自動車・鉄道・航空機と比較すると低速だが、浮力が全て支えてくれるため軌道や架線・車輪が必要なく積載量や燃費に優れ、大型の船体も作りやすい。
浮力で支えるとはいえ船体の一部が水中に沈む「喫水」があり、水面下の浅瀬や障害物が脅威となる、それらの脅威が水上からは見えづらいといった特性もある。加えて大型になるほど喫水は深くなり小回りや急ブレーキが利きづらく、水深のある航路や港といった施設も必要になる。
海軍などでは現在でも主力であり、日本でも海上自衛隊や海上保安庁でも多く運用されているが、低速な欠点は航空機で補っている部分もある。
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九水球逢魔海道ぼくのにいちゃは灰色くまくま【３１５】
横風に耐えながら走る岩屋の熊丸。 しかしその航海は、やはり無事には進まなかった。 いきなり舳先があがり、また沈み込む。 船長であるアデルの命令で、疾風も、小ザメも前方の監視につき、狼たちとミニャがふたりの支えに入る。 それほど船は激しく上下し始めていた……。 ☆－☆－登場人物一覧－☆－☆ 小ザメ……アデル卿の末弟。大央洋の封印。神巫。 疾風……アデル卿の弟。風の巫王。 ミニャ……小ザメと疾風を守る白い魔猫。 北風……黒毛の、疾風の狼。 西風……金毛の、小ザメの狼。 アデル……騎士団元帥。岩屋の熊丸の船長。 エルラーナ（エルドアル）……親衛隊副隊長。アデル卿の伴侶。岩屋の熊丸の船母。3,485文字pixiv小説作品
九水球逢魔海道ぼくのにいちゃは灰色くまくま【２２８】
真っ白な軍船でメローヌ領の北隣にあたる小さな封領、パスティーヌ領の港に入った聖騎士たちとロードラン、ベルナンは、馬に乗り換え、山塊をめざす。 ロードランもベルナンも、ファーヌから聞き出した事を思い返している。 一方、雨水洋ではナディスがバルガとともに、呪師の船泊を見張り続けている。 そこには、刻々と船が集まりつつあった。 ☆－☆－登場人物一覧－☆－☆ ロードラン……直属隊騎士。 ベルナン……直属隊騎士。 アデル……騎士団元帥。 デルフォー……騎士団大将軍。直属隊騎士たちからは「兄貴」と呼ばれている。 エルドアル……親衛隊副隊長。アデル卿の伴侶。 ロスラル……聖騎士。霧水洋管区長（将軍）。 ファーヌ……メローヌ城礼拝堂の堂守だった学僧。医官。 エイネ……メローヌ城主。柊と狼の勲爵士団の長。 タレル……親衛騎士。柊と狼の勲爵士。エイネの従者。 ディオン……エイネとメローヌ領太母の間に生まれた息子。柊と狼の勲爵士。3,126文字pixiv小説作品
九水球逢魔海道ぼくのにいちゃは灰色くまくま【１８０】
タレルは持ちこたえていたが、それでも、エイネの優勢は誰の目にも明らかだった。 ロードランとベルナンは歓声に隠れて私語をかわす。 エイネが、ディオンが、そしてタレルが使っている剣はどこのものなのか？ そしてタレルの運命は。 ☆－☆－登場人物一覧－☆－☆ タレル……親衛騎士。霧水洋で死霊術師を探索する任務の間は分隊長。 ロードラン……直属隊騎士。タレルとともに霧水洋での探索にあたっている。 ベルナン……直属隊騎士。タレルとともに霧水洋での探索にあたっている。 エイネ……メローヌ城主。 ディオン……メローヌ太母ジェーヌと、エイネの間に生まれた長子。 デルフォー……騎士団総隊長（大将軍）。大剣の使い手。 エルドアル……親衛隊副隊長。細身ながら剣術の名手として知られる。2,989文字pixiv小説作品
九水球逢魔海道ぼくのにいちゃは灰色くまくま【８】
水源派を異端とする。 その決定が下された事は、巧みに騎士団本部へ知らされた。 前もって、ソリン・アフデル・ギラン神兵団と入れ替えられていたシュリン・ギアラ・スレイ神兵団を指揮するのは、錬士サージラン。 そして、シュリン・ギアラ・スレイを急襲するのはデルフォー麾下の直属隊。 時ならぬ長靴の音がシュリン・ギアラ・スレイ大神殿に響き渡る。 ☆－☆－登場人物一覧－☆－☆ アデル……騎士団総帥。 エルドアル……親衛隊副隊長。アデル卿の従士。 アレイサン……親衛隊付小隊長。シャチ一門の当主。 デルフォー……騎士団総隊長。 サージラン……シュリン・ギアラ・スレイ神兵団十卒長。神兵としてはジランと名乗る。実は、かつてアデルらと騎士の修業をした錬士（騎士叙任を果たせなかった修練所卒業者）。 ジマニス……ソリン・アフデル・ギラン神兵団十卒長。湖水洋出身、アデル卿に仕える身でもある。 シャリス……かつてシュリン・ギアラ・スレイ儀典庁に赴任していた竪琴の伴奏者。現在は従奏者としてソリン・アフデル・ギランに戻っている。3,472文字pixiv小説作品
九水球逢魔海道ぼくのにいちゃは灰色くまくま【３４２】
ロードランは戦士たちの馬のあとについて、鞍上で揺られていた。 自分で手綱を取っているわけではない。 ロードランの手綱は別の馬の鞍につながれていたからだ。 屈辱的な扱いのようだが、かえってありがたかった。 ひどい天候で、こうしてもらっていたほうがはぐれずにすむからだ……。 ☆－☆－登場人物一覧－☆－☆ ロードラン……直属隊騎士。鍛冶師ロード。 ベルナン……直属隊騎士。馬商人を装っている。 マルコフ……判事。道案内人。 タレル……親衛騎士。柊と狼の戦士（勲爵士）。エイネの従者。 ディオン……メローヌ城太母とエイネの間の長子。柊と狼の戦士（勲爵士）。エイネの従者。 エイネ……1柊と狼の戦士（勲爵士団）の長。メローヌ城主。3,040文字pixiv小説作品
九水球逢魔海道ぼくのにいちゃは灰色くまくま【１４４】
大央洋に戻っている間、疾風と小ザメは規則正しい生活を送っている。 午前中は学校、午後はサリエルドの稽古がない時は、騎士団本部に行くのだ。 そうすれば、手の空いている騎士が色々と教えてくれるし、 守りも完璧というわけだ。 しかしその日は、弟たちを迎えに立ったデルフォーが、これから湖水洋に行くぞ、というのだった。 ☆－☆－登場人物一覧－☆－☆ 小ザメ……アデル卿の末弟。大央洋の封印。神巫。 疾風……アデル卿の弟。風の巫王。 ミニャ……小ザメと疾風を守る白い魔猫。 アデル……騎士団総帥。 デルフォー……騎士団総隊長。アデル卿の双子の弟。 レクサール……湖水洋の王。湖水洋の封印。 ミレイネ……レクサールの王妃。湖水洋の国母。 サリエルド……舟琴の主奏者。疾風と小ザメの師。2,914文字pixiv小説作品
九水球逢魔海道ぼくのにいちゃは灰色くまくま【９７】
順調にいけば、停泊地から遺跡まで一日か二日でたどり着けるだろうが、道も通っていないような森を抜けなくてはならない。 三日はみておいた方が良い。 アデルはそのように判断した。 それに従って、短い旅の準備が進められる。 エルラーナはパンを焼き、フィリアスは海図の写しを作る。 アデル自身は、嵩張って重い天幕と寝具は自分が持とう、と決意するのだった。 ☆－☆－登場人物一覧－☆－☆ 小ザメ……アデル卿の魔艇。大央洋の封印。神巫。 疾風……アデル卿の弟。風の巫王。 ミニャ……小ザメと疾風を守る白い魔猫。最近太り気味。 アデル……騎士団総帥。岩屋の熊丸の船長。 エルラーナ（エルドアル）……親衛隊副隊長。アデル卿の伴侶。岩屋の熊丸の船母。 サウル……親衛騎士。岩屋の熊丸の郎党。 フィリアス……二等法官。岩屋の熊丸の郎党。サウルの養弟。 ジマニス……神兵（十卒長）。岩屋の熊丸の郎党。傭兵時代、傭兵に身をやつしていた小ザメ、疾風が属する分隊の分隊長を務めていた。3,638文字pixiv小説作品
九水球逢魔海道ぼくのにいちゃは灰色くまくま【２６６】
エルドアルが竪琴を奏で、歌を歌う。 そうするうちに、小ザメが棒打ち踊りをねだり始めた。 そして、疾風とふたりで、アルシャを踊りの輪に加える。 楽しい踊りは、侍女たちをも巻き込んで、アルシャが楽しそうに笑い始める。 ☆－☆－登場人物一覧－☆－☆ 小ザメ……アデル卿の末弟。大央洋の封印。神巫。 疾風……アデル卿の弟。風の巫王。 ミニャ……小ザメと疾風を守る白い魔猫。 西風……金毛の、小ザメの狼。 北風……黒毛の、疾風の狼。 アデル……騎士団元帥。岩屋の熊丸の船長。 エルドアル（エルラーナ）……親衛隊副隊長。不世出の主奏者にして主唱者。アデル卿の伴侶。岩屋の熊丸の船母。 アースゲルズ（アルシャ）……氷水洋の封印。3,446文字pixiv小説作品
九水球逢魔海道ぼくのにいちゃは灰色くまくま【３１９】
船泊の衆に紹介された宿、三本樅亭はなかなか上等な部屋を用意していた。 すでに到着していたサウルらが注文をすませていたとみえて、アデルがエルラーナとともに到着した時には、何もかも用意ができており、部屋を確かめたふたりが食堂に下りてくると、さっそく料理が運ばれてきた。 ☆－☆－登場人物一覧－☆－☆ 小ザメ……アデル卿の末弟。大央洋の封印。神巫。 疾風……アデル卿の弟。風の巫王。 アデル……騎士団元帥。岩屋の熊丸の船長。 エルラーナ（エルドアル）……親衛隊副隊長。アデル卿の伴侶。岩屋の熊丸の船母。 サウル……親衛騎士。岩屋の熊丸の郎党。 フィリアス……一等法官。差ウルの養弟。アデル卿の秘書官。 ジマニス……神兵（十卒長）。湖水洋の旅の大半、疾風や小ザメが弓兵であった時に、上官だった。3,296文字pixiv小説作品
九水球逢魔海道ぼくのにいちゃは灰色くまくま【２９３】
いよいよ羽音村を出立する事にアデルは決めた。 そのためには色々と準備をしなくてはならないし、村長を兼ねる太母リンサへも挨拶に出向かねばならない。 悪天候に追われて立ち寄った小村だが、良い取引もでき、村の歓待もありがたかった。 ☆－☆－登場人物一覧－☆－☆ 小ザメ……アデル卿の末弟。大央洋の封印。神巫。 疾風……アデル卿の弟。風の巫王。 アデル……騎士団元帥。岩屋の熊丸の船長。 エルラーナ（エルドアル）……親衛隊副隊長。アデル卿の伴侶。岩屋の熊丸の船母。 サウル……親衛騎士。岩屋の熊丸の郎党。 フィリアス……一等法官。サウルの養弟。岩屋の熊丸の郎党。 ジマニス……神兵（十卒長）。岩屋の熊丸の郎党。 リンサ……羽音村の太母。 花蜜……羽音村の酒亭、蜜蜂亭の娘。3,470文字pixiv小説作品
九水球逢魔海道ぼくのにいちゃは灰色くまくま【９】
騎士団が制圧をもくろんだのは、シュリン・ギアラ・スレイだけではない。 直属隊に続いて、親衛隊からふたつの分隊が水脈を抜けようとしていた。 マールの分隊と、ガネルの分隊だ。 ガネルは五人を率いて、西南のエガル・ゴー・スロール神殿を目指す。 ☆－☆－登場人物一覧－☆－☆ ガネル……親衛隊付小隊長。 マール……親衛隊付小隊長。 フィリアラン……エガル・ゴー・スロール大隊付小隊長。水琴の主奏者。エルドアルの叔父にあたる、ヤリイカ一門の騎士。3,256文字pixiv小説作品
九水球:修練生物語ぼくの名前は小ザメだもん【１２８】
ついにアデルとエルドアルは、リサリサの鯨船に乗り、ヤヒカの先導で新たな宮をめざす。 はたしてこの宮はどのようなもので、誰がなんの目的でたてているのか。 一方、ミイル・イハ・タイアイから、セルファたちもその宮をめざして鯨船を走らせる。 ☆－☆－登場人物一覧－☆－☆ アデル……騎士団元帥。海鷲一門当主。真珠洋では鉄拳として知られている。 デルフォー……騎士団大将軍。アデルの双子の弟。現在は大央洋で留守居役。 エルドアル……親衛隊副隊長。アデルの伴侶にして従士。真珠洋では小鳥として知られる。 グラール……アデルの弟。風の巫王。幼名は疾風。修練所三年生。 セルファ……アデルの末弟。神巫。幼名は小ザメ。修練所初年生。 ランネ……柊と狼の戦士。セルファの従士となるべく命じられている。修練所初年生。 ギリアム……元呪師。現在はミシュリーヌの誓いの子。炎の巫王。修練所初年生。 タウアイ……ハイアラニの継嗣カヒナの弟。水の巫王。 ティリアン……湖水洋出身の元弓兵。海鷲一門の後ろ盾を得ている。 リサリサ鯨獲りの頭領。 小鰯……鯨獲りの小頭。 蟹足……鯨獲りの小頭。 ヤヒカ……鮪漁師の頭領。 ワヒア……新しい宮の司を自称する翁。6,060文字pixiv小説作品
九水球逢魔海道ぼくのにいちゃは灰色くまくま【１６４】
夜明けに、岩屋の熊丸はメヘン・グラーフ・ベルンの船泊に到着した。 エルラーナと弟たちが眠っている寝台に潜り込んで一眠りしたアデルは、この町での宿を選ぶ事にする。 メヘン・グラーフ・ベルンは、かなり大きな町だった。 ☆－☆－登場人物一覧－☆－☆ 小ザメ……アデル卿の末弟。大央洋の封印。神巫。 疾風……アデル卿の弟。風の巫王。 アデル……騎士団総帥。岩屋の熊丸の船長。 エルラーナ（エルドアル）……親衛隊副隊長。アデル卿の伴侶。岩屋の熊丸の船母。 サウル……親衛騎士。岩屋の熊丸の郎党。 フィリアス……二等法官。サウルの養弟。岩屋の熊丸の郎党。3,256文字pixiv小説作品
