概要
フライパン山に住む4メートル強の大男。
“武天老師”こと亀仙人の二番弟子で、孫悟飯(主人公である孫悟空の育ての親)の弟弟子にあたる武道家。後に悟空の妻となるチチの父親でもある。チチの父…。
妻はチチを産んですぐに他界しており、男手一つで娘を育てた。その経緯もあってか、チチに対してやや親バカ気味。チチ同様、訛りの強い言葉で話す。
武道家としては、亀仙流の武術をほぼマスターしているが、唯一「かめはめ波」が撃てないらしい。作者の鳥山明曰く「牛魔王は技より力のタイプ」で、加えて「実力が伴わなかった」ためであるとのこと。
アニメでは戦闘シーンも描かれ、レッドリボン軍の戦車部隊の砲撃を喰らっても平気で、戦車を次々とパワーで破壊するなど、人間離れした強さを見せつけた。
作中での活躍
かつては「悪魔の帝王」とまで巷間で恐れられるほどの大強盗で、武道界でも名を知られた存在だった。悟空たちが現れるまでは、亀仙人、鶴仙人、桃白白、孫悟飯と並んで世界屈指の実力者として有名だった(つまり、亀仙流と鶴仙流は長きに渡って地球最強の流派として君臨していた事になる)。しかし、師匠の亀仙人に無益な殺生を戒められてからは徐々に温和な性格になって行ったという。
エイジ739、赤ん坊のチチとともにピクニックに行っている最中、牛魔王の城がある涼景山に火の精が落ちてきて山が火だるまになり、涼景山は「フライパン山」と呼ばれる場所になった。こうした経緯から城に戻れなくなった牛魔王は、財宝だけでも守ろうと盗人たちを次々と返り討ちにしてきた。当時は悟空のライバルであったヤムチャですら牛魔王を警戒していたほど。
財宝(ドラゴンボール)を狙ってやってきたブルマたちに対して手斧を投げつけて威嚇するが、直後に悟空の乗っていた筋斗雲をみて彼らが亀仙人の知り合いであることを知り打ち解ける。悟空については兄弟子の悟飯が育てた少年ということもあり気に入り、初対面ながら「娘をやってもいい」とまで発言している。
その後、悟空を通して亀仙人が駆けつけることとなり、久方ぶりに師匠と弟子が顔を合わせることになった。前述の評判の悪さを亀仙人から指摘されると「宝は全部捨てます」と委縮する(亀仙人は「もったいないから捨てることはない」と言っていた)。フライパン山の火は、亀仙人のかめはめ波によって消し飛ばされた。しかしうっかり城も財宝も一緒に消し飛んでしまい、結果的に牛魔王は自分の言葉を守る形となった。
アニメでは後にフライパン山を離れ、麓の村に屋敷を建てて暮らすようになるが、チチと悟空の祝言の折には村人がその準備を手伝うなど、関係は良好のようである。チチの結婚式の時には亡き妻の形見であるウエディングドレスを着せていた。
ラディッツ編以降は登場こそするものの本編に大きく関わることはなくなったが、無収入の孫家を自身の財産を切り崩しながら賄うなど、最も家計に貢献している。これのおかげで悟空は時間を取られることなく修行に打ち込めたと言ってもいい。これに関してもチチとは逆に悟空を叱責することもしていない。家族関係も円満なようで、孫家を描いた公式イラストにも家族揃って描かれていることが多い。
アニメ版193話では、セルゲームの後に孫から婿の最期を聞き「生き返ることも断るとは悟空さらしいな……」と呟き、泣き続ける娘に向けて「悟空さが自分で決めたんだ。好きにさせてやれ」と諭した。これらのことから悟空を大層気に入っており、器の大きい人物であることが窺える。
容姿
4メートル近い長身のガッチリとした巨漢であり、顔にはモッサリと熊髭を蓄えている。
初登場時は、目元が暗視スコープのようなデザインの牛角兜に大きな赤いマントを羽織った鎧姿であったが、悟空たちの結婚後は額に「牛」と書かれた牛角付きの帽子に黒縁眼鏡、ワイシャツにサスペンダー・半ズボン姿という現代風の出で立ちにガラリと代わり、筋肉質な体格もやや丸みを帯びて好々爺としてのイメージが強くなった。
後年、曾孫まで生まれた時点でも容姿に老いはあまり見られず、師匠の亀仙人同様に年月が過ぎても外見は基本的に変化していない。
スーパードラゴンボールヒーローズアバターズ!!
主人公ビータの父親の容姿や性格が牛魔王と似通っている。
とは現代を舞台にしているため「屈強な体格で長身」程度に収まっている。
ちなみに劇中ではグレートダディマンを名乗って息子に正体を隠しながらアドバイスをしている。
関連イラスト
関係者
チチ(娘) 孫悟空(ドラゴンボール)(娘の夫) 孫悟飯、孫悟天(孫)
パン(ドラゴンボール)(曾孫) 孫悟空jr.(仍孫)
亀仙人(師匠) 孫悟飯(じいちゃん)(兄弟子)
ヤムチャ:「強盗殺人を犯していたが改心して亀仙人の元で修行に励む」という点では牛魔王と同じ。
ミスターサタン/ビーデル(孫の妻):牛魔王と同じく悪魔の要素があり、フライパン山の名前の一部が曾孫・パンに付いた。