······これが···余のメラゾーマだ···
その想像を絶する威力と優雅なる姿から太古より魔界ではこう呼ぶ···
カイザーフェニックス!!!!
概要
漫画『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』に登場する大魔王バーンが使う火炎系最強呪文「メラゾーマ」の二つ名。
活躍
バーンは小さな火の粉だけでバランの遺体を焼き尽くし、その火の粉を主人公パーティーに放つ。ポップが立ちふさがりメラゾーマを連発するが、火の粉はそれすら掻き消し、法術で編んだ対魔法防御の高いオーバージャケットまで燃やしてしまう。
「大魔王のメラゾーマのほうが威力が上なのか、こんな小さな火の粉なのに・・・」と焦るポップに、「···今のはメラゾーマでは無い···メラだ···」と言い放つ(※メラはメラゾーマの最下位呪文で、威力は1/10以下。つまりバーンはポップの数十倍以上の魔法力を持っていると言っているのだ)。
絶望に追い討ちを掛け繰り出したのが、巨大な火の鳥を象るカイザーフェニックスだった。バーンが使えばメラですら普通のメラゾーマを遥かに超える破壊力を持っているのに、その使い手がメラゾーマを使ったら、一体どうなるか……。
しかもバーンの魔法には『溜め』がないため即座に魔法を発動させることができる。劇中ではヒュンケルがカイザーフェニックスを受け止めた際、次のカイザーフェニックスを放つことで合体させ、巨大な炎の鳥へと強化させている(後にバーンもダイに同じことをされるのだが……)。
…………この後、天地魔闘の構えを経て、バーン戦に於ける最大の障壁としてダイ達の前に立ちはだかることになる。
特性
ハドラー戦ではダイ達との戦いでバーンが魔法力を使いすぎていたことから片手で握り潰されてしまうが、それでも魔炎気を発することから熱耐性に優れた肉体を持ち、そもそも火炎呪文そのものが効き難いと思われるハドラーが『本来ならこの一撃で黒焦げなのだろうが』と述べている。
ダイとの二度目の戦いではカイザーフェニックスとバーン本人の同時攻撃時にダメージ覚悟で飛び込まれ、そこが死角であったために右肩に反撃の一撃を喰らうが、呪文耐性に極めて優れる竜闘気の防御を貫いて大ダメージを与え、真バーンの時はアバンストラッシュとの激突の余波によるダメージだけでアバンを戦闘不能に追い込むなど、ジャンプのパワーインフレ展開には意外なことに一度破られた後も威力の高さが度々描写されている。
しかし、劇中で最後に放たれた一撃はポップにより魔法力を帯びた両手の二本指を不死鳥の口にねじ込んで引き裂くというとんでもない方法で対処されてしまい、また違う意味でのインパクトを読者に叩き込んだ。
この時のポップは天地魔闘を破った際に魔法力をほぼ使い果たした上に武器もない状態で、本人曰く「ここに来て何かツボを掴んじゃったみたい」「何度も食らったモンなァ…」(消耗かダメージか、青い顔でよろめいてはいたが)らしいが、ダイですら『ダイの剣によるアバンストラッシュ、それも威力の高いBタイプでないと対処出来ない』と判断した呪文をほんの少し魔力を帯びた程度の素手で対処されるという光景にバーンは何が起きたのか一瞬理解できず、理解した瞬間ドン引きしていた(何度も見せていたとはいえそれぐらいあり得ない事態であり、カイザーフェニックスがどうこうというより、ハッキリ言ってポップが異常というべきだが。一応ハドラーの時のように魔力が減少していた可能性がなくもないが特に言及はない。尚、2020年アニメ版ではこの際にポップが指先に集中した魔法力は緑色≒2020年アニメ版でのバギ系魔法力の表現、を帯びており、ポップが不死鳥の口にねじ込んだ両手を炎の中で数振り動かすとカイザーフェニックスは二つの竜巻に裂かれ掻き消されるかのように渦を巻きつつ消滅した、という演出が成されており、バギ系の応用でカイザーフェニックスを消散させたとも見えるような表現になっていた)。
カイザーフェニックスという固有名や、不死鳥のような姿には圧倒されるが、シャハルの鏡で跳ね返されたり、魔法力を指先に集中させたポップに引き裂かれる辺り、あくまでもメラゾーマであるという事に変わりはない(かわりに片手で使用し連発できたり、消費MPもメラゾーマクラスと言えるため、メリットもあるといえるが)。
本家のメラゾーマとの比較
本家ドラゴンクエストシリーズでは、『ドラゴンクエストⅦ』までは同じ呪文なら唱えた術者が違っても威力は同じであったが、『ドラゴンクエストⅧ』以降は「かしこさ」の、『ドラゴンクエストⅨ』以降は「こうげき魔法」の数値で威力が変わるようになり、(見た目は変わらないが)「今のはメラゾーマでは無い···メラだ」が再現出来るようになった。とはいっても威力はメラミの初期威力を上回る程度、散々バフをかけまくればギリギリメラゾーマに届かないくらいの火力はだせるがそこまでやったならメラではなくメラゾーマやメラガイアーを撃った方が強い為やり込みの一種であり、素で並のメラゾーマを上回るメラを撃てるバーンの魔力の高さを改めて実感する。
漫画版クロスブレイド
バーンが次元の穴越しに挨拶代わりに使用。
あまりの高温に周囲の建造物(遺跡)がドロドロに溶解するという描写がされた。異常を察知したメイロのバリアによって防がれる。
またこの話では主にバランと交戦しており、カイザーフェニックスを真魔剛竜剣で斬り裂かれている。