概要
初代『ドラゴンクエスト』以来おなじみのアレフガルドのテーマのメロディのアレンジバージョンである。
ドラゴンクエストシリーズのラストバトル曲には、強大さや禍々しさを表現した「ラスボスのテーマ曲」が多い中、大魔王ゾーマの威圧感に身を引き締めながらも、揺るがない勇気と決意を感じさせる数少ない「勇者のテーマ曲」であり、現在でもなお人気の高い曲。
しばしばファミリーコンピュータ版とスーパーファミコン版のどちらが良いかで激しい論争が起きるほど、言いかえれば、それぞれに熱狂的信者の多いとも言える曲である(無論両方良いという人間も多い)。ゲームボーイ版は音源のせいかあまり評価されない傾向にある。時系列で言うと、1988年にファミリーコンピュータ版が発売された後、同年にすぎやまこういち指揮NHK交響楽団演奏によるオーケストラCDが発売されている。後にゲーム機の性能が向上し、N響オーケストラ版を再現できるようになったのが、スーパーファミコン版以降の「勇者の挑戦」である。
ファミリーコンピュータ版では最初からこの曲であるが、リメイク版では光の玉を使う前のいわゆる闇ゾーマ状態ではバラモス戦で流れる専用BGM「戦いの時」で始まり、光の玉を使用して初めて勇者の挑戦がかかるようになる。
1991年版のアニメ『ドラゴンクエスト -ダイの大冒険-』でも編曲によるバリエーションが多く製作され、場面に合わせて効果的に使われていた。
だが、2020年に新たに制作・放送されたアニメ版では大人の事情で使われておらず、同アニメ用に新録された『竜の騎士』という音楽がその役目を託している。
また、『ドラゴンクエストⅢ』を題材とした舞台、『ドラゴンクエストライブスペクタルツアー』でも最終決戦の場面で流れているが、この時の戦闘前と、ゾーマ初登場の時の音楽はデスピサロ戦のBGMである『悪の化身』が流れている。どうしてこうなった。
他の作品でも、『ドラゴンクエストⅨ』やドラゴンクエスト モンスターバトルロードシリーズ、『ドラゴンクエストヒーローズ』『星のドラゴンクエスト』などでゾーマが登場した際にも使用され、ゾーマ以外では『星のドラゴンクエスト』で大魔王バーンやシンドスラーデス、『ドラゴンクエストⅪ』で邪神ニズゼルファ、「トレジャーズ」でギンギーラ(後半戦)の戦闘で使用。