解説
自分で決める場合と、なんらかの法則に基づいてコンピューターが自動的に決める場合とがある。
自分で決めるものは、認証を得るため入力する。現代日本の人間ならおそらくどこかで使用したことはあるはずで、例えば銀行などの暗証番号もパスワードの一種である。他にも特定のサイトにログインしたりする際にもユーザIDと共に必要となる。このピクシブ百科事典を編集する為にログインする時にも必要となる。
サービスによってはコメントや閲覧が不可能な場合もあるが、SNSなど部分的な表示・閲覧は可能である場合はある。
登録や基本サービスが無料の場合もあるが、課金によって使用可能なサービスの幅が広がる、より高品質なサービスが利用できる…といったシステムを持つものも多い。
使用権限
「このサイトに入るためには管理人の決めたパスワードが必要」といったように特定の人間のみ使用できるようにするためのもの。「隠し要素を解禁するためにはパスワードが必要」と裏技や時限解禁のために設定されているものなどがある。自分が決めるものではなく、管理者などの自分以外の第三者が決めるものだが、自分で決めるのと同じとみて良い。(サイトによっては、登録時に後者の例のようにコンピューターが自動的に決めるものもある)
コンピューターが自動的に決めるものとしては以下のものがある。
近年ではQRコードに変換し、カメラを使用して認証するシステムも存在する。
漏洩による悪用
第三者に知られてしまうと、他人に成りすまして利益を得ることが可能であるため、しばしば問題となっている。このため、銀行などでは「暗証番号に自分や家族の誕生日などを使用しないように」と注意書きされた紙を渡される事になる。
特に自身やその所有物に関係したパスワードは容易に推測されやすい。また「1111」や「1234」といった楽に入力できるものも試されやすい。皆考えることは同じである。もちろん多くのサービスを全く同じパスワードで使いまわすのも危険。
安全性を求めるなら
- アルファベットを入力する場合、出来れば大文字と小文字を混ぜる。
- 数字や記号を最低1文字は含める。
- できるだけ多い桁数。可能であれば10桁以上にする。
- 自身しか知らない事象、それらを組み合わせる、不規則性を混ぜる。
- パスワードを定期的に変更する。
…といった事が好ましいが、忘れると色々手間が掛かり、最悪正当な自分のアカウントにアクセス出来なくなる為、紙等にメモをして人の目に付きにくい場所へ保管する事も大事である。
現在は一定数の入力ミスで一定時間ロックされたり、ログイン時にお知らせが届くようになった。
一部サービスにおいては上記の煩雑な条件を全部クリアしないと登録・変更できないなど、煩雑さを押し付けられストレスになる場合もある。
ゲームにおける使用例
昔のゲームにはバックアップ機能が搭載されていなかったためパスワードによるコンティニューが基本であった(ドラクエの復活の呪文などが有名)。特定の文字の羅列を入力することでその状態を再現し、今まで進めてきた所から再開できる。(文字数の関係などで完全再現とはいかない場合もあるが)。状況により文字列は違ったものとなるが、法則に従って出力されるために予め決まっているもののひとつと言えるだろう。
パスワードコンティニューは入力が面倒なのと、文字を間違えると再開できないのが欠点。デジカメもまだ一般的ではなく、ビデオプリンターもお手頃な値段ではなかった時代、せっかく書き留めていたパスワードが間違っていたという苦い経験を持つ人は多いであろう。しかし、セーブデータが消失することがない、どのソフトでも再開できるというのは利点ともいえる。
また裏技的に使われることがあり、もょもとに代表される、いわゆる最強パスワードなどが公開された作品も多い。一部の作品はパスワード解析により好きな状況から始められるものもある。
現在のゲームには基本的にバックアップ機能が搭載されているためにパスワード不要かというと、そういうわけでもない。非オンラインゲームで対戦を行うために使われたり(例えば、R-TYPE_FINALでAI対戦を行う際に使用)、データ移行などの手段として使用されることがある。例えば、パワプロシリーズのサクセスモードの育てた選手や、世界樹の迷宮2で前作のデータの一部を引き継ぐとき、3DS・WiiU・MiitomoでMiiのコピーを行うときなどがその例である。
アーケードゲームでも、筐体自体がオンライン接続されるのが当たり前となる2010年頃までは、ゲームのスコアをインターネット上のランキングに登録するため、ゲーム終了時にスコアに応じて表示されるパスワードを専用のサイトに入力するシステムを導入するタイトルも存在した。有名なタイトルでは太鼓の達人(2005年稼働の「7」から2010年稼働の「14」まで)が採用していた。
現在ではもっぱらドラゴンクエストシリーズにおけるファンサービスや、パロディの一環として扱われることが多い復活の呪文であるが、2017年にリリースされたドラゴンクエストⅪでは本来のパスワードシステムを踏襲した形で久々に復活。
中盤までのゲームの大まかな進行を記録することが出来るほか(文字数の限界もあって、所持アイテムやステータスの詳細までは記録できないため)、過去作品の呪文を使って特別な状態でゲームを始められたり、特別な呪文を入力することで、ソフトの無料ダウンロード権などの特典を得られるといったサービスも展開された。
無線LAN接続において
無線LAN(Wi-Fi)ルーターを設置している場合、認証にKey(パスワード)が必要となる。と、いうか現在のWi-Fiルーターは必ずkeyを入力しないとWi-Fi接続ができないようになっている。
注意しなければならないのが、ルーター設定でわかるのだが大抵Keyが「PASSWORD」が初期設定されている事が多く、ネットにあまり詳しくない人が初めて設置する場合にそのままにしてしまう人が結構多い。確かにルーター管理者には設定の際パスワードが覚えやすい「PASSWORD」の文字だが、逆に言うと初期設定がそれだとわかっている第三者からしてみれば接続がザルすぎて無断ネット接続の格好の餌食になってしまう。その為、パスワードは早い内から変更する事を強くオススメする。
しかし近年のルーターでは初期設定の時点でランダムな内容のパスワードが設定されているケースも少なくはない。
地図において
デンソーが開発したマップコード、およびGoogle mapsにて採用されているplus codeは、地図上の住所・座標を元に、英数字を使用したパスワードを発行、このパスワードを入力・検索するだけで特定の場所を表示できるシステムとなっている。
投稿サービスサイトにおいて
Youtubeやpixiv、Twitterなど投稿したとき、投稿ごとに作品IDがつく。urlの末尾が作品idとなっており、それを入力して当該の投稿にアクセスができる。これも一種のパスワードといえる制度である。
ブラウザゲームにおいて
家庭用・業務用ビデオゲームとは違い、ゲームの記録がCookieに記録される場合がある。このとき、諸事情によってCookieが消失した場合に、ゲームが振出しに戻らないよう、ゲームデータをテキストにして書き出し、バックアップを取れるようにする、上記の復活の呪文と似た形式をとるゲームが一部存在する。
そういった関係もあってか、Cookieを常にクリーンしていると何度も最初からやり直しになるケースもあるので注意は必要だろう。
なお、DMMGAMESなどのブラウザゲームではそういったことは有名作品で言えば存在はしない様子。
関連タグ
ボンバーマン:パスワードによるコンティニュー要素に定評のあるゲームシリーズ。ただし、ゲームの進行度は保証されるが、アイテムによる自キャラの強化はリセットされるという欠点がある。