概要
"幽霊が操っている"とされる奇怪の船舶。
世界中の海で目撃例が存在し、多くの場合は帆船である。
特に大航海時代などになって人類が大洋に積極的に進出してからは、その目撃例も多くなっていった。
多くの事例で共通する特徴としては以下の通り。
有名なのはリヒャルト・ワーグナーの歌劇『さまよえるオランダ人』の題材となった幽霊船で、アフリカの喜望峰で多数回にわたって目撃されている。またこの船とワーグナーの歌劇は、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズに登場したフライング・ダッチマン号のモチーフとされている。
日本でも廻船による交易が盛んになった江戸時代以降、船幽霊の一種に幽霊船が登場し、西洋の幽霊船と違って発光するという。
海賊船・無人船との関連
なお、幽霊船と海賊船を見間違えたという例も多く、このことを逆手に取った海賊行為なども存在した。
また海上で遭難し、行方不明になった船舶が長い月日の中で漂流し続けて無人船となり、それが幽霊船のように海上でさまよっていたケースも報告されている。このケースだと、船員がいた場合は餓死者を乗せて浮遊し続けるため、リアルに"幽霊船"と呼べるものとなっている。
創作における扱い
古くから怪談と語り継がれていることから、特にホラー映画や海賊を題材とした映画などで登場し、近年の日本のアニメやゲームではダンジョンや敵の戦艦として登場することも多い。
幽霊船の登場する作品
- 『さまよえるオランダ人』（リヒャルト・ワーグナーの歌劇）
- 『パイレーツ・オブ・カリビアン』（ジョニー・デップ主演のディズニー実写映画）
- 『空飛ぶゆうれい船』（石ノ森章太郎原作のアニメ映画）
- 『ドラえもん のび太の海底鬼岩城』（劇場版作品の第四作目。実際には海底人によるダミー）
- 『ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…』（ある場所をクリアするためのアイテムが存在するダンジョンとして登場）
- 『テイルズオブエターニア』(正確には海底に沈没している沈没船だが、最深部にて恐ろしい伝説上の生物である「セイレーン」とのバトルになる）
- 『テイルズオブヴェスペリア』（劇中で「幽霊船アーセルム号」に遭遇する）
- 『大航海時代』シリーズ（洋上にてごく稀に遭遇する、大抵の場合戦闘になり強力な敵船の場合が多い、オンラインではとあるクエストで強制戦闘になり全敵船中屈指の強さを誇る強敵となる）
- 『海賊戦隊ゴーカイジャー』（夏の劇場版『海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE 空飛ぶ幽霊船』に登場）
- 『聖剣伝説3』（闇の精霊・シェイドと出会う場所として登場）
- 『ONE PIECE』（複数存在するが、実際はどれも人間や魚人の船）
- 『仮面ライダーゴースト』（ゴーストの支援マシンの1つに、幽霊船キャプテンゴーストが存在する）
- 『それいけ!アンパンマン ゆうれい船をやっつけろ!!』（ばいきんまんが製作したメカ「バイキンゆうれい船」として登場）
- 『白猫プロジェクト』（プレイアブルキャラクターの一人である「死せる海賊エドガルド」が過去に所有していたが、エクソシストによって船を浄化されてしまっている）
- 『ゼルダの伝説 風のタクト』（特定の条件を満たすと潜入できる海上の船系ダンジョンとして登場。中にはトライフォースの欠片の在処を示す地図がある）
- 『ウルトラQ』（とある海岸に出現。中には「鳥を見た」という航海日誌が…）
- 『ウルトラマン80』（コンピュータ制御の幽霊船・バラックシップが登場）
- 『ウルトラマンダイナ』（幽霊船怪獣ゾンバイユが登場）
- 『ポポロクロイス物語』（物語途中で訪れるダンジョン）
- 『ジョジョの奇妙な冒険スターダストクルセイダース』（スタンドストレングス参照）
参考
上述の「さまよえるオランダ人」のメインテーマはこんな感じである。
関連タグ
船 幽霊 船幽霊
メアリー・セレスト号・・・実在した幽霊船
