第二部
髪をみつあみにした幼い少女。
デンジ曰く「友達みてーな…妹みてえなヤツ」と関係は判然としない。彼の主観によれば「大学行けるくらい頭いい」とのことで、その評価の正確性はさておいてもデンジよりは頭がいいらしい。
なかなか嫉妬深い様子であり、「ナユタの前でデンジとイチャイチャしてはいけない」というのは「破ったら死ぬルール」の第三条にして最重要項目である。
しかしながら犬たちの散歩から帰宅した矢先、デンジとアサ(実際は体の主導権を奪ったヨル)がキスをしている場面に遭遇してしまい、アサに「泥棒」と言い放つ。
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以下の項目は第一部最終盤のネタバレを含みます
「わんわん」
第一部
奇天烈な発想でなんとかマキマを滅ぼしきったデンジ。
勝利の余韻は無くも、つかの間の平穏を過ごしていたある日、一人の少女と出会う。
少女に指をいきなり噛まれるも、その感触がマキマを彷彿とさせ、隣にいた岸辺により、少女がマキマに代わる次代の支配の悪魔であることを告げられる。
つまり少女はマキマが死後、新たに生まれ変わった存在なのである。
少女は名を『ナユタ』と名乗り、岸辺の命によりデンジはこのナユタと同棲することとなる。
出会い頭にデンジを指さして「わんわん」呼ばわりするあたり支配の悪魔らしさが滲み出ている。一方、デンジに食べたい物を聞かれた際「食パン」と答えており、「安上がりな悪魔」と言われている。生まれたばかり故か、先代のマキマほどの悪辣さは見られず、善悪の区別がまだ曖昧な子供といったところである。
ポチタ曰く、支配の悪魔は(支配という概念故に得ようもなかった)他者との対等な関係を欲していたらしく、どうしたらいいと問うデンジに「抱きしめてあげて」と説いた。(終始ポチタはマキマ、ナユタと呼び分けず「支配の悪魔」と呼んでいるためマキマのデンジへの扱い同様にガワにはあまり興味がない模様、あるいはデンジを散々痛めつけ、せっかくできた大事なものをぶち壊したうえにデンジに興味さえ持たなかったマキマへの「救ってあげたいのは支配の悪魔で"マキマ"になんぞ興味ねー」という意趣返しか)
そして無意識か、人肌寂しさか布団から抜け出てしまったナユタはデンジを抱き枕のようにしてしがみつき、デンジもまたポチタを抱くようにナユタを抱きしめており、ナユタは余程安心していたのか涎を垂らしていた。仲間も親友も思い人も失ったデンジだが、最後の最後に妹分という新しい家族を手に入れたのだった。
余談
- なお、デンジがマキマを食べ切って(=マキマが完全に死亡して)からそれほど月日が経っていないため、地獄で蘇った後またすぐ死んだと考えられる。
- 支配の悪魔といえ、彼女の脅威性は"契約"による不死性ありきだった為、それが無い素の力で純粋かつ圧倒的な力に囲まれればなす術も無かったのだろう。
- 『チェンソーマン』が影響を受けている作品の一つである『ABARA』には「那由多(なゆた)」という名前のキャラクターが登場しており、元ネタではないかと言われている。なお、同作の主人公は「電次(でんじ)」という名前である。
- 第二部で住んでいるアパートは『タツキコーポ』。第一部最終話の現場となったあのアパートと同じ物件と考えられる。正確な間取りは不明だが、キッチンと居住スペースの二部屋+トイレがあると推測される。風呂の有無は不明で調理にはプロパンガスを使用。エアコン設置済み。
- 室内にはすごろくや絵本といったおもちゃの他、ランドセルに”デンジ”、”ナユタ”と名前が記されたアロエの鉢や一部の世代には懐かしい14インチのビデオ一体型テレビも。
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