ドラゴンボール
もしかして→ドラゴンボール(球)
概要
「週刊少年ジャンプ」に連載されていた鳥山明による漫画(1984年~1995年)。テレビアニメ化もされ、日本のみならず世界的に有名な作品となった。連載が終了して20年以上経つ今も漫画やアニメ、ゲーム等のメディアを展開し、未だ「ジャンプ」の看板として君臨し、新規の読者を獲得し続け、世界的に高い人気を得ている。
20世紀末の少年漫画に於ける無敵の王者と言う程、あまりの人気から各方面への経済効果が大きすぎ、連載終了も作者の意思のみで決められず、出版社やアニメ制作会社、その他関係企業の上層部レベルの会談が行われ根回しをしてやっと終了できたという逸話まで残しており、昭和から続く少年漫画の金字塔である。
全世界累計発行部数は3億部以上。
その人気からか、他の漫画やアニメなどでしばしばネタやパロディとして扱われることが多い。pixivでもその知名度の高さから、様々な作品のパロディとして描かれる事が多い。
連載スタートから約30年以上経つが未だ人気は衰えず現在もメディアミックスが各種進行中。
TVアニメ「ドラゴンボールZ」のデジタルリマスター版である「ドラゴンボール改」を経て、新作「ドラゴンボール超」がスタート。アニメ版と漫画版の2種類が存在し、アニメ版は2018年春までTVアニメが放送、同年冬にはその劇場版「ブロリー(BROLY)」が公開。漫画版(原作・鳥山明、漫画・とよたろう)はVジャンプにて絶賛連載中。
トレーディングカードアーケードゲーム「ドラゴンボールヒーローズ」は2010年より稼働中、アプリゲーム「ドラゴンボールZドッカンバトル」「ドラゴンボールレジェンズ」も配信中。
ストーリー
7個集めて神龍を呼び出すとどんな願いでも叶えてくれる秘宝「ドラゴンボール」を探すギャグありエロありの冒険物としてスタートする。主人公の孫悟空という名前からも分かる通り、当初は西遊記を下敷きにした作品であった。
その頃も少なからず格闘要素は入っていたが、人気がいまいち伸びず路線変更。トーナメント方式の格闘技大会(天下一武道会)を取り入れてから徐々にバトル漫画へと転向し人気を得るようになっていく。その後、レッドリボン軍編、ピッコロ大魔王編、サイヤ人編、 フリーザ編などなど、物語が展開されていくごとにギャグや冒険要素は少なくなり、ライバルや凶悪な敵と戦うシリアスなバトル物へとなっていった。しかしシリアスになっても鳥山明らしいギニュー特戦隊やミスター・サタン、魔人ブウのようなコミカルな要素もあり昔からの作風も残っている。
アニメ
テレビアニメは『ドラゴンボール(略称"無印")』、『ドラゴンボールZ(略称"Z")』、『ドラゴンボールGT(略称"GT")』の3作品が放送された(1986年-1997年)。また、『ドラゴンボールZ』は、『ドラゴンボールZ』における無意味な引き延ばしをカットした編集/新OP.EDのデジタルリマスター版『ドラゴンボール改(略称"改")』として放送された(1期:2009年-2011年、2期:2014年-2015年)。2015年7月から2018年3月まで、魔人ブウ編と原作エピローグの間にあった空白の物語が描かれる「ドラゴンボール超」が放送された。なお、劇場版アニメについては「ドラゴンボールZ」を参照されたし。
『ドラゴンボールシリーズ』も参照。
作品一覧表(時系列順)
※「ドラゴンボール集英社公式サイト」で正式に物語が編分けされた。なお、GTは公式ヒストリーから除外されている為、シリーズ名は不明。しかし、時系列では平穏な世界編の後となる。
シリーズ名 | 原作 | アニメ |
---|---|---|
孫悟空少年編 | 原作1~10巻 | 無印 |
ピッコロ大魔王編 | 原作10~17巻 | 無印 |
サイヤ人編 | 原作17~21巻 | Z・改 |
フリーザ編及びナメック星編 | 原作21~28巻 | Z・改 |
人造人間・セル編 | 原作28~35巻 | Z・改 |
魔人ブウ編 | 原作35~42巻(最終話除く) | Z・改(最終話除く) |
宇宙の神々編 | アニメオリジナル(鳥山明初稿・監修) | 超 |
平穏な世界編 | 原作最終話 | Z及び改(最終話) |
名称不明 | アニメオリジナル | GT |
劇場版
基本的に原作・アニメとは色々と矛盾があるパラレルワールドが舞台となっているが、一部原作・アニメと連動した作品もある。
概要や一覧はドラゴンボール(劇場版)を参照。
登場人物
※各編のタイトルは「ドラゴンボール集英社公式サイト」準拠。
詳細⇒ドラゴンボールの登場人物一覧
主要人物
名前 | 概要 | 初登場 | 声優 |
---|---|---|---|
孫悟空 | 本作品の主人公。地球育ちのサイヤ人で、サイヤ人名「カカロット」。故郷の惑星ベジータ消滅時には、地球に送り込まれていたために生き残った。到着直後は荒々しい性格の幼児だったが、頭を強打したことで穏やかになった。最下級戦士の身であったが、その後は様々な師の元での修行をし、強敵やライバルとの死闘を経て、史上最強の戦士となる。また、多くの仲間にも恵まれ家庭も持つようになる。 | 孫悟空少年編 | 野沢雅子 |
ブルマ | 悟空が出会った最初の仲間。全ての物語の引き金となったカプセルコーポレーションの令嬢。物語前半はヤムチャと交際するが、後に破局し、ベジータと交際するようになり、トランクスとブラの母親になる。お色気・メカニック担当のサポート系ヒロインとして、物語最後まで悟空たちと関わった。 | 孫悟空少年編 | 鶴ひろみ、久川綾 |
亀仙人 | 亀仙人は異名。かつては武天老師(むてんろうし)の尊称で世界最強と呼ばれた武道家で、悟空たち亀仙流の師匠。 | 孫悟空少年編 | 宮内幸平、増岡弘、佐藤正治ほか |
ヤムチャ | 元盗賊。その後悟空たちと仲間になり、亀仙人に弟子入り、武闘家として成長する。元々メインキャラクターだったが、話が進むにつれ徐々に前線から遠のいていく。戦士の中では悟空の最も古い友人。ブルマは長年の交際相手だったが破局する。悟空達とは力の差を付けられたため、気付かれていないがクリリンに近い実力を持っている。仲間を気遣う気の利く性格。 | 孫悟空少年編 | 古谷徹 |
チチ | 亀仙人の弟子である牛魔王の娘。少女期に悟空と会う。後に彼の妻となり、孫悟飯や孫悟天を産む。天下一武道会で予選を余裕で勝ち抜いたこともあり、本作に登場する純粋地球人女性の中では最強クラスの実力者。 | 孫悟空少年編 | 荘真由美、渡辺菜生子 |
クリリン | 亀仙人に弟子入りに来た少年。悟空より1歳年上で、悟空とは兄弟弟子で親友。坊主頭で鼻がなく、額にある六つの灸の痕が特徴。亀仙人、神様の元で修行し、ナメック星の最長老から潜在能力を引き出されるという経歴があるため、後にヤムチャから「地球人では一番強い」と言われる。また悟飯や悟天、トランクスら後進に対して「大人」としての振る舞いを見せることが多くなり、一線を退いた後も一定の役割を果たす。後に後述の人造人間18号と大恋愛の末に結婚しており、『最高の勝ち組』と言われることも。 | 孫悟空少年編 | 田中真弓 |
天津飯 | 鶴仙人の元弟子。初期の悟空のライバル。悟空やピッコロ大魔王との闘いを経て仲間となる。宇宙人・三ツ目族の血を引いており額に第三の目がある。多彩な技の持ち主。ストーリー後半では、その強さにおいてサイヤ人組やピッコロなどには及ばないが、魔人ブウ編では颯爽と登場しその存在感を示すなど一線を退いたクリリンやヤムチャと違い、修行に励んでいるため、二人を上回る実力を見せた。 | ピッコロ大魔王編 | 鈴置洋孝、緑川光ほか |
餃子(チャオズ) | 天津飯を兄のように慕う鶴仙流の同門。金縛り・テレパシーなどの超能力が使える。 | ピッコロ大魔王編 | 江森浩子 |
ヤジロベー | 日本刀の使い手であり、少年期の悟空とほぼ互角に闘うほどの武術の達人でもある。刀は、頑丈にできているサイヤ人の戦闘服も斬る程の切れ味を持っている。 | ピッコロ大魔王編 | 田中真弓 |
ピッコロ | ピッコロ大魔王が最期に吐き出した卵から孵った、大魔王の息子にして分身(生まれ変わり)。当初は悟空たちと敵対するが、サイヤ人の地球襲来で初めて手を組む。その後孫悟飯の師匠となり、悟空たちとともに地球の平和を守るため、数々の強敵と闘う。別名マジュニア。 | ピッコロ大魔王編 | 古川登志夫 |
孫悟飯 | 孫悟空とチチの長男で、サイヤ人と地球人の混血第一号。悟天の兄。悟空やベジータを上回る潜在能力を持ち、悟空たちとともに数々の強敵と闘うが、父とは逆に闘いを好まない。ピッコロの弟子であり、戦士として徹底的に鍛えられる。戦闘時や修業時にはピッコロと同じ魔族服を着ることが多い。ナメック星人の子供・デンデとは親友であり、父・悟空の親友であるクリリンとともに兄弟分。後に学者となり、ビーデルと結婚する。名の由来は悟空の育ての親・孫悟飯の名をそのまま受け継いだもの。 | サイヤ人編 | 野沢雅子 |
ベジータ | サイヤ人の生き残りであり、王族戦士かつ惑星ベジータの王子。フリーザによって故郷を破壊された後は、フリーザ軍の上級兵士だった。ナッパとともに地球に降り立ち、悟空たちと死闘を繰り広げる。初期の頃は残忍さとプライドの高さを前面に出したキャラクターであったが、後期は地球に土着化し、質の高いトレーニングのためにブルマの家に居候し、以前のような残忍さは薄れていく。家庭を持ち、トランクスとブラの父親となり、また、家族への愛情も示すようになる(ブルマと結婚した描写は無いが、妻と呼ぶことはある)。サイヤ人編以降の悟空の永遠のライバルで、作品中期から後期までの重要人物の一人である。 | サイヤ人編 | 堀川りょう |
トランクス | ブルマとベジータの長男で、サイヤ人と地球人の混血。人造人間・セル編においては未来からやってきた青年がメイン。魔人ブウ編においては孫悟天の親友として登場し、悟天とフュージョンし、ゴテンクスとなって魔人ブウと闘う。 | 人造人間・セル編 | 草尾毅 |
人造人間18号 | 元々は人間の女だったが、レッドリボン軍の生き残りの天才科学者ドクター・ゲロに拉致され、弟の17号と共に悟空を殺害する目的でサイボーグに改造された。後にクリリンとの結婚を経て仲間となる。超サイヤ人第1段階と互角以上の強さを持つ。本名はラズリ。 | 人造人間・セル編 | 伊藤美紀 |
ミスター・サタン | 庶民から絶大的支持を受ける地球人最強の格闘家。物語後期の重要キャラクター。生身の人間としては十分強いのだが、悟空たちの前ではコメディアン同然の扱いを受けている。性格はかなり俗物的。後に娘のビーデルと悟飯が結婚したことで、悟空と姻戚関係になる。 | 人造人間・セル編 | 郷里大輔、石塚運昇 |
ビーデル | ミスター・サタンの一人娘で、孫悟飯のクラスメイト。後に悟飯の妻となり、パンをもうける。格闘家としても、Z戦士には遠く及ばないものの高い能力を持つ。 | 魔人ブウ編 | 皆口裕子、柿沼紫乃 |
孫悟天 | 孫悟空とチチとの次男で、サイヤ人と地球人の混血。孫悟飯の弟。悟空と容姿はよく似ているが、少々甘えん坊。一つ年上のトランクスとは親友同士。トランクスとフュージョンし、ゴテンクスとなって魔人ブウと闘う。 | 魔人ブウ編 | 野沢雅子 |
その他の登場キャラクター
※各編のタイトルは「ドラゴンボール集英社公式サイト」準拠。
アニメオリジナル
ゲームオリジナル
Z | ハッチヒャック |
---|---|
ヒーローズ | ヒーローアバター |
ゼノバース | ミラ トワ ドミグラ 時の界王神 |
ファイターズ | 人造人間21号 |
連載終了後追加されたおもな登場人物
- クリーザ(フリーザの子。漫画「ネコマジンZ」に登場)
- チルド(フリーザの先祖。アニメ「エピソードオブバーダック」に登場)
- ターブル(ベジータの弟。アニメ「オッス!帰ってきた孫悟空と仲間たち!!」に登場)
- ギネ(悟空とラディッツの母。漫画「ドラゴンボールマイナス」に登場)
- タイツ(ブルマの姉。漫画「銀河パトロールジャコ」に登場。アニメ「ドラゴンボール超」にゲスト出演)
- ジャコ(漫画「銀河パトロールジャコ」の主人公。ブルマ一家と半世紀に渡り交友がある。劇場版アニメ「復活の「F」」、アニメ「ドラゴンボール超」に出演)
登場人物の名前について
ご覧のとおり、登場人物の多くは衣類や食品から名が取られている。
例
- 衣類系→CC一家
- 中華料理系→ヤムチャ、プーアル、ウーロン、餃子、天津飯、ピラフ一味他
- その他料理→孫悟飯、ランチ、Dr.ウィロー一味、パン
- 野菜→サイヤ人、キコノ
- 香辛料→ガーリックJr.一味
- 果物、ナッツ類→クリリン(栗)、キュイ、ドドリア、ザーボン、アボ(ドラゴンボール)、カド(ドラゴンボール)、ツフル人、レモ、チライ、ベリブル
- 乳製品→ギニュー特戦隊
- その他食品→シサミ、タゴマ、ソルベ
- お酒→破壊神及び天使の皆様
このようなメンバーを統括するフリーザ一族はそれぞれ「冷蔵」関係、その配下のフリーザ軍兵士は「冷蔵」される食物食品関係、魔族は楽器、バビディ一味は魔法の呪文、ナメック星人は軟体動物など、必ず何かのモチーフがあるのも特徴。
連載終了について
少年ジャンプの看板作品にしてビッグコンテンツと化したドラゴンボールは作者である鳥山明の一存では終わる事が出来ない程肥大化していた。その一方で、フリーザ編以後ネタに作者は苦しみ、魔人ブウ編に至ってはネタ切れに苦しんでいた事が伝わっていた。
1995年春に、10年半の連載に遂に終止符を打ったが、それに至るまでトップ会議を要した逸話もある。
本作が余りに売れ過ぎた為、作者のその後の漫画家生命を決めてしまった一方、平成末期にある雑誌のインタビューで当時の担当だった鳥嶋和彦は「フリーザ編で終わらせてあげたかった」と当時を後悔するコメントを残している。
前年の「幽☆々☆白☆書」、翌年の「スラムダンク」の相次ぐ連載終了と共に本作の終了は、ジャンプの一時代の終焉となった。
実写版
ハリウッド版「ドラゴンボール・エヴォリューション」
これまでのハリウッド版リメイクといえば「G-SAVIOUR」など、多少原作と食い違うところはあれど要点はしっかりと押さえ、単体の作品としてはそれなりの出来であったが、この作品に関しては銃撃戦が多く、主要敵キャラが銃で射殺されたりと監督の独自色が強い。
関連イラスト
関連動画
JC『DRAGON BALL』プロモーションビデオ(2020年1月10日公開)
※公式YouTubeチャンネル 『dragon_ball_jump_official』より転載
関連タグ
外部リンク
ドラゴンボール30周年記念公式ポータルサイト
ドラゴンボール -東映アニメーション-
ドラゴンボールZ -東映アニメーション-
ドラゴンボールGT
ドラゴンボール改 東映アニメーション
映画「DRAGONBALL EVOLUTION」オフィシャルサイト
ドラゴンボールヒーローズ
ドラゴンボール - Wikipedia
DRAGON BALL Z Sparking! SERIES
ドラゴンボールゲーム ポータルサイト