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触れたら最後、日本中がハルマゲドン。


概要編集

エニックス(現スクウェア・エニックス)より発売されたファミリーコンピュータ用ゲーム。正式タイトルは『ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…であり、ジャンルはロールプレイングゲーム(RPG)。

ファミリーコンピュータ用ソフトウェアとして発売され、その後スーパーファミコンゲームボーイカラーニンテンドー3DSなどでリメイクされた。


更にその後はケータイアプリ、スマートフォンアプリとしてもリメイクされ、グラフィックはSFC版がベースになっている。この2つは『ドラゴンクエストⅣ』以降に搭載された「AI戦闘」が実装されている。

2021年5月27日の「ドラゴンクエスト 35周年記念特番」では、『OCTOPATH_TRAVELER』等で培われた技術でリメイクした『HD-2D』版が制作中であることが発表され、更に全世界同時発売となる。

以降特に続報等は無かったが、2024年6月18日のNintendo Directで、2024年11月14日に発売されることが発表された。

対応ハードはNintendo SwitchPlayStation 5XboxWindowsSteam。Steam版のみ11月15日の発売となる。

また、レーティングはCERO-B。外伝作品を含めれば珍しくなくなりつつあるが、ナンバリング作品ではこれが初となる。

同Nintendo Direct内でサプライズ発表されたHD-2D版『ドラゴンクエストⅠ・Ⅱ』を続けてプレイすると驚く事があるらしい。


機種ファミコンスーパーファミコンゲームボーイカラーニンテンドー3DS
ジャンルRPG同左同左同左
発売日1988年2月10日1996年12月6日2000年12月8日2017年8月24日
価格5,600円8,700円6,400円1,620円
開発チュンソフトハートビートトーセビー・トライブ
販売元 エニックス同左同左スクウェア・エニックス

機種Nintendo SwitchPlayStation 5XboxWindowsSteam
ジャンルRPG
発売日2024年11月14日(Steam版は2024年11月15日)
価格7,678円
開発アートディンク&SQEX浅野チーム
販売元 スクウェア・エニックス

Pixivでのヒット数が多いのは略称記事のDQ3ドラクエ3など。


特徴編集

孤立した大陸を領土とする王国・アリアハンの勇者オルテガの子供である主人公が、16歳の誕生日に勇者として、魔王バラモス打倒を使命とし、ルイーダの酒場で出会う3人の仲間とともに旅立つところからストーリーは始まる。

冒険の舞台は、アリアハンなどを除いて、現実の地球をモチーフとしているが、冒険の最後で意外な所(ネタバレ注意)に至ることになる。


ゲーム的な面としては、前作である『ドラゴンクエストⅡ』よりも連れて歩ける仲間が1人増え、最大4人での冒険が可能となっただけでなく、連れて歩く仲間のキャラクターメイク(名前・性別・職業)や転職などが可能となった。

これにより、昨今の古典的なRPG/ファンタジー作品像の形成に大きく影響している。


後発シリーズでお約束となった隊列による被弾率の変化が加わったのも今作からで、「戦士が前に出て盾となり、打たれ弱い魔法使いは後列から魔法で攻撃する」というようなロールの要素も強化されている。

また、グラフィック面でも強化がなされており、前作まではブロック状にしか表示できなかった壁が隣り合ったブロックとくっつくように形が変わるという、後発のシリーズ作品で当たり前のようになった仕様が取り入れられたのも今作から。


その他、昼と夜の概念、飛行できる乗り物、敵のローテーション行動、宝箱に擬態したモンスター、戦闘中の装備変更、呪文の系統確立など、ドラクエシリーズで大前提となっているシステムが多数本作で実現されている。

また、本作と次作では敵味方から攻撃や回復対象を選べる要素があり、味方への故意の攻撃(状態異常を治療できる)・敵への回復が可能であることから、戦闘の幅が大きく広がった。


ルイーダの酒場が登場したのも、パーティを編成できる本作から登場した要素であり、ロト三部作とは独立した世界観の天空シリーズにも続投している他、敵の使う「バシルーラ」で仲間が酒場まで吹き飛ばれるという要素も…。

それだけパーティシステムはこの作品では重要視されているということだ。


ROM容量が前作から倍の2メガビット(256kb)に引き上げられた事で上記のようにゲーム内容がグレードアップした他、ROMカセットにバッテリーバックアップシステムが搭載されたことで、「1」「2」のようにゲームの進行フラグや緻密な情報をふっかつのじゅもん(パスワード)として出力して書き取らせる方式ではなく、ぼうけんのしょとしてソフト側で記憶する事が出来るようになり、キャラクターメイクのシステムを実現できた(ただしパスワードシステム特有の煩わしさから解放される一方で、当時のバックアップシステムは不慮の事故でデータが消えてしまうことも頻繁に起きており、その場合は再開叶わず初めからやり直しになってしまうため一長一短ではあった)。


『ドラゴンクエストⅠ』『ドラゴンクエストⅡ』『ドラゴンクエストⅢ』の三部作は世界観的に繋がりが強いことから、後のプレイヤーからは「ロトシリーズ」「ロト三部作」と呼ばれることがある。ただ、この括りは『ドラゴンクエストⅣ』『ドラゴンクエストⅤ』『ドラゴンクエストⅥ』が俗に「天空シリーズ」と呼称されたのに対し、対比的に用いられていたもので、現在となってはこの「ロト三部作」に繋がる世界観やエピソードを持つスピンオフ作品が多数登場したために、必ずしもこの3本だけで完結しているとは言えない部分がある。


後発作品やスピンオフ作品の主人公はロトの血筋にあると解釈出来る描写が多いことから、ロトの末裔たちは自覚のあるなしにかかわらず市井に溶け込んでいるようである。特に『ドラゴンクエストⅪ』はかなり直接的に『ドラゴンクエストⅢ』の前日譚であることが描かれており、三部作ではなく四部作となっていると言ったほうが適切かもしれない。時系列としては、『ドラゴンクエストⅪ』→『ドラゴンクエストⅢ』→『ドラゴンクエストⅠ』→『ドラゴンクエストⅡ』である。



リメイク・移植版編集

スーパーファミコン編集

『スーパーファミコン ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…』のタイトルで初めてリメイクされた(以降SFC版)。

『Ⅵ』の後に発売されたのでグラフィックは高品質で、モンスターは戦闘中にアニメーションする。

ただの移植ではなくキャラクターの性格という要素に新職業である盗賊の追加、大量の追加装備などがあることなどから非常に評価が高くなっている。追加BGM、追加ダンジョンも実装されるなどリメイク版『Ⅰ・Ⅱ』に比べて追加要素が豊富になっている。

なお、性格システムはポケットモンスターシリーズのように補正値が存在する。

それを気にしないのであれば、性格重視のネタパーティを作る事もできる。


ファミコン版では性別に関係なくグラフィックが単一だった勇者の容姿が性別に対応するものになったほか、キャラクターの性別の差についても強調すべく女性専用装備が多く登場した。


ただし、性別専用装備や性格のバランスが全体的に女性キャラ有利という面もあり、女性専用の性格にデメリットの無い/低い優秀なものが存在する、女性専用防具が強力で女性でさえあれば職業問わず装備出来るため、本来装備が弱いはずの職も高い防御力を得られてしまったり一度入手すれば女性キャラ間で着回しが可能で装備調達の手間も省ける、遊び人のお遊び行動も女性遊び人のほうが有利な物が2つ多かったりと(全員男性でもクリアは普通に可能なものの)純粋に強さを追い求めていくと「セクシーギャル勇者率いるアマゾネス軍団」のようなパーティが爆誕してしまいやすいことは、よくネタにされる。

おまけ要素として「すごろく場」が実装されている。

なお、本作はエニックスによって最後に発売されたスーパーファミコンのソフトでもある。

後にこのSFC版はWiiで発売された25周年記念版「ドラゴンクエストⅠ・Ⅱ・Ⅲ」にベタ移植された。


ゲームボーイカラー版編集

携帯機にもかかわらずSFC版の追加要素とモンスターのアニメーションを収録し、さらなる追加ダンジョン&ボスを実装するなど高い完成度になっている。一方で大筋ではSFC版を踏襲し、守旧派ファンの満足度も損ねない内容となっていた。


ガラケー・スマホ版編集

SFC版以降の追加要素の大半が削除され、戦闘時のモンスターがイラスト調に変更された弊害で攻撃モーションが削除された。これらの要素もあり、劣化移植と言われている一方で、戦闘のテンポが向上するなど利点も少なからず存在する。

後にスマホ版をベースにニンテンドー3DS、PS4、ニンテンドースイッチに配信された。


HD-2D版編集

以前までのリメイク作品とは大幅に仕様が異なっている。

ストーリーは大筋こそ変わらないがサブストーリーが深く取り下げられ、追加エピソードも存在する。声優によるキャラクターボイスや新アイテムに新システム等が追加され、従来の格闘場が無くなった代わりに「モンスター・バトルロード」が実装され、各地にいる魔物を保護してバトルすることができる。

一方で、SFC版以前の踏襲度は非常に低く、全体的に2020年代のゲームプレイヤーの腕前に合わせた辛口の難易度となっている。


新職業としてまもの使いが追加され、この職業がパーティにいると前述の魔物の保護がしやすくなるほか、保護した魔物の数に応じて特技を習得する。


本作では難易度が選択式になっており、初心者向けの「楽ちんプレイ」、オーソドックスな「バッチリ冒険」、敵が強くなり経験値・ゴールドが稼ぎにくくなる「いばらの道だぜ」の3種類が存在する。

また、これらの難易度に関係なく「レベルアップするとHP、MPが回復」、「洞窟・建物内でルーラができる」、「全員がマヒ状態になっても全滅にならない」などは近年の仕様に合わせたものになっている。


呪文は『Ⅷ』と同様にかしこさに応じて威力が上昇する仕様になった。スマホ版以前は耐性がある場合は効かない確率が高くなるといった仕様だったが、本作では近年の作品に合わせてダメージが軽減される仕様に代わり、完全耐性でなければ確実にダメージを与えられるようになった。更に新たに弱点属性が追加されたため、属性攻撃で弱点を突くと大幅に威力が増す。

一方で従来は敵側の呪文は基本的にこちらの半分程度の威力だったものが、本作においてはこちらと同等の威力になったことから呪文を使用する敵の脅威度が大きく上がっている。

また新たに特技が追加され、モンスター側も特技を使うものが大幅に増えたことから戦闘バランスが大きく変わっている。

モンスターやボスも、数体追加されている(例として、本来はボスモンスターがいなかったピラミッドで、魔法の鍵入手前にナイルのあくまと戦うようになっている)。


武器に関してもムチやブーメランの威力が減衰しない上に、それらでも会心の一撃が出るようになっている。


性格に関しては「ラッキーマン」から「ラッキーパーソン」への変更、女性専用の「おじょうさま」や「おとこまさり」が「ブルジョア」・「つよき」になって男女共用の性格になるという近年のポリコレを意識したような対応も見られる。ただこの流れには堀井雄二も「誰のためなんですかね」と疑問を呈している。


一方で、男性専用・女性専用防具は変わらず存在する(強いて言うなら「皮の腰巻き」が男女共用になったくらい)上に、ルックスAは男性でルックスBは女性として扱われる会話がある他、アッサラームのぱふぱふイベントはルックスAでしか受けられないなど、過去作から引き続き再現されている部分も見られる。性格も男性用の「むっつりスケベ」と女性用の「セクシーギャル」は変更されていない(ただし勇者はあるイベントで特定の手順を踏むことでルックスAでも一度だけセクシーギャルにすることができる)。

一部モンスターの改名については「ホロゴースト」(シャドー系統のモンスター)が「シルエト」に、「ゴールドマン」(ようがんまじん系統のモンスター)が「おうごんまじん」に変更された一方で、「ごろつき」と改名されていた「さつじんき」(エリミネーター系統のモンスター)が、元の「さつじんき」に戻っているという例もある。



登場キャラクター編集

※CVは大乱闘スマッシュブラザーズSPECIALドラゴンクエストライバルズエース、HD-2D版『ドラゴンクエストⅢ』における担当声優。

職業編集









  • 盗賊(SFCリメイク版以降から登場)


主要キャラ編集


サブキャラ編集


敵キャラ編集


※1:スーパーファミコン版以降

※2:ゲームボーイカラー版のみ

※3:表世界では中ボスを務めたが裏世界では普通のモンスターとして登場する。

※4:リマスター版限定。リンク先は関連モンスター。


小説 ドラゴンクエストⅢ編集

著:高屋敷英夫、イラスト:いのまたむつみ(四六判版・文庫版)、椎名咲月(新書版)

ゲームにはない独自の設定があり、主人公の父親オルテガにフルネームがあり、それが『精霊ルビス伝説』のディアルトとの関係を示唆するものになっている。


勇者アレルと女魔法使いリザが恋仲になるが、それにより苦悩や葛藤が生まれ物語に深みを増している。


バラモス四天王やゾーマ八魔将とゲームにはない括りが登場する。

  • 勇者アレル:性格は正義感が強いものの、少し天然が入ったお人好しと好感が持てる性格。リザとロマンスを築くが…。
  • 女戦士クリス:激しい気性と情の濃さを持つ女兵士。オルテガと面識がある。一行のお姉さま的存在。
  • 男僧侶モハレ:泣き落としで無理矢理仲間になった情けない旅僧。田舎じみた言葉遣いだが、潜在能力は優れており、回復と攻撃両方で一行を支援する。
  • 女魔法使いリザ:道中で出会う本編のヒロイン。ひ弱だが魔力は絶大で、何度かパーティの危機を救う。その強大な魔力の出自は…。
  • 男商人サバロ:あるダンジョンに捕まっていた不良商人。一行をお金の問題で何度も振り回すトラブルメーカー。
  • 男武闘家カーン:モハレと同じ孤児院にいた男性で黄金の爪とキックを武器とする。モハレには限りなく優しいが、サバロやロザンの強欲さを怒る。アレル一行に加わり、カンダタと共闘する。
  • 男遊び人ロザン:ピエロではなく、詩人風(しかもオカマ)。サバロからはちゃんづけで呼ばれ、いつもつるんで悪さをする。
  • 男盗賊カンダタ:賊なのは同じだが、民に施しをする義賊。オルテガに懲らしめられた経験があり、息子のアレルを見て改心して後半で合流する。素顔はヒゲ面の悪党顔。
  • 男賢者:老賢者で本名はルカリオ・ベステロール。所々でアレル一行の前に現れ、別れたパーティの面々を導く謎の人物。

CDシアター ドラゴンクエストⅢ編集

基本的には上記の『小説 ドラゴンクエストⅢ』をベースにし簡略化したもの。しかし一部のキャラ名や設定はCDシアター独自のに変更されている。


  • 男勇者アレル(CV:緑川光):主人公。父オルテガの行方を知ると同時に魔王バラモスを討伐への冒険の旅に出る。
  • 女戦士ステラ(CV:富沢美智恵):アレルの良き理解者。アリアハン城の近衛兵で、アレルに剣術を教えた。
  • 男僧侶ライド(CV:青野武):ルイーダの酒場で出会った僧侶。物語中盤で一時離脱し、終盤からアレル一行と合流する。
  • 女魔法使いマリス(CV:皆口裕子):アレルに好意を抱いている魔法使い。祖父から呪文を教わっており、終始メインメンバーとして活躍する。
  • 武闘家カンダタ(CV:神谷明):盗賊団のボス。会心拳という秘奥義の使い手で、優れた身体能力を活かし武闘家として仲間に加わる(当時、盗賊の職業がなかった)。なお覆面パンツマスクスタイルではなく、バンダナを巻いたイケメンとしか言えない容姿をしている。
  • 男商人ダムス(CV:龍田直樹):アッサラームで出会った商人。黒胡椒貿易で得た資金で、ダムスバーグという町を建設したが…。
  • オルテガ(CV:戸谷公次):アリアハンの勇者。ネクロゴンドにて消息を絶ったが…?
  • バラモス(CV:佐藤正治):世界を手に入れようとする魔王。
  • ゾーマ(CV:柴田秀勝):アレフガルドを支配している大魔王。

漫画版編集

『スーパーファミコン ドラゴンクエストⅢそして伝説へ』(集英社・Vジャンプブックス)内に掲載されたギャグ漫画「ユーシャとこまった仲間たち」(作:かねこ統)の事。

本作のパーティは同書の案内役でもある(他にもやさしいひとの盗賊など個性豊かなキャラクターが登場)。


  • ユーシャ(男勇者):16歳の勇者で「まけずぎらい」な性格。ツッコミ担当。
  • センシ(男戦士):原作絵とは異なる金髪碧眼のイケメンでスライムピアスが特徴。性格は「さびしがりや」で日記を付けたり、嫌なことがある度にママに手紙を送ったりするマザコン。アリアハン騎士の家系に生まれたために実力は高いが、ユーシャ達に存在を忘れられる、エルフに話しかけただけで警戒されるなど本作の不憫担当。
  • マージ(女魔法使い):レーベ村生まれの胡椒すら知らない「せけんしらず」なアホの子(実家が鉱山王なため)。ユーシャの次に原作テイストを残しているが、マントは着用していない代わりに、ハート型のイヤリングを着けており、髪色も赤ではなくオレンジ。使える魔法はラリホーだが、自分が眠ってしまうなど魔法使いとしての実力はイマイチ。ちなみに、魔法使いの職業と「せけんしらず」の組み合わせは致命的なレベルで相性が悪い
  • ソーリョ(男僧侶):衣装自体は原作通りだが、顔がクリリンヘッドになっている。寡黙でユーシャにも敬意を払っているが、マージのパンツを確認したり、イシス女王を口説こうとする「むっつりスケベ」である。本人曰く、剣の腕に覚えがあるが、一族が皆僧侶だったせいで、僧侶にならざるを得なかった悲しき(?)過去を持つ。

地名のモデル編集

地名モデル名前の由来
アリアハンムー大陸アーリア人+ハン(偉大な)またはありえへん、もしくはラハイナ
レーベムー大陸不明(ドイツ語で獅子を意味する言葉から?)
ロマリアイタリアローマ帝国+イタリア
カザーブカザフスタン同左またはコサック
シャンパーニの塔フランスシャンパーニュ地方
ノアニールノルウェー同左
アッサラームアラビア半島アラビア語圏の挨拶
イシスエジプトエジプト神話の女神イシス
ポルトガポルトガルスペインそのままポルトガル
バハラタインドマハーバーラタ
ダーマチベットネパールインド宗教の概念『ダルマ
ガルナの塔中国China?
アープの塔アメリカ西海岸西部開拓時代のガンマンワイアット・アープ
スーカナダ〜アメリカ東海岸スー族
グリンラッドグリーンランド同左
サマンオサブラジルマナオス+アマゾン
海賊の家アルゼンチン/チリなし
エジンベアブリテン島エジンバラ
ムオルロシアアムール川
ジパング日本東方見聞録に登場する日本の異称『ジパング』
地球のへそエアーズロックエアーズロックの異称
ランシールオーストラリアランセリン
ネクロゴンドアフリカ南東部語感(地名自体は「ネクロ(死)+ゴンドワナ大陸」と解釈可能だが堀井雄二そこまで考えていなかった)
テドン南アフリカ不明
レイアムランド南極大陸グレアムランド
アレフガルド不明ヘブライ語のアレフ+北欧神話における国を表す「ガルド」

発売時のエピソード編集

『ドラゴンクエスト』『ドラゴンクエストⅡ』と口コミでの評判が広まり、更に進化した『ドラゴンクエストⅢ』が発売されるとあっては多くのゲーマーたちが発売日前から期待を寄せていた。


そして1988年2月10日、いよいよ本作が発売されることとなったが、この日は水曜日、つまり平日である。にもかかわらず、各地のゲーム取扱店の前には長蛇の列が出来、その中には誰がどう見ても小中学生な青少年らの姿もあったりした。加熱した人気と品薄騒動は「ゲーム欲しさに学校をサボったら補導・注意された(当時の時代柄上、自己都合で学校を休んで学校のやっている時間帯に出掛けるのはタブーであった)」という笑い話程度で済む話だけでなく、当時社会問題として取り上げられる2つの事件を巻き起こした。


まず1つ目が、横行した抱き合わせ販売である。ゲーム取扱店では、蓋を開けてみるまでわからないテレビゲームという商品において、仕入れたゲームが人気が出ない(有り体に言えばクソゲーであったり)場合、それがまるごと不良在庫になるという問題を抱えていた。そのため、それ以前から抱き合わせ販売は横行していたものの、『ドラゴンクエストⅢ』の時ともなるとその人気を良いことに最高で4本のゲームを付けたりするケースすら出てくるなど、問題が表面化する事となった。『ドラゴンクエストⅢ』を入手するために、泣く泣く抱き合わせを買ったというゲーマーも少なくないようで、後に「『ドラゴンクエストⅢ』と抱合せで買ってしまったゲームと言えば」という話題が成立するぐらいには被害者がいるようである(なお、クソゲーを掴まされるというのがお約束だが、その面白さがぱっと見て分かりづらい「隠れた良作」や「意欲作」がついてきたというケースもあったりする)。


こうした悪徳商法は小売店が客に対して強いるだけでなく、そもそも卸問屋が小売店に『ドラゴンクエストⅢ』を卸す際に「ドラゴンクエストを仕入れたかったら他のゲームも一緒に仕入れろ」と強要していたために小売店の側でもどうにかしてその押し付けられたゲームを捌かなければならず、やらないといけなくなっているという事情も少なからずあったようである。「それって独禁法に引っかかるんじゃないの?」と現在の感覚なら思うが、当時はあまりうるさく言われることがなく、ニュースや新聞などで批判される程度だったものの、後に『ドラゴンクエストⅣ』の発売時に卸問屋「藤田屋」が他のゲームとドラゴンクエストの割合が「3:1」という極悪非道のレートで抱き合わせ販売をしていたことが公正取引委員会の目にとまり、違法と判断された通称「藤田屋事件」が起こり、違法行為である認知が強まって徐々に姿を消していった。その知名度の高さとわかりやすさから、現在でも独禁法の判例等では同事件がしばしば引き合いに出されることがある。


2つ目が、通称「ドラクエ狩り」と呼ばれる恐喝窃盗強盗事件である。上記の通り、ドラゴンクエストシリーズは人気タイトルな上に現在の大量にプレスできる光学ディスクや半導体媒体を使ったゲームと違い、部品調達の都合などがあるカセットだったために発売日に手に入らない人というのも数多く出た。その中でも、ワルい中高生などが購入出来た年下の子から恐喝で奪い取るという事件が全国で発生し、ゲームを買うために徹夜で並んでいる人から金を恐喝するという行為と合わせて問題となった。特に悪質なケースでは、同一犯と思われる高校生2人組によって1日の間に10人以上の人がソフトをひったくられたという事件まで起こっていたりする。


その人気故にこうした社会問題を引き起こしたことから、ドラゴンクエストシリーズに限らず後の購入者が殺到するであろうタイトルは、「発売日は原則土日祝とするゲーム取扱店も発売日0時に店を開けるのをやめる(24h営業でも翌9時や10時から販売を開始する)」、「できるだけ混乱が起こらないように様々な予約システムを通してきちんと欲しい人の手元に届けるようにする」など、この反省を活かした措置を取るようになっていった。


…1日違いだったら休日(翌11日が1967年から建国記念の日)だったというのは今となってはなんともなところもあるが、当時には当時なりの事情があったのだろう。


お母さんが『ドラゴンクエストⅢ』を楽しみにしていた子供のために買ったところ、逆にお母さんがハマってしまったり、『ドラゴンクエストⅢ』に熱中していたヤクザがダンジョンの難しさに頭を悩ませて半ば脅しの形で攻略情報を会社(恐らく制作元のエニックスだろうか)に要求するなど(曰く若い奴らに示しが付かないらしい)、正しく様々な世代を熱中させていたことがわかる。



余談編集

・容量不足だったファミコン版

ファミコン版はタイトルロゴが存在せず「DRAGON QUESTⅢ」と文字が表示だけであったがこれはタイトルロゴを収めるだけの空き容量が確保できなかったためであることが以前から広く知られていたが HD-2D版発売記念の特別番組内で中村氏より新たに「実は空き容量確保のために街を丸々一つ削った(殺人事件などの謎解きイベントを予定していたもの)り曲を泣く泣く削ったりしたんです」と容量が逼迫していた逸話として語られた。



・ファミコン版にのみ存在する改修版について

 ファミコン版には公式には発表されてはいないがバグフィックスを施した改修版が存在する。実は初期バージョン(非公式にAバージョンと呼ばれる)には数多くのバグが存在し、中にはランシールバグに代表される画面表示が致命的に壊れてしまいゲームが進行不能になるものも含まれていたため これらのバグのない製品の提供を目的に開発&販売されたもの(非公式にBバージョンと呼ばれる)。

しかし、このバグFIX版は解消されたバグが多い反面、開発の過程で裏技の一部が使えなくなったり、新たに追加されてしまった異常な挙動もありプレイヤーからの評価は賛否両論であったりする。



 





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外部リンク編集

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