概要
ある日突然、カービィの住むポップスターへ不時着する。その際、オール・左右のウィング・エンブレム・マストの5つの部品と、120個のエナジースフィアを失う。
これらのパーツの回収が、当面のカービィ達の冒険目的となる。ローア本体には紛失したパーツの位置情報をサーチする機能がついており、こうした万が一の事態に備えた設計がされていることが読み取れる。
また、作中におけるカービィ達の拠点であり、マホロア曰く戦闘能力も持っているとのこと。船内ではマホロアの手によりチャレンジコースやコピーお試し部屋、ミニゲームが用意されているほか、マホロアと会話もできる。
ボスとしてのローア
後にカービィ達がマホロアと対立した際には大ボスとして登場して表記は「ローア&マホロア」。全体的に黒っぽくカラーチェンジしている。更に、エクストラモードでは「ローアEX&マホロア」となり、赤と黒をベースとした禍々しい色合いになっている。
うらぎりのマホロアに あやつられている
天かける船 ローア。 まるで ぶきのように
あつかわれ、カービィたちに あだなす!
黒く そまる あの船に、もし心が あるならば
一体 いま、何を思うの だろうか…
(『Wiiデラックス』でのスペシャルページ、以下太字は本来赤字)
カービィ達はランディアに乗って戦うが、ローアの攻撃も相応に激しく、さながら大量の兵器を備えた戦艦と化している。
一部の技には、過去のシューティング戦のオマージュと思われるものも。皮肉にも、パーツやエナジースフィアを回収し、修理したカービィたちによって撃墜されることになる。
使用技
- エムブレムショット
基本技。黒い星型弾を発射してくる。複数の方向に同時発射してくることも。動き回れば避けやすい。
EXの前半戦では常に3方向、後半戦では常に5方向発射する。弾自体も大きくなっており、弾速も速くなる。
後ろや画面奥から攻撃する場合もあり、『星のカービィ3』のゼロの攻撃を髣髴とさせる。
- オールレイン
オールを分離させて狙って飛ばしてくる。EXでは飛ばす速さが上がる。
- マストストーム
マストから竜巻を発生させる。画面中央で発動した場合はゆっくり回転する。一度巻き込まれると終了まで拘束されてしまい、その間連続でダメージを受け続ける。
EXでは回転数が増えている他に、途中で逆回転することも。
- ウィングブーメラン
2本のウィングをブーメランのように飛ばす。1枚目は遠く、2枚目は近くに飛んでいく。
バトル開始時の最初に使うが、スタート位置が安置なので下手に動かなければ当たらない。
後半戦では最後に2本同時に飛ばして追撃してくる。EXは2回転する。
- スフィアバリアタックル
後半戦のみ使用(EXでは前半戦でも使う)。バリアを発生させてこちらの攻撃を無効化しつつ、画面外から突進してくる。
- エナジースフィア弾
こちらも後半戦のみ使用。巨大なエネルギー弾を発射する。青い弾はまっすぐ直進し、赤い弾はこちらのいる位置を狙って飛んでくる。いずれもナイトメアパワーオーブの攻撃を彷彿とさせる。
EXでは前半戦でも使うほか、青と赤が混在するパターンも存在する。さらに後半戦では画面奥から画面外に出た後、手前に向かって突っ込んでくる黄色い弾も追加される。
真相
誕生からの経緯
太古の昔ハルカンドラ人が作り上げた特別な船で、ハルカンドラの火山でランディアと共に眠っていたローアをマホロアは掘り起こし改造、自分の船として利用していた。物語冒頭で墜落したのはランディアによる攻撃を受けたためである。
心を持つ船
マホロア曰く、「利用者の心を反映して外見や能力が変化する」らしい。時には戦うこともできるらしく所有者によって善になるか悪になるかになる。
船自身も独自の意思を持っているらしく、エンディングでは誰も操縦していないはずのローアが航行している。というよりランディアに導かれてカービィを救出しに行ったため、彼らを新たな利用者として認証し正義の心を取り戻した可能性が高い。もしくは彼らこそが本来の持ち主だったのかもしれない。
カービィを救出後、ローアは再びポップスターを離れる。ランディアと共に、そのままハルカンドラへと帰っていったのか、それとも、異空間へと消えていったマホロアを探しに旅立ったのか。
マホロアとローアが 出会った あの日、
彼に対し ローアは 何かを感じた。
楽園へ いざなうはずが、クラウンだっかんの
手先となった ローアは だれかに止めて
もらいたく、本来の力を かくして いたという。
(ローアEX&マホロアのスペシャルページ)
実はマスタークラウンの奪取については不本意であり、誰かに止めてほしくて力を抑えていたことが『星のカービィWiiデラックス』の上述したEXのスペシャルページにて判明した。本来の力ならランディアに勝っていたかどうかは不明だが、手を抜いていたことは確かだろう。
マスタークラウン奪取に非協力的だっただけで、マホロア本人に対しては悪感情を抱いていない可能性がある。
ローアEX&マホロアのスペシャルページの「だっかん」は漢字にすると「奪冠 (訳:マスタークラウン《王”冠”》”奪”取)」。
つまり「奪還」の当て字だと思われるが、平仮名になっている為非常に紛らわしい。
また、本来の使命は乗り手を楽園へいざなうことであるとも書いてある。
ハルカンドラの荒廃ぶりからして、ハルカンドラから脱出して楽園に逃げるために造られた船だったりするのだろうか。
具体的に「楽園」がどこを指すかは不明だが、もしかするとランディアに襲われて窮地に陥った際に不時着先に選んだ、(マホロア曰く)「この世で最も美しい星」ポップスターのことなのかもしれない。
戦闘BGM
原曲
正式曲名:「飛べ!星のカービィ」
作曲者:安藤浩和
ローア戦前のシューティングパートから引き続き流れる。BGMと強制スクロールがリンクしており、おおよそ3ループ目でローア戦に入る。
ヒロイックで疾走感に満ち溢れた曲。一部「ぼうけんのはじまり」や「カービィ凱旋のテーマ」のフレーズも使用されている。
曲名はアニメ版の最終話から取られている。
スーパーカービィハンターズ
アナザースージー戦でリミックスアレンジされた。
後の作品
星のカービィ20周年スペシャルコレクション
エンディングに登場。マホロアを乗せて飛び立って行った。
ロボボプラネット
ストーンの変身パターンとして登場。
また、ギャラクティックナイトが次元を切り裂いて異空間の波で攻撃する新技「時界大斬閃」を発動する際に、低確率で空間内を航行している姿が確認できる。ここまでならただのサプライズであるが、本作ではとある事故で異空間ロードに放り出された人物がいる事を考えると、裏方で重要な役割を担っていた可能性がある。
スターアライズ
マホロア主導のフレンズ能力「トベマホローア」として登場。上ボタンを押すとローアを召喚する「コーリングローア」が発動。この状態でフレンズ達が上に乗ると船に乗せて突撃させる。
ブンナゲフレンズなどでしか壊せないブロックを破壊可能(壁を貫通して攻撃できる)なほか、人数が多いほどローアが巨大化する。マホロアは仲間をブンナゲられないので、これで代用できる。
そしてこれは、ローアが「プレイヤーサイドで戦闘能力を発揮した」初めてのシーンとも言える。
また、遥か、きらめきの勇者たちのマップでは稀に遠景(エクストラスターαの辺り)をこの船が飛んでいることがある。
星のカービィWiiデラックス
原作と同様の役割を果たすが、「エナジースフィアを集めればサブゲームが解禁されていく」という仕様の都合上大幅に拡張された。遊んだ後はスタンプチケットを入手できるが、ミッションの条件を満たしてもクリアしたことにはならないため注意。
また、グランドローパーを倒した後にわいわいマホロアランドを訪れるとローアが遊びに来る。
小説版
6巻『大迷宮のトモダチを救え!の巻』で初登場。原作の事件後もマホロアが所持しており、変わらずマホロアを主としている模様(ある一件の事もあるだろうが、カービィはマホロアを一切案じていない)。
8巻『メタナイトと銀河最強の戦士』では名前だけ登場。行方をくらませたメタナイトを探すために、彼の目的の手がかりとなるエナジースフィアを入手する方法として、デデデ大王は「マホロアの船を、もういっぺん、ぶっこわそう」と提案した。結局カービィに「心をもつ船だから、壊したら可哀想(意訳)」と猛反対されたため事なきを得た。
16巻『夢幻の歯車を探せ!』ではパラレルワールド設定であるが登場している。「古代文明で作られた空に浮かぶ伝説の船」とされ、心を持ち異世界へ行けると言われる設定も共通している。マホロアが魔法の歯車を使えば動くと思われたが、カービィ達によって失敗した。
26巻『刹那の見斬りで悪を断て!』でもマホロアが所有しているが、時代劇風のパラレルワールドなので「ローア丸」という小舟になっている。
27巻『おいでよ、わいわいマホロアランド!』では原作通りマホロアランドに遊びにやって来た。
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