フェニックスウイング
ふぇにっくすういんぐ
闇の衣を解いた『大魔王バーン』の全盛期の肉体に宿る魔影参謀『ミストバーン』が繰り出す攻防一体の掌撃。超高速の掌から発生した衝撃波で相手の攻撃を弾いて受け流す。
放つ際、余りの速度に空気との摩擦熱が巻き上がり、不死鳥の羽ばたきを彷彿とさせる様相からこの名が付けられた。
あらゆる呪文を跳ね返し、物理攻撃に対しては受け止め、呪文と斬撃の特性を併せ持つ魔法剣『ギガストラッシュ』でさえも呪文の威力を散らして掌で斬撃を防ぎ(ミストバーンの場合は肉体が傷つかず、バーン本人の場合は傷を負っても超魔力で自己回復可能)、『天地魔闘の構え』にも絡ませられる。
また、相手次第ではその風圧で受け止めずに敵を弾き飛ばす応用も可能。
そして、バルトスが、アバンとの闘いで披露した不動地獄剣が、3本の内1本を防御に回し、初手で技を止めて残る2本の剣を攻撃に回す同様のコンセプトだったが、アバンの力を全て込めた一撃に3本の剣を全て使い切ってしまう羽目になって敗れており、天地魔闘の構えがカウンター技として成立するのは、あらゆる技を止められるこの技が重要な要であることが間接的に証明された。
『暗黒闘気』の集合体である『ミスト』が『真バーン』の肉体で繰り出した際は『マホカンタ』の如く、呪文を100%相手に反射。本来の肉体に戻った大魔王も通常なら同様のことが出来るが、『天地魔闘の構え』を使用直後に、時間差攻撃で迎撃された場合、この技に切り替えて移行する際は僅かの時間だけ肉体が硬直し、相手が放った呪文を完璧に相手に打ち返せず、ただ弾くしかない欠点を持つ。『バーン』の場合は、強敵であっても大抵の相手は一撃食らわせば即終了するので、『構え』の盲点に気付けなかった(『ミスト』が肉体を行使した場合は、『火炎呪文』等のバーンの呪文が使えないため『天地魔闘の構え』は成立しない)。
だが、この魔技を使える『ミストバーン』は、普段は言葉を一言一句発さず『沈黙』を決め込み、『闇の衣』を解放させた以上に大魔王の許可が必要不可欠…と言うか「絶対に使ってはならぬ!」と厳命されられていた(口調だけでなく、仕草や戦法で両者の共通点を見出し、正体を親しく身近な者にさえ悟らさせぬ措置)。
超金属すら消滅させる『メドローア』をも跳ね返したが、『バーン』の許可無くやむを得ず披露したものであり、『ヒュンケル』に技名から大魔王との関係性を指摘される。「略正解」と答えた上で、一行を全滅させようとするも、現れた『アバン』に捕捉説明及び正体を暴露され、その後の『真バーン』との決戦で『ポップ』は上述の通り『構え』から繰り出された一瞬の隙と必殺の瞬間を『ダイ』に見させて、次の攻撃に全てを掛け、此を撃ち破った。
20年版TVシリーズの字幕スーパーでは『天地魔闘の構え』を初めて繰り出した際の台詞では『フェニックスウィング』と誤植していた。
ライトノベル風の聖痕の4巻では、敵キャラクターがフェニックスウイングというカイザーフェニックスそのままの技を使用した。全く通用しなかったので究極奥義で仕留めようとするが、逆に押し返されて自分が喰らってしまっている。これらのことから本作のパロディと思われる。