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ティアムーン帝国物語

てぃあむーんていこくものがたり

小説投稿サイト『小説家になろう』で餅月望氏により連載されている作品。TOブックスより書籍化されている。正式な作品名は『ティアムーン帝国物語〜断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー〜』だが、そちらはタグの文字数30をオーバーしているため使えない。
目次 [非表示]

これは、やり直しの物語。

過去の自分へと逆行した彼女は、血染めの日記帳と自らの記憶をもとに、西へ東へ奔走する。

斜陽の帝国の未来を救うため?

内戦により命を落とす多くの兵士のため?

民衆を飢饉から救うため?


否、彼女の目的はただ一つ。

「すべてはギロチンの運命を回避するために!」


概要編集

小説家になろうで連載されているウェブ小説。著者は餅月望。連載開始は2018年8月13日。2024年12月現在も連載中であり、総話数は1,300を超える。2024年9月時点でシリーズ累計部数は245万部を記録している。


いわゆる「やり直し」系。

中世ヨーロッパ風の世界を舞台に、未来に待ち受ける未曽有の災害や事件、事故を防ぐため……ひいては自身の非業の死を避けるためにあらゆる手を講ずる主人公と、結果的に彼女に助けられ惹かれ信頼し合う登場人物との間の群像劇

基本的に「主人公の目線」と「周囲のキャラクターの目線」が交互に描写されていき、主人公が自分本位かつ率直な理由で取った言動を『周囲の人間はどのように解釈していったのか』(誤解するorただ読み取るだけ両パターンがある)という形で物語が進んでいき、シリアスなテーマながら時折ツッコミ風のナレーションが入るなどコメディ要素が強くムードも明るい。 児童文庫も出ており、子どもでも読みやすい作品である。


また、主人公の行動により未来が刻々と変化していく様子も描写されており、「主人公が革命により処刑された時間軸」「主人公が暗殺されてしまう時間軸」など、様々な可能性に分岐していくSF要素も多分に含んでいる。


ちなみに2023年に行われた公式企画TOブックス3ジャンルコミカライズコンテスト」の参加作品(お題作品)であったため、そのためのタグであるTOブックスコメディ作画の関連作として本作が引っかかる事がある。同企画の参加作においては現在の公式キャラデザとは異なる、参加者(ユーザー)の独自キャラデザで描かれた作品があるので注意を要する。


あらすじ編集

大国ティアムーン帝国の皇女ミーア・ルーナ・ティアムーンは、重税に耐えかねた民衆の革命により身柄を拘束され、最期はギロチンで処刑されてしまう。

しかし次に目が覚めた時、彼女はベッドの上に寝ていた。

それも8年前、まだ自身が子どもだった頃。

夢か?と安堵しかけたミーアであったが、なぜか自身と共に未来からやってきた日記帳が、やがて彼女に訪れるであろう残酷な現実を突きつける。

未来の処刑を回避するため、ミーアは奮闘することになる。


第一部『断頭台の姫君』編集

  • 新書:1巻~2巻
  • ジュニア文庫:1巻~4巻
  • 漫画:1巻~
  • アニメ:第1話~第12話

崩壊したティアムーン帝国で、わがまま姫と蔑まれた皇女ミーアは処刑されたはずが、目覚めた彼女は12歳に逆戻り。第二の人生でギロチンを回避するため、帝政の建て直しを決意する。

手始めに忠義に厚い下っ端メイドと、左遷されたが優秀な文官を味方につけ、失敗した過去をやり直す日々が始まった。けれど、ミーアの本音は「我が身の安全第一」。仇敵を遠ざけ、人脈作りに励むうちに、なぜか周囲の忖度で次々と奇跡が実現!やがて、身勝手なはずの行動は大陸全土の未来を大きく変えていく。


第二部『導(しるべ)の少女』編集

  • 新書:3巻~5巻

革命鎮圧から半年。優雅に春休み満喫中のミーアの前に、未来から、自身の孫娘・ベルが現れた。

ようやくギロチンを回避したと思ったのに、今度は未来で帝位の継承権争いが勃発。

ミーアは毒殺され、ベルも処刑寸前らしい。発端となった聖女ラフィーナの独裁を止めるため、泣く泣く勝算ゼロの生徒会長選に出馬することに。


第三部『月と星々の新たなる盟約』編集

  • 新書:6巻~7巻

レッドムーン家の軍力を掌握したものの、皇女伝に記された聖夜祭の皇女暗殺は謎のまま。

悩んだ末に行き着いたのは――鍋パーティーの開催!今の悔いを残さないため、お料理にキノコ狩りと全力で秋を堪能する。孫娘のベルに生まれて初めてできた友だち、公爵令嬢のシュトリナも交えて盛大な宴が始まるはずだった。だが、その夜、一枚の脅迫状が届いたことで事態は一変。再び定められた未来が破滅へと転がり始め、まさかの「裏切り」を前にミーアは叫ぶ。


第四部『その月の導く明日へ』編集

  • 新書:7巻~11巻

暗殺の夜を生き延びるも、ミーアは忍び寄る大飢饉の足音に怯えていた。備蓄に相互補助、新種小麦開発、協力網の拡充と、得意の物量作戦に乗り出すが、命綱であるフォークロード商会が廃業の危機に! 金の亡者・商人王コーンローグが不当な値下げ競争を仕掛けてきた。

民から暴利を貪る彼との因縁――前世の記憶がよみがえり、ミーアは不敵な笑みを浮かべる。

食料供給の生命線・農業国ペルージャンまでもを巻き込み、いざ一世一代の大喧嘩へ!


第五部『皇女の休日』編集

  • 新書:12巻~13巻

ミーアは、ベルと現れた謎の少女・パトリシアの扱いに頭を悩ませていた。無機質な表情を浮かべる彼女は、どうやら天敵・『混沌の蛇』の教えを受けているらしい。セントノエル学園においては、悪事に手を染める者と見なされても仕方ない。そこで、思いついたのは「蛇の教育だと言いながら、こっそりと淑女に育てる」戦法!

最後の一滴までシチューを堪能させたり、キノコ狩りへと連れ出したり、恋のコツ(?)を伝授したり──我流の教育論で少しずつ、その笑顔を取り戻してゆく。だがその矢先、“銀の祭具”盗難の疑惑が持ち上がり?


第六部『馬夏(まなつ)の青星夜(よ)の満月夢(ゆめ)』編集

  • 新書:13巻~14巻

特別初等部が開設されて二ヶ月。涼しすぎる夏のせいで大飢饉が迫る中、ミーアはパティたちと帰国の途中にあった。到着早々、平民の副隊長に恋するレッドムーン公爵家・ルヴィの政略結婚問題が浮上する。その相手は馬オタクの従兄弟・ヒルデブラント。


第七部『輝け! 黄金の海月の灯台』編集

  • 新書:15巻~

「弟に……ハンネスに会わせて……」パティに泣かれて、ミーアは腹をくくった。過去を変えるためには、行方不明の彼女の弟(大叔父)を捜し出すしかない。かくして乗り込んだのは、呪われしクラウジウス家。そこは、時の皇帝を堕落させるためにパティが蛇の教えを受けた“檻”だった。取り潰された家には、最早手がかりはないと思われたが...。


第八部『第二次司教帝選挙~女神肖像画の謎を追え!~』編集

  • 新書:未発行

第九部『世界に示せ! ミーア学園の威光を!』編集

  • 新書:未発行

第十部『神聖図書館、炎上事件』編集

  • 新書:未発行



登場人物編集

ティアムーン帝国物語の登場キャラクター一覧を参照。


地理編集

本作の世界では巨大な大陸が存在し、ティアムーン帝国とサンクランド王国が大陸を二分する二大強国と位置付けられている。また、大陸の宗教面における中心国として神聖ヴェールガ公国が存在する。


ティアムーン帝国編集

本作の世界に存在する大陸の二大強国の一つで、ミーアの故郷。身分差別の傾向がある。

ミーアが死に戻る以前の時間軸では、帝国の財政悪化に加え、疫病の発生や帝国内に存在する少数民族ルールー族の反乱、大陸全土を巻き込むほどの大飢饉の発生と言った社会混乱が立て続けに起き(疫病を除いてこれらは蛇や風鴉のよるものと判明)、その状況を少しでも改善すべくミーアとルードヴィッヒは東奔西走したが混沌の蛇や風鴉によって手遅れ状態にあり、ティオーナ・ルドルフォンによって革命が起こった。


サンクランド王国編集

ティアムーン帝国と大陸を二分する強国の一角であり、シオンの故郷。法と正義を重んじる国家であり公正であることを是とするが、その一方で教条的に過ぎ情状の酌量をしない無情で強硬な姿勢をとりやすく臨機応変な柔軟性に欠ける傾向がある。

王族が知らない所で諜報組織「風鴉」のメンバーが各国に潜伏し、その国の王族を貶める工作をして弱体化させている。上述の国是がこの事に正当性を与えてしまっている側面があり、その強硬な姿勢によって「風鴉」は蛇に乗っ取られかけていた。


聖ヴェールガ公国編集

大陸の宗教における中心国で、ラフィーナの故郷。大陸の住民に古くから信仰されている中央正教会の本拠地であるため「公国を敵に回すことは、大陸を敵に回すことと同義」とされる。それ故、軍事力を持たないものの絶大な発言権を持つ国。


ヴェールガ公国にある、大陸でも最高の格式を誇る名門校。ミーアやシオンなど、各国の王侯貴族がここに通い、6年間を過ごす。

大陸でも最高レベルの教育機関であり、様々な設備と高度な知識を持った教員が揃い、入学できるのは最低でも貴族の身分を持った人間だけという超絶エリート校である。

そのため、若い時代から各国の重要人物に人脈を作ることのできる外交の練習場という側面を持つ。一方で、内部では非常に強い階級意識が根付いており、平民から貴族へとなりあがった商家の子供や、貴族と言えども低い地位の子供への風当たりは非常に強く、それがいじめにつながっているという事もある。

なお、学校の敷地は湖に浮かぶ島にあり、その島自体が1つの町としての機能を備えた学園都市になっている。生徒や関係者も含めて、島への出入りは数十台の馬車が乗せられる大型船で行う。かつては湖畔と島を結ぶ橋が設置されていたが、学生が全員馬車でやって来る上に、入学書類のチェックや、随伴する使用人の確認などで馬車の大渋滞が発生することが問題視され、現在の渡航方式になった。


  • セントバレーヌ

ティアムーン帝国の南東にあり、レムノ王国、ミラナダ王国にも隣接しているヴェールガ公国の飛び地領。クロエおよびリオネル&レア(ルシーナ兄妹)の故郷。

ガヌドス港湾国に比肩する、この世界の海洋交易地のひとつ。多くの商会がここに本拠を置く。フォークロード商会もコーンローグ商会も、ここが本拠。

公国より商人組合による自治と自由交易を認められている事から自由都市の二つ名で呼ばれる。ただし、その自治の監査者として赴任されている司教家があり、基本的には(建前上)ルシーナ伯爵家(ヴェールガ公爵家の縁戚)の統治下にあるとされている。


レムノ王国編集

アベルの故郷。大陸における中堅国家であり、二大強国でも無視できない強大な武力を誇る軍事国家。

武力に重きを置いているがゆえに、王室関係者は剣の強さを重視するほか、男尊女卑の傾向が強い。


騎馬王国編集

神聖ヴェールガ公国の東側に位置する国。騎馬王国というだけあって同国の民は馬と共に生活している。12部族からなり、中でも馬龍の出身部族である龍族は優れた馬術の使い手。


ペルージャン農業国編集

ラーニャの故郷。ティアムーン帝国の南西に位置する国。その名の通り国土のほとんどが農地であり、国民も農業関係者が多い。食料自給率が低いティアムーン帝国にとっては、この国から輸入されてくる農作物は非常に重要なものとなっている。しかし、反農思想の強いティアムーン帝国ではこの国の存在を軽視する貴族が多い。


ガヌドス港湾国編集

ティアムーン帝国の西部に隣接する小国。古くから帝国に恭順を誓う友好国の一つ。オウラニア姫およびヤナとキリルの故郷でヴェールガからはヨルゴス司教が派遣されている。


ガレリア海という内海に接しており、この国から輸入されてくる海産物がティアムーン帝国の食糧事情に大きな影響を与えている(ティアムーン帝国は海と接する領地を有していない)。


この国との交渉はグリーンムーン公爵家が担当しており、最初の時間軸ではグリーンムーン公爵家が国外逃亡した影響で交渉がうまくいかなくなり、ミーアは大いに苦労することになった。なお、帝国設立当初はイエロームーン公爵家が交渉を担当していたが、途中でグリーンムーン公爵家に変わった。


海に面した国だけあって船舶建造の技術に秀でており、グリーンムーン公爵家が保有する帆船「エメラルドスター号」もこの国で建造されたものであり、普段はこの国の港に停泊している。


その一方で「人々を殺し回った海賊(あるいは海を荒らし回った怪物)の子孫」という理由で差別を受けているヴァイサリアン族と呼ばれる部族(ヤナとキリルの出自)が存在しておりガヌドスの社会にとって様々な意味で潜在的な危険要素となっている。


ツロギニア王国編集

ティアムーン帝国の南方に位置する小国。

かつてマルティン・ボーカウ・ルシーナ(現セントバレーヌ赴任司教。リオネルとレアの父親)が赴任した国であり同時に辛酸を舐め深いトラウマを負った地。王家の強権が罷り通る政治体制を持ち、平時はともかく非常時には平民はアッサリ切り捨てられ、その時には正教会の権威も弱められてしまうという一筋縄ではいかない厳しい地。

父の挫折を知ったリオネルが、その志を継ぐためセントノエル卒業後に修行の赴任を希望した地であり、またミーアベルの父親(パトリシャンヌの夫)の出自となる(予定の)チャルコス伯爵家がある。


ミラナダ王国編集

レムノ王国、セントバレーヌに隣接している国。セントバレーヌの西にある。タチアナおよびシャーローク・コーンローグの故郷。コーンローグ商会(正本拠はセントバレーヌ)の準本拠でもあり、同商会による奨学金制度がある。

キーアイテム編集

  • 日記帳

ミーアが書いている日記帳。10歳から処刑される20歳までの日々に関する詳細が記載されており、ミーアが処刑される未来を回避するための重要な手掛かりとなる。本編の時間軸に元からある1冊と、前の時間軸からミーアと共に本編の時間軸にやってきた1冊の合計2冊があり、後者は10年もの経年で劣化した上、ミーアの処刑時に付いた彼女の血で黒ずんだ染みがある。


書いてある内容は事実に基づいており、本編の時間軸で書いた内容が変わると、前の時間軸で書かれた内容もそれに基づいて変化するため、歴史の改変による結果がミーアにも分かるようになっている。ただし、あくまでもミーアの視点で主観的に書かれたものであるため、彼女が前の時間軸で深く関与していなかったり関心を持っていなかったりした出来事については全く言及されていない、或いは中途半端にしか書かれていない。そのため、本編の時間軸で実際に問題に直面するまで物事の本質を把握できていないというケースも多く、決して万能とは言えない。


本編の時間軸の延長線上にある未来でエリスが執筆するミーアの偉人伝。本編の時点ではまだ執筆されておらず、ミーアベルのいた時代から彼女と一緒に過去へとやってきた。


その内容は基本的に事実に基づいているのだが、偉人伝というだけあって明らかに美化して書かれた内容過大評価としか思えない内容も含まれており、それを読んだミーア本人が思わず悶絶するほどである。


文庫版第3巻以降においてミーアの日記帳と似た用途で使用されることが多い。ただし、この本の記述が変化しても持ち主であるミーアベルの記憶が改変されたり、ミーアベルの存在が消えてしまったりするようなことは起こっていない


  • 宰相ルードヴィッヒの手記

第五部(書籍12巻)より登場するキーアイテム。本編の時間軸の延長線上となる世界のひとつ(同時にミーアが目指すべき未来)「女帝ミーアの時間軸」よりミーアベルの手によってもたらされた、未来のルードヴィッヒの日記。

「これ以降は、あの皇女伝を導標にさせるのは、さすがにマズい」と判断した未来のミーアとルードヴィッヒによってミーアベルに持たされたもの。しかも「現在の時間軸(および、その延長線上の時間軸)」のみならず「夢の時間軸(ミーアやベルの活躍で焼却された時間軸)」の内容も記された優れもの。

この手記は、その性質上ガチの予言書として機能しやすいため未来のルードヴィッヒは「ベル様のみが見て看過できぬ変化が起こった時のみ皆に知らせること」と厳命しておりベルも(あるいは現在の時間軸のミーアやルードヴィッヒも)それを守っている。

なおタイムパラドックスの取り扱いに関しては皇女伝と同様で、この手記の内容が変化してもベルへの影響はすぐには及ばない。


用語編集

  • 反農思想

農業それに携わる人間を賤しいものと考える思想。ティアムーン帝国の、特に歴史ある序列上位の貴族ほどこの思想を抱いている。そのため帝国領土には肥沃な大地があるものの必要最小限の農地しかなく、代わりに花や綿花といった商業栽培が盛んに行われている。


  • 辺土伯・辺土貴族

ティアムーン帝国に存在する貴族位のひとつ。呼称は似てるが辺境伯ではない。ティオーナの実家であるルドルフォン家もこの地位にある。

帝国建国後あるいは帝国安定後に帝国に臣従した地域の実力者たち。所持・統治している領地は穀倉地帯だったり交通の要衝だったりと帝国にとって重要な地域が結構多いのだが、穀倉地帯は上述の反農思想によって中央より著しく蔑視されており、交通の要衝も便利な道具扱いと、待遇は軒並み外様扱いで著しく悪く、帝国(中央門閥貴族たち)は「辺土貴族は貴族にあらず。ただの従僕にすぎず臣民にあらず」と公言しており、帝国が確固として定めたヒエラルキー上では下手をすれば帝都のスラムで行き倒れている奴隷よりも地位が低い。もちろん、これは周辺各国からしてみれば不当な差別に過ぎず、帝国の外交筋はこのあたりを誤魔化しながら各国と付き合いをしている。


  • FNY(フニィ)FNY値(ふにち)

ミーアがよく気にしている感覚あるいは値。だらけていると増加する値。この値をあまりに溜め込み過ぎるとギロちんが知らず知らずのうちに近付いてくるとか。

……要はミーアの主観による身体的(時に精神的)な贅肉の増加値である。ミーアの手によって二の腕とか脇腹とかを掴まれる事で計測される。


  • ミーアエリート

本編の時間軸で発生してしまったミーアを崇め奉りまくる人たちあるいは、その一員となった人。

……だったのだが、昨今では聖ミーア学園の成立により、同学園の中でミーアを慕う思想が競われ凝縮してしまった(いわば学園がミーアエリートの巣窟&総本山と化している)ため、その思想に染まりきってしまった有能な次世代を指す言葉に転化している(なので普通に「ミーアエリート」と言うと「ミーア学園にて優秀な成果を挙げたエリート」という意味にも当然なる)。

ちなみにミーア本人は「君主(王族)による自らの彫像の建築や、自らの神格化など、明らかな亡国ムーブですわ!」「というか、そんな思想が中央正教会(ラフィーナ様)に露呈してしまったら世界を敵に回しかねないではありませんの!」としており、その存在は決して歓迎はしてない(が、そのラフィーナ様はじめ正教会の次世代がミーアエリートに近い考えに既に染まりかけている事にミーア自身は気付いてない)……が忠誠を誓ってくれる者たちを無下にもできず、あえて正教会の教義などを持ち出して、なんとか思想の方向性を調整する事で対処しようとしている。


  • ミーア派 / 女帝派

ぶっちゃければミーアエリートによって結成された廷内派閥。通称:ミーアファンクラブ某運命の物語王を推しまくる方々や、あるいはとある偽装に長けた十字の教え女教皇推しまくる皆様のごとく、「帝国の叡知」ミーア様を(本人をも知らぬトコロで)推して推して推しまくる人たちの集まり。最終的にミーアをティアムーン帝国史上初の女帝へと就かせ、その叡知による執政下にて善政を施く事を目標としている。


WEB版第2部(文庫版第3巻)にて存在が判明した邪教結社。ミーアにとって最大最悪の宿縁を持つ、互いに相容れぬ怨敵。




メディアミックス展開編集

TOブックスより書籍化及びコミック化スピンオフ化されている。


書籍版(新書)編集

原作小説を書籍化したもの。ソフトカバー新書。イラスト(挿絵)はGilseが担当。既刊15巻(2023年12月20日時点)。


また、2020年8月15日からオーディオブックサービスのAudibleで順次配信されている。朗読は斎藤楓子が担当。


  • 第1巻:2019年7月1日第1刷発行(6月10日発売)
  • 第2巻:2019年12月1日第1刷発行(11月9日発売)
  • 第3巻:2020年3月1日第1刷発行(2月10日発売)
  • 第4巻:2020年7月1日第1刷発行(6月10日発売)
  • 第5巻:2020年11月1日第1刷発行(10月10日発売)
  • 第6巻:2021年2月1日第1刷発行(1月9日発売)
  • 第7巻:2021年6月1日第1刷発行(5月10日発売)
  • 第8巻:2021年10月1日第1刷発行(9月10日発売)
  • 第9巻:2022年2月1日第1刷発行(1月8日発売)
  • 第10巻:2022年6月1日第1刷発行(5月10日発売)
  • 第11巻:2022年10月1日第1刷発行(9月10日発売)
  • 第12巻:2023年2月1日第1刷発行(1月10日発売)
  • 第13巻:2023年4月10日発売
  • 第14巻:2023年9月9日発売
  • 第15巻:2023年12月20日発売
  • 短編集:2024年5月15日発売

TOジュニア文庫版編集

原作小説を小学生も読みやすい総ルビ仕様と多数の挿絵で再編集したジュニア文庫本。原作の第一部(書籍版第1巻〜第2巻)がジュニア文庫版の第1巻〜第4巻に相当する。イラストはU35が担当。書籍版でイラストを担当したGilseはキャラクター原案として表記されている。既刊4巻(2023年10月2日時点)。


  • 第1巻:2022年12月1日発売
  • 第2巻:2023年2月1日発売
  • 第3巻:2023年5月1日発売
  • 第4巻:2023年10月2日発売

コミカライズ版編集

原作小説を漫画化したもの。漫画は杜乃ミズが担当。書籍版でイラストを担当したGilseはキャラクター原案として表記されている。単行本はTOブックス〈コロナ・コミックス〉から発売されており、既刊7巻(2023年10月14日時点)。


原作に無かった要素として、キャラクター(主にミーア)が感情の揺れ動きに応じて変顔になる顔芸が多用されている。ギロチンを擬人化したギロちんはこのコミカライズ版が初出であり、後に書籍版などにも逆輸入された。


単行本には描き下ろし漫画や、原作者書き下ろしの番外編小説が収録されている他、第4巻までは「原作小説試し読み」としてその巻のラストから繋がる原作小説のエピソードが予告編代わりに収録されている。


  • 第1巻:2020年2月1日第1刷発行(1月20日発売)
  • 第2巻:2020年9月1日第1刷発行(8月15日発売)
  • 第3巻:2021年6月1日第1刷発行(5月15日発売)
  • 第4巻:2022年3月1日第1刷発行(2月15日発売)
  • 第5巻:2022年10月1日第1刷発行(9月15日発売)
  • 第6巻:2023年4月15日発売
  • 第7巻:2023年10月14日発売
  • 第8巻:2024年5月15日発売

スピンオフ漫画編集

アンヌを主役とするスピンオフ漫画が『ティアムーン帝国物語〜従者たちのお茶会〜』の題名で2023年1月30日から連載開始。作画は直晴が担当。書籍版でイラストを担当したGilseはキャラクター原案として表記されている。単行本はTOブックス〈コロナ・コミックス〉から発売されており、既刊1巻(2023年10月14日時点)。


  • 第1巻:2023年10月14日発売

短編集コミカライズ編集

原作小説・短編集に収録されたエピソードのコミカライズ版が、『ティアムーン帝国物語短編集@COMIC』の題名で2024年8月1日からアンソロジー形式で連載開始。


作画は夜渡よる春山寧々らが担当。


舞台版編集

2020年3月、なろう発の作品としては初の舞台化が決定し、特設サイトが開設された。


第1弾は「ティアムーン帝国物語 THE STAGE」のタイトルで2020年9月9日~13日に新宿村LIVEにて上演された。なお、当初はアンヌ役を窪田美沙が演じる予定だったが、上演前に新型コロナウイルスの陽性反応が確認されたため降板となり、ジルワ役(舞台版オリジナルキャラクター)で出演が決まっていた田畑寧々が代役として演じた。また、このキャスト変更に伴い、脚本・演出の一部を変更して上演された。


第2弾は『ティアムーン帝国物語 THE STAGE II」のタイトルで2021年7月14日〜19日に東京・六行会ホールにて上演された。


第3弾は『ティアムーン帝国物語〜断頭台(ギロチン)姫on the stage〜』のタイトルで2023年11月9日〜16日に飛行船シアターにて上演された。


スタッフ編集

第1弾第2弾
脚本西瓜すいか同左
脚本協⼒差異等たかひ子-
脚本助手差異等たかひ子(創作集団『必志組』)
演出篠目ゆき石毛元貴(milestone)
演出助⼿たはらひろや黒川一将(劇団25、6時間)
舞台監督吉川尚志田中聡
⾳響プランナガセナイフ(⾳ノ屋)-
⾳響オペレーター岸本楽(⾳ノ屋)-
音響-iland.va
照明正傳静村山寛和
照明オペレーター-大下ゆい
美術荒川真央⾹同左
⼤道具S-CASE同左
⾐装真野真由美・GOLDEN STEPS⾐装部同左
ヘアメイクビューティ★佐⼝・庭野⿇奈(OFFICE BEAUTY)成谷充未
小道具⼀条⿓之介-
殺陣春⾒しんや桐山トモユキ(TEAM風雷Bow)
振付新⽊美優同左
物販デザイン-立花みず季
カメラマン渡邉和弘-
撮影-渡邉和弘
デザイナー舘⼭⼀⼤-
ポスターデザイン-館山一大
制作Pave the Way山本直也(東京舞台製作)
制作協力-中山みずき(劇団25、6時間)・門内沙予(創作集団『必志組』)
プロデューサー神⽥明⼦同左
企画協⼒株式会社MARCOTMARCOT
主催TOブックス-
製作-TOブックス企画製作部

楽曲編集

  • 主題歌「Blessed Lives」(第1弾)
    • saori、作詞・作曲:saori、編曲:Ravy、Vocal:saori

  • オープニング「Bomb-Chocolate : with tear」(第1弾)
    • SaCRaL、作詞・作曲:saori、編曲:Ravy、Vocal:saori

  • 挿⼊歌「⽉明り」(第1弾)
    • 作詞・作曲・編曲:Atelier LadyBird(川崎泰弘、吉村彰⼀)、Vocal:深冬

ドラマCD版編集

いずれも書籍版の付属として発売。ナレーション成田剣が担当。


第1弾は書籍版第9巻付属として、2022年1月9日発売。20歳になったミーアの結婚式当日に交わされる会話がメインとなっている。


第2弾は書籍版第13巻付属として、2023年4月10日発売。「聖女ミーア皇女伝」の誕生秘話が語られる。


第3弾は書籍版第15巻付属として、2023年12月20日発売。ミーア主催の晩餐会の準備で出掛けた船旅の中で語られる、島にまつわる怪談話がメインとなる。


スタッフ編集

脚本赤尾でこ
音楽藤本コウジ(Sus4 Inc.)(第1弾)、イーヴォ org.(第1弾〜第3弾)
音響監督亀山俊樹
音響効果和田俊也
録音調整伊藤泉稀(第1弾)→松田悟(第2弾・第3弾)、林奈緒美(第3弾)
録音助手砂庭舞(第1弾)→月岡陽菜(第2弾)
録音スタジオstudio2010:(第1弾)→タバック(第2弾・第3弾)、STUDIO SIERRA(第3弾)
音響制作ビットグルーヴプロモーション

テレビアニメ編集

2023年秋アニメとして、TOKYO MXMBSBS11にて放送された。


主要スタッフ・キャスト(声優・ナレーション)はドラマCD版から続投。


スタッフ編集

監督伊部勇志
シリーズ構成赤尾でこ
キャラクターデザイン/総作画監督大塚舞
サブキャラクターデザイン藤井ありさチップチューン
プロップデザイン直木祥子
美術監督中原英統
美術設定藤瀬智康チップチューン
色彩設計山口真奈美
撮影監督新谷優子
2Dワークスチップチューン
3D監督江田恵一チップチューン
編集近藤勇二REAL-T
音響監督亀山俊樹
音響制作ビットグルーヴプロモーション
音楽藤本コウジ(Sus4 Inc.)
音楽制作キングレコード
アニメーション制作SILVER LINK.

主題歌編集



関連イラスト編集

[ラノベ]ティアムーン帝国物語 ~[ラノベ]ティアムーン帝国物語 2~

[ラノベ]ティアムーン帝国物語 3~[ラノベ]ティアムーン帝国物語 4~


関連動画編集

原作CM編集

2021年11月放送


2022年2月放送


2023年7月放送


2023年10月放送


ドラマCD版編集

  • 【ドラマCD】試し聴き

(その1)~ミーアと忠臣編~


(その2)~キースウッドの苦難 前編~


(その3)〜キースウッドの苦難 後編〜


(その4)〜男の友情編〜


  • 【ドラマCD2】試し聴き

(その1)「ミーアの取材開始編」


(その2)「ミーアの新たな出会い編」


(その3)「ミーアのお願い編」


(その4)「ミーアの人徳?編」


(その5)「忠臣の熱すぎる思い編」


  • 【ドラマCD3】試し聴き

(その1)「ミーアの船旅出航編」


(その2)「ミーアの魔性の妙技?編」


(その3)「ミーアのサバイバル知識?披露編」


(その4)「ミーアと晩餐会準備編」


テレビアニメ版編集

  • 放送前PV

ティザーPV


第1弾PV


第2弾PV


  • 放送前記念特番

~放送事故から始まる、生放送特番~


  • ノンクレジットOP・ED

ノンクレジットOP


ノンクレジットED


  • WEB版予告

第1話


第2話


第3話


第4話


第5話


第6話


第7話


第8話


第9話


第10話


第11話


第12話


  • Blu-ray CM

Vol.1



関連タグ編集

小説家になろう

2.5次元 舞台化

2023年秋アニメ


タイムリープ パラレルワールド タイムパラドックス 歴史改変


ティアムーン帝国物語〜断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー〜:正式なタイトル。


TOブックスコメディ作画TOブックス3ジャンルコミカライズコンテスト(2023年)の課題作品としてのタグ。課題の指定場面は第1部におけるミーアティオーナ監禁事件の犯人たちの処遇をラフィーナに報告し、ラフィーナからその処遇の甘さの是非を問われる場面。


外部リンク編集

小説家になろう版

書籍版特設サイト

コミカライズ版連載ページ(コロナEX)

コミカライズ版連載ページ(ニコニコ静画)

スピンオフ漫画連載ページ(コロナEX)

スピンオフ漫画連載ページ(ニコニコ静画)

短編集コミカライズ版連載ページ(コロナEX)

舞台版第1弾・第2弾特設サイト

舞台版第3弾特設サイト

舞台版第1弾・第2弾公式X

舞台版第3弾公式X

ドラマCD版第1弾特設サイト

ドラマCD版第2弾特設サイト

ドラマCD版第3弾特設サイト

テレビアニメ版公式サイト

テレビアニメ版公式X


Wikipedia

アニオタwiki(仮)

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