曖昧さ回避
- 映画『鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星』のキャラクター。→メルビン・ボイジャー
- ケロッグの食品「チョコワ」の初代マスコットキャラクター。→メルビン(ケロッグ)
- 瑠璃草しえら氏によるオリジナルキャラクター。→メルビン・グレーデン
概要
CV:千葉繁(ドラゴンクエストライバルズ)
『ドラゴンクエストⅦ』の登場人物。
肩書は「伝説の英雄」。仲間に加わるキャラの一人である。
容貌は、鎖帷子をまとい、剣を帯び、大きな口髭を蓄え、顔にはしわが多い。いかにも老戦士といった趣きである。かつて神とともに魔王と戦ったことのある英雄の一人に数えられている。
年老いてなお女性に目のないお盛んな性格であり、しゃべるときに語尾に「でござる」を付けるのが特徴。
鎖帷子にサーコート姿という、ドラゴンクエストシリーズのメインキャラとしては割と珍しいデザインになっているが、こうした見た目の元ネタは、映画『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』に登場する聖杯を11世紀から1938年にインディアナ・ジョーンズが訪れるまで守り続けていた老騎士ではないかという説がある。
特技の「いっぱつギャグ」の中に「メルビン どびん はげちゃびん」というものがあり、鎖帷子の下はハゲであるという疑惑があったが、リメイク版では職業によって服が変わる関係でハゲではない事が発覚した。とんでもない風評被害である。
ストーリーとの関わり
かつて神が魔王と戦った時、メルビンは神に加勢した英雄の一人であった。しかし魔王の力が神よりも強く、敗北を悟った神は、倒される直前にメルビンを玉石に封じ、未来へと託したのである。
時が流れて現代、ひょんなことから「ホットストーン」なる石が見つかり、それを主人公の叔父・ホンダラが所持していた。アルスは、かつて神と戦った英雄が玉石に封じられたこと、その石が復活の直前に熱を放つことを知り、ホットストーンこそ英雄を封じた玉石に違いないと判断して(諸々のトラブルの後に)メルビンを封印から解き放つ。
現代に復活したメルビンは、神が負けて世界が魔王の支配下にあるはずなのに世界が穏やかであることを不審に思い、主人公の仲間に加えてほしいと頼む。
やがて一同は魔王を倒し、アイラたちユバール族の悲願であった神の復活も成し遂げられる。そして、神が住まうための「クリスタルパレス」が建設され、メルビンはそこで兵士長を務めるようになるのである。
しかしある日突然、神官たちがメルビンを「反逆者」呼ばわりし始め、逮捕されそうになったメルビンは辛くも難を逃れる。そして、メルビンの協力で、主人公たちは、復活したはずの神にまつわる恐ろしい事実を解き明かすことになるのである…!
リメイク版では若い頃のメルビンに会うことができる配信石版が追加されたが、その頃は才能・能力に満ち溢れた若き騎士で、度々地上に繰り出しては兵士長に大目玉を食らう割と問題児だったという一面も描かれている。
ステータス
ステータスの上での特徴はなんと言ってもとにかく守備力とかしこさ、MPが非常に高く、力に関しても主人公やアイラなどには加入時点では劣る感があるものの、最終ステータスでは全キャラ中2位まで上がるという両立・万能型である。
特に守備力の尋常でない高さと来たら、ドーピングアイテムなしの状態でもプラチナキング(職業)のマスターなどにより999に到達する事が可能で、単純な守備力の数字だけならシリーズ最硬クラスと言っても過言ではない。
一方で、弱点としては素早さが非常に低い点。とはいえ、ドラゴンクエストシリーズでは確実に後攻が取れる=後攻回復などが安定するという事で逆手に取って使えたり、『ドラゴンクエストⅦ』では素早さ補正装備の補正値が非常に優秀な事もあってそこまで大きな弱点とはなりにくい。
ずっと封印されていてブランクが長かったせいなのか成長は大器晩成型で、レベルカンストまでに必要な経験値も多め。
装備は主人公やアイラなどの重装備が可能なキャラと比べると少々貧弱だが、非常に高いかしこさを活かして加入直後にかしこさ補正装備を付けてかしこさコンテスト1位の副賞である「ちりょくのかぶと」を速攻で入手可能だったり(メルビンが装備できる兜の中ではメタルキングのかぶとについで守備力が高い)、「まどろみのけん」「ユバールの剣」「きせきのつるぎ」などのタダで入手できて主人公・アイラと使い回せる武器もあるので、お金は鎧と盾に注ぎ込んでおけばOKなのも見逃せない特徴である。
途中加入する事から、そこそこ特技を覚えた状態で仲間になる。「におうだち」などそれらしいものが並んでいる初期習得特技のうち、異質なのは「ステテコダンス」だろう。コミカルな踊りで敵を笑わせるという技だが、実は神さま直伝の技でクリア後に戦える神様も理論上無限の行動回数から連打してきたりする。
余談
『ドラゴンクエストライバルズ』でCVを担当する千葉繁氏は過去にドラゴンクエストシリーズ関連作品への出演歴があり、CDシアター版『ドラゴンクエストⅡ』でバズズ、短編アニメ『スライム冒険記』でさんぞくウルフの役でそれぞれ出演している他、Switch版『ドラゴンクエストⅪ』でサマディー王とハッスルじじい・邪の声を演じている。
漫画『ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章』にはメルビンとよく似たポジションの老人「タルキン」が登場する。メルビンとは逆に主人公たちに敬語を使わないが、好々爺でちょっぴりスケベなところは共通している。
元々は王国の大神官だったが国王が魔物と入れ替わってしまい、邪魔者と判断されたタルキンは追放されてしまったという過去がある。これは主君である神(実は偽物)から反逆者の汚名を着せられたメルビンとよく似ている(名前も「〇ル〇ン」とよく似ている)。
またこの作品には仙人「タオ」も登場している。こちらも老人であり、ある出来事の贖罪のため精霊ルビスによって石化させられていた。しかしルビスがゾーマの手に落ちたことで元に戻っている。
これもまた神さまと縁のあったメルビンが、ホットストーンに封じられていたことを思わせる。
関連イラスト