埋め尽くす面積が多いほどスクロールが遅くなる反面、逆にウォールを引き離すほど先へ進んでもスクロールに追随するようにウォールが同速で追いついてきているため、急ぎ過ぎても意味がない。また、星型弾を当てると一時的に停止させることができる(貫通弾ならば押し返すことも可能。大きさに応じて押し戻す効果も上がる)。
リメイク版の『Wiiデラックス』では、ディメンションウォールが接近すると独特のくぐもったSEが聞こえる。一方オプションの「おたすけマホロア」をONにした場合、穴に落ちて引っ張り上げられている間はディメンションウォールも止まる。
特にエクストラモードの場合、横スクロールでのディメンションウォールの速度は相当上がっているためかなり怖い。吸い込みで頬張ったオブジェクトや敵を、時には先を切り開くためではなく壁を押し返して時間を稼ぐために使う判断も要所要所で必要になってくる。
扉を潜れば、中ボスであるスフィアローパーとの対決になる。この部屋ではコピー能力が数種類手に入るうえ、ディメンションウォールも存在しない。戦いに勝つことが出来ればステージに色が戻り、マキシムトマトもあるので体力を回復させた状態で通常ステージへ戻ることが可能。
ちなみにこんな仕掛けになっているストーリー上の理由は、この空間自体がスーパー能力によって偶発的に+強引に開かれた場所であるため。なので時間と共に元に戻ろうとして閉じていくが、エナジースフィアのある場所だけはその力で取り残され、そこにローパーが巣食っている、という話である。
ラストステージ
正式名称は「ザ ラストバトル イン アナザーディメンション(The last battle in another dimention)」である。
カービィ達一行を騙し、ハルカンドラでランディアを倒したカービィ達の前に姿を現し、ランディアから奪ったマスタークラウンの力で全宇宙の支配を目的とし、ポップスターに向かったマホロア。彼を追う為にランディアに乗って、カービィ達一行が向かったステージ。
前半はローアとのシューティングステージとなっていて、後半はラスボスとの戦闘ステージとなっている。
なおラスボスを倒した後に、戦っていた場所は異空間ロードの壁に呑まれた。
前半のシューティングステージにはここにしか出てこない敵(ラーパ、リーパ、ルパ、レーパー)が登場。
また、障害物として結晶のような隕石「ディメンションメテオ」も出現する。攻撃しても壊せない上に触れるとダメージを受ける。他にも挟まれると即死の地形ギミックも頻出するため注意が必要。
なお『Wiiデラックス』ではマホロアと敵対しているため、あらかじめ「おたすけマホロア」をONにしていても能力星や回復アイテムを持ってきてくれる効果や、「フェスティバル」使用時の演出が適用されない(途中でONにしようとしても「ここでは マホロアの たすけを うけられない!じぶんの チカラで のりこえよう!」と表示される)。ただしたいりょくのクスリで増えたHPはそのままになる他、即死地形の動きも遅くなる。
ランディアに関する記述によると、このステージへ飛び込んだことについては「カービィと手をくんで、いくうかんロードへ とぶ!」とあるため、これまで登場してきた異空間ロードとこのアナザーディメンションが同一の空間と思われる。
『トリプルデラックス』ではサブゲームの「カービィファイターズ!」にて、シャドーカービィと戦うラストステージとしても登場した。スマブラシリーズの終点同様、足場や仕掛けが一切存在しない。
『カービィファイターズZ』には続投しなかったが、コンセプトは夢の泉に引き継がれた。
マホロアエピローグ
『Wiiデラックス』での追加モード。
本編の後異空のどん底に飛ばされ力を失ってしまったマホロアが、異空間を脱出するまでの顛末を描く。
原作ではシューティングにしか出てこなかった雑魚敵も、ここでは頻繁に出てくるようになった。
みんなで!カービィハンターズシリーズ
みんなで!カービィハンターズZ
黒い鏡の影響で、プププ王国と異空間が繋がってしまう。このため一部のボス出現時の演出もディメンションホールから出てくるものになっている。
強化版ラスボス戦の背景にもディメンションメテオが映っている。
スーパーカービィハンターズ
ディメンションホールから出てくる新たなボスが追加。任意で開けられる存在も登場した。
新規ステージ「夢幻異界」もアナザーディメンションと夢の泉を組み合わせたようなデザインとなっている。
異空間ロード
「星の◯◯◯◯」にてマホロアを主人公に選んだ場合に、一部のステージが異空間ロード仕様になっている。
モノクロな風景やBGMが再現されており、ディメンションウォールが登場しない代わりに地形が少しずつ沈むようにできている。一定地点まで進む度に対応する部分の地形が沈み始める仕組みなので、過剰に急ぎ過ぎてもそれだけ多くの地形が沈むだけ。今回は敵やアイテムを含めてほぼ全てモノクロ画面(フレンズ能力発動時に背景へ出る文字に至るまで!)なので、重要なアイテムを取り逃さないように、アイテムは色ではなく形で把握しておきたい。レベルアップハートを取り逃したら目も当てられない。
登場する敵キャラクターも、基本的にはコピー能力が手に入らない敵でほぼ統一されている。また中ボスのスフィアローパーが本作には存在しないため、これは外見がやや似ているブロントバートの集団や、空を飛んで液体を撒く攻撃が共通するビビッティアなどで再現されている。
また、原作ではがんばり吸い込みで突破した地形は、ローアの呼び出しによる突撃「トベマホローア」で破壊できるようになっている(フレンズヘルパーが必要なのでここにだけコピー能力持ちが出現する)。
この異空間によって敵の要所の門番やセキュリティの多くがスルーされており、ジャマハルダが見える山では門番のポン&コンが丸ごとパスされ、ハイネスの本拠地である神降衛星エンデに至っては正面から潜入せずに、大魔星マジュハルガロアにあるハルドラボ火山を模したエリア(DLCの追加エリア)から異空間を経由してエンデの祭壇前に潜入している。
アナザーディメンション
本作では18/11/30のアップデート第3弾にて追加される新モード「アナザーディメンションヒーローズ」で登場。
本編の物語後という設定で、ハイネスが何度も祈りを捧げていたことによって、神降要塞エンデに出現した入口から入ることになる。
内部空間は『Wii』におけるラストステージのそれになっている。
18/11/6のスタアラ☆特報によると、彼らが崇めていた虚無の神エンデ・ニルが入っていた「神の器」もこの次元からやってきたのではないか、とのこと。また、作中での説明によると様々な次元が乱脈しているらしい。
原曲
正式曲名:「アナザーディメンション」
作曲者:石川淳
不協和音を多用した無機質な曲調は、後ろや上から迫ってくるディメンションウォールも相まって急がされるようなイメージを抱かせる。
『スターアライズ』でも「星の◯◯◯◯」でマホロアを選んだ場合に、この曲が異空間再現パートで流用されているという徹底っぷり。