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ドラゴンクエストⅦ

どらごんくえすとせぶん

ドラゴンクエストシリーズの第7作目で過去と現在を行き来して世界に秘められた謎を解き明かす。
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「人は誰かになれる」


概要編集

正式タイトルは『ドラゴンクエストⅦ エデンの戦士たち』でエニックス(現スクウェア・エニックス)より発売されたRPG


ドラゴンクエストシリーズ最大の長編で、リメイク作品を除く初のPlay Station作品。作中ではムービーが初めて起用された。また、「石版システム」という新しいシステムが採用され、世界地図を少しずつ作っていく仕組みになっている。2013年にニンテンドー3DSでリメイク版が発売。2015年にはAndroid版・iOS版が配信された。


ナンバリングシリーズの中でもっとも「暗い」作品ともいわれ、個々のエピソードがどこか陰のある終わり方をすることが多い(特にレブレサックのエピソードは象徴的)。そのため、他のシリーズと比較してやや人を選ぶ作品と評するファンもいる。


本作は発売日が決定して以降も再三の延期を繰り返し、CMにまで話題になるほどであった。この発売延期騒動はSNSやまとめブログが影も形もない時代ですらここまで話題になったという点で異例。これ以降は『ドラゴンクエストⅨ』で発売延期が数回起きた程度。


ゲームとしても、それまで大人数を馬車で連れまわすのが半ば通例であった『ドラゴンクエストⅣ』から『ドラゴンクエストⅥ』までの作品と異なり、参入キャラクターが少なく馬車も無い上に、メンバーの離脱もあるため一筋縄では行かない場面が多い。特に、3人パーティで特技・呪文を全て奪われた状態で攻略しなければならないダーマ神殿は前半最大の難所として知られる。


主人公がデフォルトネームが「アルス」ということからこの作品を連想する者が多く、実際に類似点のあるキャラクターが多数登場している。


作品情報編集

機種Play Stationニンテンドー3DS
ジャンルRPG同左
発売日2000年8月26日2013年2月7日
価格8,190円→2,625円(廉価版)6,090円
販売元エニックススクウェア・エニックス
開発ハートビート / アルテピアッツァアルテピアッツァ
CEROA(全年齢対象)A(全年齢対象)
イメージいつかクラッシックへ3DSリメイク発売おめでとう!
機種専用要素移民の交換(メモリーカード)すれちがい石版の交換(下記参照)

他、スマートフォンで3DS版をベースにした有償アプリも配信中。スマホ版への移植タイトルでは配信順序が最も遅れた。


あらすじ編集

物語の初め、世界にはたった一つだけの、エスタード島しかない。平和で魔物の影すら見当たらない、穏やかな島である。エスタード島の漁村フィッシュベルに住む主人公の少年と、王子のキーファは、エスタード島の中央にあり禁断の地とされている謎の遺跡の謎を明かそうと島中を走り回る。ある日主人公の父、ボルカノが漁から帰ってくると、にはふしぎな石版が掛かっていた。主人公とキーファがその石版を遺跡の台座にはめると……。


過去と現在を行き来して、世界になぜ島がたった一つしかなかったのか、その謎を解き明かそうとするアルスたちの前に立ちはだかる数々の冒険と魔物たち。過去現在を問わず多くの人々と交流し、新たな仲間も加わり、主人公たちは次第に謎の核心に迫っていく。


登場人物編集

CVは特筆がなければドラゴンクエストヒーローズシリーズのものを記述。


パーティキャラクター編集


※1:『ドラゴンクエストライバルズ』での担当声優。

※2:『ドラゴンクエストライバルズエース』で幼少期を担当。


主要キャラ編集

エスタード島編集


重要人物編集


他キャラクター編集

現在のキャラ編集


過去のキャラ編集


モンスター編集

初登場モンスター編集

  • とかげどり
  • あばれあしどり
  • ちゅうまじゅう
  • ダンビラムーチョ
  • ヌーデビル
  • ソードワラビー
  • サンダーラット
  • ドラゴンヘビー
  • ギガミュータント
  • はなカワセミ
  • ローズバトラー
  • ふゆうじゅ
  • ナスビナーラ
  • スカイフロッグ
  • マルチアイ
  • オニムカデ
  • さそりかまきり
  • エイプバット
  • ネイルビースト
  • くさったまじゅう
  • ゾンビーアイ
  • エビルエスターク
  • やみのとうぞく
  • まどう兵
  • プロトキラー
  • たつのこナイト
  • ベビークラウド
  • くもの大王
  • キラーストーカー
  • じごくのピエロ
  • コスモファントム
  • ジャネラルダンテ
  • ブッチョマン
  • フライングデビル
  • ほうらい大王
  • ネクロバルサ

ボスモンスター編集



職業一覧編集

職業システムは基本的に前作と同じ。

ただ今作ではモンスター職の本格的な導入により、相当職業の数が増えている。


基本職編集

最初から転職可能な職業。


上級職編集

いくつかの基本職をマスターすることで転職可能な職業で中には上級職を幾つか極めたら転職出来る職業もある。但し勇者のみ「ゆうしゃの心」があれば誰でも勇者になれる。

ちなみに前作と違い、主人公とそれ以外の仲間で勇者に転職するための条件に差はない。


モンスター職編集

「モンスターの心」を手に入れると転職可能な職業。それぞれ対応したモンスターの心を手に入れなければなれないものであり、その心自体ドロップすることは稀なので、かなり困難な要素が含まれている職業。

リメイク版ではすれ違い通信の登場で若干緩和され、また後述の事情により重要性も増した。


  • 初級モンスター職
    • スライム、くさった死体、エビルタートル、おどる宝石、はなカワセミ、キメラ
    • ホイミスライム、リザードマン、ばくだん岩、リップス、サンダーラット、ミミック
    • バーサーカー、ダンビラムーチョ
  • 中級モンスター職
    • アンドレアル、のろいのランプ、ギャオース、ヘルバトラー、コスモファントム、ゴーレム
    • ドラゴスライム、フライングデビル、ゲリュオン、死神きぞく、プロトキラー、いどまじん
  • 上級モンスター職
    • ダークビショップ、まじんブドゥ、ローズバトラー、ギガミュータント、プラチナキング
    • エビルエスターク、にじくじゃく、デスマシーン

リメイク版の主な変更点編集

  • 新たに「石版案内人」なるキャラクターが登場。ふしぎな石版がどこにあるかのヒントを教えてくれる。また、ふしぎな石版が近くにあると反応する石版レーダーによって探しやすくなった。
  • すれちがい通信を利用したランダムダンジョンの石版が登場。
  • 転職すると職業ごとに容姿が変化するようになった→職業服
  • 人間上級職で覚えた呪文や特技は転職すると忘れてしまうようになった(その分必要な戦闘回数は減った)。
  • 職業を跨ぐことで覚える職歴技、職歴システムの廃止。職歴技のほとんどが職業技として覚えるようになっている。
  • シンボルエンカウント方式に変更(スマートフォン版はランダムエンカウント方式)。
  • 戦闘中の会話システムの削除。

派生作品編集

漫画版「ドラゴンクエスト エデンの戦士たち」が藤原カムイ氏により月刊少年ガンガンに連載され、3DS版でリメイク版が決まった時には新装版として再び発売された。

漫画オリジナルキャラ編集


小説版「ドラゴンクエストⅦ エデンの戦士たち」が土門弘幸氏により全3巻構成で発売される。本作がドラゴンクエストシリーズ最後の小説作品となった。

小説オリジナルキャラ編集


スピンオフ作品ドラゴンクエストモンスターズ キャラバンハートゲームボーイアドバンス用ソフトとして発売。キーファの幼年時代の物語。


余談編集

  • 本作で登場するモンスターには、意図なのかどうかは不明だが過去作のモンスターの名前を捩ったようなネーミングのモンスターがやけに多い(ビッグモアイ、ライノキング、れんごくまちょう、オーガキング、あばれ足鳥、デーモントード、どくあおむし、まさかりぞく、ゴードンヘッド、ポイズンバードが該当)。
  • エンディング曲の『凱旋そしてエピローグ』の後半部分は、テレビアニメ版「サイボーグ009」ですぎやまこういち氏が作曲した「悲哀・闘いの終わり」からメロディ、編曲含めほぼそのまま流用している。
  • ドラゴンクエストシリーズでは併合前のエニックス名義で出た最後の作品となっている。次回作『ドラゴンクエストⅧ』からはスクウェア・エニックス名義。
  • 前作の『ドラコンクエストⅥ』から期間が空いていた事に加え、キャラクターデザインをした鳥山明がアナログからデジタルへ移行していた時期でもあり、絵柄の変遷が結構大きい。後期の『ドラゴンボール』の様な体型では無くやや頭が大きめで頭身が低い他、主人公も以前のような精悍な青年や勇敢な少年と言ったデザインでは無く田舎に住むような普通の少年だったりするため好みが分かれやすい。
  • 暗い話が多く、一見解決しているようでもしこりが残ってしまったり、本当に救ったと言えるのか? と言う状態になる事が多い。円満に解決しないケースが多く、モヤモヤしてしまう人もいる一方で、驚きの展開や、そう言うストーリーに味があると言う人も多いので本当に人を選ぶ作品。
  • ムービーの質は当時としてもやや低く、一部のムービーは『恐怖のムービー』とネタにされる事がある。ただし、迫力があると評判のムービーもあるので、全部のムービーの評価が低い訳でも無い(ただ、3DS版ではリアルタイムレンダリングムービーになっていたり、のちの作品ではトゥーンレンダリングで作られたりしているので反省はしている様だ)。
  • 上記のムービーのせいか、「ドラゴンクエストにはムービーを入れない方が良い」とまで一時期は言われており、3D化に対する拒否反応もプレイヤー間で出ていた。『ドラゴンクエストⅧ』が3Dになると発表された時は非難の声が一部で上がった。ただ『ドラゴンクエストⅧ』はトゥーンシェーディングを使用し、うまくキャラを表現していたため、販売後は3Dに関して高評価に落ち着いている。
  • ボリュームはシリーズでもかなりの大容量で、ゲーム情報を見ないでプレイすると100時間以上はかかる。転職などのシステムもあるので、楽しめる人はスルメの様に味わい尽くせる一本。一方で、最初の戦闘までに1時間かかってしまう事もあったりする他、石版集め収集が大変だったり、極端に難易度の高い地域があったりもする。ストーリー・システム・デザイン共に異端のドラクエと言う人も多い。
  • 石版システムは当初はプレイヤーが好きに世界を作っていく物を想定していた様だが(別ゲームだが『聖剣伝説 LEGEND OF MANA』のランドメイクシステムの様な物を構想していたと思われる)、シナリオやゲームバランスが破綻してしまうため、シナリオを取った結果残ったと言う。
  • ロード時間が短い反面、フリーズなどのバグが結構多い。後期出荷版や廉価版はそう言ったバグが修正されているので、プレイする場合は「スクウェア・エニックス」名義で出ている物を買うと良い。

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