概要
『ドラゴンクエストⅦ』におけるストーリーを進める上で重要なアイテム。
基本的にエスタード島の東にあるなぞの神殿ではめ込むことができるアイテムで、全て埋めると封印された過去の世界へと行くことができる。過去の世界でのイベントを解決することで、現代世界でも島が復活する。
このゲームにおいては「過去に起きた世界」の謎を解くと「本来主人公達が居た世界」にその世界が復活するという仕組み(『ドラゴンクエストⅥ』の「魔王に封印された世界の開放」に似ている)になっており、「過去の世界に旅立ち謎を解く→元の世界で石版を探す→謎の神殿で台座にはめ込む」の繰り返しでゲームは進行する。
問題
ところがこの重要アイテム、ボスを倒すことでドロップしたり、イベントで入手したり、宝箱に入っていたりするのはわかるのだが、カメラを動かさないと見えない位置にあったり、ただ落ちているものを拾ったりと入手方法が多岐に亘り、一つでも見逃すと台座が完成せずストーリーが進まない、という事になる。
しかもこのアイテムが「現代の世界に必ずある」とは限らず、「過去の世界で入手するはずのものを入手し忘れている」事もある他、「更にそれ以前の冒険で入手できていない」可能性もある。第三者に攻略法を確認しようにも「どこのアイテムを取り逃がしているか」を確認しづらい、しかも救済手段もない、などプレイヤー泣かせの存在である。
これをドラゴンクエストシリーズの別のアイテムで説明すると「ちいさなメダルを行動できる範囲で全部集めないとストーリーが進行しない」という状況となる。
恐らく、このゲームの評価が他のシリーズよりも低い理由として「このシステムが合わない」という人も少なくないと思われる。
改善
上記の通り石版集めに難があったためか、ニンテンドー3DS版以降のリメイクでは石版集めに改善がなされており、遺跡内に石版の管理人が現れヒントを聞けるようになった(一度聞いたヒントはせんれき内で確認可能)ほか、ふしぎな石版が近くにあると反応する「石版レーダー」なるものも追加されている。
ちなみに、はめ込む先も台座から神秘の石柱に変わっている。
石版の種類
ふしぎな石版・黄
- ウッドパルナ周辺
ストーリー上、最初に復元することになる地方。ボスを倒すまで現代には帰れない。
- 砂漠の村周辺
地下に広がる城と小さな村のある地方。砂漠の精霊像が魔物の手にかけられている。
- クレージュ周辺
ご神木こと、若き世界樹が生えている村。井戸水が美味しいことで有名。
- ハーメリア周辺
山の中にあるアボンの村、海に近いフズの村、水路のあるハーメリアの3つの集落でできている地方。山奥にはとても高い塔がある。また、近くの海には…。
- レブレサック周辺
終盤に訪れる地方。石版の過去世界でのイベントもあまり良いイメージのものではないが、現代のレブレサックのイベントがあまりにも有名。砂漠の村と隣接している。
ふしぎな石版・赤
- エンゴウ周辺
火山が有名な島。火祭りが伝統で、祭りの締めでら火送りの儀式として、頭に乗せた炎の精霊の種火を火山へ返す風習がある。
- グリンフレーク周辺
灰色の雨が降った直後に主人公達が訪れたため難を逃れた街。昼ドラばりの恋愛ドラマが繰り広げられるため、ふしぎな石版を手に入れにいく洞窟でのイベントがかすみがち。
- リートルード周辺
芸術建築家バロックの住む島。彼の作ったモニュメントのせいで大問題が起こっている。これまたバロックの作ったグリンフレークへと繋がる橋がある。
- ルーメン周辺
世界を闇に変えてしまう魔物や人食い植物など、危険が尽きない島。一歩選択を誤ると、村が完全に滅びてしまう。
現代世界にはモンスターパークがあり、ここを復活させることで下記のすれちがい石版を作ることができる。
- マーディラス周辺
魔法の研究で有名な島。ラグラーズとマーディラスという2つの国家があり、かつては両国間の戦争が絶えなかったという。
ふしぎな石版・青
- ダイアラック周辺
灰色の雨によって数多くの住民が石化され、一部を除き滅んでしまった小さな島。現代世界では再び人が集まり移民の街となる。
- フォロッド城周辺
からくり兵との戦争が絶えない島。科学力と武力が強い。
- ダーマ神殿周辺
南の方にある転職には欠かせない島。ダーマ神殿の手前ではカジノが運営されている。
- コスタール周辺
人間とホビット族の暮らす島。大きな灯台がある。かつて、シャークアイ率いる海賊「マール・デ・ドラゴーン」が拠点としていた。
ふしぎな石版・緑
- オルフィー周辺
人と動物が暮らす街がある。ガボとはここで出会うことになる。
- ユバール族の休息地周辺
その名の通りユバール族の休息地点や、神様を復活させるための祭壇がある島。キーファとはここで別れることになる。
- プロビナ周辺
山のふもとには小さな村が、高く険しい山の頂上には教会がある島。記憶喪失となった神父がいる。
- 聖風の谷周辺
いつも風の吹いている谷のある村。翼の生えたリファ族という人たちが住んでいる。
ふしぎな石版・?
灰色の石版。上記の石版と異なり、なぞの神殿の台座(石柱)ではないどこかで必要となる。終盤のイベントやクリア後の隠しダンジョンなどに繋がっている。
上記の石版以上に入手方法が多岐にわたり、移民の街を最大まで強化する必要があったり、カジノやちいさなメダルの景品であったりとどれも入手には骨が折れる。
- 天上の神殿
過去の大魔王との戦いで地上に落ちてしまった神殿を治しに行くことになる。イベントをこなすことで飛空石が使用可能になる。
- 魔空間の神殿
魔王オルゴ・デミーラの棲む拠点。ここで奴を倒すことで現代世界のユバールの休息地周辺に神の祭壇が復活する。復活の儀式を行うことで神が現れ、世界に平和が訪れるが…?
- 異世界の洞窟
クリア後に訪れることができるようになるおかしな洞窟。最奥部にはとある人物が待ち構えており…。
- さらなる異世界の洞窟
異世界の洞窟の後に行けるようになるさらなる隠しダンジョン。石版のデザインが『ドラゴンクエストⅦ』のロゴマークになっている。こちらもとある人物たちと戦うことになるほか、最奥部には…。
すれちがい石版
リメイク版の追加要素で、通称「モンスター石版」。移民の街にやってきたモンスターや、モンスターパークにやってきたモンスター、インターネット通信を利用したイベントでもらうことができる。
モンスターパークの石版は好きなモンスター3匹を選んで作れる。モンスターパークの管理人に話しかけ、複数体仲間にすることを可能にしていれば、同一モンスター3体で石版を作ることも可能。ただし、ルーメンでのイベントをこなした後でないとモンスターパークが使えず、石版を作ることはできないので注意。
移民の街の地下にある台座にはめ込むことで、新たなダンジョンに突入することができる。中にはこれでしか入手できないアイテムや、通常プレイでは入手が難しいアイテムがドロップすることもある。また、すれちがい石版で倒したモンスターにはスタンプが押され、一定数集めると台座近くにいるプチマージがふくびき券と交換してくれる。
本編クリア後には追加のストーリーが見られる配信の石版も登場する。