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余が、バーン・・・大魔王バーンだ!


プロフィール

所属魔王軍(総支配者)
年齢数千年以上
一人称
二つ名魔界の神
CV内海賢二(1991年版) / 土師孝也(2020年版)



概要

ダイの大冒険』に於ける魔王で所謂ラスボス
魔界の神の異名を持つ、魔王軍の総支配者である。

 強者が弱者を支配する魔界の頂点に立つだけあって、「弱肉強食」「力こそ正義」を信念として掲げる徹底した実力主義者。部下に対しては基本的に寛大だが、本性は深謀遠慮に長けた大悪党であり、地上という天蓋を消し去り太陽を手に入れるという壮大な野望を持つ。
公式による計画遂行の為ならば敵を引き入れ、味方をも切り捨てるとの言葉通り、必要とあらば目をかけた部下であろうと冷酷非情に平然と切り捨て、優秀な人材を見つければあらゆる種族に声を掛けてスカウトするなど目的の為には手段を選ばない。
 力が全てと語る一方でチェスを嗜み、美しさでは超一流な宮廷と称される『大魔宮バーンパレス』を居城として建造させるなど蹂躙だけを趣味とする単なる悪漢どもとはまた違う一面を見せる。
 自身の地位を脅かす猛者を疎む人間とは異なり、力があり頭脳もあればどんな種族だろうと受け入れ尊重するが、逆を言えばそれ即ち、任務を頻繁に失敗したり戦力不足と見れば、上記の目をかけた部下だろうと何時でも何処でも切り捨てることを意味する(竜魔人バランとの戦闘で余力と戦闘能力がまだ充分に残っていたにも拘わらず、後述のハドラーを黒の結晶で躊躇なく爆殺させたエピソードもある)。
この辺りの哲学は自分自身にも同様なのか、『冥竜王ヴェルザー』から協力者と称して『死神キルバーン』を送り込まれた際には、もし暗殺されようものなら余の落ち度と主張するかの如く彼を側近に迎える。

魔界の神


 嘗て神々は、人間が脆弱だからの理由で太陽の恩恵を与え、魔族と竜族は地底に存在する『暗黒の魔界』へと追いやった上で、地上という蓋で閉じ込めた神々を「我らを冷遇した」と憎み、数千年も前から復讐を企て力を蓄え続け、魔界に太陽の光を差し込ませる『地上破滅計画』を進めていた。バーンはこれを「神々が犯した愚行の償い」と述べる。(表向きは「神々が魔族のために魔界を与えた」という建前であり、これは『キルバーン』がバランに語っている)
最終目的は一方を厚遇し、一方を薄遇する愚かな神々に代わり新たな神となること。魔界にとっての天蓋となる地上を消し飛ばし、太陽の恵みを与えた暁に、真に『魔界の神』を名乗ろうと考える。
もしそうならば『地上破滅計画』は神々に対する復讐の前奏曲に過ぎず、数千年も時間を掛ける辺りその憎悪の強さが計れる。

力を崇拝する背景には、こうした今の三界の秩序を神々が力によって形成したならば、自身も力で秩序を覆す神の模倣による部分もある。ちなみにチェスは神々が始めた遊びで、この部分からもバーンは意識していることが窺える。
加え「いかなる種族であろうとも強い奴に差別はせん」と述べ、自分は神々とは違うのを暗に主張している。

劇中には『バラン』や『ラーハルト』など種族的な差別を受けた者たちが登場し、バーンも神々から差別された立場と言えるが、彼らとは違い、差別した者たちだけではなく、その連中から恩恵を受け、神と同じく力ある者を差別する人間や地上まで憎悪するなど恨みはかなり醸成されている。この辺りパワーアップしたダイとの戦いで一度は敗れた相手を上回ることの感想について言及し、自分たちに平穏を与えない神々への怒りなど魔界と云う修羅の世界で生きた苦労が影響しているのかもしれない。

長期連載作品でありながらも一貫してラスボスという立場が変わることはなかった。


人物像

 「天地魔界に恐るる物なし」と自負する強さに加え、老獪な知略にも長け、純粋な力に於いては自分に及ばないバランも「予測しがたい面がある」理由で一目置き、「自分が信奉するものとは全く違う種類の強さを持つ者」として人間であるアバンを認めて、警戒、地上侵攻に際して真っ先に始末するようハドラーに命じるなど、深い洞察力、戦略眼を持つ。
欠点としては、圧倒的な強さを持つが故にいざ戦闘となると相手を侮る。ダイとの初戦では、竜の騎士の力を警戒し「そろそろ我々3人で挑むべき」と言う『ミストバーンの進言を聞き入れず余所見までしてしまい、全身を黒焦げにされる痛手を負う。

部下の失敗も「三度までは許す」と公言し、ハドラーに対しては「次はない」と追い詰めた上で温情を与え、化ける契機を作るムチとアメに優れた統率者としての器も端々に見せる(と同時に「殺すのはいつでもできる」という『保険』もしっかり掛けている)。
地上を消滅せんとした「悪魔」だが、目的はあくまでも「故郷である魔界に太陽の恵みを降り注がせる」ことで、彼自身の私情や欲望で動くのは劇中一度も無い。その意味では無私の人とも言える人物であり、己の欲望から地上を欲したヴェルザーとは好対照である。

弱者に対して一切容赦せず、圧倒的な力による蹂躙を「楽しい」と言って憚らない。一方で強い者に対しては種族を問わずそれなりの敬意を払うとも述べ、種族として軽蔑する人間であってもヒュンケルのように軍団長にまで取り立て、敵であるダイも部下に勧誘。逆に同族であろうとも、その強さが目に留まらない者は自軍にも入れないようであり、魔王軍の魔族出身の構成員はバーン以外では幹部に僅か数人しか確認されていない(本編ではバーンを入れても5人前後で、勧誘されたが拒絶した者アニメ版の外伝のみの登場人物を全て含めても10人にすら満たない。尚、その全員がバーンの力を借りずとも単身で魔界から地上に出ることに成功した者達である。バーンにしてみれば、それくらいの者でなければ同族でも端から相手にしないようだ)。
ヒュンケルのアバンに対する復讐心と尊敬の念を見抜き、ロン・ベルクが最強の武器を求める理由も見抜くなど、相手の心情を見抜く確かな目を持つと同時に『超魔生物』化する前のハドラ-の失態続きでも明らかだが、ザボエラのようにいかに強かろうとも「出世や保身以外考えない」、「何ら成果を見せようともしない、或いはできない」場合には処刑する冷徹さは持ち合わせる。もっとも、ザボエラの場合は成り上がりだけを目当てに取り入る味方をすぐに変える性根の悪さが原因で勝手に信用を無くしたのが正しい。

しかし「敬意を払う」と言っても、相手の心情を考慮しない独り善がりで、反感を抱かれることも少なくない。バーン自身も自覚しているようだが、自身の力が強大すぎて不意打ちでもない限りほとんど単独で物事を解決できて、まず他者との協調を重んじる必要がないのである。

また、ダイとバランに命を賭けた勝負を挑むハドラーに対し、敗色が濃いと判断した場合、ハドラーに告げず反逆に備え仕込んでおいた黒の核晶を爆発させるつもりでいた。
平然と捨て駒にしておきながらバーン自身は「最初から捨て駒にするつもりはなく、(生き返らせた後で)万が一のことを考えて(黒の核晶を)埋め込んでおいた」「結果の見えた勝負はつまらない。だが可愛い片腕の最後の晴れ舞台は見届ける」「ハドラーに勝ち目がない以上、爆発させてやるのが情け」と述べており、これが彼なりの「強者に払う敬意」なのだろう。

バーン視点で言えば水に流したとは言え、ハドラーがダイは竜の騎士であることを黙認して状況が悪化させている。知っていれば初期に勅令でヒュンケルを差し向ける余興ではなく相応の対処をしていたことから、タダで処刑を取り消したわけでもなく自己満足な真剣勝負でなく道連れにしてでも奴らを仕留めてこい!と、その分の結果を求めるのは当然と言えば当然ではある。
また地上の魔王として君臨していたハドラーや竜の騎士であるバランは、バーンが地上の破壊を望む限り対立を避けられぬ運命にあり、結果的には相容れず、後々対立する宿命であるのも事実である。


技能・能力

 ロン・ベルクが制作した杖。持ち主の魔力を吸収し際限なく攻撃力を上昇していく。詳細は項目参照。

 主にミストバーンとの交信に使用。テレパシーと言ってもこの人のように「遠くの人間と会話する能力」に近いようである。

  • 魔力による凶暴化
 その名の通り、魔力の影響で地上の魔物たちを凶暴化させる。かつてはハドラーもやっていたが現代においてはバーンが実行している。

呪文

 火炎呪文を得意とし、下記にある通り代名詞とも言える必殺呪文もメラ系呪文である。
またバーンの大きな特徴として、魔法力の高さが桁外れであるため、溜め無しで高威力の呪文を放つ。人間その他の生物では十分な威力の呪文を撃つには「魔力を溜めて増幅する」過程が必要でもあり、どうしても連射することができない。
しかしバーンに限ってはこれを無視しても余りあるほどの魔力があり魔力を溜めずにそのまま呪文を撃っても十分な威力が出るため、大呪文を一発撃った直後に間髪入れずに同規模の呪文を連発するような芸当が可能。
作者曰く、本編ゲームでよくある「ボスキャラの1ターン2回行動」をモチーフにした行為。


 最下級呪文のメラでさえマトリフに師事して大きく成長したポップのメラゾーマを上回る威力。メラは竜の騎士の亡骸を焼き払えるほどの火力を持つが、カイザーフェニックスの火力はそれを更に上回る。 ※大魔王のメラゾーマ、詳細は項目参照。

 爆発を起こす攻撃呪文。バーンの絶大な魔法量により連続で放つ事が可能、ヒュンケルは1発1発が極大爆裂呪文級の威力だと評していた。ちなみにイオラの描写は原作とアニメでは異なり、原作では手から連続で放っていたが、アニメ版では虚空に無数のイオラを出現させて次々と放つというものに変わっている。

 魔法を跳ね返す障壁を展開する魔法。相手の呪文が先に放たれてからでも、バーンは障壁を一瞬で展開させることができるので、後出しでも効果を発揮する。ポップのメドローアを反射するのに使用。

 生体組織を活性化させる回復呪文。アバンストラッシュが直撃して黒焦げとなったが一瞬のうちに回復した。バーンの技量が高いからなのか、ボロボロになった衣服も同時に再生させるほどのパワーを持つ。

  • 闘気弾

 圧縮した闘気を弾丸の如く発射する攻撃方法。軽く闘気を放っただけでダイクロコダインをダウンさせる(ダイに関しては負傷箇所に当たったのが大きい)。

 闘気に近いエネルギー波による障壁を相手に放つ攻撃。光魔の杖を薙ぎ払って発生させる。

呪法

  • 鏡通信呪法

 鏡を用いた通信呪法。魔族が自身の血液で鏡に文字を書いて、相手の身辺の鏡に届ける。

 絶大な魔力を持つ者が発動できる高度な呪法。詳細はリンク先を参照。

その他の能力

  • 鬼眼

 バーンの額にある第三の眼。竜の紋章と同様に様々な能力を持つ。

  • 魔力結界
 鬼眼から放つ魔力によって結界を展開する能力。近づく者を押し返し、逆に出ようとする者を弾き返す性質を持つ。バーンパレスに結界を張っているが、侵入防止のためというよりは地上を消し飛ばす際の爆発から守るために使っていた。魔力結界はミナカトールで無効化できる。

  • 自己再生
 魔族の能力の一つだが、バーンのそれは桁違いであり片腕が崩れ落ちても瞬時に超速再生させる事ができる。作中では左腕をあえて再生せずに挑発しマァムの攻撃を誘い超速再生して騙し討ちした。

他にも老体でありながらヒュンケルブラッディースクライドを指一本で止めるなど、列挙するだけで恐ろしい圧倒的な強さを誇る。


作中での動向

本編開始以前

 数百年前までは魔界を二分していた冥竜王ヴェルザーと対立関係にあったが、神々を憎む考えが一致し、バーンの方から休戦協定を持ち掛ける。ただし条件付きであり、それは互いに神になるための戦略を進め、成功した方に従うというもの。その際にヴェルザーから友情の証としてキルバーンを派遣されるが、キルバーンの素性は自身の監視役兼暗殺者。バーンはすぐに真意を見抜き、「そんな物騒な死神を買うのも一興」とあえて重用する。
ロン・ベルクに対しては名工にして剣術の名手として気にかけ、武具の作成という名目で呼び出し厚遇する。そして鎧の魔剣鎧の魔槍光魔の杖を渡されると魔軍司令の誘いを掛けるが、向上心がなくなり堕落するという理由で断られ決別している。

それから数百年後(ロン・ベルクとの決別からは約90年後)、密かに地上破壊計画を進める中で勇者アバンとの戦いで負傷した魔王ハドラーに「魔界の神」を称して声のみで接触。その後アバンとの戦いで敗北したハドラーを復活させ、傷を癒すため地下に潜伏させる。同時に魔軍司令の地位を与え、地上を征服した暁にはその支配を任せると告げる(バーンの目的は地上の破壊なのでこれはウソである)。また同時期に凍れる時間の秘法を使い己ごとハドラーを封印した地上の勇者アバンにも注目するようになる。ちなみに約1年間でハドラーの封印がアバンごと解除されたのもバーンの差し金であった。
15年後、多くの強者を集め、新生魔王軍を旗揚げすると、邪悪な魔力で各地の魔物を凶暴化させ、真っ先にアバンの始末をハドラーに命じ、六団長には各地の国々を陥落させていった。

この頃のバーンは表舞台には現れず、常にヴェールの向こうの玉座に姿を隠していたため、彼の素顔を知る者はミストバーンとキルバーンぐらいしかいなかった(当時のキャラクタープロフィールは殆どの項目が「不明」)。バーンはヒュンケルの眼つきを気に入って軍団長に登用したが、常にヴェール越しだったことを考えるとあくまのめだまを通して見ていた可能性がある。

アバンの使徒編~竜の騎士編

 アバンを倒したハドラーの功績を讃え、新たな肉体と閃熱系最強呪文ベギラゴンを与えたものの、以降のハドラーは失敗が相次ぎ、六大軍団の戦力が半分に減少。
さらに、ハドラーがダイが竜の騎士の血を引いていることをバランはおろか主であるバーンにも隠匿していたことが発覚する。
これにはバーンも

「愚か者! お前のつまらぬ小細工が見抜けぬ余だと思ったか! バランの失態は余にすらダイの正体が竜の騎士であることを明かさなかったお前の罪だ!!!」

とご立腹。指を三本立てヒュンケルとクロコダインの軍団離脱、バルジ島での総力戦の敗北、そして竜の騎士の隠匿と仏の顔も三度までとハドラーに失敗を追及し指を折っていくが、それでもアバンを倒した実績を鑑み、指を1本戻し温情としてハドラーに最後のチャンスを与え「今度自分の前に現れる時までに勇者たちを倒していなければ次はない」とハドラーに最後通告を告げた。

死の大地編

 ザボエラと組み夜襲を仕掛けたハドラーは敗れはしたものの、今までのプライドを捨て超魔生物に改造され復活し、ダイを打ち倒す。
その後ハドラーは死刑を覚悟でバーンに謁見しに行くが、ヴェールの奥にいないことに気づく。
バーンは見事武人として成長したハドラーに対する評価の証として素顔を見せることを決意したのである。

「…どうした? あまりに枯れた年寄りなので拍子抜けしたか…?」
「余がバーン。大魔王バーンだ」

実際、ハドラーからは本当に強いのか疑問を持たれたが、その思考を見破り「試してみるか」の一言で器の違いを見せつけ、頭を下げさせた。
そして、チェスで用いたオリハルコンの駒をハドラーに与え、禁呪法を用いて新たな軍団を作ることを提案。一方で、ダイに敗北して姿を消したバランをキルバーンに始末させようとしたが失敗し、バラン叛逆のきっかけを作ってしまう。

バーンパレスに乗り込んだダイとバランの2人の竜の騎士とハドラーの戦いぶりを水晶玉から監視し、ダイが深手を負い戦闘離脱した後に竜魔人と化したバランに圧倒されるハドラーを見て彼に仕掛けていた黒の核晶を起動させ相打ちに持ち込もうとするが、企みに気づいたバランの竜闘気に阻止される。
自らハドラーの下へ行き核晶を起動させようとするが、ミストバーンが代わりに起動させ、死の大地は消滅。全力の竜闘気で爆発を抑えたバランは死亡した。また、この一件でハドラーから決別される。

バーンパレス突入

 バーンパレスにてアバンの使徒と対面。非力な身でありながら自らの下に来たことを褒め称え、その褒美としてミストバーンとキルバーンに手を出させずに1対5で戦ってやると宣言する。
戦いの前にバランの遺体をメラで焼き尽くし、その圧倒的な実力を印象付けた。

ダイの一撃により(直後にベホマで回復したものの)手傷を負わされ、素手では勝てないと悟り、光魔の杖を使用。ダイの剣と正面から打ち合い、これを折ることでダイを戦意喪失させる。
本来、ダイの剣は作品中でも一二を争う強さの武器であり、製作者のロン・ベルク曰く「光魔の杖とは比べ物にならないほど強いはずなのだが、その力関係を逆転させたのは、バーンの魔力によるもの」であった。

今は敵わないと判断し、全滅を防ぐため冷静にルーラでの撤退を試みたポップの行動を阻止。「知らなかったのか…? 大魔王からは逃げられない…!!!」と告げ、一行を再び絶望させたところでとどめを刺すべく必殺技カラミティウォールを放つも、黒の核晶での爆発から生き延びていたハドラーに阻まれ戦闘に突入。

当初は互角の戦いをするも、光魔の杖の魔力吸収の影響で魔力が弱まり、ハドラー自身が飛躍的な成長を遂げ次第に押されていき、ハドラーの必殺技・超魔爆炎覇を受けそうになったが、ザボエラがハドラーを拘束する援護によって形勢は逆転。

ハドラーを裏切り者として処刑すべく杖を投げつけるものの、ハドラー親衛騎団ブロックがキャスリング(チェスの手の一種。キングとルークの位置を一手で入れ替え、攻撃を円滑にしたりキングを守ったりできる。王手がかかった後にこれを使うと反則)を行い、ダイとハドラーを逃がすものの、この戦いでは勝利に終わる。

勇者との決闘、大魔王の決断

 その後は各地にピラァ・オブ・バーンを投下して地上に攻撃を開始。更に捕らえたヒュンケルとクロコダインの処刑を宣言し、地上の戦士たちを誘き出しに掛かる。魔力結界に絶対の自信を持っていたバーンはダイたちがバーンパレスに来れるはずがないと見ていたが、ミナカトールという誤算によって突入を許す。これによってバーンは、魔力をパレスに送る機能をマヒさせられ結界の維持が不可能となる。

そして迎えたダイとの二度目の戦い。修行と死闘の末に双竜紋を発動させたダイとは互角の戦いとなり、その実力を見込んだバーンは「……余の部下にならぬか……?」と勧誘。

「…人間は最低だぞダイ。おまえほどの男が、力を貸してやる、価値などない連中だ」

「…賭けてもいい。余に勝って帰っても、おまえは、必ず迫害される…!

「……だが余は違う! 余はいかなる種族であろうとも強い奴に差別はせん!」

「……さあ! どうするダイ! 無益と判っている勝利のために生命を賭けるか? おまえの価値を判っている者のために働くか…」

「いくらおまえが子供でも…この二択は迷うまい!?」

さらに人間の愚かさを的確に指摘し「おまえの父親はYESと答えた」と告げる。否定するレオナに対しても「それはダイに対する個人的感情に過ぎない」と返し、「一国を束ねる者が、私情に流されては ならぬだろう?」と同じ巨大な組織を束ねる者としての鉄則を付け加え沈黙させた。

この時、バーンは『純粋な人間でないダイが英雄になるのを人間共は認めない』という異なるものへの恐怖や不信感を根拠に勝った後の迫害を説いていた。バーンは知る由もなかったが、『かつてのアバンすらその才能を疎んだ家臣達に濡れ衣を着せられて国を追われた』『同じアバンの仲間のマトリフも国王の相談役になった後に他の家臣達に嫌がらせを受けて、それ故人間不信になり世捨て人になった』という出来事が起きていた。つまり、バーンがいう迫害というのは人間同士でも並外れた能力を持っていれば起こりうるということなのである。これをバーンが知れば、バーンの人間への侮蔑はより強固になったことだろうし、バランの人間への憎悪も同様だろう。

悩んだ末にダイは「おまえの言う事も嘘じゃないと思う」とバーンの発言を一部認めながらも「それでも、人間たちが好きだ!」と誘いを跳ねのけ、勇者としての使命を遂行するべく戦闘が再開。レオナと協力して放たれたダイの二連続ドルオーラをまともに受け、消滅した。


外部作品

ドラゴンクエストモンスターズジョーカー3プロフェッショナル

コラボイベントで部下たちと共に追加された。勝てば誰でも仲間に出来る。

「ここでは自分の方が来訪者なのでそちらが負けても命までは取らない」と言いつつ「全力でかかってこなければこの世界をいただく」とブレイクワールドを奪う気も満々だったりする。
2周目以降の前口上では「こうも何度も来るとは簡単に勝てる相手だと思っているのか」「お前は余の恐ろしさを知らぬ」などと言うが、勝利後には「余の世界であれば部下にしたいくらいだ」と改めてこちらの実力を評価してくれる。
 
シナリオクリア後のイベントバトルで勝利すると貰えるアイテムを使うと、老人の姿の「大魔王バーン」としてバトルを仕掛けてくる。部下たちの後の3日ごとに登場し、勝てば彼の「分身」を仲間にすることが出来る。

大魔王バーンは賢さが最高値で火属性が得意なので、構成次第でメラゾーマはおろかメラガイアー並みのメラを打つ。メドローアも得意だったりする。


余談

 劇中では圧倒的な力とカリスマ感溢れる言動でダイ達と読者を絶望に叩き落したが、ネット上ではコラ画像やそれを基にしたネタで親しまれているキャラクターでもある。有名なのが「ハドラーや六大団長におすすめアニメを尋ねる」というシリーズである。プレゼンされた作品はほのぼの作品と見せかけて不穏な空気が漂うことが多く、「どうなってんの?」とハドラーを叱責するのがお約束
完全にネタなのだが、バーンが神々を憎む理由が「自分たちを魔界の過酷な環境に押し込んで平穏を与えなかったのが許せない」なので、実際に神々が魔族や竜を魔界に追放していなければ宿敵ヴェルザーと今日のアニメ談議に興じていたかもしれない。

バーン様はクリエイティブエナジーでポジティブハート


コラ画像の一つに光魔の杖の初使用シーンを改変して「これが余の武器、どんな時でもポジティブハート」と言う画像がある。
一見すれば単なるネタ画像なのだが、ダイの大冒険と言う作品にとって最大の武器とも言えるのは、最後まで諦めない心である
そして実際、バーン自身も自分の目的に対して「諦める」と言う選択肢を持つことだけは絶対になかった。

また、自身の保有するオリハルコンの駒について語る際、かつてはこの駒を使い対局する相手がいたらしく、その相手が後の魔界編でダイが新たに対峙する敵の首魁の予定だったのかもしれない(あるいはこのチェスの駒の本来の役割から、「対局する相手=自分の居城への侵入者」という意味で、長い間こいつの出番がなかったことを示しているのかもしれない)。


関連イラスト

「…これが…余のマヒャドだ…」
ダイ大飲み絵2



コスプレ

大魔王バーン




関連タグ

ダイの大冒険 バーン バーン様
魔王軍(ダイの大冒険)

他作品

ゾーマドラゴンクエストⅢのラスボス。炎を得意とするバーンと逆に冷気を得意としており、太陽の光を求めるバーンとは逆に光を奪う大魔王。連載当時に登場済みの本家のボスとしては、かなり意識していると思われる。ダイの大冒険の連載開始時期が1989年で、ドラゴンクエストⅢの発売日は、その前年1988年である。

デスタムーアドラゴンクエストⅥのラスボス。老人であることが共通。

ドルマゲスドラゴンクエストⅧの大ボス。最も使う武器は同じように杖。

マルチェロ:同じくドラゴンクエストⅧの登場人物。本来なら領主の父の後継者になるはずだったが理不尽な理由で追放され、自分に代わって父の恩恵を受けた弟を憎むようになる。神々とその恩恵を受けた人間を憎悪するバーンと似ている。

メカバーン:ゲーム本編シリーズに登場するモンスター。名前に「バーン」が含まれている事から、ドラゴンクエストXでは「異世界に君臨する大魔王によって造られたのかもしれない」と記述されている。

異魔神ロトの紋章の登場人物。よく比較される。

フリーザドラゴンボールの登場人物であり、ジャンプ界の代表的な悪役。「冷酷であるが、部下の扱いや組織運営能力に関しては一流」とバーンと同じく理想の上司として見られることが多い(ただし、失態を犯した者には厳しく、プレッシャーを与えることも忘れない点も同じ)。

ドミグラドラゴンボールゼノバースおよびSDBHの悪役。「太古の昔、との戦いの末に異次元に幽閉される」「そこで長い年月を過ごし着実に力を蓄えて行った」「最終目的は自分が神の座に就くこと」「杖を武器とする(形態変化後は使わない)」など類似点が見られる。最後の激突ではすべての力を解放して最終形態に変身するが、悟空たちの魂から力を受けた主人公に敗北する。

鬼舞辻無惨:鬼滅の刃のラスボス。あらゆる意味合いでバーンと対義的な悪役。

大魔王ルシファー女神転生シリーズの登場人物。同じ「大魔王」の肩書を持つものだが、人間に対する印象は正反対。

ガノン/ガノンドロフゼルダの伝説シリーズに登場する大魔王。力こそ正義という考え方を持つ他、自身の名を冠した配下(「〇〇ガノン」など)がいる。

ガノン(コミックス版ゼルダの伝説):未将崎雄のコミカライズ版に登場するガノンにも共通点が多い。

終の女神シバPSO2の登場人物。神と崇められた者たちに生み出されるも亜空間へと捨てられ、そのことから宇宙のすべてを消滅させるという憎悪に囚われる。また決戦の際には主人公に対して「私に勝ってもあなたは脅威と見なされて排斥される」と言い放つなどバーンと同じ意味の台詞を述べている。










以降、ネタバレが記述がされています。
↓記事をスクロールするとネタバレが記載されています。閲覧は自己責任でおねがいします。↓


















































ダイの二連続ドルオーラによって消滅したと思われたが、虫の息で生存。
凌ぐ処か連闘により崩壊した杖を目の当たりにし、現状では勝てぬと悟り、ミストバーンに預けていたものを返却させて全盛期の力を取り戻す。

「………余は…!限りなく永遠に近い生命を得るために自らの肉体を二つに分けた…!」
「叡智と魔力のみを残したこの肉体を本体に…!若さと力をもう一つの肉体に分離させた…!」
「そして、皆既日食が来るたびに凍れる時間の秘法をかけ、全盛期の肉体を封印し続けてきたのだ…!!」
今、それが一つに戻る…!!」
「何千年ぶりだか…とうに忘れてしまったがな!!!」

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