概要
1990年3月10日の東映アニメまつり(後の東映アニメフェア)で公開されたアニメ映画で、同時上映は『悪魔くん ようこそ悪魔ランドへ!!』と『魔法使いサリー』。
監督は西尾大介。
前作では無かったサブタイトルは本作では初めから付けられており、エンディング主題歌も本作以降は『最強への道』を除き専用の楽曲が使用されるようになる。
時系列的には悟空が界王マークの胴着を着ていることからサイヤ人編終了直後と思われるが、時期的に死亡している筈のピッコロが生きており、ドラゴンボールと神龍も健在であるため、本作はピッコロ死亡前に悟空が到着したパラレルと言える。さらに前作に引き続き如意棒も登場し、悟飯も使用する。
また、作中で「ピッコロさんだ~いすき」という電波ソングが流れる場面があり、この時の映像は孫悟飯が見ている夢なのだが、ラストに本編でピッコロが悟飯をかばって死ぬ場面が挿入される。
本作のトピックとして、映画公開時点で原作及びアニメで既に現役を退いていた亀仙人がこの世で一番の武道家武天老師として悟空達と共に第一線で戦闘を行う貴重な作品で、後年の映画『復活の「F」』やTVアニメ『ドラゴンボール超』の「宇宙サバイバル編」で再度活躍が描かれるまで、原作・アニメ共にサイヤ人編以降でギャグ抜きでまともに戦闘を行う唯一の作品だった。
悟飯のピンチに駆けつけるピッコロや、クリリンの「何でオレだけ…」発言などの要素は本作から登場し劇場版ドラゴンボールのお約束として定着していく。
本作のゲストキャラの名前はバイオマンを除き名古屋名物から名前が取られている。ドラゴンボールのキャラは多くが食べ物から名前を取られているものの(孫悟飯、ウーロン、ヤムチャ、プーアル、天津飯、サイヤ人とフリーザ軍の皆様他)、このような名前になったのは作者の鳥山明が愛知県生まれだから…というわけではなく、本作の脚本家である小山高生の意向らしい。
予告編では、何故か悟空の一人称が「おいら」になっている。
あらすじ
雪山にドラゴンボールを揃えに向かったウーロンと悟飯だったが、目を離したすきに怪しい老人により神龍を呼び出されてしまう。
山中に現れた神龍に向かい老人__Dr.コーチンは「氷の中に閉じ込められたDr.ウィローを生き返らせてくれ」と頼み、神龍はこれを受諾してしまう。
翌日、カメハウスで料理を作っていたウーロンとブルマの下に、雪山でウーロンたちを襲った謎の兵隊たちが現れる。
亀仙人は兵隊と闘うものの、ブルマを人質に取られ仕方なくコーチン一派の軍門に下ることに。
その夜、ドラム缶風呂に入っていた悟空の下にカメハウスから逃げ延びてきたウーロンが事の顛末を話す。悟空はブルマ達の身を案じ、筋斗雲を呼びコーチンの下へと向かう。