あらアルス。 あたしのことが気になって、様子を見にきたんでしょ? うふふ。
CV:悠木碧(『ドラゴンクエストヒーローズⅡ 双子の王と予言の終わり』以降)
概要
『ドラゴンクエストⅦ』に登場する仲間キャラクター。オレンジ色の頭巾がトレードマークの主人公の幼なじみ。
16歳の思春期真っ盛りな年齢ではあるが、童顔で小柄なため、プレイヤーからは幼く見られがちなのは主人公と同じだったりする。
フィッシュベルの網元であるアミットの一人娘でお嬢様。親馬鹿な両親に育てられたためにワガママな性格で、加えてかなりの毒舌である。
肩書きはそのまま「網元の娘」で、モンスターのいないエスタード島で育ったのは他の二人と同じだが「漁師の息子」ながらも非凡な血統を受け継ぐ主人公や「城の王子」であっても冒険に憧れ剣の訓練をしていたキーファとは違い、特別な力を持たない正真正銘の一般人。
しかし冒険を続けていくうちに逞しく成長、パーティーメンバーとして最後まで活躍する。
ドラゴンクエストシリーズのヒロインにしては、珍しく主人公に対して反骨精神を隠さないが、嫌っているわけではなくむしろ気にかけているのではないかと思われるセリフもチラホラ見える。
基本的に素直ではないが内面は心優しく、旅先で起こる暗い出来事の数々に心痛める描写が多い。
言動はかなり癖があるものの、彼女の話は物事の核心を突いているものが多く、登場人物の中でも聡明かつ公平な人物であることが窺える。
途中アミットが病気で倒れたことでメンバーから外れるが、後に再び仲間になる。
ツンデレ先取りキャラ
ツンデレ幼馴染毒舌お嬢様という、「ツンデレ」という言葉がまだなかった2000年のゲームキャラとは思えないような属性を持ったキャラクターである。
このために当時は可愛げの無いキャラクターととられる事が多く、不評を買うこともしばしばであった。
まさに生まれた時代が早すぎたといえよう。一方で、ドラクエでは非常に珍しい性格のキャラゆえに当時から気になっていたプレイヤーも多かったようである。
シナリオライターの堀井雄二氏いわく「会話システムを楽しむ為に作ったキャラ」とのこと。3DS版の発売にあたっての「社長が訊く」で、「ボロクソにいわれるほうが面白いだろうと思い、かなり(今でいうところの)ツンデレな性格にした」と、公式にツンデレ認定を与えている。
ただし『ドラゴンクエストⅦ』は性格に問題があるキャラクターが多くもやもやが残るエピソードも多々あるため、彼女のストレートな発言はユーザーの怒りの代弁者として多くの共感を得られた面もあり、悪名高いレブレサックの徘徊時にパーティを外れていることを惜しむ声まで有った。
実際、マリベルとの会話は奥深い内容のものが多々あり、単なるツンデレ幼馴染みで終わらない味わい深いキャラクターであることが彼女の人気の一端とも成っている。
ちなみに5chにおけるファンスレのタイトルが「マリベルむかつく!!!」とアンチスレ同然のものであることも特徴(つまりこのスレタイ自体もマリベルに対するツンデレとも言える)。
元々はスレタイの通りアンチスレとして建てられたのだが、>>1のマリベルに対する嫌悪とスレを落として欲しい旨をひたすら口走りつつしつこく保守を続ける様がマリベルに対するツンデレと解釈されたという経緯がある。
ステータス
初期の職業(肩書き)が「網元の娘」の通り一般人同然の貧弱なステータスだが、モンスターと戦うことで秘められた才能が開花したのかLv3で「メラ」を習得。
素早さとMPがめざましい伸びを見せ、Lv11までは呪文を自力習得する。
いわゆる魔法使いタイプのキャラだが、元が一般人のためLv1のMPは0である。
また、Lv5で特技「しっぺ返し」を習得。
喰らった攻撃をそのまま返す技でモンスターの固有技も再現できてしまうため、キングスライムの「ぷくーっと ふくれあがって 〇〇〇〇に のしかかった!!」を使用できてしまうのは各所でネタにされている。
ニンテンドー3DS版以降は絵的に無理があるためか、「イオ」の習得と入れ替わる形で削除された。
前述の通り離脱期間が有りしかもなかなかの長期間であるため、再加入が可能になった時には他のメンバーと大きくレベル差を開けられている事が多い。そのため、レベル上げを面倒だと感じるプレイヤーからはそのまま留守番役にされてしまう事が多かった。
「ゆめのキャミソール」装備時や、防具を装備していない状態でパーティから外すとグラフィックがキャミソール姿に変化するが、頭巾は意地でも外さない。
リメイク版では職業ごとに服装を変えるようになった。
外伝作品での登場
『ドラゴンクエスト モンスターバトルロード』では「少女マリベル」名義で登場。
吟遊詩人マスターで習得する特技「天使のうたごえ」を元にしたSPカード「天使の歌」にて使用したターンにHPが0になると1回だけHPを約500回復して復活させる。
とどめの一撃はマグマの杖を地面に叩きつけて発生させる「煉獄の火炎」で、天地雷鳴士かモンスター職のにじくじゃくで習得可能な「れんごく火炎」が元になっていると思われる。
『ドラゴンクエストヒーローズⅡ 双子の王と予言の終わり』では、ガボとともに参戦。
前作に登場したジュリエッタの性能を受け継ぐ形で、原作では装備できなかったブーメラン使いになっており、ブーメラン関連の特技も会得している。
マリベル独自の能力として、戻ってきたブーメランをキャッチしたと同時に特技・呪文を発動する事で性能が変化する「ジャスト」がある。
特技の「しっぺ返し」は巨大な手を具現化して豪快なビンタをぶちかます技となった。
必殺技は『ドラゴンクエスト モンスターバトルロード』から受け継ぐ形で「れんごくの火炎」となり、マグマの杖なしで発動している。
『ドラゴンクエストライバルズ』では、素のステータスは低いものの、特技カードのコストを下げる効果を持っており、「イオナズン」や「マダンテ」といった高コストな特技との組み合わせが強力である。
二次設定
ゲーム中で会話をしていればわかるが、主人公(アルス)を少し気にしている様子がわかる。
そのため、『ドラゴンクエスト 4コママンガ劇場』を含めた二次創作ではアルスとマリベルのカップリングを描いたものが少なくない。
省略して「アルマリ」ということも。
余談
本作では、馬車はおろかルイーダの酒場といった、俗に言う「2軍控え室」な設備がないため、終盤のパーティーメンバー復活後に「5人中1人を待機部屋に置いて、4人パーティーを組む」ことになる……のだが、この時に利用される待機部屋があろうことか、彼女の私室だったりする。
関連イラスト
関連タグ
ドラゴンクエストⅦ 主人公(DQ7) キーファ・グラン ガボ メルビン アイラ
ゼシカ・アルバート…続編『ドラゴンクエストⅧ」のツンデレさん。
ティーエ…漫画『ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章』の登場人物で、主人公アルスに好意を寄せる妖精。勝気で口が悪い小娘だがアルスに対しては基本的に優しい…と、性格面で類似点がある。また出会いの経緯は不明だがアルスの幼馴染でもある。